アルマーズ/Almaaz

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;Sarraza(サラザ)
 
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:サラザ山(Mount Sarraza)やサラザの森(Sarrazan Forest)、サラザの川(Sarrazan River)があり、サラザ・[[エルフ]]の住処である。
 
:サラザ山(Mount Sarraza)やサラザの森(Sarrazan Forest)、サラザの川(Sarrazan River)があり、サラザ・[[エルフ]]の住処である。
:貴重なch'mina(チミナ)の産地。チミナは高山で生育する農作物でbappir(バッピル)<ref>古代メソポタミアのパン、あるいは、それから作られたビール</ref>の主材料となる。
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:貴重なch'mina(チミナ)の産地。チミナは高山で生育する農作物(穀類)でbappir(バッピル)<ref>古代メソポタミアのパン、あるいは、それから作られたビール。アルマーズではパンの1種</ref>の主材料となる。
 
:かつて鐘の地があった。
 
:かつて鐘の地があった。
  

2018年12月28日 (金) 05:42時点における最新版

アルマーズ/Almaazドミナリア/Dominariaの地名。テリシア/Terisiareの南西部地域の島の総称、あるいは、その地域に古代から連綿と続くアルマーズ王国のこと。

目次

[編集] 概略

初出の小説Song of Timeでは、古代アルマーズはテリシアの西方にあり、首都スミファ/Sumifaを含む王国で、ファラジ/Fallajiの支配域近くにありミシュラ/Mishra陣営と同盟を結んだ。氷河期が過去となった近代では再建されたスミファ、オークのWyrvil Kingdom(ウィルヴィル王国)、Erg(砂砂漠)と呼ばれる砂漠地帯、セルキー/Selkieの王国、Sarraza(サラザ)の山や森などの地域と居住種族が描かれた。

ウルザズ・サーガ期にもSong of Time由来の設定は反映され、1999年カレンダーの地図ではアルマーズの名称はないもののSumifaとHalquinaが記載され、小説The Brothers' WarでSong of Timeを踏まえたアルマーズが描かれた。アイスエイジ三部作小説でもアルマーズはテリシア西南地域として登場していたが、それ以降は長期にわたって(テリシアは登場してもヤヴィマヤ/Yavimaya新アルガイヴ/New Argiveばかりで)注目されることはなかった。

しかし、ドミナリア期でアルマーズは背景世界に再登場。テリシアの南西の島の総称として採用され、Song of Timeを基盤とした詳細な地域図が作成されることになった。また、同セットにカードとして収録されたナバン/Nabanの故郷と設定された。

[編集] 解説

アルマーズはテリシアの南西部地域の島の総称(地図)。テリシアの群島を構成する主要四島の1つである。アルマーズ島は大きく分けて西部のアーグ砂漠と東部のファラジアに分かれている。スミファは旧来からのアルマーズの中心地であり、南西の離島は境界地域と呼ばれる。ファラジやスミファ、ウィルヴィル・オークなどの描写を見るに、アルマーズは全体的にアラビアに似た雰囲気を有している。

知性を持つ種族は人間(スミファ人、ファラジ)やオーク(ウィルヴィル王国)、境界地域のセルキー/Selkieやサラザ・エルフがいる。古代よりアルマーズには歌魔導士(Songmage)と呼ばれる、歌による独自の魔法を操る魔術師が知られている。

テリシアが1つの大陸だった時代には、アルマーズは現在ほど広範囲な地域を指す名称ではなく、旧スミファを中心とした大砂漠/Great Desertの西南地方の王国を意味していた。Artifice Wars(工匠戦争。アルマーズでの兄弟戦争/Brothers' Warの別称)ではファラジを率いるミシュラ陣営に属した。

工匠戦争後期、首都スミファが砂嵐に飲まれて廃墟となるとアルマーズ王国は長い混迷の時代The Wandering(彷徨いの時)に突入する。この時代は氷河期の終わりまで続き、氷河が融け洪水に見舞われる雪解けの時/The Thaw(あるいはThe Great Thaw)を迎える。

彷徨いの時の期間はより細かな時代区分がされる。工匠戦争終結後はThe Time of the Erg Raiders(アーグの盗賊団時代)とも呼ばれる。砂丘の略奪団、あるいは、指導者を失い飢えで狂乱した諸部族が都市へと襲撃する時代である。そして、氷河期の間はアルマーズの大部分はGlacial Kingdom(氷河王国)が支配する時代であった(#非公式情報も参照)。

雪解けの時の次がアルマーズのModern-Day(近代)である。小説Song of Timeで描かれた出来事はこの時代の初めの頃と考えられる。

4560AR現在、アルマーズ島全土は首都スミファの統治下に置かれている。しかし、それは表面上のことで実際には島の西端や東端にはいくつか部族・王国・小国が存在し支配している。この何世紀もの間、アルマーズ東部の平原と砂漠はファラジの領土である。また、ヤヴィマヤ/Yavimayaの森がアルマーズに上陸し「入植地/Colony」を形成したのはこの10年内のことである。

[編集] 地名

テリシア南西部アルマーズと周辺海域(テリシア地図)。

[編集] 西部

アーグ砂漠/Erg Desert
アルマーズの西半分を占める砂漠地帯。
兄弟戦争/Brothers' War時代の大砂漠/Great Desertの西端地域にあたる。
小説Song of Time作中ではスミファを取り囲む東西の砂漠地帯を単に「erg(砂砂漠)」と呼んだが、ドミナリア現在のテリシア地図でErg Desertと再命名された。
スミファ/Sumifa
アルマーズ王国の首都。現在のスミファは再建されたもの。
Nantas River(ナンタス川)
スミファの傍を流れる川。
Neffia(ネフィア)
旧スミファ近隣のネフィア断崖(Neffian Cliffs)とネフィアの洞窟(Neffian Caves / Caves of Neffia)が存在する場所。
作成途中の地図には山地のスミファ側の位置にかろうじて「Neffia」の文字が確認できる。
Kingdom of Wyrvil(ウィルヴィル王国)
アーグ砂漠西部を支配するウィルヴィル・オークの王国。
砂漠出身のためかウィルヴィル・オークは水泳ができない。

[編集] 東部

ファラジア/Fallajia
アルマーズ地方東部の大半を占める平地。ファラジ/Fallajiの領地。
兄弟戦争/Brothers' War時代の大砂漠/Great Desertの中心地域に相当するが4560AR現在は不毛の砂漠ではなくなっている。
東端部には海を越えて拡大したヤヴィマヤ/Yavimayaの森の「入植地/Colony」がある。アーグ砂漠と入植地に挟まれたファラジは農地を守るためヤヴィマヤの侵入を阻止している。
小説Song of TimeではFallajian territories(ファラジアの領地)と表記され、現代テリシア地図でも作成中の仮称はFallaji Territoryであった(作成途中の地図)。ファラジアはFallajianから派生したドミナリアでの新規設定名称。
Glavia(グラヴィア)
ファラジア北東の内陸の街。
小説Song of Timeでshirrir(シリル)香辛料の産地として言及されたのみ。それを反映してか地図では平地に配置されている。
Truf(トルフ)
ファラジア南西部の山地との境にある街。
小説Song of Timeでganzite(ガンザイト)水晶の産出地として言及されたのみ。それを反映してか地図では山付近に配置されている。
Elclesia(エルクレシア)
アルマーズ中央南方にある山中の街。
小説Song of Timeでganzite(ガンザイト)水晶の産出地として言及されたのみ。それを反映してか地図では山中に配置されている。

[編集] 境界地域

小説Song of Timeではセルキーの王国とサラザのある地域は単に「The Borderlands(境界地域)」と呼ばれる。現代テリシア地図ではこの地域はアルマーズ本島南西の小島と描かれた。作成途中の地図にもThe Borderlandsの文字が確認できる。

River Kingdom(川王国)
セルキー/Selkieの川王(Riverking)が支配する王国。
Sarraza(サラザ)
サラザ山(Mount Sarraza)やサラザの森(Sarrazan Forest)、サラザの川(Sarrazan River)があり、サラザ・エルフの住処である。
貴重なch'mina(チミナ)の産地。チミナは高山で生育する農作物(穀類)でbappir(バッピル)[1]の主材料となる。
かつて鐘の地があった。

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アルマーズ海/Sea of Almaaz
アルマーズとガルメニー/Gulmanyの間の海。[2]
Silver Sea(銀の海)
アルマーズ本島と境界地域を隔てる海。
South Sea(南海)
アルマーズ南方の海。

[編集] 失われた土地

Halquina Mountains(ハルキーナ山脈)
アルマーズの南西に突き出した半島部を占める山脈地帯。当時はハルキーナも境界地域と呼ばれていた。氷河期が終わった近代では水没し、半島の名残である山がちな島々が残るのみ。
小説Song of Timeではハルキーナは兄弟戦争時代の岩石砂漠や荒れ地という描写が見られるが、1999年カレンダーの地図で山脈と記載された。
大砂漠/Great Desert
テリシアが大陸だった時代の砂漠地帯。現在のアルマーズでは、アーグ砂漠やファラジアが相当する。
Rotapan's Temple(ロタパン寺院)
ウィルヴィル・オークのRotapan the overking(上位王ロタパン)が居城としていた海竜神Lord Chelydrus(シェリドルス)の寺院。崩壊し銀の海に消えた。
Glacial Kingdom(氷河王国)
境界地域の(おそらく北の)山地帯最高峰の古い火山に存在した氷の国。氷河王国の他に寒国(The Cold Country)などと表記されている。
この王国は氷河期にアルマーズの大半を支配下に置いていた。雪解けの時/The Thaw以降も氷の呪文で国を維持していたが、一族の末裔である氷の女王Drufalden(ドルファルデン)の代で氷河が融解して王国は崩壊した。ドルファルデンはRimscalla(リムスカーラ)という氷の身体を持つ護衛たちをそばに置いていた。
アルマーズの星座に三姉妹座(the three sisters)があるが、近代アルマーズではドルファルデンは三姉妹最後の1人と言い伝えられていた。三姉妹座は氷河期よりも昔、兄弟戦争期には存在していたため、ドルファルデンは3000歳を超える長命者であったか、逆に三姉妹座になぞらえてドルファルデンの三姉妹の物語が伝えられたかした、と考えられる。
The Chimes(鐘の地)
サラザ山中の谷間に存在した。
兄弟戦争期から氷河期以降まで(少なくとも)3000年の間、The Beast of the Hours(時の獣)が封印され終末の時計/Armageddon Clockが設置されていた。
作成途中の地図の時点ではThe Chimesの位置が記載されていた。

[編集] 非公式情報

アルマーズの初出であり、この地域の詳細が描かれた小説Song of Timeには未出版となった続編Shadows of Timeが予定されており、そこではアルマーズの更なる掘り下げが行われたはずだったとされる。作者Teri McLarenのファンであり友人であるJeff Leeは続編の複写を所有しているとして、(遅くとも)2000年までに個人サイトThe Legends of Magicに続編の構想も含んだとされる氷河期アルマーズの情報を公開していた(該当記事)。それによると、アルマーズを支配したのは「Rigida」と呼ばれる氷の存在であった。

Jeff Leeは2006年にファンサイトMTG salvationで当時についてコメントを残している(コメント)。Rigidaは氷河王国の種族で、最後の1人がドルファルデンであったという。ドルファルデンは母を投獄し姉妹2人を殺害したとも言及している[3]

Rigidaの情報はファンの間で引用され続け半ば公式情報のように扱われ続けているが、公式に言及されたことはない。ファンサイトの中にはRigidaはice beast(氷のビースト)と古くから記載しているところもある。

[編集] 登場

[編集] 訳語

「Almaaz」は反復の学部長、ナバン/Naban, Dean of Iterationの人物設定(Legends of Dominaria/ドミナリアの伝説たち)で初めて「アルマーズ」と公式に和訳された。

[編集] 脚注

  1. 古代メソポタミアのパン、あるいは、それから作られたビール。アルマーズではパンの1種
  2. この海の名称は過去に一切言及がなかったためEthan Fleischerが新規に設定した。Ethan Fleischerの証言
  3. 小説Song of Timeでは、母親が氷河の地下牢に投獄されていた点には言及している

[編集] 参考

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