ホワイト・ライトニング

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(14人の利用者による、間の20版が非表示)
1行: 1行:
=ホワイト・ライトニング(White Lightning)=
+
'''ホワイト・ライトニング'''(''White Lightning'')は、[[エラッタ]]が出る前の[[要撃/Waylay]]を使ったテクニック、及びこの[[ギミック]]を搭載した[[デッキ]]のこと。
[[エラッタ]]が出る前の[[要撃/Waylay]]を使ったテクニック、及びこの[[ギミック]]を搭載した[[デッキ]]
+
[[ターン終了ステップ]]における「ターン終了時に」のチェックのタイミングの隙を突いている。
+
  
{| class="wikitable"
+
{{カードテキスト
|-
+
|カード名=Waylay / 要撃(登場時)
|[[要撃/Waylay]]が登場したときの[[カード]][[テキスト]]||
+
|コスト=(2)(白)
|-
+
|タイプ=インスタント
|Waylay / 要撃 (2)(白)
+
|カードテキスト=騎士トークンを3個場に出す。これらのトークンは2/2の白のクリーチャーとして扱う。ターン終了時にこれらのトークンをゲームから取り除く。
インスタント
+
|背景=old
騎士トークンを3個場に出す。これらのトークンは2/2の白のクリーチャーとして扱う。ターン終了時にこれらのトークンをゲームから取り除く。||
+
}}
|}
+
  
<!-- 「騎士トークンを3個場に出す。これらのトークンは2/2の白のクリーチャーとして扱う。ターン終了時にこれらのトークンをゲームから取り除く。」となっていたため、 -->
+
==解説==
当初の要撃の[[テキスト]]では、[[対戦相手]]の[[ターン終了ステップ]]に[[プレイ]]して[[トークン]]を出すと[[ゲームから取り除く]]のは次の自分の[[ターン]]の終了時になっていた。
+
[[第6版]]導入時のルール変更で、ターン終了ステップ(現在の[[終了ステップ]])における「ターン終了時に」のチェックのタイミングが変更されたため、そのルールの隙を突いている。
  
{{#cr:313.2}}
+
当時の要撃の[[ルール文章]]では、[[戦場に出す|戦場に出し]]た[[トークン]]を「ターン終了時に」[[ゲームから取り除く]]([[追放]]する)としている。要撃が当初登場した当時はこのルール文章でも確実に戦場に出したターンに追放されていたのだが、上記のルール変更に伴い、[[対戦相手]]のターン終了ステップに要撃を[[唱える|唱え]]てトークンを戦場に出すと、トークンを追放するのは次の自分の[[ターン]]の終了時になっていた。そのため、自分のターンには[[召喚酔い]]が解けたトークンで[[攻撃]]することができ、まるで白い[[ボール・ライトニング/Ball Lightning]]のように機能していた。
  
そのため、自分のターンには[[召喚酔い]]の解けたトークンで[[攻撃]]することができ、まるで白い[[ボール・ライトニング/Ball Lightning]]のように機能した。
+
当時は[[十字軍/Crusade]]も現役であり、このテクニックは非常に強力であった。しかし、意図した使い方のカードになっていないという意味も含めて「要撃は[[戦闘フェイズ]]の間にしか[[プレイ]]できない。」という文を追加するという[[エラッタ]]が出され、このテクニックを使うことはできなくなった。2006年10月の[[オラクル]]改定で、当初の挙動と近いものとなるように、「次の[[クリンナップ・ステップ]]の開始時に追放する」(当時のオラクルは「[[実存]]を失ったときにゲームから取り除く」)というルール文章へ変更されている。
このようなことが可能だった背景には、[[第6版]]導入時の大幅なルール変更が関係している。
+
要撃が登場したときのルールではエラッタ前の[[テキスト]]でもこういったことはできなかったのだが、ルール変更によって上記のようなターン終了ステップの穴が発生してしまったのだ。
+
  
当時は[[十字軍/Crusade]]も現役であり、このテクニックは非常に強力であった。
+
==類例==
しかし、意図した使い方のカードになっていないという意味も含めて「要撃は戦闘フェイズの間にしかプレイできない。」という文を追加するという[[エラッタ]]が出され、このテクニックを使うことはできなくなった。
+
*似た事情により、一時期[[Thawing Glaciers]]も実存を用いたオラクルに改定されていた。
さらに現在では、当初の意図に沿うように[[実存]]を使った形に修正されている。
+
*以下の呪文や能力によりクリーチャーを戦場に出す効果は、クリーチャーが戦場から離れるのが「終了ステップの開始時」である。そのため、ホワイト・ライトニングが利用できたとき同様に2ターンにまたがって戦場に残すことが可能である。
 
+
**[[ラクドスのギルド魔道士/Rakdos Guildmage]]や[[鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker]]で1ターン内に活動できるトークンの数を水増しできる。
*同様の方法により、[[ラクドスのギルド魔道士/Rakdos Guildmage]]や[[鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker]]で出した[[トークン]]を水増しできる。
+
**[[騙し討ち/Sneak Attack]]で出したクリーチャーを2ターンにまたがって生き残らせることもできる。2ターンのうち1ターン目は攻撃できる訳ではないので攻撃するためだけのクリーチャーでは意味が無いが、例えば[[悲哀の化身/Avatar of Woe]]なら、クリーチャーを1体[[除去]]しつつ攻撃すると言ったことが可能。[[死体のダンス/Corpse Dance]]も同様に相手の終了ステップの間に唱えれば、2回能力の起動が可能。
また、[[騙し討ち/Sneak Attack]]で出したクリーチャーを2ターンに渡って生き残らせることが出来る。
+
[[殴る]]ためだけのクリーチャーでは意味が無いが、例えば[[悲哀の化身/Avatar of Woe]]なら、クリーチャーを1体[[除去]]し、さらに攻撃もすることが出来る。
+
  
 
==サンプルレシピ==
 
==サンプルレシピ==
 
*備考
 
*備考
**[[http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=USNAT99/welcome|アメリカ選手権99]] 優勝([[参考]])
+
**[[アメリカ選手権99]] 優勝 ([http://www.wizards.com/sideboard/article.asp?x=USNAT99/welcome 参考])
 
**使用者:[[Kyle Rose]]
 
**使用者:[[Kyle Rose]]
 
*フォーマット
 
*フォーマット
 
**[[スタンダード]]([[第6版]]+[[テンペスト・ブロック]]+[[ウルザ・ブロック]])
 
**[[スタンダード]]([[第6版]]+[[テンペスト・ブロック]]+[[ウルザ・ブロック]])
  
{| class="wikitable"
+
{| class="wikitable" style="margin:0 auto; text-align:left;"
 
|-
 
|-
|colspan="2"|''メインデッキ''||||colspan="2"|''サイドボード''||
+
!colspan="2" style="background-color:#dddddd"|メインデッキ (60)
 +
!colspan="2" style="background-color:#ddeeff"|サイドボード
 
|-
 
|-
| style="background:#eeeeff"|''26''| style="background:#eeeeff"|''クリーチャー''||||2||[[沈静/Allay]]||
+
!colspan="2" style="background-color:#ffddee"|クリーチャー (26)
 +
|2||[[沈静/Allay]]
 
|-
 
|-
|4||[[長弓兵/Longbow Archer]]||||1||[[ハルマゲドン/Armageddon]]||
+
|4||[[長弓兵/Longbow Archer]]||1||[[ハルマゲドン/Armageddon]]
 
|-
 
|-
|4||[[ルーンの母/Mother of Runes]]||||1||[[消去/Erase]]||
+
|4||[[ルーンの母/Mother of Runes]]||1||[[消去/Erase]]
 
|-
 
|-
|4||[[サルタリーの歩兵/Soltari Foot Soldier]]||||3||[[野戦外科医/Field Surgeon]]||
+
|4||[[サルタリーの歩兵/Soltari Foot Soldier]]||3||[[野戦外科医/Field Surgeon]]
 
|-
 
|-
|4||[[サルタリーの僧侶/Soltari Priest]]||||3||[[謙虚/Humility]]||
+
|4||[[サルタリーの僧侶/Soltari Priest]]||3||[[謙虚/Humility]]
 
|-
 
|-
|4||[[魂の管理人/Soul Warden]]||||1||[[平地/Plains]]||
+
|4||[[魂の管理人/Soul Warden]]||1||[[平地/Plains]]
 
|-
 
|-
|4||[[コーの戦士/Warrior en-Kor]]||||2||[[崇拝/Worship]]||
+
|4||[[コーの戦士/Warrior en-Kor]]||2||[[崇拝/Worship]]
 
|-
 
|-
|2||[[マスティコア/Masticore]]||||2||[[神の怒り/Wrath of God]]||
+
|2||[[マスティコア/Masticore]]||2||[[神の怒り/Wrath of God]]
 
|-
 
|-
| style="background:#eeeeff"|''14''| style="background:#eeeeff"|''呪文''||||||||
+
!colspan="2" style="background-color:#eeddff"|呪文 (14)
 +
|||
 
|-
 
|-
|4||[[十字軍/Crusade]]||||||||
+
|4||[[十字軍/Crusade]]||||
 
|-
 
|-
|2||[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]||||||||
+
|2||[[栄光の頌歌/Glorious Anthem]]||||
 
|-
 
|-
|4||[[解呪/Disenchant]]||||||||
+
|4||[[解呪/Disenchant]]||||
 
|-
 
|-
|4||[[要撃/Waylay]]||||||||
+
|4||[[要撃/Waylay]]||||
 
|-
 
|-
| style="background:#eeeeff"|''20''| style="background:#eeeeff"|''土地''||||||||
+
!colspan="2" style="background-color:#ddffee"|土地 (20)
 +
|||
 
|-
 
|-
|20||[[平地/Plains]]||||||||
+
|20||[[平地/Plains]]||||
 
|}
 
|}
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mf109 The Legacy of White Lightning!] ([[WotC]]、文:[[Mike Flores]])
 
*[[白ウィニー]]
 
*[[白ウィニー]]
 
**[[白シャドーウィニー]]
 
**[[白シャドーウィニー]]
 
**[[エイトクルセイド]]
 
**[[エイトクルセイド]]
*[[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mf109|The Legacy of White Lightning!]]([[WotC]]、文:[[Mike Flores]])
+
*[[終了ステップ]]
*[[ターン終了ステップ]]
+
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
 
*[[デッキ集]]
 
*[[デッキ集]]
 +
 +
[[Category:白単色デッキ|ほわいとらいとにんく]]
 +
[[Category:ビートダウンデッキ|ほわいとらいとにんく]]
 +
[[Category:ウィニーデッキ|ほわいとらいとにんく]]
 +
[[Category:白単ビートダウンデッキ|ほわいとらいとにんく]]
 +
[[Category:白単ウィニーデッキ|ほわいとらいとにんく]]
 +
[[Category:ウルザ・ブロックを含むスタンダードデッキ|ほわいとらいとにんく]]

2020年9月23日 (水) 19:53時点における最新版

ホワイト・ライトニング(White Lightning)は、エラッタが出る前の要撃/Waylayを使ったテクニック、及びこのギミックを搭載したデッキのこと。


旧オラクル

Waylay / 要撃(登場時) (2)(白)
インスタント

騎士トークンを3個場に出す。これらのトークンは2/2の白のクリーチャーとして扱う。ターン終了時にこれらのトークンをゲームから取り除く。


目次

[編集] 解説

第6版導入時のルール変更で、ターン終了ステップ(現在の終了ステップ)における「ターン終了時に」のチェックのタイミングが変更されたため、そのルールの隙を突いている。

当時の要撃のルール文章では、戦場に出しトークンを「ターン終了時に」ゲームから取り除く追放する)としている。要撃が当初登場した当時はこのルール文章でも確実に戦場に出したターンに追放されていたのだが、上記のルール変更に伴い、対戦相手のターン終了ステップに要撃を唱えてトークンを戦場に出すと、トークンを追放するのは次の自分のターンの終了時になっていた。そのため、自分のターンには召喚酔いが解けたトークンで攻撃することができ、まるで白いボール・ライトニング/Ball Lightningのように機能していた。

当時は十字軍/Crusadeも現役であり、このテクニックは非常に強力であった。しかし、意図した使い方のカードになっていないという意味も含めて「要撃は戦闘フェイズの間にしかプレイできない。」という文を追加するというエラッタが出され、このテクニックを使うことはできなくなった。2006年10月のオラクル改定で、当初の挙動と近いものとなるように、「次のクリンナップ・ステップの開始時に追放する」(当時のオラクルは「実存を失ったときにゲームから取り除く」)というルール文章へ変更されている。

[編集] 類例

  • 似た事情により、一時期Thawing Glaciersも実存を用いたオラクルに改定されていた。
  • 以下の呪文や能力によりクリーチャーを戦場に出す効果は、クリーチャーが戦場から離れるのが「終了ステップの開始時」である。そのため、ホワイト・ライトニングが利用できたとき同様に2ターンにまたがって戦場に残すことが可能である。

[編集] サンプルレシピ

メインデッキ (60) サイドボード
クリーチャー (26) 2 沈静/Allay
4 長弓兵/Longbow Archer 1 ハルマゲドン/Armageddon
4 ルーンの母/Mother of Runes 1 消去/Erase
4 サルタリーの歩兵/Soltari Foot Soldier 3 野戦外科医/Field Surgeon
4 サルタリーの僧侶/Soltari Priest 3 謙虚/Humility
4 魂の管理人/Soul Warden 1 平地/Plains
4 コーの戦士/Warrior en-Kor 2 崇拝/Worship
2 マスティコア/Masticore 2 神の怒り/Wrath of God
呪文 (14)
4 十字軍/Crusade
2 栄光の頌歌/Glorious Anthem
4 解呪/Disenchant
4 要撃/Waylay
土地 (20)
20 平地/Plains

[編集] 参考

MOBILE