盲信的迫害/Zealous Persecution
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2016年6月5日 (日) 21:27時点における版
インスタント
ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修整を受けるとともに、あなたの対戦相手がコントロールするクリーチャーは-1/-1の修整を受ける。
戦士の誉れ/Warrior's Honor+対戦相手だけ吐き気/Nauseaの効果があるインスタント呪文。後のカードでは栄光の突撃/Glorious Charge+居すくみ/Cower in Fearと言った方が近い。
全体強化も全体除去もリミテッドでは重要な存在であり、それらが組み合わさっているにもかかわらず2マナと軽いので非常に強力。差し引き2点のサイズ差で戦闘を非常に有利に運ぶことができ、間接的にカード・アドバンテージを得ることも可能だろう。
構築では白黒トークンへの採用が考えられる。色はもちろん、数を並べるというデッキのコンセプトが非常に合っており、特に他のトークン系デッキや青黒フェアリーとのゲームを優位に運んでくれる。天敵であった静月の騎兵/Stillmoon Cavalierを、蔓延/Infestのような自分のクリーチャーに被害を出すカードを使わずとも除去できるのも大きい。
レガシー環境においては、タフネス1のクリーチャーをまとめて処分できる軽量呪文であることを買われて採用されることがある。特に未練ある魂/Lingering Souls、若き紅蓮術士/Young Pyromancer、真の名の宿敵/True-Name Nemesisといった強力なカードに対する有効な回答になる。また、前述のとおり自軍には被害が出ないため、それらを含んだデッキでも気兼ねなく採用できる点も見逃せない。
- 色はまったく異なるが、サイムーン/Simoonより除去としての確実性は高い。
- 後の利得+損失/Profit+Lossと比べるとかなり破格のコスト。もっとも、そちらは融通性の高さが魅力の分割カードであるので単純な比較はできないのだが。
開発秘話
開発時の終盤近くまでは1マナ重かったが、もう少し強ければスタンダード環境に好影響を与えると思われるカードを探していたMatt Placeの提案によって、現在のマナ・コストに変更された。(→Collisions in Multiverse, Part 2参照)
ストーリー
「Zealous」とは「熱心な、熱狂的な」の意味で「盲信的」といったニュアンスは薄い(→カード名国語辞典#盲信参照)。つまり、この盲信的迫害/Zealous Persecutionとは「熱狂的な迫害、熱意を持って迫害すること」という意味合いである。
また、このカードのイラストはReality Checkによるとグリクシス/Grixisのアンデッドがバント/Bantの砦を攻めている場面である。そして、フレイバー・テキストでは、グリクシスから戻って人が変わったジャリク/Jharicは取り憑かれたような目をしており、不浄の笑みを浮かべて破壊を行った、と語られている。カードの効果も加味すると、このカードは「篭城するバント軍が城攻めするアンデッドに対して熱狂的な迫害を行って退ける場面」と考えられる。
一方、公式記事Choices in the New AlaraではThe Recruitsの項でこのカードのイラストが用いられている。このThe Recruits(新兵)とは、召喚や精神支配、力による強制などを通じて選択の余地なく生き方を変えさせられ、別の断片の新たな一員に組み入れられた者である。上記のフレイバー・テキストを考慮するに、アンデッドを倒す側にいるとは言え、ジャリクの精神面はもはや聖なるバントよりも不浄なるグリクシスに同化してしまったということだろう。