軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces
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− | 人間と人間以外の両方を[[デッキ]]に入れなければならずどこまで行っても運が絡むため、[[能力]]は一見使いづらいように見える。しかしながら[[攻撃クリーチャー]]の数だけ[[誘発]]するうえ、誘発一度につき[[見る]] | + | 人間と人間以外の両方を[[デッキ]]に入れなければならずどこまで行っても運が絡むため、[[能力]]は一見使いづらいように見える。しかしながら[[攻撃クリーチャー]]の数だけ[[誘発]]するうえ、誘発一度につき[[見る]]ことのできる枚数が6枚と多く、「小当たり」である別のウィノータ(実質的に[[破壊不能]][[速攻]]の4点[[クロック]])だけでデッキ内の対象を3枚稼げていることを考えると他に8~12枚ほどの[[人間]]を投入すれば不発はあまりない。またあくまでも攻撃が必要なのは周りであり本体は[[システムクリーチャー]]でしかなく、出したターンにすぐ能力を誘発させられるのも強み。[[対戦相手]][[ターン]]の[[終了フェイズ]]に[[インスタント・タイミング]]で人間でないクリーチャーを用意できれば出方を窺いながらウィノータを[[戦場に出す|戦場に出して]]速やかにゲームを決めていくことができる。 |
− | ゲーム開始時の[[土地]]よろしく十分に勝ち筋として計算できる範囲で[[デッキ]] | + | ゲーム開始時の[[土地]]よろしく十分に勝ち筋として計算できる範囲で[[デッキ]]を構成するのは難しくないことが知られるにつれ、[[キーカード]]とした[[ウィノータ・コンボ]]が誕生。まず[[スタンダード]]では[[急報/Raise the Alarm]]や[[軍勢の戦親分/Legion Warboss]]で頭数を並べたり[[厚かましい借り手/Brazen Borrower]]でゆるくいなしつつ[[帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King]]や[[裏切りの工作員/Agent of Treachery]]を踏み倒す構成が生まれ、工作員禁止指定後は素直に[[ビートダウン (俗語)|ビートダウン]]していく[[白赤]]や[[白黒赤]]の[[アグロ]]型での[[バスリの副官/Basri's Lieutenant]]などウィノータが引けずともそのまま強い優秀な人間との併用が増えた。[[ローテーション]]後は[[カードプール]]の縮小もあり鳴りを潜めていたが、[[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]で「めくれれば勝ち」と言えるレベルの人間である[[刃の歴史家/Blade Historian]]を得て、ナヤ・ウィノータがメタの一角を占める活躍を見せた。 |
− | [[パイオニア]]や[[モダン]] | + | [[パイオニア]]や[[モダン]]でも一定の勢力を持っており(あるいは「持っていた」)、[[異界の進化/Eldritch Evolution]]が使える[[赤緑白]]が主流である。「大当たり」役は多少悠長な裏切りの工作員よりも周りの打点を上げられる[[アングラスの匪賊/Angrath's Marauders]]に任されることが多い。[[Death & Taxes]]がこのカードを使いたいがために[[赤]]を足したWinota & Taxesという亜種も生まれている。[[イニストラード:真夜中の狩り]]参入後はさらなる連鎖を狙える[[トヴォラーの猟匠/Tovolar's Huntmaster]]が当たり枠として主流になった。 |
[[統率者]]としても力を発揮する。上記のウィノータ・コンボの爆発力は[[初期ライフ]]40点×[[対戦相手]]3人=120点のライフを削る必要がある[[統率者戦]]でも通用し、[[憤怒の息吹/Breath of Fury]]などを絡めると(ほぼ)[[無限戦闘フェイズ]]も成立する。強さの割に[[再録禁止カード]]も[[Plateau]]程度しか必要としないリーズナブルさも魅力の一つである。 | [[統率者]]としても力を発揮する。上記のウィノータ・コンボの爆発力は[[初期ライフ]]40点×[[対戦相手]]3人=120点のライフを削る必要がある[[統率者戦]]でも通用し、[[憤怒の息吹/Breath of Fury]]などを絡めると(ほぼ)[[無限戦闘フェイズ]]も成立する。強さの割に[[再録禁止カード]]も[[Plateau]]程度しか必要としないリーズナブルさも魅力の一つである。 | ||
− | + | *[[変身]]することで[[人間]]をやめるクリーチャーとは相性が良い。[[日暮]]/[[夜明]]を持つ[[狼男]]は好例であり、上記の[[トヴォラーの猟匠/Tovolar's Huntmaster]]以外では[[粗暴な聖戦士/Brutal Cathar]]の採用が目立つ。 | |
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*「攻撃している状態で戦場に出る」ことに関する基本的な[[ルール]]は[[攻撃している状態で戦場に出る]]を参照。 | *「攻撃している状態で戦場に出る」ことに関する基本的な[[ルール]]は[[攻撃している状態で戦場に出る]]を参照。 | ||
− | **この方法で[[戦場に出る]]クリーチャーがどの[[プレイヤー]]を、あるいは[[プレインズウォーカー]]を攻撃するかは、それが戦場に出る際に指定する。能力を誘発させたクリーチャーが攻撃している相手でなくてもよい。 | + | **この方法で[[戦場に出る]]クリーチャーがどの[[プレイヤー]]を、あるいは[[プレインズウォーカー]]や[[バトル]]を攻撃するかは、それが戦場に出る際に指定する。能力を誘発させたクリーチャーが攻撃している相手でなくてもよい。 |
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+ | [[テーブルトップ]]と[[Magic Online]]では[[2020年]]5月18日、[[Magic: The Gathering Arena]]では5月21日より、[[ブロール]]で[[禁止カード]]に指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/may-18-2020-banned-and-restricted-announcement May 18, 2020 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034000/ 2020年5月18日 禁止制限告知](News [[2020年]]5月18日 [[Ian Duke]]著)</ref>。あまりに使用率と勝率が高すぎ、ブロールのプレイヤーのプレイ経験の多様性を減少させていると判断された。 | ||
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+ | 2020年6月8日より、[[ヒストリック]]で一時停止カードに指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/suspension-update-historic-digital-format-2020-06-08 Suspension Update for Historic Digital Format](News 2020年6月8日 [[Wizards of the Coast]]著)</ref>。2020年6月4日に行われた[[裏切りの工作員/Agent of Treachery]]の一時停止指定によって[[ウィノータ・コンボ]]の弱体化措置が行われたにもかかわらず、ヒストリックにおいて同デッキは依然として高い使用率と勝率を維持していたため。さらに2020年7月13日より、禁止カードに指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/july-13-2020-banned-and-restricted-announcement-2020-07-13 July 13, 2020 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034150/ 2020年7月13日 禁止制限告知](News 2020年7月13日 Ian Duke著)</ref>。その後の[[2022年]]7月7日には[[#再調整|下記]]の[[再調整]]を施された上で禁止解除された。 | ||
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+ | [[2022年]]5月12日より、[[エクスプローラー]]で禁止カードに指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/magic-digital/may-11-2022-banned-and-restricted-announcement May 11, 2022 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036000/ 2022年5月11日 禁止制限告知](Magic Digital [[2022年]]5月11日 [[Donald Smith]] and [[Andy Clautice]]著)</ref>。[[フォーマット]]制定直後の狭い[[カードプール]]でも[[パイオニア]]と遜色ないパワーのウィノータ・コンボを組むことができ、高い使用率と勝率を見せて初期環境を支配していたため。なお、パイオニアではウィノータ・コンボが他のデッキと共存していることから、この禁止指定は[[団結のドミナリア]]発売直後に解除することが予定されていたが、下記の禁止指定により取りやめられた。 | ||
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+ | 2022年6月7日より、[[パイオニア]]でも禁止カードに指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/june-7-2022-banned-and-restricted-announcement-2022-06-07 June 7, 2022 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036103/ 2022年6月7日 禁止制限告知](News 2022年6月7日 [[Michael Majors]] and Ian Duke著)</ref>。ウィノータ・コンボの非常に高い安定性と強さにより、他のクリーチャー主体デッキをプレイする動機を失わせていたためである。特に、相対する側は3ターンキルを阻止するため[[除去]]を構え続けなければならないというゲーム展開が問題視された。 | ||
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==関連カード== | ==関連カード== | ||
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==参考== | ==参考== | ||
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*[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[神話レア]] | *[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[神話レア]] | ||
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2023年12月27日 (水) 05:25時点における最新版
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
あなたがコントロールしていて人間(Human)でないクリーチャーが1体攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上からカードを6枚見る。あなたはその中から人間クリーチャー・カード1枚をタップ状態で攻撃している状態で戦場に出してもよい。ターン終了時まで、それは破壊不能を得る。残りのカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
4/4赤白の伝説の人間・戦士。眷者/Bonderと怪物の共闘を助ける者に相応しく、人間でないクリーチャーで攻撃するとライブラリーから人間が駆けつけてくる誘発型能力を持つ。
人間と人間以外の両方をデッキに入れなければならずどこまで行っても運が絡むため、能力は一見使いづらいように見える。しかしながら攻撃クリーチャーの数だけ誘発するうえ、誘発一度につき見ることのできる枚数が6枚と多く、「小当たり」である別のウィノータ(実質的に破壊不能速攻の4点クロック)だけでデッキ内の対象を3枚稼げていることを考えると他に8~12枚ほどの人間を投入すれば不発はあまりない。またあくまでも攻撃が必要なのは周りであり本体はシステムクリーチャーでしかなく、出したターンにすぐ能力を誘発させられるのも強み。対戦相手ターンの終了フェイズにインスタント・タイミングで人間でないクリーチャーを用意できれば出方を窺いながらウィノータを戦場に出して速やかにゲームを決めていくことができる。
ゲーム開始時の土地よろしく十分に勝ち筋として計算できる範囲でデッキを構成するのは難しくないことが知られるにつれ、キーカードとしたウィノータ・コンボが誕生。まずスタンダードでは急報/Raise the Alarmや軍勢の戦親分/Legion Warbossで頭数を並べたり厚かましい借り手/Brazen Borrowerでゆるくいなしつつ帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned Kingや裏切りの工作員/Agent of Treacheryを踏み倒す構成が生まれ、工作員禁止指定後は素直にビートダウンしていく白赤や白黒赤のアグロ型でのバスリの副官/Basri's Lieutenantなどウィノータが引けずともそのまま強い優秀な人間との併用が増えた。ローテーション後はカードプールの縮小もあり鳴りを潜めていたが、ストリクスヘイヴン:魔法学院で「めくれれば勝ち」と言えるレベルの人間である刃の歴史家/Blade Historianを得て、ナヤ・ウィノータがメタの一角を占める活躍を見せた。
パイオニアやモダンでも一定の勢力を持っており(あるいは「持っていた」)、異界の進化/Eldritch Evolutionが使える赤緑白が主流である。「大当たり」役は多少悠長な裏切りの工作員よりも周りの打点を上げられるアングラスの匪賊/Angrath's Maraudersに任されることが多い。Death & Taxesがこのカードを使いたいがために赤を足したWinota & Taxesという亜種も生まれている。イニストラード:真夜中の狩り参入後はさらなる連鎖を狙えるトヴォラーの猟匠/Tovolar's Huntmasterが当たり枠として主流になった。
統率者としても力を発揮する。上記のウィノータ・コンボの爆発力は初期ライフ40点×対戦相手3人=120点のライフを削る必要がある統率者戦でも通用し、憤怒の息吹/Breath of Furyなどを絡めると(ほぼ)無限戦闘フェイズも成立する。強さの割に再録禁止カードもPlateau程度しか必要としないリーズナブルさも魅力の一つである。
- 変身することで人間をやめるクリーチャーとは相性が良い。日暮/夜明を持つ狼男は好例であり、上記のトヴォラーの猟匠/Tovolar's Huntmaster以外では粗暴な聖戦士/Brutal Catharの採用が目立つ。
[編集] ルール
- 能力は、攻撃した人間でないクリーチャー1体につき1回誘発する。
- 「攻撃している状態で戦場に出る」ことに関する基本的なルールは攻撃している状態で戦場に出るを参照。
- この方法で戦場に出るクリーチャーがどのプレイヤーを、あるいはプレインズウォーカーやバトルを攻撃するかは、それが戦場に出る際に指定する。能力を誘発させたクリーチャーが攻撃している相手でなくてもよい。
[編集] 禁止・一時停止指定
テーブルトップとMagic Onlineでは2020年5月18日、Magic: The Gathering Arenaでは5月21日より、ブロールで禁止カードに指定される[1]。あまりに使用率と勝率が高すぎ、ブロールのプレイヤーのプレイ経験の多様性を減少させていると判断された。
2020年6月8日より、ヒストリックで一時停止カードに指定される[2]。2020年6月4日に行われた裏切りの工作員/Agent of Treacheryの一時停止指定によってウィノータ・コンボの弱体化措置が行われたにもかかわらず、ヒストリックにおいて同デッキは依然として高い使用率と勝率を維持していたため。さらに2020年7月13日より、禁止カードに指定される[3]。その後の2022年7月7日には下記の再調整を施された上で禁止解除された。
2022年5月12日より、エクスプローラーで禁止カードに指定される[4]。フォーマット制定直後の狭いカードプールでもパイオニアと遜色ないパワーのウィノータ・コンボを組むことができ、高い使用率と勝率を見せて初期環境を支配していたため。なお、パイオニアではウィノータ・コンボが他のデッキと共存していることから、この禁止指定は団結のドミナリア発売直後に解除することが予定されていたが、下記の禁止指定により取りやめられた。
2022年6月7日より、パイオニアでも禁止カードに指定される[5]。ウィノータ・コンボの非常に高い安定性と強さにより、他のクリーチャー主体デッキをプレイする動機を失わせていたためである。特に、相対する側は3ターンキルを阻止するため除去を構え続けなければならないというゲーム展開が問題視された。
[編集] 再調整
2022年7月7日、ヒストリックで使用可能なカードについて再調整が行われた。変更後のテキストは以下の通り。
MTGアリーナ専用カード
Winota, Joiner of Forces / 軍団のまとめ役、ウィノータ (2)(赤)(白)伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
あなたがコントロールしていて人間(Human)でないクリーチャー1体以上が攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上からカードを6枚見る。あなたはその中から人間クリーチャー・カード1枚をタップ状態で攻撃している状態で戦場に出してもよい。ターン終了時まで、それは破壊不能を得る。残りのカードをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
4/41ターンに複数回誘発すると逆転が困難になっていたため、同時に複数のクリーチャーで攻撃しても一度しか誘発しないようになった[6]。
[編集] 関連カード
[編集] サイクル
イコリア:巨獣の棲処の伝説の人間サイクル。いずれも対抗色2色。稀少度は神話レア。
- ドラニスのクードロ将軍/General Kudro of Drannith(白黒)
- 常智のリエール/Rielle, the Everwise(青赤)
- 怪物の災厄、チェビル/Chevill, Bane of Monsters(黒緑)
- 軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forces(赤白)
- 眷者の神童、キナン/Kinnan, Bonder Prodigy(緑青)
[編集] ストーリー
ウィノータ/Winotaはイコリア/Ikoriaの眷者/Bonder。人間の女性。怪物との戦いで右腕を失ったが、最終的にその怪物と絆を結ぶに至った。
詳細はウィノータ/Winotaを参照。
[編集] 参考
- ↑ May 18, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年5月18日 禁止制限告知(News 2020年5月18日 Ian Duke著)
- ↑ Suspension Update for Historic Digital Format(News 2020年6月8日 Wizards of the Coast著)
- ↑ July 13, 2020 Banned and Restricted Announcement/2020年7月13日 禁止制限告知(News 2020年7月13日 Ian Duke著)
- ↑ May 11, 2022 Banned and Restricted Announcement/2022年5月11日 禁止制限告知(Magic Digital 2022年5月11日 Donald Smith and Andy Clautice著)
- ↑ June 7, 2022 Banned and Restricted Announcement/2022年6月7日 禁止制限告知(News 2022年6月7日 Michael Majors and Ian Duke著)
- ↑ Alchemy Rebalancing for July 7, 2022/2022年7月5日 アルケミー再調整(Daily MTG 2022年7月1日)