極楽鳥/Birds of Paradise
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(ユートピアの木/Utopia Tree、第8版を選ぼう、皆勤賞、馬術。 デュエルマスターズの補足。 一部、あえて2回リンク) |
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==[[本流のセット]]での収録状況== | ==[[本流のセット]]での収録状況== | ||
− | [[リミテッド・エディション]]に収録されて以来、[[基本セット2012]]までのほとんどの[[基本セット]] | + | [[リミテッド・エディション]]に収録されて以来、[[基本セット2012]]までのほとんどの[[基本セット]]に収録され続けた。[[インベイジョン]]で2マナ0/2の[[ユートピアの木/Utopia Tree]]が[[レア]]として登場した際は、あわや世代交代かと思われたが、[[第8版を選ぼう]]で極楽鳥&[[ぶどう棚/Vine Trellis]]のペアが[[ラノワールのエルフ/Llanowar Elves]]&ユートピアの木のペアに勝利。 |
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+ | だが[[第9版]]では極楽鳥が[[再録]]を逃し、[[皆勤賞]]から脱落している。これは当時の[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|ウィザーズ社]]に「基本セットに極楽鳥とラノワールのエルフの両方を収録すべきでない」という見解があったため。しかし、続く[[第10版]]には元通り両方が収録されている。 | ||
第9版当時も、両者が同じ[[環境]]にあること自体は問題視されておらず、第9版直後の[[ラヴニカ:ギルドの都]]には収録された(むしろこの[[再録]]を前提とした除外であったとも考えられる)。また、このとき初めて[[フレイバー・テキスト]]が与えられた。 | 第9版当時も、両者が同じ[[環境]]にあること自体は問題視されておらず、第9版直後の[[ラヴニカ:ギルドの都]]には収録された(むしろこの[[再録]]を前提とした除外であったとも考えられる)。また、このとき初めて[[フレイバー・テキスト]]が与えられた。 | ||
− | その後[[基本セット2013]]で再び再録を逃す。今度はその直後の[[ラヴニカへの回帰]]にも収録されなかったため、およそ7年ぶりの[[スタンダード]] | + | その後[[基本セット2013]]で再び再録を逃す。今度はその直後の[[ラヴニカへの回帰]]にも収録されなかったため、およそ7年ぶりの[[スタンダード]][[落ち]](第9版当時は[[ローテーション]]のタイミングが現在と異なるため、第9版からラヴニカまでのわずかな間はスタンダード落ちしていた)となった。その後[[開発部]]の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きがデッキの[[構築]]の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼし、また極楽鳥の場合は多色化が絡むことにより1ターン目で唱えられるかどうかがより深刻だったとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものをスタンダードから退場させることが決定した<ref>[https://web.archive.org/web/20220703000324/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/journey-mailbag-2014-04-25-0 Journey into the Mailbag(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0008835/ 一問一答への旅](Latest Developments [[2014年]]4月25日 [[Sam Stoddard]]著)</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20220808015422/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/standard-power-level-2016-02-05 A Standard Power Level(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0016442/ スタンダードのパワー・レベル](Latest Developments [[2016年]]2月5日 Sam Stoddard著)</ref>。 |
[[ドミナリア]]で1マナのマナ・クリーチャーの復活として再録が検討されたが、第8版とは逆にラノワールのエルフに阻まれ再録を逃す<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/stories-dominaria-part-3-2018-04-30 Stories from Dominaria, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030528/ 『ドミナリア』での話 その3](Making Magic [[2018年]]4月30日 Mark Rosewater著)</ref>。 | [[ドミナリア]]で1マナのマナ・クリーチャーの復活として再録が検討されたが、第8版とは逆にラノワールのエルフに阻まれ再録を逃す<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/stories-dominaria-part-3-2018-04-30 Stories from Dominaria, Part 3]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030528/ 『ドミナリア』での話 その3](Making Magic [[2018年]]4月30日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
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*英名"Bird of Paradise"から、通称は'''バッパラ'''、'''バーパラ'''など。また、[[第5版]]までは[[タイプ行]]が「マナ・バードの[[召喚]]」であったため、昔からのプレイヤーは「マナバード」とも。 | *英名"Bird of Paradise"から、通称は'''バッパラ'''、'''バーパラ'''など。また、[[第5版]]までは[[タイプ行]]が「マナ・バードの[[召喚]]」であったため、昔からのプレイヤーは「マナバード」とも。 | ||
*その便利さ・強さに加え昔からずっと[[レア]]カードの枠に存在し続けることから、[[トレード]]において高価なカードの代名詞的存在でもあった。[[シャーク]]トレードのジョークにおいて、よく[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]の相方([[トレード]]対象)として登場している。 | *その便利さ・強さに加え昔からずっと[[レア]]カードの枠に存在し続けることから、[[トレード]]において高価なカードの代名詞的存在でもあった。[[シャーク]]トレードのジョークにおいて、よく[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]の相方([[トレード]]対象)として登場している。 | ||
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*スクウェア・エニックスのアーケードゲーム『[[ロードオブヴァーミリオン|ロードオブヴァーミリオンII]]』の[[コラボレーション]]の一環として、このカードが使い魔カードとしてゲスト参戦した。特殊技名は[[虹色の護法印/Prismatic Ward|虹色の護法印(プリスマティック・ウォード)]]。 | *スクウェア・エニックスのアーケードゲーム『[[ロードオブヴァーミリオン|ロードオブヴァーミリオンII]]』の[[コラボレーション]]の一環として、このカードが使い魔カードとしてゲスト参戦した。特殊技名は[[虹色の護法印/Prismatic Ward|虹色の護法印(プリスマティック・ウォード)]]。 | ||
**カード裏のデータによると、{{Gatherer|id=112517|ラヴニカ:ギルドの都版イラスト}}の極楽鳥は、全長3.2メートル、体重160キロにも達する巨大な鳥であるようだ。 | **カード裏のデータによると、{{Gatherer|id=112517|ラヴニカ:ギルドの都版イラスト}}の極楽鳥は、全長3.2メートル、体重160キロにも達する巨大な鳥であるようだ。 | ||
+ | *[[TCG]]「[[デュエル・マスターズ]]」にコラボカードとして登場している。「自然文明([[マジック]]の[[緑]]に該当)、パワー1000、[[飛行]]、[[マナ能力|タップして1マナを生み出す能力]]」とマジック版のスペックをほぼ完全に再現(ただし2マナ)。種族は懐かしの「マナ・バード」。 | ||
+ | **マジックにおけるパワー0を再現するためか、「シールドをブレイクできない」能力を持つ。ただし、ルールの都合で'''シールドがない時のダイレクトアタックだけは可能'''であり、その際には[[飛行]]が合わさって凶悪なアタッカーと化す(デュエル・マスターズで飛行を持つクリーチャーは、マジックとコラボしているごくわずかなカードだけであり、例えるならマジックにおける[[馬術]]なみにブロックされづらい)。 | ||
+ | **あちらでも緑デッキにおける汎用札の立ち位置を獲得しており、たびたび再録されている。その際、[[フレイバー・テキスト]]では前述の「フィニッシャーにはなれる」性質が忘れられがちなためか「[[飛行|飛べる]]」という内容がやたら強調される。 | ||
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*[[カード個別評価:コンスピラシー:王位争奪]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:コンスピラシー:王位争奪]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:ラヴニカ・リマスター]] - [[レア]] | ||
*[[カード個別評価:ドミナリア・リマスター]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:ドミナリア・リマスター]] - [[レア]] | ||
+ | *[[Secret Lair Drop Series/2024年#Secret Lair x Monty Python and the Holy Grail: Vol.1|Secret Lair Drop Series: Secret Lair x Monty Python and the Holy Grail: Vol.1]] | ||
*[[Secret Lair Drop Series/2022年#Secret Lair: Extra Life 2022|Secret Lair Drop Series: Secret Lair: Extra Life 2022]] | *[[Secret Lair Drop Series/2022年#Secret Lair: Extra Life 2022|Secret Lair Drop Series: Secret Lair: Extra Life 2022]] | ||
*[[Secret Lair Drop Series/2021年#Artist Series: Mark Poole|Secret Lair Drop Series: Artist Series: Mark Poole]] | *[[Secret Lair Drop Series/2021年#Artist Series: Mark Poole|Secret Lair Drop Series: Artist Series: Mark Poole]] |
2025年5月12日 (月) 09:49時点における最新版
マジック初の緑のマナ・クリーチャーの1つ。ラノワールのエルフ/Llanowar Elvesと並んで、マナ・クリーチャーの象徴的なカードとなっている。
1マナで唱えることができ、好きな色マナ1点を生み出すことができるため、序盤のマナ加速や緑を中心とする多色デッキのマナ基盤を安定させる上で欠かせない存在となっている。
パワーが0であるため戦闘には向かないが、飛行を持っているためブランチウッドの鎧/Blanchwood Armorなどの強化手段を用いてアタッカーとして使うこともできるほか、忍術の種としても適している。緑は飛行が苦手な色であるため、「1マナでペナルティ能力のない飛行クリーチャー」というだけでも貴重な存在である。
[編集] 本流のセットでの収録状況
リミテッド・エディションに収録されて以来、基本セット2012までのほとんどの基本セットに収録され続けた。インベイジョンで2マナ0/2のユートピアの木/Utopia Treeがレアとして登場した際は、あわや世代交代かと思われたが、第8版を選ぼうで極楽鳥&ぶどう棚/Vine Trellisのペアがラノワールのエルフ/Llanowar Elves&ユートピアの木のペアに勝利。
だが第9版では極楽鳥が再録を逃し、皆勤賞から脱落している。これは当時のウィザーズ社に「基本セットに極楽鳥とラノワールのエルフの両方を収録すべきでない」という見解があったため。しかし、続く第10版には元通り両方が収録されている。
第9版当時も、両者が同じ環境にあること自体は問題視されておらず、第9版直後のラヴニカ:ギルドの都には収録された(むしろこの再録を前提とした除外であったとも考えられる)。また、このとき初めてフレイバー・テキストが与えられた。
その後基本セット2013で再び再録を逃す。今度はその直後のラヴニカへの回帰にも収録されなかったため、およそ7年ぶりのスタンダード落ち(第9版当時はローテーションのタイミングが現在と異なるため、第9版からラヴニカまでのわずかな間はスタンダード落ちしていた)となった。その後開発部の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きがデッキの構築の固定化と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼし、また極楽鳥の場合は多色化が絡むことにより1ターン目で唱えられるかどうかがより深刻だったとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものをスタンダードから退場させることが決定した[1][2]。
ドミナリアで1マナのマナ・クリーチャーの復活として再録が検討されたが、第8版とは逆にラノワールのエルフに阻まれ再録を逃す[3]。
[編集] その他
- リミテッド・エディションから第6版まで使われていたイラストは、もともとVolcanic Islandのために描かれたものであったが、島よりも鳥の方が目立っていたため土地のイラストとしては没となった。極楽鳥はこのイラストの印象に合わせてデザインされたものである。
- この「ボツイラスト流用の逸話」自体は有名であったものの、Volcanic IslandではなくTropical Islandとして描かれたものであるというのが長年の定説であり、公式記事でもそう解説されていた[4]。Mark Rosewaterでさえもそう思い込んでいたが、グランプリラスベガス18でイラストを手がけたMark Pooleに直接確認したところ、Volcanic Islandとして描かれた事実が判明した[5]。
- 英名"Bird of Paradise"から、通称はバッパラ、バーパラなど。また、第5版まではタイプ行が「マナ・バードの召喚」であったため、昔からのプレイヤーは「マナバード」とも。
- その便利さ・強さに加え昔からずっとレアカードの枠に存在し続けることから、トレードにおいて高価なカードの代名詞的存在でもあった。シャークトレードのジョークにおいて、よく甲鱗のワーム/Scaled Wurmの相方(トレード対象)として登場している。
[編集] コラボ
- スクウェア・エニックスのアーケードゲーム『ロードオブヴァーミリオンII』のコラボレーションの一環として、このカードが使い魔カードとしてゲスト参戦した。特殊技名は虹色の護法印(プリスマティック・ウォード)。
- カード裏のデータによると、ラヴニカ:ギルドの都版イラストの極楽鳥は、全長3.2メートル、体重160キロにも達する巨大な鳥であるようだ。
- TCG「デュエル・マスターズ」にコラボカードとして登場している。「自然文明(マジックの緑に該当)、パワー1000、飛行、タップして1マナを生み出す能力」とマジック版のスペックをほぼ完全に再現(ただし2マナ)。種族は懐かしの「マナ・バード」。
- マジックにおけるパワー0を再現するためか、「シールドをブレイクできない」能力を持つ。ただし、ルールの都合でシールドがない時のダイレクトアタックだけは可能であり、その際には飛行が合わさって凶悪なアタッカーと化す(デュエル・マスターズで飛行を持つクリーチャーは、マジックとコラボしているごくわずかなカードだけであり、例えるならマジックにおける馬術なみにブロックされづらい)。
- あちらでも緑デッキにおける汎用札の立ち位置を獲得しており、たびたび再録されている。その際、フレイバー・テキストでは前述の「フィニッシャーにはなれる」性質が忘れられがちなためか「飛べる」という内容がやたら強調される。
[編集] 脚注
- ↑ Journey into the Mailbag(Internet Archive)/一問一答への旅(Latest Developments 2014年4月25日 Sam Stoddard著)
- ↑ A Standard Power Level(Internet Archive)/スタンダードのパワー・レベル(Latest Developments 2016年2月5日 Sam Stoddard著)
- ↑ Stories from Dominaria, Part 3/『ドミナリア』での話 その3(Making Magic 2018年4月30日 Mark Rosewater著)
- ↑ Card of the Day - March, 2002(Internet Archive)/非公式サイト"Abominable Empire"の邦訳(Feature 2002年3月1日 WotC著)
- ↑ How Trivial/ほんとにささいなこと(Making Magic 2018年10月22日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
- Birds of Paradise Avatar (Magic Online Vanguard)
- マナ・クリーチャー
- ボルトベイト
- カード個別評価:ラヴニカ:ギルドの都 - レア
- カード個別評価:基本セット2012 - レア
- カード個別評価:基本セット2011 - レア
- カード個別評価:基本セット2010 - レア
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア
- カード個別評価:第7版 - レア
- カード個別評価:第6版 - レア
- カード個別評価:第5版 - レア
- カード個別評価:第4版 - レア
- カード個別評価:リバイズド・エディション - レア
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - レア
- カード個別評価:ブルームバロウ統率者デッキ#イマジン:勇敢なる生き物たち - レア
- カード個別評価:コンスピラシー:王位争奪 - レア
- カード個別評価:ラヴニカ・リマスター - レア
- カード個別評価:ドミナリア・リマスター - レア
- Secret Lair Drop Series: Secret Lair x Monty Python and the Holy Grail: Vol.1
- Secret Lair Drop Series: Secret Lair: Extra Life 2022
- Secret Lair Drop Series: Artist Series: Mark Poole
- Secret Lair Drop Series:Ornithological Studies