ダメージ
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ダメージ/Damageは、特定種類のオブジェクトに与えることができる、損傷を表す数字。
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[編集] 解説
オブジェクトのうち、プレイヤーとクリーチャーとプレインズウォーカーとバトルにダメージを与えることができる。それらに該当しないオブジェクトはダメージを受けない。
ダメージは、ダメージの発生源の特性とダメージを受ける側が何であるかにより、以下の1つ以上の結果をもたらす。
- 感染を持たない発生源からプレイヤーに与えられたダメージは、そのプレイヤーのライフ総量をその量だけ減らす。
- 感染を持つ発生源からプレイヤーに与えられたダメージは、そのプレイヤーにその量の毒カウンターを置く。
- プレインズウォーカーに与えられたダメージは、そのプレインズウォーカーからその量の忠誠カウンターを取り除く。
- バトルに与えられたダメージは、そのバトルからその量の守備カウンターを取り除く。
- 萎縮や感染を持つ発生源からクリーチャーに与えられたダメージは、そのクリーチャーにその量の-1/-1カウンターを置く。
- 萎縮も感染も持たない発生源からクリーチャーに与えられたダメージは、そのクリーチャーが負う。
- 絆魂を持つ発生源からオブジェクトまたはプレイヤーに与えられたダメージは、他の効果に加え、その発生源のコントローラーにその量のライフを得させる。
- 毒性を持つクリーチャーがプレイヤーに与えた戦闘ダメージは、他の結果に加え、そのクリーチャーのコントローラーに、そのダメージを受けたプレイヤーにそのクリーチャーの毒性の値の合計に等しい個数の毒カウンターを置かせる。
ダメージは4つの手順で処理される。
- クリーチャーにダメージを与える効果で、余剰のダメージを別のオブジェクトやプレイヤーに与える指示がある場合、余剰のダメージはそのクリーチャーではなく、それらに与えられるよう変更される。
- ダメージが、軽減などの置換効果によって修整された後、与えられる。ダメージが与えられることによって誘発する誘発型能力は、この時点で誘発してスタックに積まれるのを待つ。
- 与えられたダメージが結果に変換され、その結果に影響を及ぼす置換効果(硫黄の渦/Sulfuric Vortex、破れ翼トビ/Tatterkiteなど)によって修整される。
- ダメージのイベントが発生する。
クリーチャーが負ったダメージは、そのパーマネントがクリーチャーでなくなったとしても、クリンナップ・ステップまでそのクリーチャーの上に残る。タフネスが1以上のクリーチャーがそのタフネス以上のダメージ(致死ダメージ)を負った場合、それは状況起因処理によって破壊される。クリンナップ・ステップで、すべてのパーマネントの上からダメージが取り除かれる。また、再生効果が適用された時も、ダメージは取り除かれる。
- ダメージによってタフネスが変化することはない。2/2の灰色熊/Grizzly Bearsに1点のダメージが与えられれば、それは「1点のダメージを負った2/2の灰色熊」である。
- クリーチャーとしてダメージを負った後にクリーチャーでなくなったパーマネントは、ダメージによっては破壊されない。ただし、クリンナップ・ステップまではダメージはそのまま残っているため、再びクリーチャーになった結果、負っているダメージの値がタフネスを上回っていれば、それは破壊される。
- 0点のダメージは、ダメージを与えたことにはならない。ダメージを与えることで誘発する誘発型能力は、0点のダメージでは誘発しない。
- 致死ダメージを受けたクリーチャーが破壊されるのは状況起因処理によるものであり、そのダメージ自体が破壊するわけでも、ダメージの発生源が破壊するわけでもない。
- 「ライフを失う」「ライフを支払う」というのは、ダメージを与えているわけではないので、ダメージの軽減や置換の影響を受けない。
- かつては「戦闘ダメージの割り振り」がスタックに置かれていたためよく誤解されていたが、「ダメージを与えること」はスタックに置かれない。あくまで、ダメージを与える呪文や能力がスタックに乗るのである。
- ダメージそのものには色と言う概念はない。あくまで「ダメージの発生源」が色を持つのであり、防御円などはそれを参照する。
[編集] 色の役割
呪文や能力でダメージを与えることは、赤が最も得意とする。黒はドレインやペストによってできる。緑は格闘・一方的格闘などクリーチャー依存のダメージが得意で、また飛行持ちを狙い撃つカードも擁する。白は戦闘に参加しているクリーチャーに対するレンジストライクや他のダメージの反射(輝く群れ/Shining Shoal等)など、限定的な状況でのみできる。青にはかつてタップで1点ダメージを飛ばすティムがいたが、これはのちに赤の役割となり、ダメージを与える能力を失った。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
- 120 ダメージ
- 120.1 オブジェクトはバトル、クリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーにダメージを与えることができる。一般に、ダメージはダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。ダメージを与えたオブジェクトはそのダメージの発生源である。
- 120.1a バトルでもクリーチャーでもプレインズウォーカーでもないオブジェクトはダメージを受けない。
- 120.2 いずれのオブジェクトもダメージを与えることができる。
- 120.3 ダメージは、受ける側がプレイヤーであるかパーマネントであるか、また発生源や(ダメージを受けるのがパーマネントであれば)受ける側の特性に応じて、以下の1つ以上の結果をもたらす。
- 120.3a 感染を持たない発生源からプレイヤーが受けたダメージは、そのプレイヤーのライフをその量だけ減らす。
- 120.3b 感染を持つ発生源からプレイヤーが受けたダメージは、その発生源のプレイヤーに、そのプレイヤーにその量の毒カウンターを与えさせる。
- 120.3c プレインズウォーカーが受けたダメージは、そのプレインズウォーカーからその点数に等しい数の忠誠カウンターを取り除く。
- 120.3d 萎縮や感染を持つ発生源からクリーチャーが受けたダメージは、その発生源のコントローラーに、そのクリーチャーにその量の-1/-1カウンターを置かせる。
- 120.3e 萎縮も感染も持たない発生源からクリーチャーが受けたダメージは、そのクリーチャーが負う。
- 120.3f 絆魂を持つ発生源から受けたダメージは、他の結果に加え、その発生源のコントローラーにその量のライフを得させる。
- 120.3g 毒性を持つクリーチャーがプレイヤーに与えた戦闘ダメージは、他の結果に加え、そのクリーチャーのコントローラーに、そのダメージを受けたプレイヤーにそのクリーチャーの毒性の値の合計に等しい個数の毒カウンターを置かせる。rule 702.164〔毒性〕参照。
- 120.3h バトルが受けたダメージは、そのバトルからその点数に等しい数の守備カウンターを取り除く。
- 120.4 ダメージは4つの手順で処理される。
- 120.4a まず、与えるダメージを発生させる効果に、パーマネントに与える余剰のダメージを代わりに他のパーマネントやプレイヤーに与えると明記されていた場合、そのダメージのイベントはそのように変更される。その1つ目のパーマネントがクリーチャーである場合、余剰のダメージとは、そのクリーチャーが既に負っているダメージや同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮して、致死ダメージ(rule 120.6 参照)を超えるダメージのことである。クリーチャーが受けるダメージの発生源が接死を持つなら、そのダメージのうち1点を超える分は余剰のダメージである(rule 702.2 参照)。その1つ目のパーマネントがプレインズウォーカーである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのバトルの守備値を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルやクリーチャーやプレインズウォーカーのうち複数のカード・タイプを持つ場合、余剰のダメージはそれらそれぞれのカード・タイプについて計算した中の最大の値になる。
- 120.4b 次に、置換効果や軽減効果によって修整された後でダメージを受ける(rule 614〔置換効果〕、rule 615〔軽減効果〕参照)。ダメージを受けたことによって誘発する能力はこの時点で誘発し、スタックに積まれるのを待つ。
- 120.4c 3番目に、受けたダメージが結果に変換され、その結果(ライフの喪失やカウンターなど)に影響を及ぼす置換効果によって修整される。
- 120.4d 最後に、ダメージのイベントが発生する。
- 120.5 クリーチャーやプレインズウォーカーやバトルが受けたダメージは、それを破壊しない。同様に、その発生源が破壊するわけでもない。そのパーマネントが受けたダメージの結果によってクリーチャーを破壊したりパーマネントをオーナーの墓地に置いたりするのは、状況起因処理である。rule 704 参照。
- 120.6 クリーチャーが負ったダメージは、そのパーマネントがクリーチャーでなくなったとしても、クリンナップ・ステップまで残る。クリーチャーが負ったダメージの合計がそのタフネス以上になったら、そのクリーチャーは致死ダメージを受けたことになり、状況起因処理として破壊される(rule 704 参照)。パーマネントが負ったダメージは、再生する(rule 701.15〔再生する〕参照)か、あるいはクリンナップ・ステップ の間に(rule 514.2 参照)取り除かれる。
- 120.7 ダメージの発生源とは、それを与えたオブジェクトである。効果によってプレイヤーがダメージの発生源を選ぶ場合、パーマネントか、スタックにある呪文(パーマネント 呪文を含む)か、スタックにあるオブジェクトや適用を待つ置換・軽減効果や誘発を待つ遅延誘発型能力によって参照されるオブジェクト(そのオブジェクトがすでにもとあった領域に存在しない場合であっても)か、あるいは統率領域にあるオモテ向きのオブジェクトを選ぶことができる。ダメージを与えることができない発生源も、適正な選択となりうる。rule 609.7 参照。
- 120.8 発生源が0点のダメージを与える場合、それはダメージを与えない。ダメージを与えたことによって誘発する能力は誘発しない。その発生源から受けたダメージを増加させる、あるいはその発生源にそのダメージを他のオブジェクトやプレイヤーに与えさせる置換効果は置換するイベントがないので何も効果を持たない。
- 120.9 特定の発生源から受けるダメージによって誘発する能力で、その効果が「受けたダメージ/damage dealt」に言及している場合、それはその特定の発生源から受けたダメージだけに言及しており、他の発生源から同時に受けたダメージには言及していない。
- 120.10 誘発型能力の中には、パーマネントが余剰のダメージを受けているかどうかを見るものがある。それらの能力は、そのパーマネントが1つ以上の発生源からダメージを受けた後で見る。それらの発生源が合計でクリーチャーの致死ダメージを超えるダメージをそのクリーチャーに与えていたなら、そのクリーチャーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージをそのプレインズウォーカーに与えていたなら、そのプレインズウォーカーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でバトルの守備値を超えるダメージをそのバトルに与えていたなら、そのバトルに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。そのパーマネントがクリーチャーやプレインズウォーカーやバトルのうち複数のカード・タイプを持つ場合、そのパーマネントに与えた余剰のダメージは、それが持つカード・タイプそれぞれについて計算した中の最大の値である。
- 120.1 オブジェクトはバトル、クリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーにダメージを与えることができる。一般に、ダメージはダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。ダメージを与えたオブジェクトはそのダメージの発生源である。
- 120 ダメージ