「アーキタイプ」を編集中
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'''アーキタイプ'''(''Archetype'')とは、原型、雛形の意。転じて[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては、[[デッキ]]のコンセプトや動きを加味した“根本の構成”のことを指す。 | '''アーキタイプ'''(''Archetype'')とは、原型、雛形の意。転じて[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]においては、[[デッキ]]のコンセプトや動きを加味した“根本の構成”のことを指す。 | ||
− | 意味が[[デッキタイプ]]と似通っているが、こちらの方がより固定的または根幹的な意味合いが強い。例えば[[ | + | 意味が[[デッキタイプ]]と似通っているが、こちらの方がより固定的または根幹的な意味合いが強い。例えば[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]といえばその中には[[白単色デッキ|白単色]]の[[白ウィニー]]も[[赤緑]]の[[ステロイド]]も含まれるし、[[コントロール (デッキ)|コントロール]]といえば[[青白コントロール]]も[[黒コントロール]]も含まれる。言い換えれば、コントロールというアーキタイプの中に青白コントロールや黒コントロールといった様々なデッキタイプが存在する、といったところか。 |
アーキタイプの分類・相性は絶対的なものではなく、分類には諸説があるし、また相性についても、デッキの組み方や[[メタゲーム]]によってはコントロールに強いコンボデッキ、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。 | アーキタイプの分類・相性は絶対的なものではなく、分類には諸説があるし、また相性についても、デッキの組み方や[[メタゲーム]]によってはコントロールに強いコンボデッキ、コンボの完成速度を上回る圧倒的速さで粉砕するビートダウンなど、強弱が逆転することも少なくない。 | ||
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==主な分類== | ==主な分類== | ||
===[[開発部]]による分類=== | ===[[開発部]]による分類=== | ||
− | [[2012年]]の公式記事[ | + | [[2012年]]の公式記事[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/reconstructed/zero-sixty-2012-03-26 Zero to Sixty]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0004324/ ゼロからのデッキ構築]と[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/ah-yes-very-standard-2012-08-10 Ah Yes. Very Standard.]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004101/ まさしくスタンダードだ]において、6つのアーキタイプによる分類が示された。 |
*'''[[アグロ]]''':最序盤から[[軽い]]脅威を[[展開]]し、速やかに[[対戦相手]]を倒す。 | *'''[[アグロ]]''':最序盤から[[軽い]]脅威を[[展開]]し、速やかに[[対戦相手]]を倒す。 | ||
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*'''[[ランプ]]''':序盤はマナ加速を連打し、そこから少数の[[重い]]脅威を展開する。 | *'''[[ランプ]]''':序盤はマナ加速を連打し、そこから少数の[[重い]]脅威を展開する。 | ||
*'''[[コンボデッキ|コンボ]]''':特定の[[カード]]の組み合わせなど、変わった戦略で[[勝利]]を目指す。 | *'''[[コンボデッキ|コンボ]]''':特定の[[カード]]の組み合わせなど、変わった戦略で[[勝利]]を目指す。 | ||
− | *'''[[ | + | *'''[[コントロール]]''':対戦相手の脅威を妨害し続け、最後には少数の脅威で[[ゲーム]]を終わらせる。 |
*'''[[撹乱的アグロ]]''':脅威を展開し、それに対する[[除去]]と対戦相手の脅威を、[[打ち消す|カウンター]]などで妨害しながら戦う。 | *'''[[撹乱的アグロ]]''':脅威を展開し、それに対する[[除去]]と対戦相手の脅威を、[[打ち消す|カウンター]]などで妨害しながら戦う。 | ||
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===3大アーキタイプ=== | ===3大アーキタイプ=== | ||
− | 過去には長い間、主に[[ | + | 過去には長い間、主に[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]・[[コントロール (デッキ)|コントロール]]・[[コンボデッキ]]の3タイプに分類されてきた。この分類にもそれぞれ得意な相手と苦手な相手が存在する。[[レガシー]]の[[メタゲーム|メタ]]の一巡として挙げられる。 |
*ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。 | *ビートダウンは、妨害される前に優位に立てるためコントロールに強い。 | ||
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===Floresによる分類=== | ===Floresによる分類=== | ||
− | [[Mike Flores]]いわく<ref>[http://web.archive.org/web/20190602184053/http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en Finding the Tinker Deck(Internet Archive)]/[ | + | [[Mike Flores]]いわく<ref>[http://web.archive.org/web/20190602184053/http://www.wizards.com/sideboard/JParticle.asp?x=sb20010607a,,en Finding the Tinker Deck(Internet Archive)]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/tinker-%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AD%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%8E%A2%E7%A9%B6-2000-01-01 Tinkerデッキへの探究]([[WotC]]、文:[[Mike Flores]])</ref>、マジックのアーキタイプとして挙げられるのは以下の9つであり、新たに作られるデッキもこの9つのアーキタイプのうちのどれかに属する。 |
*[[カウンタースリヴァー]]に代表される[[クロック・パーミッション]] | *[[カウンタースリヴァー]]に代表される[[クロック・パーミッション]] | ||
*[[ストームネクロ]]に代表される[[引く|ドロー]]と[[マナ]]効率を追求したデッキ | *[[ストームネクロ]]に代表される[[引く|ドロー]]と[[マナ]]効率を追求したデッキ | ||
− | *[[プリズン]]に代表される[[ボードコントロール]]を追求した[[コントロール]] | + | *[[プリズン]]に代表される[[ボードコントロール]]を追求した[[コントロール (デッキ)|コントロール]] |
− | *[[スライ]]に代表される[[マナカーブ]]理論を追求した[[火力]]・[[クリーチャー]]併用型の[[ | + | *[[スライ]]に代表される[[マナカーブ]]理論を追求した[[火力]]・[[クリーチャー]]併用型の[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]] |
*[[ストンピィ]]に代表される[[クリーチャー]]を主体とした[[ウィニー]] | *[[ストンピィ]]に代表される[[クリーチャー]]を主体とした[[ウィニー]] | ||
− | *[[The Deck]]に代表される[[カード・アドバンテージ]]を追求した[[コントロール]] | + | *[[The Deck]]に代表される[[カード・アドバンテージ]]を追求した[[コントロール (デッキ)|コントロール]] |
− | *[[ | + | *[[ジャンク]]に代表される汎用性の高い[[グッドスタッフ]] |
*[[ティンカー]]に代表される[[マナ加速]]と[[マナ・コスト]]を無視する[[カード]]([[修繕/Tinker]]など)を主体としたデッキ | *[[ティンカー]]に代表される[[マナ加速]]と[[マナ・コスト]]を無視する[[カード]]([[修繕/Tinker]]など)を主体としたデッキ | ||
*[[ネクロ・ドネイト]]に代表される瞬殺[[コンボデッキ]] | *[[ネクロ・ドネイト]]に代表される瞬殺[[コンボデッキ]] | ||
==リミテッド== | ==リミテッド== | ||
− | 近年、各[[カードセット]]の[[リミテッド]](特に[[ドラフト]])環境ではセット内のグループ(2色の[[色の組み合わせ]]であることが多い)ごとに共通のテーマが存在し、そのテーマに沿った[[ピック]]を行うと[[シナジー]]に満ちた[[デッキ]]となる傾向がある。このテーマのことを(ドラフト・)'''アーキタイプ'''と呼び、これに沿ったドラフトを'''アーキタイプ・ドラフト'''と呼ぶ<ref>[https://mtg-jp.com/reading/watanabe/0004637/ 基本セット2013 ドラフト分析編?アーキタイプ・新基準?] (渡辺雄也の「リミテッドのススメ」 [[2012年]]8月3日 [[渡辺雄也]]著)</ref>。これが好評を博してデファクトスタンダードになったことに伴い、過去のセットで行われていた所謂'''[[ドラフト点数表|点数表ドラフト]]''' | + | 近年、各[[カードセット]]の[[リミテッド]](特に[[ドラフト]])環境ではセット内のグループ(2色の[[色の組み合わせ]]であることが多い)ごとに共通のテーマが存在し、そのテーマに沿った[[ピック]]を行うと[[シナジー]]に満ちた[[デッキ]]となる傾向がある。このテーマのことを(ドラフト・)'''アーキタイプ'''と呼び、これに沿ったドラフトを'''アーキタイプ・ドラフト'''と呼ぶ<ref>[https://mtg-jp.com/reading/watanabe/0004637/ 基本セット2013 ドラフト分析編?アーキタイプ・新基準?] (渡辺雄也の「リミテッドのススメ」 [[2012年]]8月3日 [[渡辺雄也]]著)</ref>。これが好評を博してデファクトスタンダードになったことに伴い、過去のセットで行われていた所謂'''[[ドラフト点数表|点数表ドラフト]]'''は廃れてきている。 |
− | [[テーロス]] | + | [[テーロス]]以降、各2色アーキタイプを分かりやすく示す[[アンコモン]]の2色カード10枚[[サイクル]]が多くのセットで定番となっている。ドラフトで[[色]]を決定するための「錨」になるだけでなく、[[ピック]]方針が掴み切れない初心者[[プレイヤー]]に道を示す役割も果たしている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004153/ リミテッドでの色のペア・パート1]([[Latest Developments -デベロップ最先端-]] [[2013年]]10月7日 [[Sam Stoddard]]著/[[益山拓也]]・[[米村薫]]訳)</ref>。 |
2色の組み合わせに設定されるアーキタイプの例として以下のようなものがあり、いずれも複数のセットで採用されている。それぞれの[[色の役割]]を組み合わせたものであるため[[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]]と近いものがあるが、セット毎の全体テーマとの兼ね合いもあり実際には多種多様。 | 2色の組み合わせに設定されるアーキタイプの例として以下のようなものがあり、いずれも複数のセットで採用されている。それぞれの[[色の役割]]を組み合わせたものであるため[[ラヴニカ/Ravnica]]の[[ギルド/Guild]]と近いものがあるが、セット毎の全体テーマとの兼ね合いもあり実際には多種多様。 | ||
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*[[白青]] - [[飛行]] | *[[白青]] - [[飛行]] | ||
− | *[[青黒]] - [[ | + | *[[青黒]] - [[墓地]] |
*[[黒赤]] - [[生け贄]] | *[[黒赤]] - [[生け贄]] | ||
− | *[[赤緑]] - [[ | + | *[[赤緑]] - [[土地]] |
*[[緑白]] - [[+1/+1カウンター]] | *[[緑白]] - [[+1/+1カウンター]] | ||
*[[白黒]] - [[ライフ]] | *[[白黒]] - [[ライフ]] | ||
*[[青赤]] - [[インスタント]]と[[ソーサリー]] | *[[青赤]] - [[インスタント]]と[[ソーサリー]] | ||
− | *[[黒緑]] - [[墓地]] | + | *[[黒緑]] - [[墓地]] |
*[[赤白]] - [[ウィニー]] | *[[赤白]] - [[ウィニー]] | ||
− | *[[緑青]] - [[ | + | *[[緑青]] - [[瞬速]] |
==脚注== | ==脚注== |