「Zoo」を編集中
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'''Zoo(ズー/動物園)'''とは、[[緑]]の[[クリーチャー]]と[[赤]]の[[火力]]をベースに他の[[色]]のサポートを加えた[[多色デッキ|多色]]型の[[ウィニー#デッキ|ウィニーデッキ]]の総称。 | '''Zoo(ズー/動物園)'''とは、[[緑]]の[[クリーチャー]]と[[赤]]の[[火力]]をベースに他の[[色]]のサポートを加えた[[多色デッキ|多色]]型の[[ウィニー#デッキ|ウィニーデッキ]]の総称。 | ||
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攻めに特化した前のめりなデッキだが、[[森の知恵/Sylvan Library]]を採用する場合がある。息切れ防止のほか、[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]など相手には、一気に攻める手段として爆発的な[[アドバンテージ]]を得られるため。 | 攻めに特化した前のめりなデッキだが、[[森の知恵/Sylvan Library]]を採用する場合がある。息切れ防止のほか、[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]など相手には、一気に攻める手段として爆発的な[[アドバンテージ]]を得られるため。 | ||
− | 目立ったバリエーションというのは少ないが、妨害能力を持ったクリーチャーを優先的に採用し、[[マナ漏出/Mana Leak]]なども投入されたデッキが公式コラムで紹介された。また、通常のZooでも[[サイドボード]]に[[軽い|軽量]][[打ち消す|カウンター]] | + | 目立ったバリエーションというのは少ないが、妨害能力を持ったクリーチャーを優先的に採用し、[[マナ漏出/Mana Leak]]なども投入されたデッキが公式コラムで紹介された。また、通常のZooでも[[サイドボード]]に[[軽い|軽量]][[打ち消す|カウンター]]を搭載する場合はある。→参考:[[http://archive.mtg-jp.com/reading/decks/002941/ 高橋優太の「このデッキを使え!」第7回:Zoo(エクステンデッド)]] |
− | == | + | ==ラヴニカ・ブロック期== |
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[[ギルドパクト]]の参入により、[[Three Deuce]]が[[スタンダード]]および[[ラヴニカ・ブロック構築]]に復帰した。 | [[ギルドパクト]]の参入により、[[Three Deuce]]が[[スタンダード]]および[[ラヴニカ・ブロック構築]]に復帰した。 | ||
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[[神河ブロック]][[落ちる|落ち]]により主力となる[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]]を失ったことで徐々に[[ボロスウィニー#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期|ボロスウィニー]]などに押され始め、[[第10版]]入りで密林の猿人やサバンナ・ライオンを失い消滅した。 | [[神河ブロック]][[落ちる|落ち]]により主力となる[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]]を失ったことで徐々に[[ボロスウィニー#ラヴニカ・ブロック+時のらせんブロック期|ボロスウィニー]]などに押され始め、[[第10版]]入りで密林の猿人やサバンナ・ライオンを失い消滅した。 | ||
− | === | + | ===スタンダード(初期型)=== |
+ | *備考 | ||
+ | **[[プロツアーホノルル06]] 準優勝 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/pthon06ja/welcome 参考]) | ||
+ | **使用者:[[Craig Jones]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[スタンダード]]([[第9版]]+[[神河ブロック]]+[[ラヴニカ:ギルドの都]]+[[ギルドパクト]]) | ||
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+ | {{#MagicFactory:df310537}} | ||
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+ | *[[スタンダード]]型のデッキで、最初に実績を挙げたタイプ。 | ||
+ | *[[バニラクリーチャー]]が非常に多く、全部で12体。なんとデッキの5枚に1枚の割合であり、「バニラと火力とマナバランス」というキャッチフレーズが付いた。 | ||
+ | |||
+ | ===スタンダード(後期型)=== | ||
*備考 | *備考 | ||
**[[Lord of Magic Championships]] 2006 ベスト4 ([http://2006.lom.jp/ 参考]) | **[[Lord of Magic Championships]] 2006 ベスト4 ([http://2006.lom.jp/ 参考]) | ||
− | ** | + | **使用者:[[橋本裕]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[スタンダード]]([[第10版]]+[[ラヴニカ・ブロック]]+[[コールドスナップ]]+[[時のらせん]]) | **[[スタンダード]]([[第10版]]+[[ラヴニカ・ブロック]]+[[コールドスナップ]]+[[時のらせん]]) | ||
{{#MagicFactory:df301201}} | {{#MagicFactory:df301201}} | ||
+ | |||
*こちらは[[時のらせん]]参入直後のもの。 | *こちらは[[時のらせん]]参入直後のもの。 | ||
*[[巻物の大魔術師/Magus of the Scroll]]・[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]などが新規戦力として加わっている。 | *[[巻物の大魔術師/Magus of the Scroll]]・[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]などが新規戦力として加わっている。 | ||
− | === | + | ===ラヴニカ・ブロック構築版=== |
*備考 | *備考 | ||
− | **[[ | + | **[[プロツアーチャールストン06]] 準優勝 ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/ptcha06/welcome 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[Willy Edel]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[チーム戦|チーム]]・[[ラヴニカ・ブロック構築]]([[ラヴニカ:ギルドの都]]+[[ギルドパクト]]+[[ディセンション]]) |
− | {{#MagicFactory: | + | {{#MagicFactory:df310538}} |
− | *[[ | + | |
− | *[[ | + | *[[チーム戦]]+[[ラヴニカ・ブロック構築]]の[[デッキリスト]]で、[[太陽打ちの槌/Sunforger]]が印象的なレシピ。 |
+ | *[[フォーマット]]の関係上[[サバンナ・ライオン/Savannah Lions]]などを使用できないため、若干[[重い|重め]]の構成になっている。 | ||
==エクステンデッド== | ==エクステンデッド== | ||
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{{#card:Tribal Flames}} | {{#card:Tribal Flames}} | ||
− | [[フェッチランド]]を駆使し高速で[[ショックランド]]を掻き集め、強力な[[ウィニー]][[クリーチャー]]で[[対戦相手]]の[[ライフ]]を[[削る]]。ドメイン・ズーでは[[部族の炎/Tribal Flames]]・[[ガイアの力/Gaea's Might]]などの高効率[[ | + | [[フェッチランド]]を駆使し高速で[[ショックランド]]を掻き集め、強力な[[ウィニー]][[クリーチャー]]で[[対戦相手]]の[[ライフ]]を[[削る]]。ドメイン・ズーでは[[部族の炎/Tribal Flames]]・[[ガイアの力/Gaea's Might]]などの高効率[[ダメージ]]源も用いられる。 |
− | [[オンスロート・ブロック]]が抜け[[ゼンディカー]]が入った時期に開催された[[プロツアーオースティン09]]ではトップ8の中に4人がZooを採用した。[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]]を導入し優勝した「'''ルビンZoo'''/''Rubin | + | [[オンスロート・ブロック]]が抜け[[ゼンディカー]]が入った時期に開催された[[プロツアーオースティン09]]ではトップ8の中に4人がZooを採用した。[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]]を導入し優勝した「'''ルビンZoo'''/''Rubin Zoo''」を筆頭に、[[幽体の行列/Spectral Procession]]を加えた「'''幽体Zoo'''/''Spectral Zoo''」、[[溶鉄の雨/Molten Rain]]を加えた「'''溶鉄Zoo'''/''Molten Zoo''」が新種としてベスト8に入った。 |
ドメイン・ズー型の詳細は[[アグロドメイン]]を参照。 | ドメイン・ズー型の詳細は[[アグロドメイン]]を参照。 | ||
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===サンプルレシピ1=== | ===サンプルレシピ1=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[グランプリシンガポール09]] | + | **[[グランプリシンガポール09]] 優勝(初日全勝) ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsin09/welcome 参考]) |
**使用者:[[斎藤友晴]] | **使用者:[[斎藤友晴]] | ||
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
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===サンプルレシピ2=== | ===サンプルレシピ2=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[プロツアーオースティン09]] 優勝、初日全勝([http://coverage.mtg.ne.jp/ptaus09/ 参考]) | + | **[[プロツアーオースティン09]]優勝、初日全勝([http://coverage.mtg.ne.jp/ptaus09/ 参考]) |
− | ** | + | **使用者:[[Brian Kibler]] |
− | ** | + | **デザイナー:[[Ben Rubin]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
**[[エクステンデッド]]([[第9版]]~[[基本セット2010]]、[[ミラディン]]~[[ゼンディカー]]) | **[[エクステンデッド]]([[第9版]]~[[基本セット2010]]、[[ミラディン]]~[[ゼンディカー]]) | ||
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{{#MagicFactory:df302149}} | {{#MagicFactory:df302149}} | ||
− | *こちらは[[ローテーション]]後の後期型。[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]] | + | *こちらは[[ローテーション]]後の後期型。[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]]を導入した「'''ルビンZoo'''/''Rubin Zoo''」と呼ばれるタイプで、見事優勝を飾った。 |
*[[WotC]]の特集記事「[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptaus09/decktech8 Video Deck Tech: Grove Zoo with Brian Kibler]」も参照のこと。 | *[[WotC]]の特集記事「[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptaus09/decktech8 Video Deck Tech: Grove Zoo with Brian Kibler]」も参照のこと。 | ||
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速度と安定性の高さは随一な半面、ビートダウンゆえの[[コンボデッキ]]への脆さを持つため、[[打ち消す|カウンター]]を搭載して[[クロック・パーミッション]]的な立ち回りをするものもある(→[[#サンプルレシピ|*1]])。また、[[緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith]]で主力や必要なクリーチャーを[[サーチ]]する[[シルバーバレット]]戦略をとるものが多かったが、その採用率の高さゆえに緑の太陽の頂点は[[2011年]]10月1日よりモダンの[[禁止カード]]に指定されてしまった。それでもZooの隆盛が止まらなかったため、さらに[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]も[[2012年]]1月1日より禁止された。 | 速度と安定性の高さは随一な半面、ビートダウンゆえの[[コンボデッキ]]への脆さを持つため、[[打ち消す|カウンター]]を搭載して[[クロック・パーミッション]]的な立ち回りをするものもある(→[[#サンプルレシピ|*1]])。また、[[緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith]]で主力や必要なクリーチャーを[[サーチ]]する[[シルバーバレット]]戦略をとるものが多かったが、その採用率の高さゆえに緑の太陽の頂点は[[2011年]]10月1日よりモダンの[[禁止カード]]に指定されてしまった。それでもZooの隆盛が止まらなかったため、さらに[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]も[[2012年]]1月1日より禁止された。 | ||
− | [[2014年]] | + | その後[[2014年]]2月7日に野生のナカティルが解禁された。 |
− | === | + | ===サンプルレシピ1=== |
*備考 | *備考 | ||
**[[プロツアーフィラデルフィア11]] ベスト8 ([http://coverage.mtg-jp.com/ptphi11/ 参考]) | **[[プロツアーフィラデルフィア11]] ベスト8 ([http://coverage.mtg-jp.com/ptphi11/ 参考]) | ||
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*[[バントの魔除け/Bant Charm]]などを採用して[[コンボデッキ]]への耐性を高めている。 | *[[バントの魔除け/Bant Charm]]などを採用して[[コンボデッキ]]への耐性を高めている。 | ||
− | === | + | ===サンプルレシピ2=== |
*備考 | *備考 | ||
**[[プロツアー「ラヴニカへの回帰」]] 24位、モダン部門8-2 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptrtr12/welcome 参考]) | **[[プロツアー「ラヴニカへの回帰」]] 24位、モダン部門8-2 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptrtr12/welcome 参考]) | ||
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{{#MagicFactory:df311540}} | {{#MagicFactory:df311540}} | ||
− | *[[メインデッキ]]から[[多色デッキ]]へのキラーカードである[[血染めの月/Blood Moon]] | + | *[[メインデッキ]]から[[多色デッキ]]へのキラーカードである[[血染めの月/Blood Moon]]を搭載したタイプ。自分は[[マナ・クリーチャー]]を多めに採用することで、被害を最小限に留めている。 |
− | + | *[[血染めの月/Blood Moon]]との相性の悪さから、定番[[除去]]である[[流刑への道/Path to Exile]]は不採用(もしくは数枚)となることが多い。また、[[続唱]]との相互作用から、[[爆裂+破綻/Boom+Bust]]が採用されることも多い。 | |
− | === | + | ==レガシー== |
− | + | 現在の[[レガシー]]にも存在する[[デッキタイプ]]である。 | |
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− | {{# | + | {{#card:Kird Ape}} |
+ | {{#card:Wild Nacatl}} | ||
+ | {{#card:Tarmogoyf}} | ||
− | + | その構成は様々だが、[[緑]]の[[クリーチャー]]と[[赤]]の[[火力]]を中心に、3[[色]]以上で組まれている[[ウィニー#デッキ|ウィニー]]系[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]は総じてこう呼ばれる事が多い。黎明期や旧エクステンデッドからの優秀カード群に、近年登場した優秀なクリーチャーを追加して組まれる。3色目は[[白]]か[[黒]]が足される事が多く、構成によっては「動物」がほとんど入らないといった場合もあり、その辺りは[[フィッシュ#エターナル|フィッシュ]]に通ずるものがある。 | |
− | + | 近年の傾向として、クリーチャーの質が以前とは比べ物にならないほど急激に向上しているため、攻撃力は右肩上がりに上昇している。特に[[アラーラの断片ブロック]]では、[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]を筆頭に多数の白がらみのの強力カードが追加された。そのためそれ以降は3色目に白を追加するタイプが主流になり、単純にZooと言えば赤緑白三色のものを指すようになった。 | |
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− | + | *少数ではあるが、[[デュアルランド]]と[[フェッチランド]]を多用することから、[[ガイアの力/Gaea's Might]]や[[部族の炎/Tribal Flames]]を投入した[[アグロドメイン|Domain Zoo]]の構成を取るものも存在する。ただし、[[エクステンデッド]]と違い強烈な[[特殊地形]]対策が多数存在するため、主流には至っていない。 | |
− | + | 基本的なデッキパーツ、タッチ色による特徴は以下で解説する。 | |
− | + | ===クリーチャー=== | |
+ | クリーチャーの[[スロット]]には変遷があり、以前よく用いられていたクリーチャーは、新しいカードに取って代わられたものも多い。 | ||
− | === | + | [[アタッカー]]には[[スカイシュラウドの精鋭/Skyshroud Elite]]など、以前から優秀なクリーチャーは多かったが、近年[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]を筆頭に、[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]などを次々と獲得。現在ではレガシー開始期のデッキとは大きく異なるクリーチャー構成となっていることが多い。 |
+ | *ちなみに黎明期から用いられている[[密林の猿人/Kird Ape]]は、能動的にサイズアップ可能なため、いまだ現役である。 | ||
+ | *特定のデッキを対策するカードとしては、コントロール力を上げる[[ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg]]や対コンボの[[エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist]]、[[墓地対策]]の[[ヨツンの兵卒/Jotun Grunt]]、[[パーミッション]]対策の[[難問の鎮め屋/Vexing Shusher]]などが用いられる。[[ミラディン包囲戦]]以降はこれらを[[サーチ]]する手段として[[緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith]]を採用し[[シルバーバレット]]戦術をとるものも多くなっている。 | ||
+ | |||
+ | ===火力=== | ||
+ | 火力は黎明期からの[[稲妻/Lightning Bolt]]、[[Chain Lightning]]という1マナ3点火力の2枚看板が基本。息切れ対策兼1マナ域を埋める存在として[[渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer]]もよく使われる。渋面の溶岩使いはタルモゴイフとディスシナジーを形成するとされていたが、現在ではあまり気にされていないようだ。 | ||
+ | *場合によっては、自分も痛いが相手も痛い[[発展の代価/Price of Progress]]を[[メインデッキ|メイン]]から採用した[[スーサイド]]タイプも見られる。 | ||
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+ | ===タッチ白=== | ||
+ | アラーラの断片ブロック以前は、確実に[[ブロッカー]]を除去出来る[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]、[[墓地対策]]である[[ヨツンの兵卒/Jotun Grunt]]の採用が主な目的だった。また追加のアタッカーとしての[[番狼/Watchwolf]]や[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]]、[[サバンナ・ライオン/Savannah Lions]]や、攻守両面に有効な[[ルーンの母/Mother of Runes]]などが用いられた。 | ||
+ | |||
+ | アラーラの断片ブロック以降は、上記の野生のナカティルや、[[賛美]]を持つ[[貴族の教主/Noble Hierarch]]や[[クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage]]が攻撃力・応用力の向上に寄与しているほか、3マナ圏には[[聖遺の騎士/Knight of the Reliquary]]や[[長毛のソクター/Woolly Thoctar]]を獲得し、[[サイズ]]負けをある程度克服している。除去には[[流刑への道/Path to Exile]]が[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]より優先されることが多くなった。 | ||
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+ | また、環境に[[梅澤の十手/Umezawa's Jitte]]や[[火と氷の剣/Sword of Fire and Ice]]をはじめとする剣サイクルが存在するため、[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]が採用されることもある。 | ||
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+ | 追加の火力として[[稲妻のらせん/Lightning Helix]]が用いられる。 | ||
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+ | ===タッチ黒=== | ||
+ | 黒をタッチする場合は、息切れを防ぐための[[闇の腹心/Dark Confidant]]の存在が大きく、また[[手札破壊]]の[[思考囲い/Thoughtseize]]やクリーチャー除去の[[燻し/Smother]]などが追加され、[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]力が上昇しやすく柔軟な動きが可能となる。 | ||
+ | |||
+ | しかし、純粋な攻撃力が下がり攻めが細くなってしまう点が弱点であり、タッチ黒のタイプが活躍するのは[[メタゲーム|メタ]]次第といったところだろう。 | ||
+ | ===その他=== | ||
+ | 墓地対策は白、黒ともに可能だが、基本的には癖のない[[アーティファクト]]に頼ることが多い。 | ||
+ | |||
+ | 弱点は、基本的には高速ビートダウン全般に言えることだが、序盤にクリーチャーを的確に捌かれると急に息切れすることが多い。 | ||
+ | |||
+ | また[[多色デッキ]]であることも弱点の一つ。純粋な[[デッキパワー]]を高めた結果ともいえるが、やはり[[特殊地形]]対策の得意なデッキとは相性がよいとは言えない状況である。 | ||
+ | |||
+ | さらに、低マナ域のカードが極端に多いのも弱点の一つで、[[虚空の杯/Chalice of the Void]]や[[三なる宝球/Trinisphere]]を先置きされると大きく減速するし、[[仕組まれた爆薬/Engineered Explosives]]で[[クロック]]が止まってしまうことも多い。 | ||
+ | |||
+ | ===サンプルレシピ1(~神河救済)=== | ||
*備考 | *備考 | ||
− | **[[ | + | **[[レガシー選手権05]] ベスト8 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/282 参考]) |
− | ** | + | **使用者[[Matt Holmen]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[レガシー]](~[[神河救済]]) |
− | {{#MagicFactory: | + | {{#MagicFactory:df310539}} |
− | *[[ | + | *レガシー開始期の、[[赤緑白ビートダウン|赤緑白]]の[[デッキ]]。 |
+ | *[[熊人間/Werebear]]の採用により、[[ブラストダーム/Blastoderm]]や[[トロールの苦行者/Troll Ascetic]]といった、古くからの[[ステロイド]]のように少々重めのクリーチャーを用いている。 | ||
+ | *[[等時の王笏/Isochron Scepter]]に[[火力]]を[[刻印]]することで息切れを防ぐ構成になっている。 | ||
− | == | + | ===サンプルレシピ2(~コンフラックス)=== |
− | [[ | + | *備考 |
+ | **[[グランプリシカゴ09]] ベスト8 ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpchi09/top8decks 参考]) | ||
+ | **使用者[[Brian Six]] | ||
+ | *[[フォーマット]] | ||
+ | **[[レガシー]](~[[コンフラックス]]) | ||
− | + | {{#MagicFactory:df310540}} | |
− | + | ||
− | + | *[[コンフラックス]]参入後のデッキ。エクステンデッドの「Naya Burn」に相当する。 | |
− | + | *[[バーン]]のスタイルに近いのが特徴で、Zooの従来の弱点である[[破滅的な行為/Pernicious Deed]]などの[[リセット]]系カードにもある程度耐性がある構成になっている。 | |
+ | *対[[コンボ]]には[[色拘束]]の緩い[[エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist]]が用いられている。 | ||
− | + | ===サンプルレシピ3(~ワールドウェイク)=== | |
− | + | ||
− | === | + | |
*備考 | *備考 | ||
− | ** | + | **[[グランプリマドリード10]] ベスト8 ([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpmad10/welcome 参考]) |
− | ** | + | **使用者[[Sven Dijt]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **[[ | + | **[[レガシー]](~[[ワールドウェイク]]) |
+ | |||
+ | {{#MagicFactory:df310541}} | ||
− | + | *ワールドウェイク参入後のデッキレシピ。[[アラーラの断片ブロック]]で獲得した優良[[クリーチャー]]が採用されている。 | |
+ | *[[乾燥台地/Arid Mesa]]登場によって、[[基本土地]]によりアクセスしやすくなった。 | ||
+ | *天敵であった[[ANT]]への解答として、[[精神壊しの罠/Mindbreak Trap]]を[[サイドボード|サイド]]にとれるようになっている。 | ||
==黎明期== | ==黎明期== | ||
− | 元来は黎明期の[[エターナル]]に存在した[[多色デッキ]]型[[ウィニー]]を指す表現であった。 | + | 元来は黎明期の[[エターナル]]に存在した[[多色デッキ|多色デッキ]]型[[ウィニー]]を指す表現であった。 |
{{#card:Kird Ape}} | {{#card:Kird Ape}} | ||
206行: | 239行: | ||
*備考 | *備考 | ||
**[[世界選手権94]] 準優勝 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/226 参考]) | **[[世界選手権94]] 準優勝 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/feature/226 参考]) | ||
− | ** | + | **使用者:[[Bertrand Lestree]] |
*[[フォーマット]] | *[[フォーマット]] | ||
− | **公認[[構築]]([[ | + | **公認[[構築]]([[アルファ]]+[[ベータ]]+[[アンリミテッド]]+[[アラビアンナイト]]~[[ザ・ダーク]]) |
{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | {| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;" | ||
230行: | 263行: | ||
|1||[[新たな芽吹き/Regrowth]] | |1||[[新たな芽吹き/Regrowth]] | ||
|- | |- | ||
− | |4||[[ | + | |4||[[Chain Lightning]] |
|- | |- | ||
|4||[[稲妻/Lightning Bolt]] | |4||[[稲妻/Lightning Bolt]] | ||
236行: | 269行: | ||
|4||[[火の玉/Fireball]] | |4||[[火の玉/Fireball]] | ||
|- | |- | ||
− | |1||[[ | + | |1||[[Demonic Tutor]] |
|- | |- | ||
|1||[[精神錯乱/Mind Twist]] | |1||[[精神錯乱/Mind Twist]] | ||
252行: | 285行: | ||
|1||[[支配魔法/Control Magic]] | |1||[[支配魔法/Control Magic]] | ||
|- | |- | ||
− | |1||[[ | + | |1||[[Black Lotus]] |
|- | |- | ||
|1||[[Chaos Orb]] | |1||[[Chaos Orb]] | ||
282行: | 315行: | ||
*最初の[[世界選手権]]で活躍したタイプ。 | *最初の[[世界選手権]]で活躍したタイプ。 | ||
− | *[[ | + | *[[Type1]](現[[エターナル]])と[[Type2]](現[[スタンダード]])が分離する以前のため、[[フォーマット]]は公認[[構築]]の一種類しかなかった。 |
*[[青]]と[[黒]]の強力な[[制限カード]]が多数詰め込まれている。 | *[[青]]と[[黒]]の強力な[[制限カード]]が多数詰め込まれている。 | ||
302行: | 335行: | ||
[[Category:ミラディン期のエクステンデッドデッキ]] | [[Category:ミラディン期のエクステンデッドデッキ]] | ||
[[Category:モダンデッキ]] | [[Category:モダンデッキ]] | ||
− | [[Category: | + | [[Category:レガシーデッキ]] |