「予示」を編集中
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'''予示'''(よじ)/''Manifest''とは、[[運命再編]]で初登場した[[キーワード処理]]。 | '''予示'''(よじ)/''Manifest''とは、[[運命再編]]で初登場した[[キーワード処理]]。 | ||
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==定義== | ==定義== | ||
− | 「[[カード]]を'''予示する'''/''Manifest'' [a card]」とは、「そのカードを[[裏向き]]の状態で[[戦場に出す]]。」を意味する。その[[パーマネント]]は、それが裏向きである間、[[ | + | 「[[カード]]を'''予示する'''/''Manifest'' [a card]」とは、「そのカードを[[裏向き]]の状態で[[戦場に出す]]。」を意味する。その[[パーマネント]]は、それが裏向きである間、[[ルール文章|文章]]や[[カード名]]や[[サブタイプ]]や[[マナ・コスト]]を持たない、2/2の[[クリーチャー]]である。 |
− | + | また、予示されたパーマネントの表がクリーチャー・カードの場合、あなたが[[優先権]]を持つときならいつでもあなたはそのマナ・コストを[[支払う]]事で予示されたパーマネントを[[表向き]]にしてよい。これは[[特別な処理]]であり、[[スタック]]を用いない。 | |
予示されているカードが[[変異]]を持つならば、上記の手順ではなく変異のルールにより変異[[コスト]]を支払う事で表向きにしてもよい。[[変装]]についても同様である。 | 予示されているカードが[[変異]]を持つならば、上記の手順ではなく変異のルールにより変異[[コスト]]を支払う事で表向きにしてもよい。[[変装]]についても同様である。 | ||
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==解説== | ==解説== | ||
カードを裏向きのクリーチャーとして戦場に出し、それの表側もクリーチャーなら変異のようにいつでも正体を明かせる[[メカニズム]]。 | カードを裏向きのクリーチャーとして戦場に出し、それの表側もクリーチャーなら変異のようにいつでも正体を明かせる[[メカニズム]]。 | ||
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+ | 運命再編で初登場し、[[統率者2018]]、[[モダンホライゾン]]、[[統率者2019]]、[[ニューカペナの街角統率者デッキ]]、[[統率者マスターズ統率者デッキ]]で再登場した。 | ||
運命再編では[[ウギン/Ugin]]により生み出された、後の変異に繋がる魔法を表している<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/whims-fate-reforged-part-1-2014-12-29 Whims of Fate Reforged, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0011817/ 『運命再編』のひらめき その1]([[Making Magic]] [[2014年]]12月29日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。同[[セット]]では全[[色]]で扱われており、多くのカードは[[ライブラリーの一番上]]から予示する。[[青]]・[[赤]]・[[白]]には[[ETB]]でライブラリーの一番上を予示して[[オーラ]]としてそれに[[つける|つけられる]][[サイクル]]が存在する(→[[光変化/Lightform]])。 | 運命再編では[[ウギン/Ugin]]により生み出された、後の変異に繋がる魔法を表している<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/whims-fate-reforged-part-1-2014-12-29 Whims of Fate Reforged, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0011817/ 『運命再編』のひらめき その1]([[Making Magic]] [[2014年]]12月29日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。同[[セット]]では全[[色]]で扱われており、多くのカードは[[ライブラリーの一番上]]から予示する。[[青]]・[[赤]]・[[白]]には[[ETB]]でライブラリーの一番上を予示して[[オーラ]]としてそれに[[つける|つけられる]][[サイクル]]が存在する(→[[光変化/Lightform]])。 | ||
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===戦場に出る際=== | ===戦場に出る際=== | ||
*予示されたカードは、文章やカード名やサブタイプやマナ・コストを持たない2/2のクリーチャーとして戦場に出る。それに影響を与える戦場に出る際の[[置換効果]]があれば、それを適用する。 | *予示されたカードは、文章やカード名やサブタイプやマナ・コストを持たない2/2のクリーチャーとして戦場に出る。それに影響を与える戦場に出る際の[[置換効果]]があれば、それを適用する。 | ||
− | *[[ライブラリー]]や裏向きで[[追放]]されているカードが予示される場合、それは戦場に出るまでどのプレイヤーも[[表面]] | + | *[[ライブラリー]]や裏向きで[[追放]]されているカードが予示される場合、それは戦場に出るまでどのプレイヤーも[[表面]]を見ることはできない。ただし戦場に出てしまえばそのコントローラーは自由に裏向きのカードの表を見てよい。 |
*[[効果]]がプレイヤーにそのプレイヤーの[[ライブラリー]]から複数のカードを予示するよう指示したなら、それらのカードは1枚ずつ予示される。 | *[[効果]]がプレイヤーにそのプレイヤーの[[ライブラリー]]から複数のカードを予示するよう指示したなら、それらのカードは1枚ずつ予示される。 | ||
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*それぞれの裏向きの呪文およびパーマネントを簡単に区別できるようにしなければならない。他のプレイヤーを混乱させるために、戦場でそれらを表現するカードを混ぜ合わせてはならない。それらが戦場に出た順番は常に明確であるべきである。 | *それぞれの裏向きの呪文およびパーマネントを簡単に区別できるようにしなければならない。他のプレイヤーを混乱させるために、戦場でそれらを表現するカードを混ぜ合わせてはならない。それらが戦場に出た順番は常に明確であるべきである。 | ||
*[[両面カード]]を予示することも適正である。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。 | *[[両面カード]]を予示することも適正である。それは他のカードと同じく表向きの特性は隠され、両面カードだと公開する必要は無い。 | ||
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*文章やマナ・コストを持たないので、それは[[無色]]で[[能力]]を持たないクリーチャーである。 | *文章やマナ・コストを持たないので、それは[[無色]]で[[能力]]を持たないクリーチャーである。 | ||
*裏向きクリーチャーは「名前を持たない」ので、例えば[[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]などで指名することはできないし、[[残響する真実/Echoing Truth]]や[[撲滅/Eradicate]]の[[対象]]になってもほかのカードを巻き添えにしない(名前がないのだから「同じ名前を持つカード」は存在しない)。 | *裏向きクリーチャーは「名前を持たない」ので、例えば[[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]などで指名することはできないし、[[残響する真実/Echoing Truth]]や[[撲滅/Eradicate]]の[[対象]]になってもほかのカードを巻き添えにしない(名前がないのだから「同じ名前を持つカード」は存在しない)。 | ||
− | * | + | *クリーチャー・タイプも持たないので、[[旗印/Coat of Arms]]や[[仕組まれた疫病/Engineered Plague]]などのクリーチャー・タイプを参照するカードの影響も受けない。 |
*プレイヤーは、裏向きで出しているカードが「いずれかの効果やルールにより裏向きになった」のかを記録しておく必要がある。後述する通り例えば、変異能力を持つカードを「手札から3マナ支払って唱えて裏向きで戦場に出した」場合には、予示の「マナ・コストを支払って表にする」手段は使用できない。 | *プレイヤーは、裏向きで出しているカードが「いずれかの効果やルールにより裏向きになった」のかを記録しておく必要がある。後述する通り例えば、変異能力を持つカードを「手札から3マナ支払って唱えて裏向きで戦場に出した」場合には、予示の「マナ・コストを支払って表にする」手段は使用できない。 | ||
===表向きにする場合=== | ===表向きにする場合=== | ||
− | + | *「予示によって裏向きで戦場にあるカードを、マナ・コストを支払って表向きにする」のは[[優先権]]を持っているときに行える特別な処理であり、スタックを用いず直ぐに実行される。[[起動型能力]]では無いので[[呪われたトーテム像/Cursed Totem]]や[[謙虚/Humility]]などで禁止したり[[失う|失わせたり]]できないし、[[対応して]]なにかすることもできない。逆に、なにかされたことに対して表向きになることはできる。 | |
− | *「予示によって裏向きで戦場にあるカードを、マナ・コストを支払って表向きにする」のは[[優先権]] | + | **この「特別な処理」は、表がクリーチャー・カードでなかったり、それがマナ・コストを持たない場合、利用できない。 |
− | ** | + | |
**両面カードの場合、[[第1面]]がクリーチャー・カードである場合のみ、この「特別な処理」を行える。行った場合は、第1面の状態で表向きになる({{CR|712.15}})。これは[[変身]]ではない。 | **両面カードの場合、[[第1面]]がクリーチャー・カードである場合のみ、この「特別な処理」を行える。行った場合は、第1面の状態で表向きになる({{CR|712.15}})。これは[[変身]]ではない。 | ||
**[[継続的効果]]などの[[特性]]の変化を無視して、それがクリーチャー・カードであるかを見る。例えば[[太陽の神、ヘリオッド/Heliod, God of the Sun]]は[[白]]の[[信心]]が5未満でも予示によって表向きにできる(それはクリーチャーではなくなる)。逆に[[機械の行進/March of the Machines]]が戦場にあっても、クリーチャーでない[[アーティファクト]]・[[カード]]は予示によって表向きになる事はできない。 | **[[継続的効果]]などの[[特性]]の変化を無視して、それがクリーチャー・カードであるかを見る。例えば[[太陽の神、ヘリオッド/Heliod, God of the Sun]]は[[白]]の[[信心]]が5未満でも予示によって表向きにできる(それはクリーチャーではなくなる)。逆に[[機械の行進/March of the Machines]]が戦場にあっても、クリーチャーでない[[アーティファクト]]・[[カード]]は予示によって表向きになる事はできない。 | ||
*この予示されたカードを表向きにする「特別な処理」以外でも、表向きにする方法はある。[[こじ開け/Break Open]]や[[コピー]]効果によって[[変異]]能力を得た場合など。 | *この予示されたカードを表向きにする「特別な処理」以外でも、表向きにする方法はある。[[こじ開け/Break Open]]や[[コピー]]効果によって[[変異]]能力を得た場合など。 | ||
**ただしその場合でも、予示されているカードが[[インスタント]]・カードや[[ソーサリー]]・カードの場合は表向きにはならない。この条件にあたるパーマネントが表向きになる場合、その表面を[[公開する|公開]]した上で、表向きになる事は失敗し裏向きで有り続ける。 | **ただしその場合でも、予示されているカードが[[インスタント]]・カードや[[ソーサリー]]・カードの場合は表向きにはならない。この条件にあたるパーマネントが表向きになる場合、その表面を[[公開する|公開]]した上で、表向きになる事は失敗し裏向きで有り続ける。 | ||
− | ** | + | **予示されたカードの表が変異を持っている場合、予示ではなく変異の効果によって(つまり変異コストを支払って)表向きにしてもよい。どちらの方法でも裏向きから表向きになるので[[変異誘発型能力]]は誘発する。変装についても同様である。 |
***逆はできないことに注意。「通常のマナ・コストを支払って表にする」のは予示の効果の一部であり、予示以外の方法で裏向きになっているパーマネントはこの方法で表向きにはなれない。 | ***逆はできないことに注意。「通常のマナ・コストを支払って表にする」のは予示の効果の一部であり、予示以外の方法で裏向きになっているパーマネントはこの方法で表向きにはなれない。 | ||
+ | *裏向きのクリーチャーが表向きになる事は、[[オブジェクト]]の[[位相]]が変化するだけで継続して同一のオブジェクトである。それは新たに戦場に出たわけでは無いし、裏向きの状態でつけられていた[[オーラ]]、置かれていた[[カウンター (目印)|カウンター]]、適用されている[[継続的効果]]などは引き続き残る。新たに戦場に出たわけではないので「戦場に出たとき」の[[誘発型能力]]を誘発させる事も無い。 | ||
+ | **[[プレインズウォーカー]]や[[バトル]]は表向きになっても[[忠誠カウンター]]や[[守備カウンター]]が置かれるわけではないので、[[状況起因処理]]で[[墓地]]に置かれてしまう。 | ||
===戦場を離れる場合=== | ===戦場を離れる場合=== | ||
− | *裏向きのパーマネントが[[戦場を離れる]] | + | *裏向きのパーマネントが[[戦場を離れる]]場合、それの表面を公開しなければならない。なお、このとき「表向きになったとき~」の能力(変異誘発型能力)は誘発しないし、表面が[[死亡誘発]]の能力を持っていてもそれが誘発する事は無い([[領域変更誘発]])。 |
− | + | ||
*[[裏向き]]のクリーチャーを[[ちらつき/Flicker]]などを用いて一時的に[[追放]]すると、表向きで追放され、そのまま[[戦場]]に戻ってくる。これによって表向きにするコストを踏み倒すテクニックが存在する。 | *[[裏向き]]のクリーチャーを[[ちらつき/Flicker]]などを用いて一時的に[[追放]]すると、表向きで追放され、そのまま[[戦場]]に戻ってくる。これによって表向きにするコストを踏み倒すテクニックが存在する。 | ||
− | ** | + | **ただし同一のオブジェクトが裏向きから[[表向き]]になったのではないため、[[変異誘発型能力]]は誘発しない。 |
− | **表が[[インスタント]]や[[ソーサリー]] | + | **表が[[インスタント]]や[[ソーサリー]]カードだった場合、それらは追放領域に残る({{CR|304.4}}、{{CR|307.4}})。 |
==開発秘話== | ==開発秘話== |