禁止カード
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*[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]([[エクステンデッド]]・[[モダン]])や[[Shahrazad]]([[エターナル]])、[[第二の日の出/Second Sunrise]]([[モダン]])のような[[トーナメント]]の進行に支障をきたす可能性のあるカードや、[[Chaos Orb]]や[[アンティ]]関係のような現在のマジックのゲーム性からかけ離れていると判断されたカードなど、カードの強さ以外の理由でも禁止カードに指定される場合もある。 | *[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]([[エクステンデッド]]・[[モダン]])や[[Shahrazad]]([[エターナル]])、[[第二の日の出/Second Sunrise]]([[モダン]])のような[[トーナメント]]の進行に支障をきたす可能性のあるカードや、[[Chaos Orb]]や[[アンティ]]関係のような現在のマジックのゲーム性からかけ離れていると判断されたカードなど、カードの強さ以外の理由でも禁止カードに指定される場合もある。 | ||
− | === | + | ===ウィザーズ社の対応・スタンス=== |
*禁止カードを出すのは、いったん発売した商品に欠陥があったと認めることになると開発部は考えており、あまり出したいものではないらしい。 | *禁止カードを出すのは、いったん発売した商品に欠陥があったと認めることになると開発部は考えており、あまり出したいものではないらしい。 | ||
− | *禁止カードを連発してしまった[[ウルザ・ブロック]] | + | *禁止カードを連発してしまった[[ウルザ・ブロック]]の件で、[[R&D]]の開発スタッフが社長室に呼ばれて怒られたという逸話がある<ref>[http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/mm/171 Eighteen Years] ([[Daily MTG]]、Make Magic、英語)</ref>。 |
− | *アメリカ国内ではスタンダードの禁止カードを引いた場合、そのカードを[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]] | + | *アメリカ国内ではスタンダードの禁止カードを引いた場合、そのカードを[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]に郵送することでパック1つと交換してもらえるサービスが実施されていたことがある<ref>[http://web.archive.org/web/19990506144254/http://www.wizards.com/DCI/MTG_DCI_BR2-26-99.html DCI Banned and Restricted List Announcement] ([http://mjmj.info/data/obsolete/B&RJ9903.txt 邦訳]) ([[WotC]]、1991年3月1日告知、同年4月1日発行の禁止・制限リスト改定告知)</ref>。「使えないカードを引いても仕方が無い。パック代を返せ」という合理主義の国民らしいクレームに応えた形である。 |
− | * | + | *非常に強力なカードが台頭すると、禁止カード入りを阻止するためか、露骨な対策カードが作られる場合もある。リシャーダの港に対する[[テフェリーの反応/Teferi's Response]]や[[サーボの網/Tsabo's Web]]がその一例。 |
*[[コンボ]]に対する基準として、[[モダン]]では3ターン以内で、[[レガシー]]では2ターン以内で勝利を決めてしまうデッキを弱体化するため禁止カードに指定している。 | *[[コンボ]]に対する基準として、[[モダン]]では3ターン以内で、[[レガシー]]では2ターン以内で勝利を決めてしまうデッキを弱体化するため禁止カードに指定している。 | ||
===禁止カードに纏わる話=== | ===禁止カードに纏わる話=== | ||
− | *最初に日本語版が発売された[[第4版]] | + | *最初に日本語版が発売された[[第4版]]には非常に多くの禁止カードが含まれていた。これらは反則的なほど強いが、トーナメントで使えないので本当に紙くず扱いだった。当時のカードショップやデュエルスペースの「カード捨て箱」(初心者などにいらないカードを提供する目的で設置されていた)には[[チャネル/Channel]]や[[黒の万力/Black Vise]]が山の様に捨ててあったものである。 |
*誰もが[[ウルザ・ブロック]]の時代までは「まさかスタンダードで禁止カードは出ないだろう」とたかをくくっていたが、最終的には10枚もの禁止カードが追加された。中には[[波動機/Fluctuator]]の様に「そんなに強いか?」というカードまで禁止されたために、「スタンダード環境でも、いつどんなカードが禁止になるのかわからない」という疑心暗鬼が広がった。これによってトレードなどで「このカードはもうすぐ禁止になるらしいよ」などと言って価値を暴落させて有利に駆け引きをしようとする[[シャーク]]が後を絶たなかった。 | *誰もが[[ウルザ・ブロック]]の時代までは「まさかスタンダードで禁止カードは出ないだろう」とたかをくくっていたが、最終的には10枚もの禁止カードが追加された。中には[[波動機/Fluctuator]]の様に「そんなに強いか?」というカードまで禁止されたために、「スタンダード環境でも、いつどんなカードが禁止になるのかわからない」という疑心暗鬼が広がった。これによってトレードなどで「このカードはもうすぐ禁止になるらしいよ」などと言って価値を暴落させて有利に駆け引きをしようとする[[シャーク]]が後を絶たなかった。 | ||
*[[ウルザ・ブロック]]以降しばらく[[スタンダード]]の禁止カードは出なかったが、[[ミラディン・ブロック]]によって[[親和]]デッキが横行し、5年ぶりに多くの禁止カードが出された。そしてその6年3ヶ月後の[[ミラディンの傷跡ブロック]]期、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]と[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]がスタンダードでの禁止カードに書き加えられた。 | *[[ウルザ・ブロック]]以降しばらく[[スタンダード]]の禁止カードは出なかったが、[[ミラディン・ブロック]]によって[[親和]]デッキが横行し、5年ぶりに多くの禁止カードが出された。そしてその6年3ヶ月後の[[ミラディンの傷跡ブロック]]期、[[精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor]]と[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]がスタンダードでの禁止カードに書き加えられた。 | ||
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*カードではないが2011年~2012年にかけて「[[渡辺雄也]]本人を禁止すべき」という話が(冗談交じりで)持ち上がったことがある。 | *カードではないが2011年~2012年にかけて「[[渡辺雄也]]本人を禁止すべき」という話が(冗談交じりで)持ち上がったことがある。 | ||
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==参考== | ==参考== | ||
− | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/149 All Banned Cards—Ever! : Daily MTG : Magic: The Gathering] | + | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/149 All Banned Cards—Ever! : Daily MTG : Magic: The Gathering] ([[Daily MTG]]、Magic Arcana、英語) |
**2009年3月19日の時点で、禁止されたことがあるカードの一覧([[Magic Online]]のみで禁止されたカードを除く)。斜体は[[再録禁止カード]]。 | **2009年3月19日の時点で、禁止されたことがあるカードの一覧([[Magic Online]]のみで禁止されたカードを除く)。斜体は[[再録禁止カード]]。 | ||
− | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/148 Standard Bannings Explained]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/001716/ スタンダードの禁止に関する声明] | + | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/feature/148 Standard Bannings Explained]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/001716/ スタンダードの禁止に関する声明] ([[Daily MTG]]、Feature Article、文:[[Aaron Forsythe]]) |
*[[制限カード]] | *[[制限カード]] | ||
*[[落ちる]] | *[[落ちる]] |
2013年12月19日 (木) 23:21時点における版
禁止カード(Banned Card)は、デッキにも、サイドボードにも、1枚も入れてはいけないカードのこと。
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解説
禁止カードは大抵、あまりに強力なものや使い勝手の良すぎるものに対して指定される。それらの横行によりデッキの幅を狭め、ゲームをつまらなくしてしまうからだ。実際強いカードを使ったたった1種類のデッキが大きな大会での上位を半数以上占めることも何回もあり、そうなったときも含めてDCIが危険だと思われるものを押さえていくのである。
また、強さとは関係なしに、どんなデッキにも入るカードというのも禁止される理由の1つになる。どのカードを使おうかと頭を悩ませてデッキを練り上げるのもマジックの一部なので、考えるまでも無くデッキに入ってしまうカードがあっては困るのだ。あくまで皆に楽しんでもらうためにしていることなので、あっけらかんに決められてはいないということを忘れてはいけない。
- 禁止カードはフォーマットごとに定められている。あるフォーマットで禁止でも、別のフォーマットでは問題なく4枚使えたりする。その完全なリストは各フォーマットの項を参照のこと。
- リミテッドでは、禁止カードそのものが存在しない。ウルザ・ブロックのリミテッドでは、禁止カード発効後も手札を使い切った瞬間に意外な授かり物/Windfallなどというプレイがしばしば見られた。禁止カードと制限カードは構築の用語と考えてもいいだろう。
- 師範の占い独楽/Sensei's Divining Top(エクステンデッド・モダン)やShahrazad(エターナル)、第二の日の出/Second Sunrise(モダン)のようなトーナメントの進行に支障をきたす可能性のあるカードや、Chaos Orbやアンティ関係のような現在のマジックのゲーム性からかけ離れていると判断されたカードなど、カードの強さ以外の理由でも禁止カードに指定される場合もある。
ウィザーズ社の対応・スタンス
- 禁止カードを出すのは、いったん発売した商品に欠陥があったと認めることになると開発部は考えており、あまり出したいものではないらしい。
- 禁止カードを連発してしまったウルザ・ブロックの件で、R&Dの開発スタッフが社長室に呼ばれて怒られたという逸話がある[1]。
- アメリカ国内ではスタンダードの禁止カードを引いた場合、そのカードをウィザーズ社に郵送することでパック1つと交換してもらえるサービスが実施されていたことがある[2]。「使えないカードを引いても仕方が無い。パック代を返せ」という合理主義の国民らしいクレームに応えた形である。
- 非常に強力なカードが台頭すると、禁止カード入りを阻止するためか、露骨な対策カードが作られる場合もある。リシャーダの港に対するテフェリーの反応/Teferi's Responseやサーボの網/Tsabo's Webがその一例。
- コンボに対する基準として、モダンでは3ターン以内で、レガシーでは2ターン以内で勝利を決めてしまうデッキを弱体化するため禁止カードに指定している。
禁止カードに纏わる話
- 最初に日本語版が発売された第4版には非常に多くの禁止カードが含まれていた。これらは反則的なほど強いが、トーナメントで使えないので本当に紙くず扱いだった。当時のカードショップやデュエルスペースの「カード捨て箱」(初心者などにいらないカードを提供する目的で設置されていた)にはチャネル/Channelや黒の万力/Black Viseが山の様に捨ててあったものである。
- 誰もがウルザ・ブロックの時代までは「まさかスタンダードで禁止カードは出ないだろう」とたかをくくっていたが、最終的には10枚もの禁止カードが追加された。中には波動機/Fluctuatorの様に「そんなに強いか?」というカードまで禁止されたために、「スタンダード環境でも、いつどんなカードが禁止になるのかわからない」という疑心暗鬼が広がった。これによってトレードなどで「このカードはもうすぐ禁止になるらしいよ」などと言って価値を暴落させて有利に駆け引きをしようとするシャークが後を絶たなかった。
- ウルザ・ブロック以降しばらくスタンダードの禁止カードは出なかったが、ミラディン・ブロックによって親和デッキが横行し、5年ぶりに多くの禁止カードが出された。そしてその6年3ヶ月後のミラディンの傷跡ブロック期、精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorと石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticがスタンダードでの禁止カードに書き加えられた。
- 当時「禁止になる」と噂のあったカードは数多い。ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdom、リシャーダの港/Rishadan Port、梅澤の十手/Umezawa's Jitteなど。特にゴブリンの太守スクイー/Squee, Goblin Nabobには禁止の噂が絶えず、4枚揃えるのにかなり勇気が必要とされた。大枚をはたいたり、キツいトレードの果てに揃えたりした瞬間「禁止」などと言われたらたまらないからだ。しかし、これらは禁止カードになる事なくスタンダードの天寿を全うした。
- カードではないが2011年~2012年にかけて「渡辺雄也本人を禁止すべき」という話が(冗談交じりで)持ち上がったことがある。
脚注
- ↑ Eighteen Years (Daily MTG、Make Magic、英語)
- ↑ DCI Banned and Restricted List Announcement (邦訳) (WotC、1991年3月1日告知、同年4月1日発行の禁止・制限リスト改定告知)
参考
- All Banned Cards—Ever! : Daily MTG : Magic: The Gathering (Daily MTG、Magic Arcana、英語)
- 2009年3月19日の時点で、禁止されたことがあるカードの一覧(Magic Onlineのみで禁止されたカードを除く)。斜体は再録禁止カード。
- Standard Bannings Explained/スタンダードの禁止に関する声明 (Daily MTG、Feature Article、文:Aaron Forsythe)
- 制限カード
- 落ちる
- トーナメント用語