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| |英名=Unearth | | |英名=Unearth |
| |種別=[[起動型能力]] | | |種別=[[起動型能力]] |
− | |登場セット=[[アラーラの断片ブロック]]<br>[[モダンホライゾン]]<br>[[モダンホライゾン2]]<br>[[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い統率者デッキ]]<br>[[ウォーハンマー40,000統率者デッキ]]<br>[[兄弟戦争]]<br>[[モダンホライゾン3]]<br>[[モダンホライゾン3統率者デッキ]] | + | |登場セット=[[アラーラの断片ブロック]] |
| |リーガル=legal | | |リーガル=legal |
| + | |CR=502.84 |
| }} | | }} |
− | '''蘇生'''(そせい)/''Unearth''は、[[アラーラの断片ブロック]]で初登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[墓地]]にあるときのみ機能する[[起動型能力]]である。 | + | '''蘇生'''/''Unearth''は、[[アラーラの断片ブロック]]で登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[墓地]]にあるときのみ機能する[[起動型能力]]である。 |
| {{#card:Dregscape Zombie}} | | {{#card:Dregscape Zombie}} |
| {{#card:Sedris, the Traitor King}} | | {{#card:Sedris, the Traitor King}} |
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| ==定義== | | ==定義== |
− | '''蘇生''' [コスト]/''Unearth'' [コスト]は、「[コスト]:このカードを[[あなた]]の墓地から[[戦場に出す|戦場に戻す]]。それは[[速攻]]を得る。次の[[終了ステップ]]の開始時に、それを[[追放]]する。それが[[戦場を離れる]]場合、それを他のあらゆる[[領域]]に置く代わりにそれを追放する。[[起動]]は[[ソーサリー・タイミング|ソーサリーとしてのみ行う]]。」を意味する。 | + | '''蘇生''' [コスト]/''Unearth'' [コスト]は、「[コスト]:このカードを[[あなた]]の墓地から[[場に出す|場に戻す]]。それは[[速攻]]を得る。[[ターン終了時に]]、それを[[ゲームから取り除く]]。それが[[場]]を離れる場合、それを他のあらゆる[[領域]]に置く代わりにそれをゲームから取り除く。この[[能力]]は、あなたが[[ソーサリー]]を[[プレイ]]できるときにのみプレイできる。」を意味する。 |
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| ==解説== | | ==解説== |
− | 蘇生の[[起動コスト]]を[[支払う]]ことで、1[[ターン]]に限り自身を[[リアニメイト]]することができる[[能力]]である。この能力で[[戦場]]に[[戻す|戻し]]た[[パーマネント]]は、[[戦場を離れる]]と[[追放]]される。 | + | 蘇生の[[起動コスト]]を支払うことで、1ターンに限り自身を[[リアニメイト]]することができる能力である。この能力で場に戻したクリーチャーは、場を離れるとゲームから取り除かれる。 |
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− | アラーラの断片ブロックでは、アンデッド溢れる世界の[[グリクシス/Grixis]]に割り振られた能力で、蘇生を持つ(与える)カードは[[青]]・[[黒]]・[[赤]]に割り振られている。[[ウォーハンマー40,000統率者デッキ]]では[[ネクロン王朝/Necron Dynasties]](黒)のメインメカニズムとして取り上げられた。[[兄弟戦争]]では過去の遺物を掘り起こす[[フレイバー]]から[[アーティファクト]]専用の能力として全[[色]](の[[コスト]])に与えられ、[[クリーチャー]]以外で蘇生を持つカードも初登場した。
| + | アンデッド溢れる世界の[[グリクシス/Grixis]]に割り振られた能力で、アラーラの断片ブロック現在、蘇生を持つ(与える)カードは[[青]][[黒]][[赤]]の組み合わせのみである。 |
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| ===ルール=== | | ===ルール=== |
| *蘇生を起動した後、それが[[解決]]されるまではそのカードは墓地に置かれたままである。解決前に[[墓地対策カード]]などで墓地を離れた場合、蘇生は解決時に何もしない。 | | *蘇生を起動した後、それが[[解決]]されるまではそのカードは墓地に置かれたままである。解決前に[[墓地対策カード]]などで墓地を離れた場合、蘇生は解決時に何もしない。 |
− | *「終了ステップ開始時に、それを追放する」というのは[[遅延誘発型能力]]である。これは[[もみ消し/Stifle]]などで[[打ち消す]]ことができ、一度打ち消せば再び[[誘発]]することはない。 | + | *「ターン終了時に、それをゲームから取り除く」というのは[[遅延誘発型能力]]である。これは[[もみ消し/Stifle]]などで[[打ち消す]]ことができ、一度打ち消せば再び[[誘発]]することはない。 |
− | **一方、「それが戦場を離れる場合、それを追放する。」という[[置換効果]]は、次のターン以降も有効であるので注意。 | + | **一方、「それが場を離れる場合、ゲームから取り除く」という[[置換効果]]は、ターン終了以降も有効であるので注意。 |
− | *速攻は蘇生によって付加される能力であるが、「追放する」[[効果]]はどちらもその[[パーマネント]]に付加される能力ではない。「すべての能力を失う」ような効果があった場合、蘇生によって戻ったパーマネントは速攻を失うが、「追放する」効果は実行される。 | + | *速攻は蘇生によって付加される能力であるが、「ゲームから取り除く」[[効果]]はどちらもその[[クリーチャー]]に付加される能力ではない。「すべての能力を失う」ような効果があった場合、蘇生によって戻ったクリーチャーは速攻を失うが、「ゲームから取り除く」効果は実行される。 |
− | *他の[[呪文]]や能力によって追放されることを蘇生の「追放する」効果が置換することはない。蘇生による追放効果は、追放領域以外に置かれる場合にのみ起こる置換だからである(他のあらゆる[[領域]]というのは、追放領域以外の領域のことを指している)。追放される場合、単純に呪文や能力の効果そのものによって追放される。 | + | *他の[[呪文]]や能力によってゲームから取り除かれることを「ゲームから取り除く」効果が置換した場合、その呪文や能力は「ゲームから取り除くことに成功している」点に注意。例えば、蘇生で戻ったクリーチャーを[[ちらつき鬼火/Flickerwisp]]の能力でゲームから取り除いた場合、そのクリーチャーはターン終了時に場に戻る。 |
− | **[[ちらつき鬼火/Flickerwisp]]などでパーマネントが一時的に追放されてから戦場に戻った場合、それはそのまま戦場に残る。蘇生で戻ったものとは異なる[[オブジェクト]]として扱われるためである。 | + | **上記のちらつき鬼火の方法でゲーム外から戻ったクリーチャーは、蘇生で戻ったものとは異なる[[オブジェクト]]として扱われる。 |
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| ===開発秘話=== | | ===開発秘話=== |
− | [[アラーラの断片ブロック]]における「蘇生」は、グリクシス担当チームがオーバーパワーな過去の失敗([[発掘]])を反省して開発した、墓地利用メカニズムである<ref name="LD1">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/unearthing-grixis-2008-10-24 Unearthing Grixis](Latest Devlopments 2008年10月24日)</ref>。
| + | 「蘇生」は、グリクシス担当チームがオーバーパワーな過去の失敗([[発掘]])を反省して開発した、墓地利用メカニズムである(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/9 Unearthing Grixis]参照)。 |
− | *開発時には、「蘇生」ではなく「虐殺/Carnage」というメカニズムがグリクシスに割り当てられていた。これは「クリーチャーが戦場から墓地に置かれたときに誘発して何かを行う」能力で[[Khabal Ghoul]]を祖とするものであったが、青にそぐうメカニズムとはいえず、反対に赤の[[貪食]]とは高い親和性を示したことから、グリクシスから[[ジャンド/Jund]]に移された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/shard-candy-2008-09-15 Shard Candy](Feature 2008年9月15日)</ref><ref name="LD1" />。 | + | *開発時には、「蘇生」ではなく「Carnage」というメカニズムがグリクシスに割り当てられていた。これは「クリーチャーが場から墓地に置かれたときに誘発して何かを行う」能力で[[Khabal Ghoul]]を祖とするものであったが、青にそぐうメカニズムとはいえず、反対に赤の[[貪食]]とは高い親和性を示したことから、グリクシスから[[ジャンド/Jund]]に移された。(→[http://www.wizards.com/magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/4 Shard Candy]、[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/9 Unearthing Grixis]参照) |
− | **「虐殺/Carnage」には、[[藻のガリアル/Algae Gharial]]と[[死を出迎える者/Deathgreeter]]、[[風切るイグアナール/Hissing Iguanar]]、[[血編み髪のクレシュ/Kresh the Bloodbraided]]、[[崖崩れの精霊/Rockslide Elemental]]、[[ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake]]、[[不純な影/Vicious Shadows]]が該当する。 | + | **「Carnage」には、[[藻のガリアル/Algae Gharial]]と[[死を出迎える者/Deathgreeter]]、[[風切るイグアナール/Hissing Iguanar]]、[[血編み髪のクレシュ/Kresh the Bloodbraided]]、[[崖崩れの精霊/Rockslide Elemental]]、[[ゴミあさりのドレイク/Scavenger Drake]]、[[不純な影/Vicious Shadows]]が該当する。 |
− | **「虐殺/Carnage」は、「死テーマ」のメカニズムとして[[イニストラード]]にも採用された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/0003995/ 来いよイニストラード その2](Making Magic 2011年9月12日)</ref>。 | + | *プレイテスト時、「蘇生」はDawn of the Deadを略して「DoD」または「DotD」と呼ばれた(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/25 Conflux Design Feature Article参照])。 |
− | *プレイテスト時、「蘇生」は[[死者の夜明け/Dawn of the Dead|Dawn of the Dead]]を略して「DoD」または「DotD」と呼ばれた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/conflux-design-feature-article-2009-02-09-0 Conflux Design Feature Article](Feature 2009年2月9日)</ref>。
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| ===その他=== | | ===その他=== |
− | *初登場時は死者がアンデッドとなって蘇るイメージであったため、蘇生を持っている・得ることができるのは長らく[[クリーチャー・カード]]に限定されていた。兄弟戦争で[[クリーチャー]]以外にも解禁されるまで実に14年の年月を有している。 | + | *死者がアンデッドとなって蘇るイメージから、アラーラの断片ブロック現在、蘇生を持ちうるのは[[クリーチャー]]・カードのみである。 |
− | *[[アラーラ再誕]]では、蘇生に加えて隣接する[[エスパー/Esper]]や[[ジャンド/Jund]]のメカニズムを併せ持ったカードが登場している(前者は[[エーテリウムの嫌悪者/Etherium Abomination]]、後者は[[カターリの爆撃兵/Kathari Bomber]])。多断片のメカニズムやフレイバーの共有はアラーラ再誕に共通するデザインテーマの1つである。 | + | *自分の墓地の全クリーチャー・カードに蘇生を与えるカードとして、[[裏切り者の王、セドリス/Sedris, the Traitor King]]が存在する。 |
− | *同じ名前を持つカードが日本語名と英語名でそれぞれ存在する([[蘇生/Resurrection]]と[[発掘/Unearth]])。Unearthの日本語訳である「[[発掘]]」は別のキーワード能力の名前にもなっており、ややこしい。 | + | *[[アラーラ]]再誕では、蘇生に加えて隣接する[[エスパー/Esper]]や[[ジャンド/Jund]]のメカニズムを併せ持ったカードが登場している(前者は[[エーテリウムの嫌悪者/Etherium Abomination]]で後者は[[カターリの爆撃兵/Kathari Bomber]])。多断片のメカニズムやフレイバーの共有はアラーラ再誕に共通するデザインテーマの1つである。 |
| + | *同じ名前を持つカードが日本語名と英語名でそれぞれ存在する。[[蘇生/Resurrection]]と[[発掘/Unearth]]。Unearthの日本語訳である「[[発掘]]」は別のキーワード能力の名前にもなっており、ややこしい。 |
| *「Unearth」とは「発掘する、掘り出す」こと。本来「蘇生」の意味は持たないが、上記の通り別のキーワード能力との重複を避けた翻訳であろう。 | | *「Unearth」とは「発掘する、掘り出す」こと。本来「蘇生」の意味は持たないが、上記の通り別のキーワード能力との重複を避けた翻訳であろう。 |
− | **アラーラ・ブロック当時はクリーチャーしか持たないため問題ない訳であったが、その後クリーチャーでないカードが持ったことにより違和感のある訳となってしまった。
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− | *墓地から再利用するという点は[[フラッシュバック]]に似ているが、蘇生は起動型能力であり、[[呪文]]として唱えているわけではない点に注意。
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− | **通常の呪文に対する[[打ち消す|打ち消し]]では防げず、[[もみ消し/Stifle]]など能力を打ち消せるカードが必要。また、[[灰の盲信者/Ash Zealot]]などが持つ「[[墓地]]から呪文を[[唱える]]たびに誘発する[[誘発型能力]]」は誘発しない。
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− | ***ただし、蘇生は[[起動コスト]]として自身を移動させるわけではないので、もみ消ししても墓地に残ってしまい再度起動されうる。
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− | *ゴシックホラーがテーマである[[イニストラード・ブロック]]で[[再録]]が検討されたが、[[イニストラード]]時点で[[タイプ的]]・[[死亡誘発]]・[[陰鬱]]、[[闇の隆盛]]以降も[[不死]]・[[明滅]]と、クリーチャーに関連するメカニズムが多かったため、フラッシュバックが優先された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unanswered-questions-innistrad-2011-10-10 Unanswered Questions: Innistrad ]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004003/ 未回答問題:イニストラード](Making Magic 2011年10月10日)</ref>。
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− | *[[統率者レジェンズ]]では蘇生と[[無尽]]が合わさったかのようなメカニズムである[[再演]]が登場した。
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− | ==関連カード==
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− | *[[行き届いた採掘/Meticulous Excavation]] - 蘇生を持つカードを[[対象]]にすると[[救出カード|救出]]時に[[追放領域]]を介する。
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− | 蘇生を与えるカードの一覧は[[裏切り者の王、セドリス/Sedris, the Traitor King]]の項目を参照。
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− | ==脚注==
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− | <references />
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| ==参考== | | ==参考== |
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| *[[ルーリング]] | | *[[ルーリング]] |
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− | {{#cr:{{キーワード能力のCR番号|蘇生}}}} | + | {{#cr:502.84}} |
| [[Category:キーワード能力|そせい]] | | [[Category:キーワード能力|そせい]] |
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