狼男/Werewolf

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(ウルフィー/Wolfir)
 
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アヴァシンの狂気によって呪い黙らせが弱まると、ウルフィーの姿を保てず狼男へと戻る者が現れ始めた。また恐怖に駆られた人間はウルフィーも狼男も区別せず、彼らは双方から迫害されその数を急速に減らした。
 
アヴァシンの狂気によって呪い黙らせが弱まると、ウルフィーの姿を保てず狼男へと戻る者が現れ始めた。また恐怖に駆られた人間はウルフィーも狼男も区別せず、彼らは双方から迫害されその数を急速に減らした。
*[[Mark Rosewater]]いわく、[[イニストラード:真夜中の狩り]]の時代には姿を消してしまったとのこと<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/663519588791795712/are-the-wolfir-still-around-i-liked-them-in-avr Are the Wolfir still around? I liked them in AVR...]([[Blogatog]] [[2021年]]9月27日)</ref>
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*[[Mark Rosewater]]いわく、[[イニストラード:真夜中の狩り]]の時代には姿を消してしまったとのこと<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/663519588791795712/are-the-wolfir-still-around-i-liked-them-in-avr Are the Wolfir still around? I liked them in AVR...]([[Blogatog]] [[2021年]]9月27日)</ref>だが、[[イニストラード:真紅の契り]]のストーリー中にはウルフィーが少数ながら登場しており<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/episode-1-tithes-and-invitations-2021-10-28 Episode 1: Tithes and Invitations]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/VOW/0035533/ メインストーリー第1話:徴税と招待状](Magic Story [[2021年]]10月28日 [[K. Arsenault Rivera]]著)</ref>、完全に絶滅したわけではないようだ。
  
 
;銀毛/The Silverfurs
 
;銀毛/The Silverfurs

2022年4月3日 (日) 15:38時点における最新版

狼男/Werewolfは、狼の獣人に変化する人間。この項ではイニストラード/Innistradの狼男について記述する。

イニストラードの人間を脅かす最も勢力が大きい闇の怪物の1つ。彼らは怪物と人間、自然と文明、理性的思考と荒々しい凶暴性との間に永遠に引っ張られる二面性を持つクリーチャーである。

[編集] 獣性の呪い/Lychanthropy

獣性とは、犠牲者の精神的真髄を、狼を象徴とする自然の荒々しい真髄と混ぜ合わせてしまう超自然的呪いである。結果、獣人は二つの魂、もしくは二つに分かれた一つの魂を持つことになる。二つの真髄は絶えず犠牲者を支配すべく戦う。

いかにして獣性がもたらされ、広がるのかについては多くの説がある。アヴァシン教会/The Church of Avacynのほとんどの宗派は、獣性はデーモンの類の憑依の一種であるとしているが、悪魔払いの儀式はその悩みの種を清めることに成功していない。多くの被害者は狼男として生まれた者ではなく、彼らの人生の何処かで狼男と化したと思われる者たちであり、とはいえぞっとする子供の狼男の話が僻地には散在している。多くの錬金術師たちと狼狩人たちは、狼男たちは不妊であり、獣性で人間を呪うことによってのみ繁殖すると信じている。しかしながら多くの人々は、人間との異種交配ができるのではないかと、そして親類に狼男が生まれるのではないかと怖れている。

呪いが異なる経緯(意図的に呪いを受けるための儀式を含め)をもって人に伝播することは信憑性がある。しばしば、吠え群れが犠牲者を選ぶと思われている。確かに、大部分の犠牲者は吠え群れに参加するために普遍的な経験を共有している。

月が昇るころ、1体の、もしくはより多くの狼男が夜に吠え、犠牲者を呼ぶ。吠え声は犠牲者の狼の魂を呼び起こし、その者は夢遊病のように荒野に彷徨い出る。 犠牲者は狼男と共に狩りを行い、獣の姿に変化していく。森林の狩猟は、獲物はしばしば人間や他の狼男であることも有り得る。犠牲者が獲物の肉に歯を突きたてた時、呪いは完遂する。新たな獣人は通常、文明社会へとよろめきながら帰る。半裸で、血や内臓や野生のごみからかろうじてその人物と判別可能な状態で、そして恐怖と恥ずべき記憶からほとんど狂乱している。

人間の姿に戻った後、ほとんどの狼男は獣時の記憶を部分的に有している。そして彼らは自分達が引き起こした破壊の爪跡をはっきりと見る。これは獣人たちを意気消沈、羞恥、そして他者に対する敵愾心の苦悶へと突き落とす。しかしながら少数の獣人は狼としての本能を受け入れ、獣の状態へと戻る手段を積極的に探し求める。彼らの獣性をののしる狼男たちは懺悔者、野生を受け入れた少数の者は不貞者とそれぞれ呼ばれている。しかし獣の姿をとっている間はあらゆる狼男たちが獰猛な獣であり、人間性の痕跡は全て失われる。

[編集] 人間の姿/Human Form

治療法、祝福、儀式、どれも獣性の呪いを有効に清め落とすものは知られていない。狼男は人間の姿をとっている時、礼儀正しい社会に溶け込もうと努力している間でさえも、狼の本質の衝動を感じている。系統立った、そして繰り返されるアヴァシン教会の魔法が、獣の姿への変身を防ぐ助けとなる。路傍の聖堂、祈祷、天使の儀式、熟達のクレリックによる祝福、そして聖印の存在は全て、狼男の人間性を強固なものとし、人間の姿を維持する助けとなる。懺悔者の狼男たちはしばしば都市の区域内に滞在し、仲間たちと宗教の影響下で過ごす。反対に不貞者たちはしばしば、狼としての真髄を妨害する護法と聖職者から遠く離れた荒野へと向かう。しかし満月は、強力な宗教的警戒さえ上回る。満月による変身は免れないが、実際のところ、何か強い感情やトラウマ的経験が獣性を呼び覚ます引き金となり、それが変身を引き起こす。

どちらの姿でも、狼男は人間姿の狼男を臭いによって判別することができるようである。そして、狼男が暴れまわる間に不可解にも危害を与えられない人間たちはしばしば彼ら自身が狼男ではないかと疑われる。

[編集] 獣の姿/Canid Form

獣姿への変身の過程は痛ましく、そしてどんな目撃者にとっても信じられないほどに不快なものである。変身の際に身につけていた衣服は通常ずたずたに引き裂かれて落ちる。獣の姿をとった時の狼男たちは、比類なき凶暴性と強さの体現である。彼らの身体構造は完璧に、殺すためのものである。彼らは直立二足歩行で手を器用に使うことも、四足で素早く駆けることもできる。獣姿の狼男たちは人間の言葉を話すことはできないが、野生の犬科動物がそうであるように、狩りや優劣、そして群れの内の序列について互いに意思疎通をすることは可能なようである。もし狼男が獣の姿で死亡したなら人間の姿へと戻る。その過程は死後反転と呼ばれている。

だが狼男たちには弱点が存在する。力を持つアヴァシンの聖職者が儀式を行って祝福した純粋な銀は、狼男たちへと激しい苦痛を与えることができる。錬金術師たち曰く、物質としての銀の純粋性がたやすく神聖魔法を吸収するのだという。祝福された銀で製造された矢じり、槍の穂先、そして他の武器は狼男と戦うための強力な武器となりうる。銀が狼男を傷つけるというのに、何故月が彼らに力を与えるように見えるのか、それはよくわかっていない。

月が狼男たちを支配し揺さぶっているのは疑いようもない。月の相が変化するごとに、狼男を支配する獣性の力も変化する。満月が近づくにつれ、神聖魔法の効力は削がれ、狼男たちはより容易に変身する。

[編集] 吠え群れ/Howlpack

狼男たちの多くは孤独なハンターであり、都市環境の奇妙な怪物のように人間へと忍び寄り殺す。だがいくらかの狼男たちは吠え群れと呼ばれる緩く発達した社会的群れを形成する。吠え群れの頭数は月のように増減する。個々の獣人たちが彼らの獣状態の変化によって出入りすることによって構成員を得たり失ったりする。何体かの狼男たちは彼らの吠え群れへと定期的に戻るようである。頭目は雄雌関係なく群れ一番の実力者が務め、挑戦者が現在の頭目を倒すことで世代が交代する。吠え群れには属せず、孤独に活動する狼男も少なくない。

爪の群れ/The Krallenhorde
イニストラードの人間が「吠え群れ」と聞けば最初に連想する吠え群れ、それが爪の群れである。最大の規模を誇り、常に数十体から百体超のメンバーが常在している。ケッシグ/Kessig州だけでなくイニストラード全州から狼男が集まり、懺悔者、不貞者を問わず混在する群れである。イニストラードを覆う影のストーリーでは爪の群れは呪い黙らせから完全に逃れ、再び構成員を集めている。頭目はウルリッチ/Ulrichという狼男で、その獣性を享受しており、人間の姿である間もなお吠え群れを率いて生活をしているという。
カードでは揺るぎない頭目、ウルリッチ/Ulrich, Uncontested Alphaをはじめ、爪の群れののけ者/Krallenhorde Wantons爪の群れの殺人者/Krallenhorde Killer爪の群れの咆哮者/Krallenhorde Howlerとして登場している。
モンドロネン(月唸り)/The Mondronen
約60体からなる狼男の群れで、暗黒の血魔術を行使すると言われている。長らく僻地の小村や集落など人里離れた場所を狩場としてきたが、アヴァシン/Avacynの加護が消えつつある予兆を敏感に感じ取り、ケッシグ州都アヴァブルック/Avabruckを襲撃し、この街を廃墟とした。頭目はトヴォラー/Tovolarという銀毛の狼男で、誰も彼が人間に戻った姿を見たことがないという。狼男狩りにより壊滅した。
カードではモンドロネンのシャーマン/Mondronen Shamanとして登場している。
虚の瞳/The Leeraug
比較的小さな群れだが、満月ではなく新月の時に最も活発に狩りを行う特異な吠え群れ。家屋の手薄な場所から侵入し、子供を好んで捕食する最も残忍で狡猾な群れである。頭目はスカハーラ/Skaharraという黒毛の狼女であり、日時や場所など綿密に計画を立てて狩りを行う様である。狼男狩りにより壊滅した。
ヴィルディン群れ/The Vildin Pack
呪い黙らせが消えた頃から台頭してきた吠え群れ。噂によれば、この吠え群れの構成員は狼男となる間に殺人の罪を犯した者のみだという。真実かは誰も知らないが、彼らは人間の姿である間にも放火や流言を飛ばし、混乱を扇動して群れの狩りをより刺激的にするよう計らっていると言われる。ヴィルディン群れはケッシグ/Kessig州のナッターノールズ/Natterknollsとステンシア/Stensia州の高地を住みかとしており、村人や迷った旅人を餌食としている。頭目は編み込んだ長髪が目印の脱走囚、ラヒルダ/Rahildaである。

[編集] ウルフィー/Wolfir

ウルフィーはアヴァシンの呪い黙らせの令/The Cursemuteによって狼男から変化したクリーチャーである。人間性と野生の魂は魔法によって結合し、変化することが無い神聖で高貴な種族になった。外見は体長が6フィート(約1,8m)の二足歩行の獣人で、体毛からは幽かな蒸気が立ち上っている。彼らは森で猪や鹿を狩って暮らすが、真の目的はアヴァシンの敵を狩り殺すことである。

アヴァシンの狂気によって呪い黙らせが弱まると、ウルフィーの姿を保てず狼男へと戻る者が現れ始めた。また恐怖に駆られた人間はウルフィーも狼男も区別せず、彼らは双方から迫害されその数を急速に減らした。

銀毛/The Silverfurs
ウルフィーの吠え群れと呼ぶべき集団。パヴェル/PavelとJohannaという二人のウルフィーに率いられ、自らの群れが生き残る道を探している。

[編集] ドローン群れ/The Dronepack

アヴァシンが狂気に堕ちるのと同時に狼男は復活し再び人間に爪を振るい始めたが、狼男達は変化を見せ始め、死後も人間の姿に戻らない者が出始めた。

エムラクール/Emrakulが顕現すると、その影響を受けた狼男達は醜く捻じれた姿へと変化し、人々はそれをドローン群れと呼んで恐れた。その構成員の多くはヴィルディン群れの血に飢えた者達だった。

[編集] 凶兆の血/The Dire Strain

エムラクールが封印されて以降、月の揺らぎが変化し、その影響で「凶兆の血」と呼ばれる新たな種の狼男が出現するようになった。

彼らは他者を信用しておらず、その窪んだ黒い瞳でよそ者を疑念と退屈の目で見る。 この種の狼男は人間の姿であっても際立って長身で、残忍さを感じる外見をしているが、獣の姿では従来の狼男よりも遥かな巨体と化し、途方もない怪力を得る。また、祝福された銀すら通用しないとされている。

[編集] 脚注

  1. Are the Wolfir still around? I liked them in AVR...(Blogatog 2021年9月27日)
  2. Episode 1: Tithes and Invitations/メインストーリー第1話:徴税と招待状(Magic Story 2021年10月28日 K. Arsenault Rivera著)

[編集] 参考

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