不毛の大地/Wasteland
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露天鉱床/Strip Mineのリメイク・劣化版(下位互換)である、土地を破壊できる土地。基本でない土地だけしか対象にできないが、それでも事実上、1マナで使えるカウンター不可能な土地破壊であり、十分に強力なカードであることに変わりはない。後に更なる下位互換が登場していることからもその強さが実感できる。
ミシュラランドやウルザランド、陰謀団の貴重品室/Cabal Coffersのような強力な能力を持つ基本でない土地への対策として極めて優れているほか、デュアルランドやショックランドなどの多色地形を破壊することで対戦相手のマナ基盤を拘束することも可能。特にエターナル環境で散見される、フェッチランドでデュアルランドを持ってくることでお手軽にデッキのマナ基盤を安定させた多色デッキには非常によく効く。
上記は対特殊地形カード全般に言えることだが、このカードが「どんなデッキにも入れられる、低コストで使用できるカード」であるため、特にその影響力は大きい。エターナル環境において、スタンダードで栄華を極めたカウンターポストやウルザトロンなどの基本でない土地に依存したデッキがいまいちパッとしないのも、またノーリスクの2色地形であるデュアルランドがあるにもかかわらずデッキの色を増やす行為がリスクとして認識されているのも、すべてこのカードの存在が原因と言っても過言ではないだろう。
世界のるつぼ/Crucible of Worldsや壌土からの生命/Life from the Loamがあれば、繰り返し使用できる。エターナルでは基本土地がほとんど入っていないデッキも珍しくないので、対戦相手の土地をボロボロにできるだろう。ランドスティルなどでメインギミックとして使われて活躍しているコンボである。
スタンダード時代は主に高速デッキで使われた。テンペスト・ブロックに有力な多色地形が少なかったこともあり、周辺環境の単色化傾向を促進した。以後この流れはマスクス・ブロックまで続くことになる。
現在でもエターナル環境のトーナメント指向デッキのうち、多くのデッキで3~4枚積みで採用されるカードである。
- 自身を対象に能力を起動することができる(対象の決定は起動コストの支払いより前であるため)。無駄に土地を失うだけなので通常は意味がないが、溶鉄の雨/Molten Rainや併合/Annexなどを立ち消えさせたり発展の代価/Price of Progressのダメージを減らしたりするテクニックとして使える。
- さらなるリメイクには、地盤の際/Tectonic Edgeのほかに黄塵地帯/Dust Bowlも挙げられるだろう。
- 2010年のジャッジ褒賞版のイラストは、本来ミラディン・ブロックの沼/Swampのコンセプトとして、Carl Critchlowにより描かれたものである。そのイラストはミラディンの世界観にそぐわないということで一旦はお蔵入りになったが、それから7年もの時を経てジャッジ褒賞として正式に採用された。
- 前述のとおり使用頻度が高いものの、通常のカードセットでは1度も再録されていないためか、現在は元がアンコモンだとは思えないほどの高値で取引されている。
- その後、特殊セットではあるがとうとうエターナルマスターズで再録。その際に稀少度がレアに格上げされている。それ以前にもZendikar Expeditionsという特殊な封入形式で再録されていた。
- レガシー選手権13では、優勝者Ari Laxに新規描き下ろしイラストの不毛の大地の額が贈られた(→参考)
- このイラストは2015年のジャッジ褒賞でも使われている。
関連カード
下位互換
自身を生け贄に捧げることで基本でない土地を破壊できるカード
- 地盤の際/Tectonic Edge - 起動コストに1マナが追加されている上、対戦相手1人が土地を4つ以上コントロールしている場合にしか起動できない。(ワールドウェイク)
- 浸食する荒原/Encroaching Wastes - 起動コストに4マナが追加されている。(基本セット2014)
- 廃墟の地/Field of Ruin - 起動コストに2マナが追加され、各プレイヤーが基本土地カードを1枚をライブラリーから探して戦場に出せる効果が付加された。自分も色マナを確保できるようになる側面があるため、使い勝手では劣るが下位互換ではない。(イクサラン)