ネクロディスク

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2022年6月15日 (水) 06:56時点における最新版

ネクロディスク(Necro Disk)とは、ネクロポーテンス/Necropotenceとネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskを使った黒系デッキの総称。黎明期にはネクロネビュラとも呼ばれていた。

[編集] 概要

ネクロポーテンス/Necropotenceによる圧倒的ドローと、ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskでリセット力を軸にしたデッキ。手札破壊の使用でカード・アドバンテージを稼ぎ、ドレインでライフを補充する。ネビニラルの円盤は不要なネクロポーテンスの処理役も兼ねる。

その他の部分は時期と環境により異なる。

[編集] テンペスト・ブロック＋ウルザ・ブロック期

テンペスト・ブロック＋ウルザ・ブロック期のスタンダードでは、ウルザズ・サーガの強迫/Duressやヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willなどの黒強化の恩恵を受け、大幅に強化される。

クリーチャーはほとんど入らず、堕落/Corruptと生命吸収/Drain Lifeでもって吸い殺すのが特徴。

走り回るスカージ/Skittering Skirgeが2～3枚程度採用される事が多い。

ウルザのガラクタ/Urza's Baubleを序盤のデッキ圧縮に使い、これが中盤のヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willでさらにアドバンテージを叩き出すというエンジンを積んだものが有名。

[編集] サンプルリスト

• 備考
  • インビテーショナル99 スタンダード部門 3戦全勝
  • 使用者：Brian Hacker
• フォーマット
  • スタンダード（第５版＋テンペスト・ブロック＋ウルザズ・サーガ）

[編集] ミラージュ・ブロック＋テンペスト・ブロック期

ミラージュ・ブロック＋テンペスト・ブロック期のスタンダードでは、黒騎士/Black Knightやシャドークリーチャーを入れた黒ウィニー。ただしネクロポーテンス/Necropotenceの強力なドローがあるので、クリーチャーの枚数自体は少な目。

この頃は様々なネクロディスクがあり、一概には言えないが押し寄せる砂/Choking Sandsや涙の雨/Rain of Tears、不毛の大地/Wastelandなどの土地破壊を導入しマナ・アドバンテージの面からも優位に立とうする傾向があった。

ライフ回復手段（＝次なるドロー）は生命吸収/Drain Lifeとボトルのノーム/Bottle Gnomes。

トドメにはケアヴェクの悪意/Kaervek's Spiteが使われる。

• ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskのスロットをクリーチャーに詰め替えた亜種は、ライフが尽きると手詰まりになるためスーサイドネクロと呼ばれた。

[編集] アイスエイジ・ブロック＋ミラージュ・ブロック期

アイスエイジ・ブロック＋ミラージュ・ブロック期には、トーラックへの賛歌/Hymn to Tourachや露天鉱床/Strip Mineなどのパワーカードが制限カードに指定され、ミラージュ・ブロックで得たものもほとんどなかったが、依然メタゲームの中心にあった。

この時期になるとそれまでの黒ウィニースタイルから手札破壊＋ドレインのコントロールタイプへと変化しはじめた。

ドレイン手段にはLake of the Deadと生命吸収/Drain Lifeのコンボ（いわゆる「レイクドレイン」）が採用される。

基本セットの第４版から第５版への移行で露天鉱床/Strip Mineと象牙の塔/Ivory Towerを失い、ズアーの宝珠/Zuran Orbも禁止カードに指定されたが、依然として有力なアーキタイプであり続けた。

世界選手権97でもベスト8に2人を輩出している。

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• 備考
  • プロツアーダラス96 優勝 （参考）
  • 使用者：Paul McCabe
• フォーマット
  • スタンダード（第４版＋クロニクル＋フォールン・エンパイア＋アイスエイジ・ブロック＋ミラージュ）

• 手札破壊にLake of the Deadと相性のよい精神歪曲/Mind Warpが使われているのが特徴的。

[編集] 黎明期

ネクロポーテンス/Necropotenceとネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskが入った黒コントロール。

天敵の黒の万力/Black Viseの制限カード入りにより環境に君臨し、悪名高きネクロの夏を生み出した。

内容は単純で故に強い。特徴としては、とにかく「コントロール」という言葉からは想像もつかない、高速度がある。

序盤は精神錯乱/Mind Twistやトーラックへの賛歌/Hymn to Tourachなどの手札破壊、および露天鉱床/Strip Mineで、対戦相手のパーマネント展開を阻害。互いに手札が減っていくが、こちらはネクロポーテンスで手札を補充し、ウィニークリーチャーで削っていく。

その後相手がなんとか体勢を立て直すころにネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskを用いてパーマネントは全て排除。こちらのパーマネントも巻き込まれるが、それもネクロのドロー力で補填してしまう。後は生き残ったクリーチャーはContagionなどで殺し、生命吸収/Drain Lifeでライフを補充する。惑乱の死霊/Hypnotic Specterが殴りだしたらゲームは終わったも同然。

そしてそれらを暗黒の儀式/Dark RitualやLake of the Deadで高速に展開していく。

ほぼ毎ターン土地を置けるためストロームガルドの騎士/Knight of StromgaldやOrder of the Ebon Handといったパンプアップ騎士と非常に相性が良い。

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• 備考
  • 世界選手権96 ベスト4
  • 使用者：Henry Stern
• フォーマット
  • スタンダード（第４版＋クロニクル＋フォールン・エンパイア＋アイスエイジ～アライアンス）

• ネクロの夏に登場したタイプ。

[編集] エクステンデッド

初期エクステンデッドでも有力なアーキタイプであった。

この頃のネクロディスクはクリーチャーを使用せず、ドレインで勝利するタイプが主流。

2001年4月1日、ネクロポーテンス/Necropotenceの禁止カード入りにより消滅。

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• 備考
  • プロツアーシカゴ99 準優勝 （参考）
  • 使用者：Brian Davis
• フォーマット
  • エクステンデッド（第５版～第６版、アイスエイジ～メルカディアン・マスクス、デュアルランド）

[編集] 参考

• Finding the Tinker Deck(Internet Archive)/Tinkerデッキへの探究（WotC、文:Mike Flores）
• ネクロ
• ネクロの夏
• デッキ集