キャントリップ
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− | 「[[呪文]]を使うには、[[マナ]]と[[手札]]が必要」という[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の1つの原則を変えようとして生み出されたシステム。使った分だけ[[カード]]を[[引く]]ことで、見かけ上「マナだけ」で呪文を使ったような形になる。そのため[[引く|ドロー]] | + | 「[[呪文]]を使うには、[[マナ]]と[[手札]]が必要」という[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の1つの原則を変えようとして生み出されたシステム。使った分だけ[[カード]]を[[引く]]ことで、見かけ上「マナだけ」で呪文を使ったような形になる。そのため[[引く|ドロー]]カードとは区別されており、ドローの[[色の役割|不得意]]な[[色]]にもキャントリップのカードはある。 |
*どの色にもキャントリップは存在するが、[[カード・アドバンテージ]]を得る事が苦手な[[赤]]の[[火力]]に対しては、[[重い]][[コスト]]設定がなされている場合が多い。 | *どの色にもキャントリップは存在するが、[[カード・アドバンテージ]]を得る事が苦手な[[赤]]の[[火力]]に対しては、[[重い]][[コスト]]設定がなされている場合が多い。 | ||
===スロー・トリップ=== | ===スロー・トリップ=== | ||
− | [[アイスエイジ]]から[[ビジョンズ]]までのキャントリップは「次の[[ターン]]の[[アップキープ]]の開始時に、カードを1枚引く」ことになっているため、俗に'''スロー・トリップ'''(''slow-trip'') | + | [[アイスエイジ]]から[[ビジョンズ]]までのキャントリップは「次の[[ターン]]の[[アップキープ]]の開始時に、カードを1枚引く」ことになっているため、俗に'''スロー・トリップ'''(''slow-trip'') と呼ぶことも。その特質上、引き忘れることも多かった([[開発部]]内ではこれを「記憶問題」と呼んでいたが、要はうっかり忘れてしまうわけである)。 |
− | *[[デッキ圧縮]]目的で全ての[[デッキ]]に[[ウルザのガラクタ/Urza's Bauble]] | + | *[[デッキ圧縮]]目的で全ての[[デッキ]]に[[ウルザのガラクタ/Urza's Bauble]]が4枚入るのを防ぐため、すぐにカードが引けないようにしたらしい。詳細は[[ウルザのガラクタ/Urza's Bauble]]の項を参照。 |
*[[コールドスナップ]]ではスロー・トリップが復活している。 | *[[コールドスナップ]]ではスロー・トリップが復活している。 | ||
*スロー・トリップで引くのは「次のターン」なので、自分のターンに[[唱える|唱え]]た場合、普通は[[対戦相手]]のターンに引く事になる。「次の自分のターン」ではない点に注意。 | *スロー・トリップで引くのは「次のターン」なので、自分のターンに[[唱える|唱え]]た場合、普通は[[対戦相手]]のターンに引く事になる。「次の自分のターン」ではない点に注意。 | ||
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===語源・由来=== | ===語源・由来=== | ||
− | 「Cantrip」とは「魔女の業、まじない、呪文、奇術」を意味するスコットランドやイギリスの言葉。マジックのキャントリップは、昔の[[ダンジョンズ&ドラゴンズ]]の0レベル呪文(些細なことしかできず、「flavor, yawn, giggle」といった可笑しな名前の付いた小魔術)に由来する。D&Dファンであるアイスエイジ制作陣が名付け親で、雑誌([[Duelist]] | + | 「Cantrip」とは「魔女の業、まじない、呪文、奇術」を意味するスコットランドやイギリスの言葉。マジックのキャントリップは、昔の[[ダンジョンズ&ドラゴンズ]]の0レベル呪文(些細なことしかできず、「flavor, yawn, giggle」といった可笑しな名前の付いた小魔術)に由来する。D&Dファンであるアイスエイジ制作陣が名付け親で、雑誌([[Duelist]]17号他)や公式サイトなどで繰り返し紹介され、開発部や一般にも広く認知された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/magic%E2%80%99s-zero-level-spells-2006-08-04 Magic's Zero-Level Spells](Latest Developments 2006年8月4日)</ref>。 |
===備考=== | ===備考=== |
2021年5月14日 (金) 03:49時点における版
キャントリップ(Cantrip)とは、メインの効果とは別についている、カードを引く効果。またはそれを持つ呪文やカード。初登場はアイスエイジ。
例えば、上の2つは、魔力の乱れ/Force Spikeにキャントリップがついたバリエーションである。同じ効果でキャントリップが付いていないカードより、呪文のコストが2マナ重いのが普通。
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解説
「呪文を使うには、マナと手札が必要」というマジックの1つの原則を変えようとして生み出されたシステム。使った分だけカードを引くことで、見かけ上「マナだけ」で呪文を使ったような形になる。そのためドローカードとは区別されており、ドローの不得意な色にもキャントリップのカードはある。
- どの色にもキャントリップは存在するが、カード・アドバンテージを得る事が苦手な赤の火力に対しては、重いコスト設定がなされている場合が多い。
スロー・トリップ
アイスエイジからビジョンズまでのキャントリップは「次のターンのアップキープの開始時に、カードを1枚引く」ことになっているため、俗にスロー・トリップ(slow-trip) と呼ぶことも。その特質上、引き忘れることも多かった(開発部内ではこれを「記憶問題」と呼んでいたが、要はうっかり忘れてしまうわけである)。
- デッキ圧縮目的で全てのデッキにウルザのガラクタ/Urza's Baubleが4枚入るのを防ぐため、すぐにカードが引けないようにしたらしい。詳細はウルザのガラクタ/Urza's Baubleの項を参照。
- コールドスナップではスロー・トリップが復活している。
- スロー・トリップで引くのは「次のターン」なので、自分のターンに唱えた場合、普通は対戦相手のターンに引く事になる。「次の自分のターン」ではない点に注意。
ファスト・トリップ
一方、ウェザーライトおよび同時期にでたポータル以降のセットでは、すぐにカードを引けるようになっている。こちらはファスト・トリップ(fast-trip) と呼ばれることがある。
- 一般に「1~2マナのドローやキャントリップを2枚入れれば、土地を1枚デッキから外してもよい」と言われている。→ゼロックス理論
語源・由来
「Cantrip」とは「魔女の業、まじない、呪文、奇術」を意味するスコットランドやイギリスの言葉。マジックのキャントリップは、昔のダンジョンズ&ドラゴンズの0レベル呪文(些細なことしかできず、「flavor, yawn, giggle」といった可笑しな名前の付いた小魔術)に由来する。D&Dファンであるアイスエイジ制作陣が名付け親で、雑誌(Duelist17号他)や公式サイトなどで繰り返し紹介され、開発部や一般にも広く認知された[1]。
備考
- 全く同じ内容で「ファスト・トリップ」と「スロー・トリップ」のカードがある場合、ファスト・トリップの方が使い勝手がよい場合が多いものの、スロー・トリップがむしろ有用になる場合もある。
- 「見かけ上手札を使わずマナだけで使える」キャントリップに対して、逆に「見かけ上マナを使わず手札だけで使える」呪文として考え出されたのがフリースペルである。
- マジック以外のカードゲームでも同じ意味で用いられる用語である。(「キャントリップ」でGoogle検索)
参考
- ↑ Magic's Zero-Level Spells(Latest Developments 2006年8月4日)