森の知恵/Sylvan Library
提供:MTG Wiki
Sylvan Library / 森の知恵 (1)(緑)
エンチャント
エンチャント
あなたのドロー・ステップの開始時に、あなたは追加のカードを2枚引いてもよい。そうした場合、あなたの手札にあるこのターン引いたカードを2枚選ぶ。それらのカードそれぞれについて、4点のライフを支払うか、そのカードをあなたのライブラリーの一番上に置く。
カード・アドバンテージを稼げるエンチャント。毎ターンのドローが「3枚引いて2枚戻す」になるが、4点ライフを支払うごとに戻す枚数を減らせる。
4点というライフの支払いはかなりきつく、そう易々と手札は増やせないが、増やさなくても毎ターンのドローが渦まく知識/Brainstormになるようなものなので、それだけでもそれなりに優秀である。また、こちらのライフを積極的に攻めてこないコントロールデッキが相手ならば、比較的楽な気持ちで引き増せるだろう。黎明期のThe Deckなどのコントロールデッキやカウンターオースなどで1枚挿しされていた。
一時期のレガシーではZooのミラーマッチが頻発したため、消耗戦を制するために投入されることがあった。また、食物連鎖などの緑を含むコンボデッキで採用されることもある。
- ミリーの悪知恵/Mirri's Guileと似ているように見えるが、機能的にはかなり違う。
- ドローを置換する効果との相性は非常によい。「引いたカードは、ライフを支払わなければライブラリーに戻す」のがこのカードの基本的な動作なので、ドローが置換されて戻すべきカードがなくなると、カードを戻す&ライフを支払う必要がなくなってしまう。つまり、2枚分以上のドローを置換すれば丸儲けになるということ。豊穣/Abundanceや各種言葉などとのシナジーが有名。
- ライブラリーをコントロールする手段を併用するのも有効。各種フェッチランドで切り直してもよいし、発掘なども相性がよいだろう。
- ライフと引き換えのハンド・アドバンテージ獲得というのは、現代の色の役割で言えば、黒のカードであるべきような性能。黎明期の混沌さがうかがえる。
- 統率者戦では緑の貴重なドロー操作カード。4点のライフ支払いも初期ライフが40点であるため利用しやすい。Commander's Arsenalにも登場している。
ルール
- これはドロー・ステップの開始時に誘発する任意の誘発型能力である。ドロー・ステップのターン起因処理のドローを行った後、森の知恵による追加のドローを行う前にこの能力をスタックに置くことができ、その後優先権が発生する。例えば、通常のドローで引いたインスタントでライフを回復して、その後に森の知恵で引いたカードに対してライフを支払うようなこともできる。
- ライブラリーに戻せるカードの範囲が少々特殊なので注意が必要。この能力が解決される前に引いたカードも「このターン引いたカード」なので、戻すことができる。実際に戻すなら、この能力が解決されるまでは直前のターンまでの手札とこのターン引いたカードを混同させないように。ルール上は混同させても問題ないが、分けておかないと対戦相手にはどれがこのターン引いたカードか分からないため、マナー違反となる。
- これの解決前に、手札を公開したり手札が増減したりすることになった場合、厄介なことになる。そのままでは対戦相手に「あなたがこのターン引いたカード」に関する過剰な情報を与えてしまうが、それを分からないようにしてしまうと森の知恵の解決時に困るからである。ジャッジなどの第三者に「このターン引いたカード」を覚えておいてもらうのが妥当なところ。
- 場合によっては(例えばアップキープに渦巻く知識を唱えて手札を混ぜたあと、編直し/Reweaveで森の知恵が出てきた場合など)第三者を呼んでも解決できないほど厄介な状況になるが、公式裁定ではほとんどフォローされていない。大会でそのような状況になった場合はジャッジの判断を仰ぐのが望ましいだろう。
- 複数の森の知恵をコントロールしている場合、それぞれの能力を順に解決する。インスタント・タイミングで切り直す手段がない場合、一つ目の森の知恵でライフを支払ってカードを戻さないことを選択しないと二つ目の森の知恵では戻したカードを引き直すことになるため、カード・アドバンテージの面では意味が無い。