パワー9
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パワー9(パワーナイン、Power 9)は、マジックの黎明期とも言えるアルファ・ベータ・アンリミテッド環境当時に存在した、あまりに強大な力をもった9枚のカードの総称。
概要
- Black Lotus
- Time Walk
- Timetwister
- Ancestral Recall
- Mox Pearl
- Mox Sapphire
- Mox Jet
- Mox Ruby
- Mox Emerald
以上の9枚がパワー9と呼ばれるカードである。その壊れた強さゆえ、誰もが当たり前のようにデッキに投入し、終いには「デッキに投入しないと勝てない・入れなければならない」という誤まった(とは言えあながち間違いではないというのが恐ろしい)認識さえ生まれるほど。
また、取引価格も、ニアミントであればどれも数万円を下回らず、プアのものですら取引対象となる。まさしく、マジック創世記の混沌の象徴たるカード群であると言えるだろう。
これらは後のマジック界にも影響を与えており、多くのカード・デザインの基礎(と言っても、反面教師的な立場ではあるが)となり、また数多くの調整版・リメイク版の亜種も生まれた。Time Walkに対する時間のねじれ/Time Warpや瞬間の味わい/Savor the Moment、Ancestral Recallに対する渦まく知識/Brainstormや祖先の幻視/Ancestral Visionなど。
なおこの言葉は「高いパワーを持つカード上位9枚」の事では無く、マジック史においても重要な意味を持つ上記9枚に対する尊畏である。出現から長い月日が経ち、カード・プールの拡大に従って、これらよりも高いパワーを持つカードも生まれつつある。例えばヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willなどがそうであるが、それらが上記9枚に取って代わったり、数に加わって新しく「パワー10(後述)」「パワー11」を名乗ったりする事は無い。
- 9枚の内6枚はマナ・アーティファクト、他の3枚は青の呪文。この露骨な色の偏りも魅力の1つだ。
- これらにLibrary of Alexandriaを加えてパワー10と呼ぶ(参考)ことがある。10枚目は土地という徹底ぶり。
- その全てが、現在の認定トーナメントではヴィンテージでのみ使えるが、そのヴィンテージでも制限カードに指定されている。
- 時のらせん/Time Spiralは、Timetwisterの修正版であるにもかかわらず、オリジナルと同等以上の能力を持ってしまった。そのためか現在では、9枚のうち、Timetwister1枚だけが格下として扱われがち。事実として他8枚に比べて使用率も低く、また取り引きされる際の値段も一回り安い。
ジョーク
パワーの値の高いクリーチャー上位9枚の事ではない。これはただのジョーク(リストはアラーラの断片現在)。
- クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper(1位・13)
- ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought(2位・12)
- 氷河屠り/Jokulmorder
- ダークスティールの巨像/Darksteel Colossus(4位・11)
- 深海の生息者/Denizen of the Deep
- Polar Kraken
- リバイアサン/Leviathan(7位・10)
- Lord of Tresserhorn
- スカイシュラウドのビヒモス/Skyshroud Behemoth
- 地ならし屋/Leveler
- 新星追い/Nova Chaser
- 至高の模範/Supreme Exemplar
- 破滅裂け口/Doomgape
- さらにこれに暗黒の深部/Dark Depthsのマリット・レイジトークンを加えてパワー10、とも言わない。
参考
- The Power Nine(WotC)
- 偽パワー9
- Mox
- カードの俗称
- 用語集