無限の精霊/Infinity Elemental
提供:MTG Wiki
1行: | 1行: | ||
{{#card:Infinity Elemental}} | {{#card:Infinity Elemental}} | ||
− | [[ | + | 遂に登場した[[神話レア]]の[[バニラ]]。[[パワー]]はなんと'''[[無限#銀枠における無限|∞]]'''。[[Mox Lotus]]に続く、∞の値を使う[[銀枠]][[カード]]である。 |
− | 「無限のパワーを持つ」という[[能力]]は非常にインパクトがあり、一見すると単純明快なようだが、[[ルール]]上はかなりややこしい部分も多い。処理については[[無限]]のページも参照。 | + | 「無限のパワーを持つ」という[[能力]]は非常にインパクトがあり、一見すると単純明快なようだが、[[ルール]]上はかなりややこしい部分も多い。処理については[[無限#銀枠における無限|無限]]のページも参照。 |
さしあたり、単に[[クリーチャー]]として使うことだけを考えると、有限の[[タフネス]]を持つ[[クリーチャー]]はこれから[[戦闘ダメージ]]を受けると[[破壊]]され、有限の[[ライフ]]を持つ[[プレイヤー]]はこれに殴られると[[敗北]]する。単体の[[アタッカー]]としての性能は、[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]に近いと言えるだろう。 | さしあたり、単に[[クリーチャー]]として使うことだけを考えると、有限の[[タフネス]]を持つ[[クリーチャー]]はこれから[[戦闘ダメージ]]を受けると[[破壊]]され、有限の[[ライフ]]を持つ[[プレイヤー]]はこれに殴られると[[敗北]]する。単体の[[アタッカー]]としての性能は、[[触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchable]]に近いと言えるだろう。 | ||
− | 当然、[[対戦相手]]は[[チャンプブロック]]してくるであろうし、[[タフネス]] | + | 当然、[[対戦相手]]は[[チャンプブロック]]してくるであろうし、[[タフネス]]は∞ではなく5なので、[[大型クリーチャー]]に[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されればあっさり[[死亡]]する。純粋なアタッカーとして使うならば、[[トランプル]]を持たせてやると良い。 |
==無限コンボでの利用== | ==無限コンボでの利用== | ||
− | [[クリーチャー]]のパワーを参照する[[カード]]の多くと相互作用を起こし、[[コンボ]]によって[[無限]]の[[リソース]]を生み出すことができる。[[黒枠]]でよく言われるところの、[[無限トークン]]([[欠片の双子]]など)や[[無限ライフ]]([[プロジェクトX]] | + | [[クリーチャー]]のパワーを参照する[[カード]]の多くと相互作用を起こし、[[コンボ]]によって[[無限]]の[[リソース]]を生み出すことができる。[[黒枠]]でよく言われるところの、[[無限トークン]]([[欠片の双子]]など)や[[無限ライフ]]([[プロジェクトX]]など)というのは、「いくらでも望むだけ大きい有限の値にできる」という意味であり、実際に無限体のトークンを出したり無限点のライフを得たりはできないが、このカードを利用することで実際に無限であるリソースが得られるのである。 |
− | + | ||
いくつかの例を挙げるならば、 | いくつかの例を挙げるならば、 | ||
18行: | 17行: | ||
*[[肉体+血流/Flesh+Blood|肉体/Flesh]]で[[追放]]すれば、他のクリーチャーに無限の[[+1/+1カウンター]]を乗せて∞/∞にできる。 | *[[肉体+血流/Flesh+Blood|肉体/Flesh]]で[[追放]]すれば、他のクリーチャーに無限の[[+1/+1カウンター]]を乗せて∞/∞にできる。 | ||
**[[ヴィリジアンの社交家/Viridian Joiner]]のパワーを∞にすれば[[無限マナ]]。 | **[[ヴィリジアンの社交家/Viridian Joiner]]のパワーを∞にすれば[[無限マナ]]。 | ||
− | **[[融合]] | + | **[[融合]]した[[肉体+血流/Flesh+Blood]]を[[唱える]]と、[[無限ダメージ]]でゲームエンド。 |
*[[ボーラスの信奉者/Disciple of Bolas]]で無限ライフと共に[[無限ドロー]]。 | *[[ボーラスの信奉者/Disciple of Bolas]]で無限ライフと共に[[無限ドロー]]。 | ||
**もちろん、[[ライブラリーアウト]]であなたが[[敗北]]する。 | **もちろん、[[ライブラリーアウト]]であなたが[[敗北]]する。 | ||
− | あなたが気合の入った[[Timmy, Johnny, and Spike|ジョニー]] | + | あなたが気合の入った[[Timmy, Johnny, and Spike|ジョニー]]ならば、是非とも様々なコンボを試してみるべきだろう。もっとも、実用性という観点では[[伏魔殿/Pandemonium]]や[[投げ飛ばし/Fling]]などとの2枚コンボで[[無限ダメージ]]を生み出して[[勝利]]してしまうのが手っ取り早い、ということになってしまいそうであるが……。 |
− | + | ||
− | *なお、無限にリソースを生み出す際、[[誘発型能力]]の[[誘発条件]] | + | *なお、無限にリソースを生み出す際、[[誘発型能力]]の[[誘発条件]]には注意が必要。例えば、安楽死にさらに[[抽出機構/Decoction Module]]を組み合わせると無限[[エネルギー・カウンター]]が得られるには得られるが、無限に能力を[[解決]]し続けなけらばならないため、脱出不可能な[[ループ]]となって[[ゲーム]]は[[引き分け]]となってしまう。 |
==その他== | ==その他== | ||
*[[Unstable]]現在、全カード中最大の[[マナレシオ]]を有する。 | *[[Unstable]]現在、全カード中最大の[[マナレシオ]]を有する。 | ||
− | *このカードの登場により、[[B.F.M. (Big Furry Monster)]]が19年間保ち続けた[[マジック]]最大のパワーの記録が、ついに塗り替えられることとなった。そして、もはや塗り替えられることはないだろう。 | + | *このカードの登場により、[[B.F.M. (Big Furry Monster)]]が19年間保ち続けた[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]最大のパワーの記録が、ついに塗り替えられることとなった。そして、もはや塗り替えられることはないだろう。 |
− | + | *Unstableが発表される3年も前に存在が仄めかされていたカード。[[Mark Rosewater]]がWeb上で「バニラの神話レアをファイルに入れた」とコメントした際、大きな反響があったそうだ<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/unstable-scraps-part-2-2017-12-04 Unstable Scraps, Part 2]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0030036/ 『Unstable』のスクラップ その2](Mark Rosewater Making Magic [[2017年]]12月4日)</ref>。 | |
− | + | ||
==参考== | ==参考== | ||
+ | <references/> | ||
*[[各種カードランキング]] | *[[各種カードランキング]] | ||
*[[カード個別評価:Unstable]] - [[神話レア]] | *[[カード個別評価:Unstable]] - [[神話レア]] |
2017年12月22日 (金) 23:58時点における版
遂に登場した神話レアのバニラ。パワーはなんと∞。Mox Lotusに続く、∞の値を使う銀枠カードである。
「無限のパワーを持つ」という能力は非常にインパクトがあり、一見すると単純明快なようだが、ルール上はかなりややこしい部分も多い。処理については無限のページも参照。
さしあたり、単にクリーチャーとして使うことだけを考えると、有限のタフネスを持つクリーチャーはこれから戦闘ダメージを受けると破壊され、有限のライフを持つプレイヤーはこれに殴られると敗北する。単体のアタッカーとしての性能は、触れられざる者フェイジ/Phage the Untouchableに近いと言えるだろう。
当然、対戦相手はチャンプブロックしてくるであろうし、タフネスは∞ではなく5なので、大型クリーチャーにブロックされればあっさり死亡する。純粋なアタッカーとして使うならば、トランプルを持たせてやると良い。
無限コンボでの利用
クリーチャーのパワーを参照するカードの多くと相互作用を起こし、コンボによって無限のリソースを生み出すことができる。黒枠でよく言われるところの、無限トークン(欠片の双子など)や無限ライフ(プロジェクトXなど)というのは、「いくらでも望むだけ大きい有限の値にできる」という意味であり、実際に無限体のトークンを出したり無限点のライフを得たりはできないが、このカードを利用することで実際に無限であるリソースが得られるのである。
いくつかの例を挙げるならば、
- グール呼びのギサ/Ghoulcaller Gisa、安楽死/Mercy Killingなどで無限トークン。
- 剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどで無限ライフ。
- 肉体/Fleshで追放すれば、他のクリーチャーに無限の+1/+1カウンターを乗せて∞/∞にできる。
- ヴィリジアンの社交家/Viridian Joinerのパワーを∞にすれば無限マナ。
- 融合した肉体+血流/Flesh+Bloodを唱えると、無限ダメージでゲームエンド。
- ボーラスの信奉者/Disciple of Bolasで無限ライフと共に無限ドロー。
あなたが気合の入ったジョニーならば、是非とも様々なコンボを試してみるべきだろう。もっとも、実用性という観点では伏魔殿/Pandemoniumや投げ飛ばし/Flingなどとの2枚コンボで無限ダメージを生み出して勝利してしまうのが手っ取り早い、ということになってしまいそうであるが……。
- なお、無限にリソースを生み出す際、誘発型能力の誘発条件には注意が必要。例えば、安楽死にさらに抽出機構/Decoction Moduleを組み合わせると無限エネルギー・カウンターが得られるには得られるが、無限に能力を解決し続けなけらばならないため、脱出不可能なループとなってゲームは引き分けとなってしまう。
その他
- Unstable現在、全カード中最大のマナレシオを有する。
- このカードの登場により、B.F.M. (Big Furry Monster)が19年間保ち続けたマジック最大のパワーの記録が、ついに塗り替えられることとなった。そして、もはや塗り替えられることはないだろう。
- Unstableが発表される3年も前に存在が仄めかされていたカード。Mark RosewaterがWeb上で「バニラの神話レアをファイルに入れた」とコメントした際、大きな反響があったそうだ[1]。
参考
- ↑ Unstable Scraps, Part 2/『Unstable』のスクラップ その2(Mark Rosewater Making Magic 2017年12月4日)