トーク:ボガーダン/Bogardan

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大幅書き換えに当たって

今回、大幅に本文を書き換えました。

情報源として大半の内容をDuelist誌19号のピート・ヴェンタースの記事『Dominian Chronicles Weatherlight Ports of Call』のBogardanの項目に準拠しています。

この記事は『デュエリストマガジン1号』で翻訳されており、ご存じの方も少なくは無いと思います。ただ、翻訳記事『ウェザーライトの寄港地』が不正確な文章(全く逆の意味の日本語に置き換えている部分すら)であるため、ここに原文とデュエリストジャパン訳をそれぞれボガーダン部分を抜粋して引用します。

原文引用
Bogardan
In contrast to Urborg's jungles, Bogardan is predominantly arid and riddled with volcanoes. The air is often choked with cinders and the night sky glows a dull red. Most of Bogardan's settlements are beside the meager rivers that flow through two canyons that cross the land.Many of the cultures are primitive, enthusiastically sacrificing both kin and strangers to the volcanoes they perceive to be gods.
Bogardan is the second most powerful site of red mana on Dominaria (Shiv being the first). Several portals to the plane of Wildfire exist, but the Emberwilde Order has made no move into Bogardan for fear of insulting the powerful entities that reside in its depths. While these entities remain unidentified, it is believed they influence Bogardan's burgeoning population of canines, from the "Beasts" to Lava Hounds to dozens more mundane and magical species.
『ウェザーライトの寄港地』引用
ボガーダン
 ジャングルに覆われたアーボーグと異なり、ボガーダンはそのほとんどが乾ききった不毛の地で、そこに火山が点在している火山灰が空を覆い、夜が赤黒く染まることもボガーダンではめずらしくない。二つの峡谷がボガーダンの全土を貫き、これに沿って走る小さな流れのまわりに集落のほとんどが集中している。ほとんどの人々の暮らしは原始生活にとどまり、と崇める火山に、同族や異邦人を盛んに生け贄に捧げている。
 ボガーダンは、ドミナリアで二番目に赤マナの活動が活発な土地である(もっとも活発なのはシヴ山)。ワイルドファイアへの次元通路も数ヵ所に存在するが、エンバーワイルドの者たちに侵透をうかがう動きは見られない。ボガーダンの奥深くに住む強力な存在の怒りを買うことを恐れているためだ。この強力な存在についてはほとんど何も知られていないが、ボガーダンで最近増えているさまざまな犬類~魔法を帯びた溶岩の猟犬や“ビースト”などから、ごく普通のものまで~に影響力をおよぼしているものと信じられている。

(引用はここまで)

  • そこに火山が点在している
「点在」なんてとんでもありません。全く逆で「riddled with volcanoes」なので「(ボガーダンの土地は)火山で穴だらけ」です。各種イラストでも噴火した火山がそこかしこに描かれています。
  • 原文は複数形(小さな流れ/神/火山/存在)
和訳につきものですけど英語の複数形の扱いはやっかいです。公式和訳でも問題ないのですが、複数であることを意識できる表現にしました。
  • 火山灰が空を覆い、夜が赤黒く染まるまることもボガーダンではめずらしくない。
原文に忠実な流れ(空気が燃えがらだらけになるから、その日の夜空が赤黒くなる)にしました。→「The air is often choked with cinders and the night sky glows a dull red.(噴き上がった火山の燃えがらが立ち込めることも珍しくなく、そうなると、夜空は鈍い赤に染まる。)」
  • 侵透
造語かと思われます。原文は「move into」なので「(ボガーダンに)手を出す」と開いた表現にしました。
日本の軍事系コミュニティでは「infiltration tactics」を「浸透戦術」とあて、「兵が浸透する(=浸透戦術を行う)」といった使われ方をするようです。この場合の「浸透」が、本物の軍事用語なのか好事家の俗語なのかは私には分かりませんが、少なくとも国語辞典にはない用法です。誰でも意味が分かる言葉にしました。(どちらにしても部首は人偏でなくさんずいですね)
  • ボガーダンで最近増えているさまざまな犬類~魔法を帯びた溶岩の猟犬や“ビースト”などから、ごく普通のものまで~に影響力をおよぼしている
問題が2つあるので切り分けます
  1. 最近増えているさまざまな犬類(中略)に影響力をおよぼしている
    原文は「they influence Bogardan's burgeoning population of canines,」ですから、「犬類に影響をおよぼす」は正しくなく「(犬類の)急な増加に影響をおよぼす」でなければなりません。細かいようで大きな差異があります。
  2. 犬類~魔法を帯びた溶岩の猟犬や“ビースト”などから、ごく普通のものまで~
    原文「from the "Beasts" to Lava Hounds to dozens more mundane and magical species」を言い変えようとして大事な要素を見落としています。
    ここの「Beasts」はMTG初のボガーダン関連カードであり、初のビースト・クリーチャーである「ボガーダンの獣」以外にありえません。レジェンドからずっとこれ1種だったボーガーダン・カードが、ミラージュブロックでやっと追加された。特にウェザーライトではボガーダンの犬類カードが増えており、設定担当(当時)のピート・ヴェンタースがその辺りをボガーダン解説記事に反映させている。こういった流れを汲み取っていないと意味が通りません。例えば、「犬類~“獣”を皮切りに溶岩の猟犬、さらには数十種を越える平凡な種と魔法的な種まで~」くらいでしょうか。

--ヴぁ 2013年3月4日 (月) 21:37 (JST)

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