「バニラ」を編集中
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ただしそれはあくまで一部の有用な例外で、たいていのバニラは、同マナ・コストで能力がついている[[カード]]に比べて使い勝手や[[カードパワー]]は大きく見劣り、時には完全な[[下位互換]]となることも珍しくない。そのため基本的に「バニラ」と言うと「有用な能力を持たず、([[構築]]においては)弱い」という否定的イメージが強い。それらはもっぱら[[リミテッド]]向けにデザインされ、大型セットでは各色の[[コモン]]に1枚以上のバニラが収録されることが多く、色の特徴づけやバランス調整に一役買っていた。 | ただしそれはあくまで一部の有用な例外で、たいていのバニラは、同マナ・コストで能力がついている[[カード]]に比べて使い勝手や[[カードパワー]]は大きく見劣り、時には完全な[[下位互換]]となることも珍しくない。そのため基本的に「バニラ」と言うと「有用な能力を持たず、([[構築]]においては)弱い」という否定的イメージが強い。それらはもっぱら[[リミテッド]]向けにデザインされ、大型セットでは各色の[[コモン]]に1枚以上のバニラが収録されることが多く、色の特徴づけやバランス調整に一役買っていた。 | ||
− | かつては[[基本セット]]の常連であり[[エキスパンション]] | + | かつては[[基本セット]]の常連であり[[エキスパンション]]でも時折見られたが、[[フォーゴトン・レルム探訪]]以降は[[本流のセット]]にバニラクリーチャーは収録されていない。その理由について[[Mark Rosewater]]に寄せられた質問と回答によれば「(フォーゴトン・レルム探訪にバニラがいないことについて)[[トップダウン・デザイン]]を最大限に活かすため<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/656192536907530240/i-just-noticed-that-afr-doesnt-have-any-vanilla Blogatog]([[Blogatog]] [[2021年]]7月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>」「(なぜバニラを印刷することをやめたのかについて)それほど必要でないことがわかった<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/662693978398949376/why-have-you-stopped-printing-vanilla-creatures Blogatog]([[Blogatog]] [[2021年]]9月18日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>」「(絶滅したのか、絶滅危惧種なのかについて)絶滅危惧種といえる。適切な時期にもっと作ると思う<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/684169648504242176/there-hasnt-been-a-single-vanilla-creature Blogatog]([[Blogatog]] [[2022年]]5月13日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>」「([[ストーム値]]について)私は2だと思う。[[落葉樹]]なのです<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/679265294673461248/since-you-mentioned-that-vanilla-creatures-are Blogatog]([[Blogatog]] [[2022年]]3月20日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>」と述べられている。 |
*バニラ・クリーチャーの[[文章欄]]には[[フレイバー・テキスト]]が書かれている。フレイバー・テキストは本来、バニラの文章欄を埋めるために立案されたものである。 | *バニラ・クリーチャーの[[文章欄]]には[[フレイバー・テキスト]]が書かれている。フレイバー・テキストは本来、バニラの文章欄を埋めるために立案されたものである。 | ||
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*バニラ・クリーチャーにのみ恩恵を与える[[カード]]も存在する(→[[ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs]]など)。また、クリーチャーをバニラにしてしまうカードもある(→[[謙虚/Humility]]など)。 | *バニラ・クリーチャーにのみ恩恵を与える[[カード]]も存在する(→[[ムラガンダの印刻/Muraganda Petroglyphs]]など)。また、クリーチャーをバニラにしてしまうカードもある(→[[謙虚/Humility]]など)。 | ||
*狭義には「能力がまったくない」ことだが、広義には「能力があっても(少なくともその場では)機能しない」もしくは「能力ではあるが[[コスト]]や[[サイズ]]にしか影響を与えない」など、ゲーム中での実際の挙動を重視して使うことがある。その場合、本当に[[ルール文章]]を持たないものと区別するため、「実質的なバニラ」などと表現することもある。 | *狭義には「能力がまったくない」ことだが、広義には「能力があっても(少なくともその場では)機能しない」もしくは「能力ではあるが[[コスト]]や[[サイズ]]にしか影響を与えない」など、ゲーム中での実際の挙動を重視して使うことがある。その場合、本当に[[ルール文章]]を持たないものと区別するため、「実質的なバニラ」などと表現することもある。 | ||
− | **基本的に「能力がないも同然」という弱点を強調する文脈で用いる。極端に解釈すれば、[[金属ガエル/Frogmite]]は0マナ2/2バニラ、[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]は1マナ3/3バニラ、[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]] | + | **基本的に「能力がないも同然」という弱点を強調する文脈で用いる。極端に解釈すれば、[[金属ガエル/Frogmite]]は0マナ2/2バニラ、[[野生のナカティル/Wild Nacatl]]は1マナ3/3バニラ、[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]は最大2マナ8/9バニラ、とも言えるが、弱点より利点が多いそれらのカードにはそういう表現はあまり用いない。 |
**「能力があっても(少なくともその場では)機能しない」という点を強調・揶揄するために、クリーチャーでない[[パーマネント]]に対しても用いられることがある(バニラ・[[エンチャント]]、バニラ・[[アーティファクト]]など)。状況によって[[腐る|腐って]]しまった、意味をなさなくなったパーマネントに用いられる「[[置物]]」という言葉と違い、こちらはカードデザインそのものに対する否定の意味合いを強く含んだスラングであり、公の場で用いるのは相応しくない。 | **「能力があっても(少なくともその場では)機能しない」という点を強調・揶揄するために、クリーチャーでない[[パーマネント]]に対しても用いられることがある(バニラ・[[エンチャント]]、バニラ・[[アーティファクト]]など)。状況によって[[腐る|腐って]]しまった、意味をなさなくなったパーマネントに用いられる「[[置物]]」という言葉と違い、こちらはカードデザインそのものに対する否定の意味合いを強く含んだスラングであり、公の場で用いるのは相応しくない。 | ||
*能力の中には有用ではないものも存在する(→[[ペナルティ能力]])ため、なんでもないバニラのほうが安定して使える場合もたまにある。ペナルティ能力でなくてもあまりに効果の薄い能力の場合は、「ムラガンダの刻印が有効な分バニラの方がマシ」と言われることも。 | *能力の中には有用ではないものも存在する(→[[ペナルティ能力]])ため、なんでもないバニラのほうが安定して使える場合もたまにある。ペナルティ能力でなくてもあまりに効果の薄い能力の場合は、「ムラガンダの刻印が有効な分バニラの方がマシ」と言われることも。 | ||
28行: | 28行: | ||
==バニラのバリエーション== | ==バニラのバリエーション== | ||
− | + | 開発部では「バニラのような」クリーチャーを表す言葉として以下のような呼称を用いている。あくまで開発部で使われる言葉であり、 | |
===フレンチ・バニラ=== | ===フレンチ・バニラ=== |