冒涜の悪魔/Desecration Demon
提供:MTG Wiki
(22人の利用者による、間の27版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
{{#card:Desecration Demon}} | {{#card:Desecration Demon}} | ||
− | + | [[ダブルシンボル]]とは言え4[[マナ]]6/6[[飛行]]というすさまじい[[マナレシオ]]の[[デーモン]]。ただし[[ペナルティ能力]]として、[[対戦相手]]が[[クリーチャー]]を1体[[生け贄に捧げる]]と、満足して[[タップ|戦意を喪失]]してしまう。そして捧げられた供物は[[+1/+1カウンター]]となって悪魔を太らせる。 | |
− | + | 飛行を持ってはいるが、ペナルティ能力のおかげで、実質的に[[地上クリーチャー]]やタップ状態等で[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]に参加できないクリーチャーからも[[チャンプブロック]]されてしまうような形になる。あるいは防御の面でも、[[対戦相手]]のクリーチャーが多いと[[攻撃]]もブロックも一切しないまま[[ゲーム]]が終了する可能性がある。 | |
− | + | とはいえ、地上クリーチャーが束になってブロックできるわけではないので、[[戦闘]]で倒すことは難しく、順調に相手クリーチャーの頭数を減らすことはできる。また生け贄に捧げられる度にサイズが膨らんでいくので、攻撃に参加できなかった[[ターン]]の遅れをある程度取り返すこともできる。例えばこれ1体で対戦相手の[[ライフ]]を20点[[削る]]場合、単純に1回タップされるだけなら、6点×4ターンに対して7点×3ターンと[[クロック]]は変わらない。 | |
+ | |||
+ | [[構築]]で使うなら、生け贄要員を減らせる[[除去]]満載の[[コントロールデッキ]]や、[[殴り合い]]上等な速攻[[ビートダウンデッキ]]における最後の一押しなどに向いているだろう。[[未練ある魂/Lingering Souls]]や[[墓所這い/Gravecrawler]]、[[トークン]]を出す能力を持つ[[プレインズウォーカー]]などクリーチャーを繰り返し[[展開]]できるシステムに弱いのは難点だが、弱点がわかりやすいため補強もしやすく、[[忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned]]や[[死の支配の呪い/Curse of Death's Hold]]、[[ゴルガリの魔除け/Golgari Charm]]など[[小型クリーチャー]]の殲滅に向いたカードを多めに投入するとお互いの弱点をカバーすることができる。 | ||
+ | |||
+ | [[黒]]で[[タフネス]]も高いので、[[恐怖/Terror]]系[[除去]]や[[火力]]には強いものの、それ以外に対しては[[除去耐性]]が無いのも難点。例えば[[悲劇的な過ち/Tragic Slip]]などで簡単に除去されてしまう。[[環境]]の影響を比較的受けやすく、効果的な相手とそうでない相手がわかりやすいので[[メインデッキ]]と[[サイドボード]]の兼ね合いも考えて投入していきたい。 | ||
+ | |||
+ | [[ラヴニカへの回帰]]登場時の[[スタンダード]]では、当初は他の[[多色]]の優秀なクリーチャーが優先されることが多かったが、[[基本セット2014]]発売後に登場した[[黒緑コントロール]]では主力として採用された。[[テーロス]]参入後は一転、[[マナレシオ]]の高さと[[信心]]の稼ぎやすさから、黒を使う様々な[[デッキ]]のメインアタッカーとなり高評価を得る。各種[[パワーカード]]や万能除去の[[ローテーション]][[落ちる|落ち]]といった環境の変化により、ペナルティ能力にはそれ以前より気を付けて対処する場面も増えた。 | ||
+ | |||
+ | [[リミテッド]]では、[[セレズニア議事会/The Selesnya Conclave|セレズニア]]に特化でもしない限り大量にクリーチャー・[[トークン]]が並ぶことはないので素直に強い。デーモンにありがちなこちら側に対するデメリットもないので使いやすい。 | ||
+ | |||
+ | *2つ目の能力が[[誘発]]するのは[[アップキープ]]開始時ではなく'''各戦闘の開始時'''。冒涜の悪魔が攻撃する、もしくはブロックするかどうか判る前に[[プレイヤー]]に生け贄に捧げるかどうか選択させる事になる。またその後に[[アンタップ]]する手段があれば、再度相手の妨害を受けることなく戦闘に参加できる。 | ||
+ | *[[多人数戦]]の場合、ターン順で対戦相手がクリーチャーを生け贄に捧げる選択を行う。前のプレイヤーが生け贄を捧げていても後続のプレイヤーは望むならクリーチャーを生け贄に捧げてもよい。ただし、何体クリーチャーが生け贄に捧げられても冒涜の悪魔の上に置かれる+1/+1カウンターは1つである。 | ||
+ | *[[血の芸術家/Blood Artist]]や[[陰鬱]]持ちのカードなど、クリーチャーが死亡するか[[戦場を離れる|戦場を離れた]]際に効力を発揮するカードと相性がよい。ただし、対戦相手のそれらをサポートしてしまう可能性もある。 | ||
+ | *対戦相手が[[鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Herons]]を[[コントロール]]していると、デメリットを無視できる[[友情コンボ]]が成立する。[[殺戮の波/Killing Wave]]とは反対で「AすればBする」のAが生け贄なので成立するコンボである。 | ||
+ | *類似カードに関しては[[メテンダ・ライオン/Mtenda Lion]]を参照。 | ||
− | |||
− | |||
− | |||
==参考== | ==参考== | ||
*[[カード個別評価:ラヴニカへの回帰]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ラヴニカへの回帰]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:ファウンデーションズ]] - [[レア]] (Starter Collection) | ||
+ | *[[カード個別評価:モダンマスターズ2017]] - [[レア]] |
2024年11月2日 (土) 20:08時点における最新版
クリーチャー — デーモン(Demon)
飛行
各戦闘の開始時に、いずれの対戦相手もクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。プレイヤー1人がそうした場合、冒涜の悪魔をタップし、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。
ダブルシンボルとは言え4マナ6/6飛行というすさまじいマナレシオのデーモン。ただしペナルティ能力として、対戦相手がクリーチャーを1体生け贄に捧げると、満足して戦意を喪失してしまう。そして捧げられた供物は+1/+1カウンターとなって悪魔を太らせる。
飛行を持ってはいるが、ペナルティ能力のおかげで、実質的に地上クリーチャーやタップ状態等でブロックに参加できないクリーチャーからもチャンプブロックされてしまうような形になる。あるいは防御の面でも、対戦相手のクリーチャーが多いと攻撃もブロックも一切しないままゲームが終了する可能性がある。
とはいえ、地上クリーチャーが束になってブロックできるわけではないので、戦闘で倒すことは難しく、順調に相手クリーチャーの頭数を減らすことはできる。また生け贄に捧げられる度にサイズが膨らんでいくので、攻撃に参加できなかったターンの遅れをある程度取り返すこともできる。例えばこれ1体で対戦相手のライフを20点削る場合、単純に1回タップされるだけなら、6点×4ターンに対して7点×3ターンとクロックは変わらない。
構築で使うなら、生け贄要員を減らせる除去満載のコントロールデッキや、殴り合い上等な速攻ビートダウンデッキにおける最後の一押しなどに向いているだろう。未練ある魂/Lingering Soulsや墓所這い/Gravecrawler、トークンを出す能力を持つプレインズウォーカーなどクリーチャーを繰り返し展開できるシステムに弱いのは難点だが、弱点がわかりやすいため補強もしやすく、忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damnedや死の支配の呪い/Curse of Death's Hold、ゴルガリの魔除け/Golgari Charmなど小型クリーチャーの殲滅に向いたカードを多めに投入するとお互いの弱点をカバーすることができる。
黒でタフネスも高いので、恐怖/Terror系除去や火力には強いものの、それ以外に対しては除去耐性が無いのも難点。例えば悲劇的な過ち/Tragic Slipなどで簡単に除去されてしまう。環境の影響を比較的受けやすく、効果的な相手とそうでない相手がわかりやすいのでメインデッキとサイドボードの兼ね合いも考えて投入していきたい。
ラヴニカへの回帰登場時のスタンダードでは、当初は他の多色の優秀なクリーチャーが優先されることが多かったが、基本セット2014発売後に登場した黒緑コントロールでは主力として採用された。テーロス参入後は一転、マナレシオの高さと信心の稼ぎやすさから、黒を使う様々なデッキのメインアタッカーとなり高評価を得る。各種パワーカードや万能除去のローテーション落ちといった環境の変化により、ペナルティ能力にはそれ以前より気を付けて対処する場面も増えた。
リミテッドでは、セレズニアに特化でもしない限り大量にクリーチャー・トークンが並ぶことはないので素直に強い。デーモンにありがちなこちら側に対するデメリットもないので使いやすい。
- 2つ目の能力が誘発するのはアップキープ開始時ではなく各戦闘の開始時。冒涜の悪魔が攻撃する、もしくはブロックするかどうか判る前にプレイヤーに生け贄に捧げるかどうか選択させる事になる。またその後にアンタップする手段があれば、再度相手の妨害を受けることなく戦闘に参加できる。
- 多人数戦の場合、ターン順で対戦相手がクリーチャーを生け贄に捧げる選択を行う。前のプレイヤーが生け贄を捧げていても後続のプレイヤーは望むならクリーチャーを生け贄に捧げてもよい。ただし、何体クリーチャーが生け贄に捧げられても冒涜の悪魔の上に置かれる+1/+1カウンターは1つである。
- 血の芸術家/Blood Artistや陰鬱持ちのカードなど、クリーチャーが死亡するか戦場を離れた際に効力を発揮するカードと相性がよい。ただし、対戦相手のそれらをサポートしてしまう可能性もある。
- 対戦相手が鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Heronsをコントロールしていると、デメリットを無視できる友情コンボが成立する。殺戮の波/Killing Waveとは反対で「AすればBする」のAが生け贄なので成立するコンボである。
- 類似カードに関してはメテンダ・ライオン/Mtenda Lionを参照。
[編集] 参考
- カード個別評価:ラヴニカへの回帰 - レア
- カード個別評価:ファウンデーションズ - レア (Starter Collection)
- カード個別評価:モダンマスターズ2017 - レア