「スーサイドブラック」を編集中
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− | '''スーサイドブラック''' | + | '''スーサイドブラック'''(''Suicide Black'')とは、[[スーサイド]][[デッキ]]の一種。直接的には[[黒]]のスーサイドデッキ全てを指す名前であるが、通常は[[ペナルティ能力]]を持つ[[クリーチャー]]を多用する[[黒ウィニー]]をこう呼ぶ。 |
==概要== | ==概要== | ||
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[[赤]]に絶望的なまでに弱く、[[青]]に対しては圧倒的なまでに強いという特徴を持つ。 | [[赤]]に絶望的なまでに弱く、[[青]]に対しては圧倒的なまでに強いという特徴を持つ。 | ||
− | [[黒]]の[[ウィニー]][[クリーチャー]]は総じて[[タフネス]]が低くかつ[[地上クリーチャー]]なので、[[火力]]で容易に[[焼く|焼き]]払われてしまう。[[ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator]] | + | [[黒]]の[[ウィニー]][[クリーチャー]]は総じて[[タフネス]]が低くかつ[[地上クリーチャー]]なので、[[火力]]で容易に[[焼く|焼き]]払われてしまう。[[ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator]]だけはタフネスが5と高いが、こいつは余計に火力に弱い。また、[[コスト]]やデメリットで[[ライフ]]を要求する[[カード]]も多く、[[プレイヤー]]自身も火力で死にやすくなる。[[ヘイトレッド]]型だと[[憎悪/Hatred]]の返しの[[ショック/Shock]]1発で死んだりする。 |
− | + | 一方、青がダメージレースを挑んでくる事は殆ど無いので、ライフ面でのペナルティが苦にならず、スーサイドなスピード面でのメリットが最大限に生きる。[[バウンス]]こそしてくるものの、[[除去]]は基本的にしてくることもなく[[ブロッカー]]を置く事もしないため、タフネスが低かろうが地上を這っていようが関係ない。[[手札]]主体で戦う青が苦手とする[[手札破壊]]も黒の得意要素の一つである事もこれを後押しする。 | |
− | 奇しくもと言うべきだろうか、相性のはっきりしている[[色]]はどちらも[[友好色]]である。つまり[[色対策カード]] | + | 奇しくもと言うべきだろうか、相性のはっきりしている[[色]]はどちらも[[友好色]]である。つまり[[色対策カード]]のようなものが無い訳で、お互いに[[サイドボード]]したくてもするカードが無い…なんて事がよくある。その為、先手1[[ターン]]目の[[山/Mountain]]セットを見て即投了、なんて事もありえなくもない。これが[[島/Island]]だと立場が逆になるが……。 |
==ウルザ・ブロック+マスクス・ブロック期== | ==ウルザ・ブロック+マスクス・ブロック期== | ||
− | [[テンペスト・ブロック]]の退場で[[シャドー]][[ウィニー]]や[[憎悪/Hatred]]などの主力[[カード]]のほとんどを失ったあと、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]から[[大型クリーチャー|大型]][[スーサイド]][[クリーチャー]]を[[ | + | [[テンペスト・ブロック]]の退場で[[シャドー]][[ウィニー]]や[[憎悪/Hatred]]などの主力[[カード]]のほとんどを失ったあと、[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]から[[大型クリーチャー|大型]][[スーサイド]][[クリーチャー]]を[[場]]に出し、[[よじれた実験/Twisted Experiment]]でバックアップする、[[ツイスト・ブラック]]が登場した。 |
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{{#card:Phyrexian Negator}} | {{#card:Phyrexian Negator}} | ||
− | {{#card: | + | {{#card:Twisted Experiment}} |
爆発力は[[ヘイトレッド]]に及ばないが、その分安定性は高い。 | 爆発力は[[ヘイトレッド]]に及ばないが、その分安定性は高い。 | ||
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!colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (61) | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (61) | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ffddee"|クリーチャー (19) |
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|4||[[ブラッド・ペット/Blood Pet]] | |4||[[ブラッド・ペット/Blood Pet]] | ||
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|3||[[ケザードリックス/Kezzerdrix]] | |3||[[ケザードリックス/Kezzerdrix]] | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ffeedd"|インスタント・ソーサリー (8) |
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|4||[[暗黒の儀式/Dark Ritual]] | |4||[[暗黒の儀式/Dark Ritual]] | ||
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|2||[[生ける屍/Living Death]] | |2||[[生ける屍/Living Death]] | ||
+ | |- | ||
+ | !colspan="2" style="background:#eeeeee"|エンチャント・アーティファクト (16) | ||
|- | |- | ||
|4||[[肉占い/Sarcomancy]] | |4||[[肉占い/Sarcomancy]] | ||
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|4||[[煮沸ばさみ/Scalding Tongs]] | |4||[[煮沸ばさみ/Scalding Tongs]] | ||
|- | |- | ||
− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ddffee"|土地 (18) |
|- | |- | ||
|18||[[沼/Swamp]] | |18||[[沼/Swamp]] | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ddeeff"|サイドボード |
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|4||[[ボトルのノーム/Bottle Gnomes]] | |4||[[ボトルのノーム/Bottle Gnomes]] | ||
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|1||[[凶運の彫像/Jinxed Idol]] | |1||[[凶運の彫像/Jinxed Idol]] | ||
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*[[テンペスト・ブロック構築]]の[[デッキ]]。[[黒シャドーウィニー]]に、デメリット持ちながらも効率の良い[[クリーチャー]]を取り入れた構成になっている。 | *[[テンペスト・ブロック構築]]の[[デッキ]]。[[黒シャドーウィニー]]に、デメリット持ちながらも効率の良い[[クリーチャー]]を取り入れた構成になっている。 | ||
*クリーチャー以外にも[[脊髄移植/Spinal Graft]]というハイリスクな[[強化]][[オーラ]]が用いられていることも注目点に挙げられる。 | *クリーチャー以外にも[[脊髄移植/Spinal Graft]]というハイリスクな[[強化]][[オーラ]]が用いられていることも注目点に挙げられる。 | ||
==最初の形式変更後のスタンダード== | ==最初の形式変更後のスタンダード== | ||
+ | [[ネクロポーテンス/Necropotence]]の圧倒的[[ドロー]]を生かした[[黒ウィニー]]、[[12Knights]]が存在した。→[[ネクロウィニー]] | ||
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{{#card:Necropotence}} | {{#card:Necropotence}} | ||
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− | [[ | + | ただし[[ネクロディスク]]など、[[ドレイン]]手段を持つものや自力で[[ネクロポーテンス/Necropotence]]を処理する能力を持つものはこう呼ばれない。 |
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==エクステンデッド== | ==エクステンデッド== | ||
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旧[[エクステンデッド]]には、[[ネクロポーテンス/Necropotence]]を使用した[[ネクロウィニー]]が存在した。 | 旧[[エクステンデッド]]には、[[ネクロポーテンス/Necropotence]]を使用した[[ネクロウィニー]]が存在した。 | ||
− | [[ウィニー]][[クリーチャー]]による[[ | + | {{#card:Necropotence}} |
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+ | [[ウィニー]][[クリーチャー]]による[[ビートダウン]]や[[暴露/Unmask]]などの[[手札破壊]]要素により[[ネクロ・ドネイト]]に強い。 | ||
また、[[サイカトグ#エクステンデッド|サイカトグ]]などの[[青]]系[[デッキ]]が流行すると、それへの[[アンチデッキ|メタデッキ]]として一部で組まれることがあった。 | また、[[サイカトグ#エクステンデッド|サイカトグ]]などの[[青]]系[[デッキ]]が流行すると、それへの[[アンチデッキ|メタデッキ]]として一部で組まれることがあった。 | ||
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+ | {{#card:Phyrexian Negator}} | ||
スピードでは[[スライ]]などに劣るが、[[黒]]お家芸の手札破壊やクリーチャー[[除去]]により安定性が高い。 | スピードでは[[スライ]]などに劣るが、[[黒]]お家芸の手札破壊やクリーチャー[[除去]]により安定性が高い。 | ||
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{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
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− | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ ( | + | !colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (59) |
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ffddee"|クリーチャー (20) |
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|4||[[ダウスィーの怪物/Dauthi Horror]] | |4||[[ダウスィーの怪物/Dauthi Horror]] | ||
142行: | 141行: | ||
|4||[[ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator]] | |4||[[ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator]] | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ffeedd"|呪文 (18) |
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|4||[[肉占い/Sarcomancy]] | |4||[[肉占い/Sarcomancy]] | ||
148行: | 147行: | ||
|4||[[陰謀団式療法/Cabal Therapy]] | |4||[[陰謀団式療法/Cabal Therapy]] | ||
|- | |- | ||
− | | | + | |2||[[悪魔の布告/Diabolic Edict]] |
|- | |- | ||
|4||[[強迫/Duress]] | |4||[[強迫/Duress]] | ||
156行: | 155行: | ||
|2||[[殺し/Snuff Out]] | |2||[[殺し/Snuff Out]] | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ddffee"|土地 (21) |
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|18||[[沼/Swamp]] | |18||[[沼/Swamp]] | ||
162行: | 161行: | ||
|3||[[不毛の大地/Wasteland]] | |3||[[不毛の大地/Wasteland]] | ||
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− | !colspan="2" style="background | + | !colspan="2" style="background:#ddeeff"|サイドボード |
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|3||[[棺の追放/Coffin Purge]] | |3||[[棺の追放/Coffin Purge]] | ||
182行: | 181行: | ||
|1||[[不毛の大地/Wasteland]] | |1||[[不毛の大地/Wasteland]] | ||
|} | |} | ||
+ | *[[デッキ]]名の"Black Deck Loose"は[[RDW|Red Deck Wins]]へのオマージュ。 | ||
− | + | ==レガシー== | |
+ | [[レガシー]]においても、[[スーサイド]][[色]]の強い[[黒]]系[[速攻]][[デッキ]]が存在する。 | ||
+ | レガシーではほぼ同じデッキタイプとして[[ピキュラ黒]]というデッキも存在するが、ピキュラ黒はこのタイプと比べ[[コントロール]]力に差があるため、本項では若干違ったチューンを解説する。 | ||
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{{#card:Tombstalker}} | {{#card:Tombstalker}} | ||
{{#card:Hymn to Tourach}} | {{#card:Hymn to Tourach}} | ||
− | [[ | + | レガシーでは、この手の[[単色]][[デッキ]]はいわゆる「集大成」の形となる。レガシーならではの優秀[[カード]]として、[[Hymn to Tourach]]、[[Sinkhole]]、[[不毛の大地/Wasteland]]等で相手の[[リソース]]を削り一気に殴りきる。 |
+ | [[テンポ]]を非常に重視しているのが特徴的で、[[除去]]には[[殺し/Snuff Out]]を用いることが多い。除去のために[[マナ]]を残しておきづらいためである。 | ||
− | + | [[クロック]]には近年[[墓忍び/Tombstalker]]を獲得し、それまでの強烈なデメリット持ちであった[[ファイレクシアの抹殺者/Phyrexian Negator]]の枠を上手く埋める事が可能になった。 | |
+ | *しかし、殺しと墓忍びはいずれも[[闇の腹心/Dark Confidant]]と相性が悪いという弱点があり、その点で[[スーサイド]]色は増していると言えなくもない。このことから、最近では息切れを度外視して闇の腹心を投入せず、速度や打撃力に特化しているタイプが多い。 | ||
− | [[ | + | [[緑]]を[[タッチ]]してアタッカーに[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]を追加し、また[[黒]]の弱点である[[エンチャント]]と[[アーティファクト]]に手を出せるように、かつテンポを失わないために[[原基の印章/Seal of Primordium]]を投入しているタイプも多い。このタイプを'''Eva Green'''と呼ぶ。 |
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==参考== | ==参考== | ||
202行: | 204行: | ||
*[[ピキュラ黒]] | *[[ピキュラ黒]] | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
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