エルダー・ドラゴン/Elder Dragon
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エルダー・ドラゴン/Elder Dragonは、レジェンド初出のドラゴン族。
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[編集] 解説
始祖ドラゴン/Ur-Dragonから生まれたドミナリア/Dominariaにおける最初のドラゴンであり、同次元/Planeの全ドラゴン族の源流とされる者たち。かつては大勢存在していたが古龍戦争/The Elder Dragon Warと呼ばれる同族同士で対立し、互いに滅ぼしあった。
- 老いたるランド・ワーム/Elder Land Wurmは古龍戦争で地面に叩き落とされ、資格を剥奪されて、二度と空を飛べなくなったエルダー・ドラゴンだという。
[編集] 古龍戦争の生存者
古龍戦争の生存者は以下の5体。
- ニコル・ボーラス/Nicol Bolas - 最古老のエルダー・ドラゴンであり最古のプレインズウォーカー/Planeswalkerであると称するドラゴン。ウルザ/Urza誕生の2万年以上昔に生まれている。
- クロミウム/Chromium
- 暴虐の覇王アスマディ/Vaevictis Asmadi
- パラディア=モルス/Palladia-Mors
- アルカデス・サボス/Arcades Sabboth
この5体もそれぞれのストーリーで死亡が確認あるいは死亡したと考えられている。時のらせん以降では、復活したニコル・ボーラスとウギン/Uginの2体がエルダー・ドラゴンの生き残りである。
[編集] 第6の生存者
上記の5体の他にもう1体のエルダー・ドラゴンがいる。それがピルー/Piruである。
ピルーは6番目のエルダー・ドラゴンとして既刊コミックで予告された後、『Dakkon Blackblade』に登場。クロミウムと共にダッコン/Dakkonと戦うが黒き剣/Blackbladeで殺される。コミックのみの登場のため知名度が低く、半ば存在を忘れられていることも多かったが、後年になり言及される機会が増えている。
『ドミナリア』のストーリーでは、ダッコンがエルダー・ドラゴンを討ったエピソードが伝説として残っており、ピルーの名が語られている[1][2]。
モダンホライゾン2では晴れてカード化も果たしている(→移り気のピルー/Piru, the Volatile)。
[編集] その他のエルダー・ドラゴン
上記以外にも名前の判明しているエルダー・ドラゴンが存在する。
- ウギン/Ugin
- 基本セット2019のストーリーで、ニコル・ボーラスとウギンは同じ卵から生まれた双子の兄弟であることが明かされた。さらにこの2体は他の4体のエルダー・ドラゴンより後に生まれたとされている[3]。
- メレヴィア・サール/Merrevia Sal
- ボーラスやウギンが生まれる少し前に誕生した雌のエルダー・ドラゴン。誕生直後に人間の狩人と犬の集団に戦いを挑んだが返り討ちにされ死亡した。
[編集] エルダー・ドラゴンの名前
エルダー・ドラゴンの名前は本名ではない。「寿命ある者たちの言葉(mortal speak)」から本名に近い意味を取ってきたものであり、真の名前はドラゴンだけが知っている。例えば、「クロミウム/Chromium」は愛称で、本名は「クロミウム・ルエル/Chromium Rhuell」という。
クロミウム・ルエルのように、基本的に二つの名前を持って生まれる。ニコルとウギンは双子で生まれたため、それぞれ一つの名前のみ持っていたが、ニコルは後に「ボーラス/Bolas」という二つ目の名前を自分で付け加えた。
- Steve Conardはエルダー・ドラゴンの名前について質問を受け2002年3月に回答している[4]。
- それによると上述の設定に加えて、名前の由来がラテン語であると認めた上で、特定の出典先からそのまま引用したわけではなく、何らかの文学作品でほぼ一致するものがあっても別段おかしくはない、と説明している。
- また、その質問者以前にもラテン語の専門家から手紙を受けたことがあり、手紙には「それぞれの名前を研究し、(1体の名前だけには困惑したものの)、開発部の博識ぶりに感銘した」旨が書かれてあった。しかし、Steve Conardは“ただの作り物だ”と知らせるために返事を送る勇気を絞り出せなかった、と明かしている。
[編集] 設定の起源と公式情報
古龍戦争を含めたエルダー・ドラゴン関連の設定は、レジェンドのデザイナー、Steve Conardの構想が基盤となっていて、彼のダンジョンズ&ドラゴンズのキャンペーン設定が大元にある[5][6]。
Steve Conardの構想のこぼれ話あるいは隠し設定としてチャットやファンサイトなどで繰り返し語られてきたものの、コミック版エルダー・ドラゴンやニコル・ボーラスの登場する小説で詳細には記述されていなかった(断片的な記述、匂わせるような記述のみ)。そういった経緯から、厳密な事実に基づいた考察から完全な二次創作の範囲まで、情報が錯綜しているのが現状である。
古龍戦争については公式サイトを見ると、老いたるランド・ワーム/Elder Land Wurmのフレイバー・テキスト案としてSteve Conardが提出したテキストに原型を探ることができる[7]。しかしコンフラックス発売後の現在、確認できる情報はそれ以外にニコル・ボーラスの紹介ページ[8]があるのみである。
古龍戦争は当初The Dragon Warと表記されていたが、コミック版ダッコン巻末の掌編に「The Dragon War」(ここでの「ドラゴン」はシヴィトリ・スカーザム/Sivitri Scarzamに由来する)が、2007年8月から9月にBen Bleiweissが寄稿したDragon Warという題名の一連の記事(これらは次元の混乱のドラゴンサイクル特集である)[9][10][11][12][13]が存在しており、これらと区別するためか、ドミナリア~基本セット2019近辺からはエルダー・ドラゴン同士の戦争の方をThe Elder Dragon Warと表記するようになった。
[編集] その他
- 「エルダー・ドラゴン/Elder Dragon」という語は本来ドミナリア/Dominariaの最古のドラゴンたちを指すものであるが、クリーチャー・タイプとしての「エルダー・ドラゴン」を持つカードは彼ら以外にも登場している。これらの詳細についてはエルダー#ストーリーの項を参照。
[編集] 訳語
「Elder Dragon」はクロニクルのクリーチャー・タイプ(の一部)で「エルダー・ドラゴン」と訳される。コンフラックスに合わせた記事でも同様である[8]。
「Dragon War」は公式サイトのニコル・ボーラス紹介ページで「巨竜戦争」と訳されており[8]、表記が「The Elder Dragon War」に変わって以降は「古龍戦争」と訳されるようになった[14]。しかし、団結のドミナリアでは公式記事は「古龍戦争」表記を継続している一方[15]、カード名ではThe Elder Dragon Warに対し巨竜戦争の訳が充てられており表記が混在している。
[編集] 関連カード
- 巨竜戦争/The Elder Dragon War - 古龍戦争の英雄譚。
[編集] 脚注
- ↑ Return to Dominaria: Episode 1/ドミナリアへの帰還 第1話
- ↑ Return to Dominaria: Episode 5/ドミナリアへの帰還 第5話
- ↑ Chronicle of Bolas: The Twins/ボーラス年代記:双子と双子
- ↑ Ask Wizards - March 8, 2002
- ↑ Wizards Presents: Richard Garfield Q&A ~ Chat Transcript
- ↑ Card of the Day - 1 May, 2003
- ↑ Card of the Day - 29 April, 2003
- ↑ 8.0 8.1 8.2 ニコル・ボーラス(マジック英語公式日本語版 ストーリー / プレインズウォーカー)
- ↑ Dragon War: Intet, the Dreamer!
- ↑ Dragon War: Numot, the Devastator!
- ↑ Dragon War: Teneb, the Harvester!
- ↑ Dragon War: Oros, the Avenger!
- ↑ Dragon War: Vorosh, the Hunter
- ↑ Chronicle of Bolas: Perspectives/ボーラス年代記:もう一つの視点(Magic Story 2018年8月8日 Kate Elliott著)
- ↑ The Legends You'll Find in Dominaria United/『団結のドミナリア』にて待ち受ける伝説たち(Feature 2022年9月1日 Roy Graham著)