割り振る

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(その他)
 
(3人の利用者による、間の5版が非表示)
1行: 1行:
'''割り振る'''/''Divide'',''distribute''とは、何か(主に[[ダメージ]][[カウンター (目印)|カウンター]])を複数の[[オブジェクト]]や[[プレイヤー]]に分けて割り当てることである。
+
'''割り振る'''/''Divide'',''distribute''とは、何か(主に[[ダメージ]]やダメージの[[軽減]]、[[カウンター (目印)|カウンター]]など)を複数の[[オブジェクト]]や[[プレイヤー]]に分けて割り当てることである。
  
 
{{#card:Pyrotechnics}}
 
{{#card:Pyrotechnics}}
 +
{{#card:Remedy}}
 +
{{#card:Elven Rite}}
  
 
==解説==
 
==解説==
[[呪文]]や[[能力]]によって、[[対象]]とする1つ以上のオブジェクトやプレイヤーに何かを割り振る場合、いずれのオブジェクトやプレイヤーにも最低1つは割り振らなくてはならない。
+
[[呪文]]や[[能力]]によって、1つ以上の[[対象]]のオブジェクトやプレイヤーに何かを割り振る場合、いずれのオブジェクトやプレイヤーにも最低1つは割り振らなくてはならない({{CR|601.2d}})。対象の数を0個にした場合は割り振ることはない。割り振る場合、示された数すべてを割り振らなければならない。
*例:[[発火/Pyrotechnics]]は、好きな数のプレイヤーや[[クリーチャー]]を対象にできると書かれているが、0点のダメージを割り振ることはできないため、普段は最大で4つまでの対象しか取ることはできない。また、対象に取ったならば1点([[銀枠]]なら[[1/2]]点)以上のダメージを割り振らなくてはならない。
+
*例:[[発火/Pyrotechnics]]は、「望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。発火はそれらに、4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。」という効果の呪文である。
*例:[[とどろく雷鳴/Rolling Thunder]]を[[X]]=0で[[唱える|唱え]]た場合、対象にダメージを割り振ることができないため、対象を取らない呪文になる。
+
**無意味だが対象の数を0個とすることで、ダメージを割り振らないことを選んでも良い。
*[[戦闘ダメージ]]の割り振りなど、「対象」のルールを用いないものはこのルールの適用外であり、0点のダメージを割り振るようにしてもよい。
+
**対象を1つ以上選んだ場合はそれぞれに1点以上のダメージを割り振らなくてはならないため、実際に選べる対象の最大の数は4つである。
 +
**対象を1つ以上選んだなら、4点すべてをそれらに割り振ることになる。1から3点だけ割り振るということはできない。
 +
*[[アン・ゲーム]]では[[1/2]]ダメージを割り振ってよいので、上記の発火ならば最大8つの対象まで選べる。
  
呪文や能力が対象に何かを割り振る場合、それぞれの対象にどのように割り振るのかの宣言は、呪文を唱えたり、[[起動型能力]]を[[起動]]したり、[[誘発型能力]]を[[スタック]]に置いたりする際、対象を指定した後に行われる。[[解決]]時ではない。
+
呪文や能力が対象に何かを割り振る場合、それぞれの対象にどのように割り振るのかの宣言は、呪文を唱えたり、[[起動型能力]]を[[起動]]したり、[[誘発型能力]]を[[スタック]]に置いたりする際、対象を指定した後に行われる。[[解決]]時ではない。詳細は[[唱える]]や[[対象]]の項も参照。
 
*[[石の顎/Jaws of Stone]]が解決時ではなく唱えた時に[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]していた[[山]]の数を参照するのは、このためである。
 
*[[石の顎/Jaws of Stone]]が解決時ではなく唱えた時に[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]していた[[山]]の数を参照するのは、このためである。
*唱える時(またはスタックに置かれる時)に割り振りは宣言しているため、解決前に一部の対象が[[不正な対象|不適正]]になったとしても、残りの対象には宣言した値が割り振られる。
+
 
 +
呪文や能力が解決される時に割り振った一部の対象が[[不正な対象]]になっていたなら、適正な対象に対してのみ宣言した値のダメージやカウンターが割り振られる。不正な対象へ割り振っていた分をもう一度振り直すということはない。
  
 
==その他==
 
==その他==
以前は、呪文や能力が対象に取っていないものに対して割り振る場合でも、上記のルールが適用されていた。「対象に取っていないものに割り振りを行う」唯一の[[カード]]として[[液状の火/Liquid Fire]]があったが、2009年4月24日に液状の火の[[オラクル]]が変更されたことでそのようなカードはなくなり、現在のルールに改められた。
+
以前は、呪文や能力が対象に取っていないものに対して割り振る場合でも、上記のルールが適用されていた。「対象に取っていないものに割り振りを行う」唯一の[[カード]]として[[液状の火/Liquid Fire]]があったが、[[2009年]]4月24日に液状の火の[[オラクル]]が変更されたことでそのようなカードはなくなり、現在のルールに改められた。
  
 
その後、「対象に取っていないものに割り振りを行う」カードとして新たに[[野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt]]が作られたが、そちらは現在のルールを前提にデザインされている。
 
その後、「対象に取っていないものに割り振りを行う」カードとして新たに[[野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt]]が作られたが、そちらは現在のルールを前提にデザインされている。
  
訳語が一定しないルール用語でもある。古い日本語版では'''振り分ける'''が主流だったが、[[マスクス・ブロック]]と[[オデッセイ・ブロック]]では'''分割する'''と訳した。[[オンスロート]]から「割り振る」と訳すようになったものの、[[統率者2014]]など近年にも「分割する」がみられる。
+
訳語が一定しないルール用語でもある。古い日本語版では'''振り分ける'''が主流だったが、[[マスクス・ブロック]]と[[オデッセイ・ブロック]]では'''分割する'''と訳した。[[オンスロート]]から「割り振る」と訳すようになったものの、近年にも「分割する」がみられる。いずれも機能的な違いはない。
 +
 
 +
[[2019年]]7月の総合ルール更新までは、「望む数/any number」のプレイヤーやオブジェクトにダメージやカウンターが分配されたり割り振られたりする場合、可能ならば0より多い数のプレイヤーやオブジェクトを選ばなければならなかった。例えば[[マグマの核/Magmatic Core]]では対象の数は0にすることはできず、戦場に自分のクリーチャーしかいない場合それにダメージを与えなければならなかった。
  
 
==参考==
 
==参考==

2023年9月7日 (木) 00:22時点における最新版

割り振る/Dividedistributeとは、何か(主にダメージやダメージの軽減カウンターなど)を複数のオブジェクトプレイヤーに分けて割り当てることである。


Pyrotechnics / 発火 (4)(赤)
ソーサリー

望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。発火はそれらに、4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。



Remedy / 治療 (1)(白)
インスタント

好きな数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。このターン、それらに与えられる次のダメージを5点、望むように割り振って軽減する。



Elven Rite / エルフの儀式 (1)(緑)
ソーサリー

1体か2体のクリーチャーを対象とする。それらの上に、+1/+1カウンターを2個、望むように割り振って置く。


目次

[編集] 解説

呪文能力によって、1つ以上の対象のオブジェクトやプレイヤーに何かを割り振る場合、いずれのオブジェクトやプレイヤーにも最低1つは割り振らなくてはならない(CR:601.2d)。対象の数を0個にした場合は割り振ることはない。割り振る場合、示された数すべてを割り振らなければならない。

  • 例:発火/Pyrotechnicsは、「望む数のクリーチャーとプレインズウォーカーとプレイヤーの組み合わせを対象とする。発火はそれらに、4点のダメージをあなたが望むように割り振って与える。」という効果の呪文である。
    • 無意味だが対象の数を0個とすることで、ダメージを割り振らないことを選んでも良い。
    • 対象を1つ以上選んだ場合はそれぞれに1点以上のダメージを割り振らなくてはならないため、実際に選べる対象の最大の数は4つである。
    • 対象を1つ以上選んだなら、4点すべてをそれらに割り振ることになる。1から3点だけ割り振るということはできない。
  • アン・ゲームでは1/2ダメージを割り振ってよいので、上記の発火ならば最大8つの対象まで選べる。

呪文や能力が対象に何かを割り振る場合、それぞれの対象にどのように割り振るのかの宣言は、呪文を唱えたり、起動型能力起動したり、誘発型能力スタックに置いたりする際、対象を指定した後に行われる。解決時ではない。詳細は唱える対象の項も参照。

呪文や能力が解決される時に割り振った一部の対象が不正な対象になっていたなら、適正な対象に対してのみ宣言した値のダメージやカウンターが割り振られる。不正な対象へ割り振っていた分をもう一度振り直すということはない。

[編集] その他

以前は、呪文や能力が対象に取っていないものに対して割り振る場合でも、上記のルールが適用されていた。「対象に取っていないものに割り振りを行う」唯一のカードとして液状の火/Liquid Fireがあったが、2009年4月24日に液状の火のオラクルが変更されたことでそのようなカードはなくなり、現在のルールに改められた。

その後、「対象に取っていないものに割り振りを行う」カードとして新たに野生の狩りの達人/Master of the Wild Huntが作られたが、そちらは現在のルールを前提にデザインされている。

訳語が一定しないルール用語でもある。古い日本語版では振り分けるが主流だったが、マスクス・ブロックオデッセイ・ブロックでは分割すると訳した。オンスロートから「割り振る」と訳すようになったものの、近年にも「分割する」がみられる。いずれも機能的な違いはない。

2019年7月の総合ルール更新までは、「望む数/any number」のプレイヤーやオブジェクトにダメージやカウンターが分配されたり割り振られたりする場合、可能ならば0より多い数のプレイヤーやオブジェクトを選ばなければならなかった。例えばマグマの核/Magmatic Coreでは対象の数は0にすることはできず、戦場に自分のクリーチャーしかいない場合それにダメージを与えなければならなかった。

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE