コモン

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==概要==
 
==概要==
基本的に15枚入りの[[ブースターパック]]1つにつき10または11枚封入されている。[[エキスパンション・シンボル]]の色は黒である。
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基本的に15枚入りの[[ブースターパック]]1つにつき10または11枚封入されている。[[エキスパンション・シンボル]]の色は、一部の例外<ref>[[マスターズ25th]]と[[ドミナリア]]は、エキスパンション・シンボルのデザインの都合上、コモンの色は「白」になっている。</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/odds-ends-dominaria-part-1-2018-05-14 Odds & Ends: Dominaria, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030568/ こぼれ話:『ドミナリア』 その1](Making Magic [[2018年]]5月14日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>を除き黒である。
  
その名の通り、開封時にもっとも多く含まれているカード群であり、もっとも入手しやすいカードといえる。それゆえにシンプルで地味なデザインのものが多いが、かといって強力なカードが無いというわけではなく、中には[[レア]]に比肩する[[カードパワー]]を持つものや、シンプルゆえに[[デッキ]]の根幹を支える必須パーツとなるものも少なくない。
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その名の通り、開封時にもっとも多く含まれているカード群であり、もっとも入手しやすいカードといえる。しかし侮るなかれ、シンプルゆえに[[デッキ]]の根幹を支える必須パーツや汎用性の高いサポートパーツとなることが多く、時には[[レア]]に比肩する[[カードパワー]]によって[[トーナメント]]で広く活躍するものも珍しくない。
  
また、小技であるがゆえの汎用性の高さから、古今東西様々な[[フォーマット]]で使われ続けているカードも多数存在する(例:[[巨大化/Giant Growth]]など)。
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また入手のしやすさや馴染みやすさから、初心者入門などの媒体で出番が多くなりやすい。比較的シンプルな効果のものが多いという特徴も手伝い、いろいろなカードの代表格として扱われることが多い(例えば[[火力]]と言えば[[ショック/Shock]]、[[コンバット・トリック]]と言えば[[巨大化/Giant Growth]]、というように)。またそこから派生して、マスコット的・[[Wikipedia:ja:インターネット・ミーム|ミーム]]的な人気を博すカードも少なくない([[灰色熊/Grizzly Bears]]、[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]、[[さまようもの/Wandering Ones]]、[[アメーバの変わり身/Amoeboid Changeling]]など)。
 
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また入手のしやすさや馴染みやすさから、初心者入門などの媒体で出番が多くなりやすい。そこから派生し、マスコット的な人気を博すカードも多い([[灰色熊/Grizzly Bears]]、[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]、[[さまようもの/Wandering Ones]]、[[アメーバの変わり身/Amoeboid Changeling]]など)。
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==コモンの基準==
 
==コモンの基準==
基本的に単純で標準的なカードで構成される。そのため、[[ルール文章]]の長いカード、複雑な処理を行ったり与えたりするカードなどは極力含まれない傾向にある。また、その出やすさ(入手しやすさ)から[[リミテッド]]の基本戦術を形成するため、リミテッドで支配的になってしまうカードも除外されている。
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基本的に単純で標準的なカードで構成される。そのため、[[ルール文章]]の長いカード、複雑な処理を行ったり与えたりするカードなどは極力含まれない傾向にある。また、その出やすさ(入手しやすさ)から[[リミテッド]]の基本戦術を形成するため、[[X火力]]のようなリミテッドで支配的になってしまうカードも除外されている。
  
*[[デザイン・チーム]]はセットをデザインするに際し、まずコモンのカードからデザインし始める([http://mtg-jp.com/reading/translated/001274/ 基本根本:デザインの骨格を埋めよう])([http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/003089/ 「基本根本」:より高いレアリティ])。
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*[[デザイン・チーム]]はセットをデザインするに際し、まずコモンのカードからデザインし始める<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-filling-design-skeleton-2011-02-28 Nuts & Bolts: Filling In the Design Skeleton]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%A0%B9%E6%9C%AC%EF%BC%9A%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E9%AA%A8%E6%A0%BC%E3%82%92%E5%9F%8B%E3%82%81%E3%82%88%E3%81%86-2011-02-25 基本根本:デザインの骨格を埋めよう](Making Magic [[2011年]]2月28日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/基本根本:より高いレアリティ-2012-02-27 「基本根本」:より高いレアリティ](Making Magic [[2012年]]2月27日 Mark Rosewater著)</ref>。
**[[Mark Rosewater]]は常々、「コモンに存在しないテーマはテーマではない」と述べている([http://mtg-jp.com/reading/translated/004155/ 新世界秩序])([http://mtg-jp.com/reading/translated/001475/ コモンの常識])。
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**[[Mark Rosewater]]は常々、「コモンに存在しないテーマはテーマではない」と述べている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/new-world-order-2011-12-05 New World Order]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004040/ 新世界秩序](Making Magic 2011年12月5日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/common-knowledge-2011-04-15  Common Knowledge]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0003953/ コモンの常識](Making Magic 2011年4月18日 Mark Rosewater著)</ref>。
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***もっとも、ここで言う「コモン」は「十分に[[開封比]]の高い存在」という意味。[[ドミナリア]]など、[[変則的な稀少度|特殊な封入率]]を使うことにより、コモンを使わずにこれをクリアすることもある<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/odds-ends-dominaria-part-2-2018-05-28 Odds & Ends: Dominaria, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030596/ こぼれ話:『ドミナリア』 その2](Making Magic 2018年5月28日 Mark Rosewater著)</ref>。
  
 
==レアリティの変更==
 
==レアリティの変更==
 
現在のパワーバランスや以前の活躍を考慮して、過去の[[アンコモン]]が、コモンへ移行することがある(例:[[炎の壁/Wall of Fire]]、[[今わの際/Last Breath]]など)。中には[[レア]]からアンコモンを飛ばしてコモンに移行することもある(例:[[サルタリーの使者/Soltari Emissary]]、[[野生の末裔/Scion of the Wild]])。
 
現在のパワーバランスや以前の活躍を考慮して、過去の[[アンコモン]]が、コモンへ移行することがある(例:[[炎の壁/Wall of Fire]]、[[今わの際/Last Breath]]など)。中には[[レア]]からアンコモンを飛ばしてコモンに移行することもある(例:[[サルタリーの使者/Soltari Emissary]]、[[野生の末裔/Scion of the Wild]])。
  
また逆に、過去のコモンが、アンコモンに移行することもある(例:[[怨恨/Rancor]]、[[忘却の輪/Oblivion Ring]]など)。[[Sinkhole]]や[[Maze of Ith]]などは[[マスターズ・エディション シリーズ]]でアンコモンを飛ばして[[レア]]に移行した。
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また逆に、過去のコモンが、アンコモンに移行することもある(例:[[怨恨/Rancor]]、[[忘却の輪/Oblivion Ring]]など)。[[陥没孔/Sinkhole]]や[[イス卿の迷路/Maze of Ith]]などは[[マスターズ・エディション シリーズ]]でアンコモンを飛ばして[[レア]]に移行した。
  
この変更は特に[[リミテッド]]への影響が大きいが、他にも[[Magic Online]]においては[[Pauper]]も多大な影響を受けうる。
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この変更は特に[[リミテッド]]への影響が大きいが、他にも[[パウパー]]も多大な影響を受けうる。
  
 
==強力なコモンカードの例==
 
==強力なコモンカードの例==
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<!--WUBRG順・登場順。際限ない増加を防ぐため各項目の例示は最大3個とする-->
 
<!--WUBRG順・登場順。際限ない増加を防ぐため各項目の例示は最大3個とする-->
 
*[[小型クリーチャー]]([[ウィニー]]) - [[秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets]]、[[モグの狂信者/Mogg Fanatic]]、'''[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]'''など
 
*[[小型クリーチャー]]([[ウィニー]]) - [[秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets]]、[[モグの狂信者/Mogg Fanatic]]、'''[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]'''など
*[[システムクリーチャー]] - [[呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite]]、'''[[大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault]]'''、[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]など
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*[[システムクリーチャー]] - [[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]、[[クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger]]、'''[[大霊堂の信奉者/Disciple of the Vault]]'''など
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*[[大型クリーチャー]]([[ファッティ]]) - [[グルマグのアンコウ/Gurmag Angler]]、[[ブラストダーム/Blastoderm]]など
 
*[[除去]] - [[破滅の刃/Doom Blade]]、[[殺し/Snuff Out]]、[[終止/Terminate]]など
 
*[[除去]] - [[破滅の刃/Doom Blade]]、[[殺し/Snuff Out]]、[[終止/Terminate]]など
 
*[[火力]] - [[稲妻/Lightning Bolt]]、'''[[ぶどう弾/Grapeshot]]'''、[[火炎破/Fireblast]]など
 
*[[火力]] - [[稲妻/Lightning Bolt]]、'''[[ぶどう弾/Grapeshot]]'''、[[火炎破/Fireblast]]など
 
*[[打ち消す|カウンター]] - [[対抗呪文/Counterspell]]、[[目くらまし/Daze]]、[[赤霊破/Red Elemental Blast]]など
 
*[[打ち消す|カウンター]] - [[対抗呪文/Counterspell]]、[[目くらまし/Daze]]、[[赤霊破/Red Elemental Blast]]など
*[[引く|ドロー]]- '''[[渦まく知識/Brainstorm]]'''、'''[[噴出/Gush]]'''、'''[[宝船の巡航/Treasure Cruise]]'''など
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*[[引く|ドロー]] - '''[[渦まく知識/Brainstorm]]'''、'''[[噴出/Gush]]'''、'''[[宝船の巡航/Treasure Cruise]]'''など
 
*[[強化]] - [[浄火の鎧/Empyrial Armor]]、[[怨恨/Rancor]]、'''[[頭蓋囲い/Cranial Plating]]'''など
 
*[[強化]] - [[浄火の鎧/Empyrial Armor]]、[[怨恨/Rancor]]、'''[[頭蓋囲い/Cranial Plating]]'''など
*[[手札破壊]] - [[Hymn to Tourach]]、[[強迫/Duress]]など
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*[[手札破壊]] - '''[[トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach]]'''、[[強迫/Duress]]、[[荒廃稲妻/Blightning]]など
*[[土地破壊]] - [[Sinkhole]]、[[溶鉄の雨/Molten Rain]]など
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*[[土地破壊]] - [[陥没孔/Sinkhole]]、[[溶鉄の雨/Molten Rain]]など
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*[[アーティファクト]][[破壊]] - [[古えの遺恨/Ancient Grudge]]、[[粉々/Smash to Smithereens]]など
 
*[[バウンス]] - [[転覆/Capsize]]、[[断絶/Snap]]など
 
*[[バウンス]] - [[転覆/Capsize]]、[[断絶/Snap]]など
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*[[墓地対策]] - [[大祖始の遺産/Relic of Progenitus]]、[[虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb]]、[[ボジューカの沼/Bojuka Bog]]など
 
*[[マナ加速]] - '''[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]'''、'''[[水蓮の花びら/Lotus Petal]]'''、[[桜族の長老/Sakura-Tribe Elder]]など
 
*[[マナ加速]] - '''[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]'''、'''[[水蓮の花びら/Lotus Petal]]'''、[[桜族の長老/Sakura-Tribe Elder]]など
 
*[[土地]] - '''[[アーティファクト・土地]]'''、'''[[雲上の座/Cloudpost]]'''、[[ウルザランド]]など
 
*[[土地]] - '''[[アーティファクト・土地]]'''、'''[[雲上の座/Cloudpost]]'''、[[ウルザランド]]など
<!--'''[[大あわての捜索/Frantic Search]]'''、'''[[激励/Invigorate]]'''、[[クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger]]、[[火葬/Incinerate]]、[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]、'''[[思案/Ponder]]'''、'''[[定業/Preordain]]'''、[[戦隊の鷹/Squadron Hawk]]、[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]-->
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<!--'''[[大あわての捜索/Frantic Search]]'''、'''[[激励/Invigorate]]'''、[[火葬/Incinerate]]、[[野生の雑種犬/Wild Mongrel]]、'''[[思案/Ponder]]'''、'''[[定業/Preordain]]'''、[[戦隊の鷹/Squadron Hawk]]、[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]、'''[[フェアリーの大群/Cloud of Faeries]]'''、[[呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite]]-->
  
 
==その他==
 
==その他==
*シングルカードでも、下手なアンコモンやレアより値段が高くなることもある。特に[[ウルザズ・レガシー]]版の怨恨は、値段が高いコモンの代名詞であった。現在でも[[レガシー]]で需要がある[[Sinkhole]]や[[Maze of Ith]]、[[Chain Lightning]]などの高額カードが存在する。
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*[[シングルカード]]でも、下手なアンコモンやレアより値段が高くなることもある。特に[[ウルザズ・レガシー]]版の怨恨は、値段が高いコモンの代名詞であった。現在でも[[モダン]]で需要のある[[血清の幻視/Serum Visions]]、[[レガシー]]で需要がある[[陥没孔/Sinkhole]]や[[イス卿の迷路/Maze of Ith]]、[[稲妻の連鎖/Chain Lightning]]などの高額カードが存在する。
 
**[[プレミアム・カード|Foil]]版であれば取引価格も相応に高価であり、特に古いカードが[[再録]]されることで初めてFoil版が登場した例などは高騰必至となる。
 
**[[プレミアム・カード|Foil]]版であれば取引価格も相応に高価であり、特に古いカードが[[再録]]されることで初めてFoil版が登場した例などは高騰必至となる。
*コモンと[[基本土地]][[カード]]だけで作られたデッキは[[コモンデッキ]]と呼ばれ、[[Magic Online]]では[[Pauper]]という公式フォーマットとして成立している。詳しくはそれぞれのページを参照。上記の強力カードは、このフォーマットでも各色の主力カードとなっているものも多い(ただし、Hymn to Tourachなど一部のカードはMagic Onlineではコモンとして収録されていないため使用できない)。
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*コモンと[[基本土地]][[カード]]だけで作られたデッキは[[コモンデッキ]]と呼ばれ、[[パウパー]]という公式フォーマットとして成立している。詳しくはそれぞれのページを参照。上記の強力カードは、このフォーマットでも各色の主力カードとなっているものも多い。
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==脚注==
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<references/>
  
 
==参考==
 
==参考==
*[http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/139 Common Knowledge]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/001475/ コモンの常識](Making Magic 2011年4月18日 [[Mark Rosewater]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/common-knowledge-2011-04-15 Common Knowledge]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0003953/ コモンの常識](Making Magic 2011年4月18日 Mark Rosewater著)
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/ld/developing-commons-2014-10-03 Developing Commons]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0011227/ コモンのデベロップ](Latest Development 2014年10月3日 [[Sam Stoddard]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/ld/developing-commons-2014-10-03 Developing Commons]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0011227/ コモンのデベロップ](Latest Development [[2014年]]10月3日 [[Sam Stoddard]]著)
 
*[[アンコモン]]
 
*[[アンコモン]]
 
*[[レア]]
 
*[[レア]]
 
*[[神話レア]]
 
*[[神話レア]]
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]

2019年11月22日 (金) 20:11時点における版

コモンCommon)は最も低い稀少度、またその稀少度に属するカードのことである。"Common"は「ありふれた」の意。

目次

概要

基本的に15枚入りのブースターパック1つにつき10または11枚封入されている。エキスパンション・シンボルの色は、一部の例外[1][2]を除き黒である。

その名の通り、開封時にもっとも多く含まれているカード群であり、もっとも入手しやすいカードといえる。しかし侮るなかれ、シンプルゆえにデッキの根幹を支える必須パーツや汎用性の高いサポートパーツとなることが多く、時にはレアに比肩するカードパワーによってトーナメントで広く活躍するものも珍しくない。

また入手のしやすさや馴染みやすさから、初心者入門などの媒体で出番が多くなりやすい。比較的シンプルな効果のものが多いという特徴も手伝い、いろいろなカードの代表格として扱われることが多い(例えば火力と言えばショック/Shockコンバット・トリックと言えば巨大化/Giant Growth、というように)。またそこから派生して、マスコット的・ミーム的な人気を博すカードも少なくない(灰色熊/Grizzly Bears甲鱗のワーム/Scaled Wurmさまようもの/Wandering Onesアメーバの変わり身/Amoeboid Changelingなど)。

コモンの基準

基本的に単純で標準的なカードで構成される。そのため、ルール文章の長いカード、複雑な処理を行ったり与えたりするカードなどは極力含まれない傾向にある。また、その出やすさ(入手しやすさ)からリミテッドの基本戦術を形成するため、X火力のようなリミテッドで支配的になってしまうカードも除外されている。

  • デザイン・チームはセットをデザインするに際し、まずコモンのカードからデザインし始める[3][4]
    • Mark Rosewaterは常々、「コモンに存在しないテーマはテーマではない」と述べている[5][6]
      • もっとも、ここで言う「コモン」は「十分に開封比の高い存在」という意味。ドミナリアなど、特殊な封入率を使うことにより、コモンを使わずにこれをクリアすることもある[7]

レアリティの変更

現在のパワーバランスや以前の活躍を考慮して、過去のアンコモンが、コモンへ移行することがある(例:炎の壁/Wall of Fire今わの際/Last Breathなど)。中にはレアからアンコモンを飛ばしてコモンに移行することもある(例:サルタリーの使者/Soltari Emissary野生の末裔/Scion of the Wild)。

また逆に、過去のコモンが、アンコモンに移行することもある(例:怨恨/Rancor忘却の輪/Oblivion Ringなど)。陥没孔/Sinkholeイス卿の迷路/Maze of Ithなどはマスターズ・エディション シリーズでアンコモンを飛ばしてレアに移行した。

この変更は特にリミテッドへの影響が大きいが、他にもパウパーも多大な影響を受けうる。

強力なコモンカードの例

太字は禁止カード制限カード指定の経験があるものである。詳細は各カードの個別評価を参照。

その他

脚注

  1. マスターズ25thドミナリアは、エキスパンション・シンボルのデザインの都合上、コモンの色は「白」になっている。
  2. Odds & Ends: Dominaria, Part 1/こぼれ話:『ドミナリア』 その1(Making Magic 2018年5月14日 Mark Rosewater著)
  3. Nuts & Bolts: Filling In the Design Skeleton/基本根本:デザインの骨格を埋めよう(Making Magic 2011年2月28日 Mark Rosewater著)
  4. Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
  5. New World Order/新世界秩序(Making Magic 2011年12月5日 Mark Rosewater著)
  6. Common Knowledge/コモンの常識(Making Magic 2011年4月18日 Mark Rosewater著)
  7. Odds & Ends: Dominaria, Part 2/こぼれ話:『ドミナリア』 その2(Making Magic 2018年5月28日 Mark Rosewater著)

参考

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