旗手
提供:MTG Wiki
旗手/Flagbearerは、クリーチャー・タイプの1つ。アポカリプスにのみ登場した。連合儀仗兵/Coalition Honor Guardと軍旗の旗手/Standard Bearerのみが持つ他、クリーチャー・タイプを旗手に変更するオーラ、連合旗/Coalition Flagも存在する。
クリーチャー — 人間(Human) 旗手(Flagbearer)
対戦相手1人が自分がコントロールする呪文を唱えたり自分がコントロールする能力を起動する際の対象を選ぶ間に、そのプレイヤーは可能ならば少なくとも1体の戦場に出ている旗手(Flagbearer)を選ばなければならない。
1/1旗手能力
旗手は共通して「旗手能力」とも呼ばれる以下の能力を持つ。
呪文を唱えたり能力を起動したりすることの一部として対象を選ぶ際、あなたの対戦相手は可能ならば少なくとも戦場に出ている1体の旗手を選ばなければいけない。
つまり、自分自身を対戦相手の呪文や起動型能力の的にして、他のクリーチャーを守る能力である。
他にはエンチャント先を旗手に変えるオーラの連合旗/Coalition Flagがあり、これは同時にエンチャント先に上記の旗手能力を与える。
- 2体以上のクリーチャーを対象にとっている場合は、そのうち最低1つが旗手を対象にとらなければならない。
- 「唱える」や「起動する」の過程において選択する対象のみを強制する。対象変更(偏向/Deflectionなど)や唱えられたものでないコピーの対象(等時の王笏/Isochron Scepterなど)、誘発型能力の対象などは強制できない。
- 対象強制は旗手が対象にとれる場合に限るため、すべての旗手が被覆やプロテクションなどで対象にとれない場合には旗手能力は機能しない。
- 複数の対象強制がある場合、すべての対象強制を満たさなければいけない(CR:601.2c)。通常は旗手が何体いても「旗手1体」しか強制しないが、人工進化/Artificial Evolutionでルール文章の旗手を書き換えた場合などに考慮する必要が出てくる。
- 勘違いされやすいが、クリーチャー・タイプ「旗手」を与えただけでは意味がない。旗手能力がある(つまり上記3種の内いずれかが戦場にある)とき、初めて旗手であることに意味が出る。
- ただし「旗手」を失わせて、旗手能力が実質的に意味をなさないようにはできる。
- 旗手能力は火力や除去だけでなく、強化呪文やオーラ呪文といった旗手が除去されないようなものに対してもかなり有効である。特に対立/Oppositionには劇的に効くため、対立デッキ対策として用いられたこともあった。
オラクルの変遷
印刷時のテキストは現在のオラクルとほぼ同様の挙動であったが、アポカリプス発売前の2001年5月24日にエラッタが出され、「対戦相手がコントロールするあらゆる呪文や能力」に対して機能するように変更された(参考)。
また、オンスロートでルール文章のクリーチャー・タイプを書き換える人工進化/Artificial Evolutionが登場したことによって、どのクリーチャーも対象にとれない状況ができるようになった(例:2体の旗手の一方を人工進化で他のクリーチャー・タイプに書き換えた場合、クリーチャー1体を対象にとる呪文や能力は2つの対象をとる必要がある)。そのような状況を正常に処理するため、2002年10月に出されたエラッタで以下のテキストに変更された(参考)。
対戦相手がコントロールする呪文や能力がスタックに置かれるたび、その呪文や能力が戦場にある旗手を対象にできてかつ対象にとっていなかった場合、その対戦相手はその対象の1つを旗手に変更する。
大きな変更点は、常在型能力から「旗手を対象にしていない呪文や能力の対象を変更する」効果の誘発型能力へと変更されたこと。唱えたり起動したりする際の対象に旗手の選択を強制されなくなったため、卑屈な幽霊/Skulking Ghostなどのペナルティ能力を誘発できるようになった。
その後、2009年10月のオラクル更新で常在型能力に戻され、印刷時のテキストに近い挙動へと変更された。この変更に伴い、総合ルールCR:601.2cに対象強制に関するルールが追加された。
その他
- 「旗手」は「きしゅ」と読む。「はたて」ではない。