「ティムール境/The Temur Frontier」を編集中
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− | + | '''ティムール境'''/''The Temur Frontier''は[[タルキール/Tarkir]]の5つの[[氏族/Clan]]の1つ。[[色]]は[[青赤緑|緑青赤]]で、中心色は[[緑]]。 | |
==解説== | ==解説== | ||
− | 古の[[ドラゴン#ストーリー|龍]]の「'''獰猛'''/''Savagery'' | + | 古の[[ドラゴン#ストーリー|龍]]の「'''獰猛'''/''Savagery''」の相を崇拝する氏族。'''龍爪'''/''Claw of the Dragon''を象徴とする([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/clan-symbols-2014-09-02 参考]/[http://mtg-jp.com/publicity/0011169/ 翻訳])。 |
過酷な[[カル・シスマ山脈/The Qal Sisma mountains]]に住まうティムールは、強さと自給自足を尊ぶ放浪の民である。ティムールは一年の多くを、獲物となる獣を追い、他の氏族、特に[[マルドゥ族/The Mardu Horde]]から略奪を行って過ごす。彼らは領土の拡大や征服の欲望はほとんど抱かないが、共同体に対する物理的・文化的な侵入に対しては激しく抵抗する。 | 過酷な[[カル・シスマ山脈/The Qal Sisma mountains]]に住まうティムールは、強さと自給自足を尊ぶ放浪の民である。ティムールは一年の多くを、獲物となる獣を追い、他の氏族、特に[[マルドゥ族/The Mardu Horde]]から略奪を行って過ごす。彼らは領土の拡大や征服の欲望はほとんど抱かないが、共同体に対する物理的・文化的な侵入に対しては激しく抵抗する。 | ||
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====雪解け/The thaw==== | ====雪解け/The thaw==== | ||
− | 氷河、特に龍の残骸を含むものは最も神聖な場所であると考えられている。囁く者はそこで'''雪解け'''/''The thaw'' | + | 氷河、特に龍の残骸を含むものは最も神聖な場所であると考えられている。囁く者はそこで'''雪解け'''/''The thaw''の儀式を行う。まずその巫師は儀式の頭飾りを残して衣服をすべて脱ぎ、祖先に対して瞑想する。その者が深い恍惚状態に入ると、その身体は輝き出し熱を発する。肌は紅潮し、周囲の大気は揺らめく。巫師は融けた氷へと沈み始め、最終的に氷の中で空気の泡に包まれた状態になる。頭上の融けた氷は再凍結し、頭飾りだけがその上に残される。 |
凍りついた記憶としばし交感した後、その巫師は氷の殻をこじ開ける。中からは囁く者と、もう一人の者が出てくる――囁く者の身体を皮膚のように包む、透明の氷で作られたように見える、かろうじて視認できるその巫師の生き写しが。低体温で瀕死状態にある囁く者が震えながら素早く衣服を着る間、身体から分かれた氷の双子は見張りに立ち、その巫師の命令を待つ。氷の双子はその内に祖先の目覚めし記憶を秘めており、戦闘の際には砕けて戦士の霊を解き放つ。戦いが終わるとその霊は霧消し、山へ戻って再び眠りにつく。 | 凍りついた記憶としばし交感した後、その巫師は氷の殻をこじ開ける。中からは囁く者と、もう一人の者が出てくる――囁く者の身体を皮膚のように包む、透明の氷で作られたように見える、かろうじて視認できるその巫師の生き写しが。低体温で瀕死状態にある囁く者が震えながら素早く衣服を着る間、身体から分かれた氷の双子は見張りに立ち、その巫師の命令を待つ。氷の双子はその内に祖先の目覚めし記憶を秘めており、戦闘の際には砕けて戦士の霊を解き放つ。戦いが終わるとその霊は霧消し、山へ戻って再び眠りにつく。 | ||
====広がる囁き/The Wide Whisper==== | ====広がる囁き/The Wide Whisper==== | ||
− | + | 巫師長は他の巫師すべてとともに霊的交渉の恍惚状態に入ることができる。これは、巫師長と各巫師との物理的な距離を問わず行える。これを通じて巫師長は情報をやり取りし、必要なときには巫師全体を巻き込んで'''広がる囁き'''/''The Wide Whisper''を行うことができる――この強力な儀式は古き祖先を目覚めさせ、強大なエレメンタルを呼び起こすことができる。 | |
===熊の覚醒/Awakening the bear=== | ===熊の覚醒/Awakening the bear=== | ||
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==種族== | ==種族== | ||
− | * | + | *'''人間'''/''Human'' |
− | * | + | *'''アイノク'''/''Ainok'' - [[猟犬#ストーリー|犬人]]の種族。ティムールとの数度の小競り合いの末、互いを認め同盟を結ぶに至った。特に信頼されたアイノクは氏族の一員となる。 |
− | + | *[[ゴブリン#ストーリー|'''ゴブリン'''/''Goblin'']] - 小柄な人型種族。寒冷な気候に適応したこの地のゴブリンは白く分厚い首毛を発達させ、放熱を抑えるため球形に近い姿になっている([[Wikipedia:ja:ベルクマンの法則#アレンの法則|参考:アレンの法則]])。彼らは群れで動き、僅かな知性を持ち、爪が届くものは何でも食らう。 | |
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− | *[[ゴブリン#ストーリー|'''ゴブリン'''/''Goblin'']] - | + | |
*[[オーガ#ストーリー|'''オーガ'''/''Ogre'']] - 大型の人型種族。ゴブリンの同類であり、同じ身体的特徴を持つ。時折ゴブリンの群れを率いて略奪を行う。ティムールはオーガとゴブリンを、限られた資源を奪い合う害獣、およびブーツの材料と見なして容赦なく狩る。 | *[[オーガ#ストーリー|'''オーガ'''/''Ogre'']] - 大型の人型種族。ゴブリンの同類であり、同じ身体的特徴を持つ。時折ゴブリンの群れを率いて略奪を行う。ティムールはオーガとゴブリンを、限られた資源を奪い合う害獣、およびブーツの材料と見なして容赦なく狩る。 | ||
+ | *[[オーク|'''オーク'''/''Orc'']] - 大型の人型種族。時折、アブザンの[[アブザン家/The Abzan Houses#孤児|クルーマ/Krumar]]となったオークが追放されることがある。彼らは出身氏族マルドゥに戻ることを望まず、ティムールの家族の絆をこれまでの人生と重ね、ここで新たな目的意識を見つける。 | ||
*'''風の民'''/''Windfolk'' - 最も高い山にのみ住む、雪と大気のエレメンタル。僅かな衣服を纏う。ナマズの髭のような触手を持ち、この触手によって他者の思考を読み取る。時折ティムールの戦に協力するが、その真意は定かではない。 | *'''風の民'''/''Windfolk'' - 最も高い山にのみ住む、雪と大気のエレメンタル。僅かな衣服を纏う。ナマズの髭のような触手を持ち、この触手によって他者の思考を読み取る。時折ティムールの戦に協力するが、その真意は定かではない。 | ||
− | * | + | *'''熊'''/''Bear'' - ティムールと近しい関係にある動物。戦闘車を引いてもらう代わりに、彼らは熊に食物を贈り、感謝の儀式を行う。直立すれば肩の高さは10フィート(約3m)、重さは1tにもなる。 |
==役割== | ==役割== | ||
===龍爪/The Dragonclaw=== | ===龍爪/The Dragonclaw=== | ||
ティムールにおいて、氏族の指導者たる[[カン/Khan]]は'''龍爪'''/''The Dragonclaw''の名で呼ばれる。これは主に武勲によって授けられる、公的な称号である。儀式的な挑戦――通常は格闘技の試合――によって得られる(もしくは防衛される)こともある。この称号は年齢や性別を問わず、誰でも得ることができる。 | ティムールにおいて、氏族の指導者たる[[カン/Khan]]は'''龍爪'''/''The Dragonclaw''の名で呼ばれる。これは主に武勲によって授けられる、公的な称号である。儀式的な挑戦――通常は格闘技の試合――によって得られる(もしくは防衛される)こともある。この称号は年齢や性別を問わず、誰でも得ることができる。 | ||
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+ | 現在の龍爪は[[スーラク/Surrak]]である。 | ||
===第一の父/First Father・第一の母/First Mother=== | ===第一の父/First Father・第一の母/First Mother=== | ||
ティムールの最高位の者は氏族員全員の親と考えられており、'''第一の父'''/''First Father''もしくは'''第一の母'''/''First Mother''と呼ばれる。第一の父/母は配偶者を持たないが、他の家族とともに旅をし、野営地を共にする。 | ティムールの最高位の者は氏族員全員の親と考えられており、'''第一の父'''/''First Father''もしくは'''第一の母'''/''First Mother''と呼ばれる。第一の父/母は配偶者を持たないが、他の家族とともに旅をし、野営地を共にする。 | ||
− | + | 常にではないが時折、龍爪がこの役割に就くことがある。現在の第一の父はスーラクである。 | |
===囁く者/Whisperer=== | ===囁く者/Whisperer=== | ||
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===狩猟の統率者/Hunt Caller=== | ===狩猟の統率者/Hunt Caller=== | ||
− | '''狩猟の統率者'''/''Hunt Caller''は狩りにおける責任者であり、各家族の担当地域を指示する。また近隣の氏族(主にマルドゥ)への略奪を指揮し、物資を手に入れる。この称号は誰でも得ることができる。それは授けられるというよりも獲得するものである。''' | + | '''狩猟の統率者'''/''Hunt Caller''は狩りにおける責任者であり、各家族の担当地域を指示する。また近隣の氏族(主にマルドゥ)への略奪を指揮し、物資を手に入れる。この称号は誰でも得ることができる。それは授けられるというよりも獲得するものである。'''大狩猟'''/''The Great Hunt''の夜に最も多くの獣を持ち帰った狩人、あるいは最も手強い敵を仕留めた狩人が、翌年のその称号を得る。通常、首領の統率者は人間だが、アイノクがこの地位に就くこともある。 |
===地滑り/The landslide=== | ===地滑り/The landslide=== | ||
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==重要人物== | ==重要人物== | ||
− | + | *'''スーラク'''/''Surrak'' - 現在の龍爪にして第一の父。巨大な熊と戦って勝利したことで、龍爪の称号を手にした。 | |
− | * | + | *'''ニトゥラ'''/''Nitula'' - 現在の首領の統率者。2体のオーガの攻撃をただ独りで防いだことで、この称号を手にした。 |
− | * | + | *'''チアヌル'''/''Chianul'' - 現在の二度囁く者。龍が人間の上に立つもう一つの「現在」を見てきた。若き日の[[サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol (ストーリー)|サルカン/Sarkhan]]と出会ったこともある。 |
− | * | + | *'''バイヒール'''/''Baihir'' - アイノクの古参兵。ティムールを人間が支配していることに密かに憤りを抱いており、スーラクの死を望んでいるが、積極的な行動に出ることはない。 |
− | * | + | *'''カーケル'''/''Kharkhel'' - 群れに見捨てられ、マルドゥのオークの中で育ったアイノク。バイヒールとの間に一人の子供がおり、彼女とともにスーラクの転覆を望んでいる。 |
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==重要地点== | ==重要地点== | ||
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囁く者たちは骨組みに龍の胸郭と頭蓋骨を、弦に撚り合わせた動物の腱を用いて巨大な竪琴に似た楽器を作り、それを龍の喉に設置した。風が通り抜けるとき、その巨大な竪琴は龍の声に自身の歌を重ねる。その不気味な音楽は何マイルも遠くまで響く。巫師たちは非常に強力な霊に囁くためにこの地を訪れる。 | 囁く者たちは骨組みに龍の胸郭と頭蓋骨を、弦に撚り合わせた動物の腱を用いて巨大な竪琴に似た楽器を作り、それを龍の喉に設置した。風が通り抜けるとき、その巨大な竪琴は龍の声に自身の歌を重ねる。その不気味な音楽は何マイルも遠くまで響く。巫師たちは非常に強力な霊に囁くためにこの地を訪れる。 | ||
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==ゲームでの特徴== | ==ゲームでの特徴== | ||
− | + | 固有のメカニズムとして、[[能力語]]の[[獰猛]]が存在する。これは[[大型クリーチャー]]によって[[対戦相手]]を圧倒する、ティムールの獰猛な側面を表している<ref name="mm_140908">[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/mm/khan-do-attitude-part-2-2014-09-08 Khan Do Attitude, Part 2]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0011179/ カンの強い姿勢 その2]([[Daily MTG]]、Making Magic、文:[[Mark Rosewater]]、訳:[[米村薫]])</ref>。 | |
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− | 固有のメカニズムとして、[[能力語]]の[[獰猛]] | + | |
ティムールの[[変異]]は、主として[[重い]]大型クリーチャーを早い[[ターン]]に[[展開]]するために使われる<ref name="mm_140908" />。 | ティムールの[[変異]]は、主として[[重い]]大型クリーチャーを早い[[ターン]]に[[展開]]するために使われる<ref name="mm_140908" />。 | ||
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==関連ページ== | ==関連ページ== | ||
− | + | *[http://magic.wizards.com/en/game-info/products/card-set-archive/khans-of-tarkir KHANS OF TARKIR]/[http://magic.wizards.com/ja/game-info/products/card-set-archive/khans-of-tarkir 『タルキール覇王譚』](公式サイト) | |
− | *[ | + | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/ur/madness-sarkhan-2014-08-27 The Madness of Sarkhan]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0011153/ サルカンの狂気](Uncharted Realms 2014年8月27日 [[Jennifer Clarke-Wilkes]]著) |
− | *[ | + | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/planeswalkers-guide-khans-tarkir-part-2-2014-09-10 Planeswalker's Guide to Khans of Tarkir, Part 2]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0011190/ プレインズウォーカーのための『タルキール覇王譚』案内 その2](Uncharted Realms 2014年9月10日 The Magic Creative Team著) |
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==脚注== | ==脚注== | ||
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==参考== | ==参考== | ||
+ | *[[氏族/Clan]] | ||
+ | **[[アブザン家/The Abzan Houses]] | ||
+ | **[[ジェスカイ道/The Jeskai Way]] | ||
+ | **[[スゥルタイ群/The Sultai Brood]] | ||
+ | **[[マルドゥ族/The Mardu Horde]] | ||
+ | **[[ティムール境/The Temur Frontier]] | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] |