レン/Wrenn
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− | '''レン'''/''Wrenn''は[[モダンホライゾン]] | + | '''レン'''/''Wrenn''は[[モダンホライゾン]]および[[イニストラード:真夜中の狩り]]のキャラクター。[[カード]]としてはモダンホライゾンの[[レンと六番/Wrenn and Six]]が初出。 |
==解説== | ==解説== | ||
− | [[ドライアド]]の[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]。女性。[[ツリーフォーク]] | + | [[ドライアド]]の[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]。女性。[[ツリーフォーク]]と一体化している。白い髪と青白い肌を持ち、胸部は赤熱している({{Gatherer|id=465436}})。樹木の精霊であるドライアドらしく人間とは違った独特な価値観を持つ。 |
− | + | レンは[[緑]]の自然魔法に加え、[[赤]]の炎の魔法を操る。これは、かつて大火事がレンの一族の木々を飲み込んだとき、炎を自らの内部に取り込むことで難を逃れたためである。その炎は心臓として今もレンの中で燃え続けている。 | |
− | + | レンは立木と一体化することで、それを意識と手足を持つツリーフォークに変えることができる。ただし、樹木なら何でもよいわけではなく、炎の心臓に耐えられること、そして彼女の言葉を借りれば、「歌が調和すること」が必要となる(「最高の木はイニストラードのケッシグの森に生えている」というのがプレインズウォーカーたちの間での評判であり、五番以降はそこから採取されている)。レンは自身と共生するツリーフォークに名前をつけておらず、単に番号で呼ぶ。例えば、彼女の六番目の相棒は'''六番'''/''Six''である<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/185117709998/which-part-is-wrenn-and-which-part-is-six Which part is Wrenn and which part is Six?]([[Blogatog]] [[2019年]]5月24日)</ref>。 | |
− | *同じ日本語名を持つ[[レンの書庫/Library of Leng]] | + | プレインズウォーカーは通常、他の生物を連れて[[次元/Plane]]を渡ることはできないが、レンは共生するツリーフォークとともにプレインズウォークすることができる。むしろ逆に、ツリーフォークと一体化していなければプレインズウォークすることができない。これは[[ジアン・ヤングー/Jiang Yanggu]]と[[忠実な相棒、モーウー/Mowu, Loyal Companion#ストーリー|モーウー/Mowu]]の関係に似た、彼女特有の性質である<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/186074891913/is-wrenn-able-to-bring-her-treefolk-with-her-when Is Wrenn able to bring her treefolk with her when...](Blogatog 2019年7月5日)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/constraints-and-defaults-2019-07-15 Constraints and Defaults]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032706/ 強制と標準]([[Making Magic]] 2019年7月15日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 |
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+ | レンとツリーフォークは能力面だけでなく、精神面でも強い絆で結ばれている。ツリーフォークに限界が来たとき、別れの悲しみに心を苛まれながらも、レンは彼らの願いに従って望む場所へ植え直してやる。大地に定着したツリーフォークは通常の樹木に戻り、やがて意識も消えてゆく。レンがツリーフォークたちを数字で呼ぶのは彼らに愛着を持っていないからではなく、単に「命名」という価値観を彼女が持っていないだけであるものと推察される。 | ||
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+ | *同じ日本語名を持つ[[レンの書庫/Library of Leng]]や[[求道の達人、サイラス・レン/Silas Renn, Seeker Adept#ストーリー|サイラス・レン/Silas Renn]]とは無関係である(そもそも「レン/Wrenn」という名前自体、識別のために誰かから与えられた便宜的呼称である可能性が高い)。[[レンの地/Wren's Run]]も綴りがわずかに異なる。 | ||
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+ | 六番との別れの時が来た。六番の故郷[[イニストラード/Innistrad]]にプレインズウォークしたレンは、[[ケッシグ/Kessig]]の森で互いの体を切り離した。彼はツリーフォークから、ただの樫の木に戻った。レンはその幹に額を当て、約束した。いつか七番が疲れて八番が必要になったら、貴方のドングリから生まれた木々に、貴方にしたのと同じ提案をしよう。 | ||
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+ | レンにはまだ未練があったが、過去に囚われてばかりもいられない。未来を――新たな相棒を――見つけなければならない。レンはその日一日、聞こえてくる小さな歌声を頼りに森を進んだが、ツリーフォークの足を使わずに歩くのは彼女にとって大変なことだった。 | ||
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+ | やがて歩けなくなったレンが出会ったのは、一人の魔道士だった。魔道士は彼女に助力を申し出た。レンは警戒し、炎の魔法をちらつかせたが、最終的にはその腕を借りて歩くこととなった。だがそう進まないうちに、魔道士はイニストラードの死霊に気づき、時間の魔法を放ってそれを消滅させ――その余波で、進んでいた一本道を、あちこちへ分岐し、もつれ合う迷路へと変えてしまった。レンが目指していた木の歌も聞こえなくなった。レンは怒りに燃えたが、その魔道士の名、[[テフェリー/Teferi]]を聞くと、それもいくらか和らいだ。レンはこのプレインズウォーカーの良い評判を知っていたのだ。 | ||
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+ | 二人は何時間もかけて森を彷徨ったが結局は元の場所に戻ってきただけだった。レンは死を覚悟したが、テフェリーはレンの魔法に対する有機的な解釈からヒントを得て、レンの助けを借りて、自分の呪文を歪んだ状態からあるべき姿に戻した。迷路は一本道に戻り、そしてそこには一本の樫の木があった。レンはそれに飛び込み、上半身を出してテフェリーに言った。お前は奇跡だと。テフェリーも理解した。本来この木は若すぎてレンの炎に耐えられなかったが、時間魔法を吸収して成長したのだ。 | ||
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+ | いつか力を貸すと、レンはテフェリーに約束した。だが今は、先に果たすべき約束があった。イニストラードの外の土を踏ませるという、新たな相棒、'''七番'''/''Seven''との約束だ。 | ||
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+ | ;[[イニストラード:真夜中の狩り]] | ||
+ | :[[ドライアドの蘇生/Dryad's Revival]] | ||
+ | ;[[イニストラード:真紅の契り]] | ||
+ | :[[見事な再生/Splendid Reclamation]] | ||
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+ | ===登場作品・登場記事=== | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-story/tangles-2021-09-03 Tangles]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MID/0035386/ サイドストーリー第1話:もつれたもの](Magic Story [[2021年]]9月3日 [[Seanan McGuire]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/news/magic-story/episode-8-wrenn-and-eight March of the Machine | Episode 8: Wrenn and Eight]/[https://mtg-jp.com/reading/ur/MOM/0036800/ メインストーリー第8話 レンと八番](Magic Story 2023年3月23日 [[K. Arsenault Rivera]]著) - プレビュー記事兼ストーリー | ||
==脚注== | ==脚注== |
2023年8月30日 (水) 07:07時点における最新版
レン/Wrennはモダンホライゾンおよびイニストラード:真夜中の狩りのキャラクター。カードとしてはモダンホライゾンのレンと六番/Wrenn and Sixが初出。
目次 |
[編集] 解説
ドライアドのプレインズウォーカー/Planeswalker。女性。ツリーフォークと一体化している。白い髪と青白い肌を持ち、胸部は赤熱している(イラスト)。樹木の精霊であるドライアドらしく人間とは違った独特な価値観を持つ。
レンは緑の自然魔法に加え、赤の炎の魔法を操る。これは、かつて大火事がレンの一族の木々を飲み込んだとき、炎を自らの内部に取り込むことで難を逃れたためである。その炎は心臓として今もレンの中で燃え続けている。
レンは立木と一体化することで、それを意識と手足を持つツリーフォークに変えることができる。ただし、樹木なら何でもよいわけではなく、炎の心臓に耐えられること、そして彼女の言葉を借りれば、「歌が調和すること」が必要となる(「最高の木はイニストラードのケッシグの森に生えている」というのがプレインズウォーカーたちの間での評判であり、五番以降はそこから採取されている)。レンは自身と共生するツリーフォークに名前をつけておらず、単に番号で呼ぶ。例えば、彼女の六番目の相棒は六番/Sixである[1]。
プレインズウォーカーは通常、他の生物を連れて次元/Planeを渡ることはできないが、レンは共生するツリーフォークとともにプレインズウォークすることができる。むしろ逆に、ツリーフォークと一体化していなければプレインズウォークすることができない。これはジアン・ヤングー/Jiang Yangguとモーウー/Mowuの関係に似た、彼女特有の性質である[2][3]。
レンとツリーフォークは能力面だけでなく、精神面でも強い絆で結ばれている。ツリーフォークに限界が来たとき、別れの悲しみに心を苛まれながらも、レンは彼らの願いに従って望む場所へ植え直してやる。大地に定着したツリーフォークは通常の樹木に戻り、やがて意識も消えてゆく。レンがツリーフォークたちを数字で呼ぶのは彼らに愛着を持っていないからではなく、単に「命名」という価値観を彼女が持っていないだけであるものと推察される。
- 同じ日本語名を持つレンの書庫/Library of Lengやサイラス・レン/Silas Rennとは無関係である(そもそも「レン/Wrenn」という名前自体、識別のために誰かから与えられた便宜的呼称である可能性が高い)。レンの地/Wren's Runも綴りがわずかに異なる。
[編集] 経歴
[編集] もつれたもの/Tangles
六番との別れの時が来た。六番の故郷イニストラード/Innistradにプレインズウォークしたレンは、ケッシグ/Kessigの森で互いの体を切り離した。彼はツリーフォークから、ただの樫の木に戻った。レンはその幹に額を当て、約束した。いつか七番が疲れて八番が必要になったら、貴方のドングリから生まれた木々に、貴方にしたのと同じ提案をしよう。
レンにはまだ未練があったが、過去に囚われてばかりもいられない。未来を――新たな相棒を――見つけなければならない。レンはその日一日、聞こえてくる小さな歌声を頼りに森を進んだが、ツリーフォークの足を使わずに歩くのは彼女にとって大変なことだった。
やがて歩けなくなったレンが出会ったのは、一人の魔道士だった。魔道士は彼女に助力を申し出た。レンは警戒し、炎の魔法をちらつかせたが、最終的にはその腕を借りて歩くこととなった。だがそう進まないうちに、魔道士はイニストラードの死霊に気づき、時間の魔法を放ってそれを消滅させ――その余波で、進んでいた一本道を、あちこちへ分岐し、もつれ合う迷路へと変えてしまった。レンが目指していた木の歌も聞こえなくなった。レンは怒りに燃えたが、その魔道士の名、テフェリー/Teferiを聞くと、それもいくらか和らいだ。レンはこのプレインズウォーカーの良い評判を知っていたのだ。
二人は何時間もかけて森を彷徨ったが結局は元の場所に戻ってきただけだった。レンは死を覚悟したが、テフェリーはレンの魔法に対する有機的な解釈からヒントを得て、レンの助けを借りて、自分の呪文を歪んだ状態からあるべき姿に戻した。迷路は一本道に戻り、そしてそこには一本の樫の木があった。レンはそれに飛び込み、上半身を出してテフェリーに言った。お前は奇跡だと。テフェリーも理解した。本来この木は若すぎてレンの炎に耐えられなかったが、時間魔法を吸収して成長したのだ。
いつか力を貸すと、レンはテフェリーに約束した。だが今は、先に果たすべき約束があった。イニストラードの外の土を踏ませるという、新たな相棒、七番/Sevenとの約束だ。
[編集] 登場
[編集] 登場カード
[編集] フレイバー・テキストに登場
- イニストラード:真夜中の狩り
- ドライアドの蘇生/Dryad's Revival
- イニストラード:真紅の契り
- 押し潰す梢/Crushing Canopy、見事な再生/Splendid Reclamation
[編集] イラストに登場
- モダンホライゾン
- 次元縛りの共謀者/Planebound Accomplice
- イニストラード:真夜中の狩り
- ドライアドの蘇生/Dryad's Revival
- イニストラード:真紅の契り
- 見事な再生/Splendid Reclamation
[編集] 登場作品・登場記事
- Tangles/サイドストーリー第1話:もつれたもの(Magic Story 2021年9月3日 Seanan McGuire著)
- March of the Machine | Episode 8: Wrenn and Eight/メインストーリー第8話 レンと八番(Magic Story 2023年3月23日 K. Arsenault Rivera著) - プレビュー記事兼ストーリー
[編集] 脚注
- ↑ Which part is Wrenn and which part is Six?(Blogatog 2019年5月24日)
- ↑ Is Wrenn able to bring her treefolk with her when...(Blogatog 2019年7月5日)
- ↑ Constraints and Defaults/強制と標準(Making Magic 2019年7月15日 Mark Rosewater著)