滅び/Damnation
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次元の混乱の発表当初から話題の筆頭となった、黒い神の怒り/Wrath of God。全てのクリーチャーに文字通りの「滅び」をもたらす。
元祖は白のカードであるが、タイムシフトしてみればこれほどまで黒に相応しい効果も無いだろう。全てのクリーチャーに対する究極的な除去であり、その威力は説明の必要すら無いシンプルかつ圧倒的なもの。優秀な単体除去にこれが加わることで、黒相手にクリーチャーで挑む事が更に難しくなる。神の怒りの為に白の投入を余儀なくされていたデッキに新たな色の可能性をもたらし、環境にも多大な影響を与えた。
次元の混乱の解禁になったばかりのグランプリ京都07ではこのカードは活躍しなかった。それまでのデッキには黒をメインとしたコントロールデッキがほとんどなく、ダブルシンボルであるこのカードの採用が困難だったこと、また次元の混乱のカードを主軸とした新しいデッキを作るには時間が無かったことなどが原因だろう。しかし同グランプリで滅び採用の青黒コントロールを使用し、惜しくも9位という結果だった八十岡翔太氏は、「滅びは神の怒りの何倍も強い」と発言している(参考)。もちろん色以外に性能の差はなく、色の特性上手札破壊と組み合わせ易い事によるという概念的なものである。曰く、青い神の怒りがあれば最強とのことらしい。
一方で、他に有力な全体除去の無い時のらせんブロック構築では圧倒的な影響力を有する。実際このカードを最大限に利用する青黒コントロールがプロツアー横浜07の上位3人を独占する結果になった。
- 黒が強いトーメントの、同じく黒の全体除去であるもぎとり/Mutilateとは比較できる。Hellfireと比べると隔世の感がある。
- 同じくタイムシフトしてきたブラストダーム/Blastodermこと、カルシダーム/Calcidermへの一つの対処法となる。
- 神の怒り/Wrath of Godと同様、余白は十分あるにもかかわらずフレイバー・テキストが存在しない。
- イラストも、まるで神の怒りを反転させたかのようである。イラストレーターも同じKev Walkerを起用している。
- 神の怒りのイラストから滅びに代わるアニメーションが2007年の元旦にMagicthegathering.comのトップページを飾り、多くのプレイヤーの度肝を抜いた。
- 神の怒りの「人々を吹き飛ばしている」イラストに対して、これは「人々を吸い込んでいる」イラストになっている。
- プレイヤー褒賞プログラムプロモバージョンが存在する。こちらも神の怒り/Wrath of Godと似た構図のイラストになっている。