トランプル

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
7行: 7行:
 
|CR=502.9
 
|CR=502.9
 
}}
 
}}
'''トランプル/Trample'''は[[戦闘ダメージ]]の[[割り振る|割り振り]]を変更する[[常在型能力]]である。
+
'''トランプル'''/''Trample''は[[キーワード能力]]の1つ。[[戦闘ダメージ]]の[[割り振る|割り振り]]を変更する[[常在型能力]]である。
  
 
{{#card:War Mammoth}}
 
{{#card:War Mammoth}}
 +
 +
==定義==
  
 
トランプルを持つ[[クリーチャー]]が戦闘ダメージを割り振るとき、その[[ブロック・クリーチャー]]すべてに[[致死ダメージ]]を割り振るのであれば、残りの[[ダメージ]]を攻撃した先の[[防御プレイヤー]]や[[プレインズウォーカー]]に割り振ってもよい。
 
トランプルを持つ[[クリーチャー]]が戦闘ダメージを割り振るとき、その[[ブロック・クリーチャー]]すべてに[[致死ダメージ]]を割り振るのであれば、残りの[[ダメージ]]を攻撃した先の[[防御プレイヤー]]や[[プレインズウォーカー]]に割り振ってもよい。
  
どの[[色]]にも存在するが、特に[[緑]]に多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。
 
 
ゲームでは、ダメージがブロック・クリーチャーを貫通して防御プレイヤーに与えられるようなイメージとなる。
 
ゲームでは、ダメージがブロック・クリーチャーを貫通して防御プレイヤーに与えられるようなイメージとなる。
 
<!-- イメージ的には、ブロック・クリーチャーを貫通してダメージを防御プレイヤーに与える。  
 
<!-- イメージ的には、ブロック・クリーチャーを貫通してダメージを防御プレイヤーに与える。  
21行: 22行:
 
  ↑そちらの意図を了解しました。私は「イメージ」を、「クリーチャーが戦場でどのような動きをするか」、すなわち、マジックの戦闘をよりリアルに頭の中で想像するための「イメージ」と解釈しました。そちらは「イメージ」を、卓上での挙動と捉えたのであろうと思います。しかし、現文章では日本語としておかしいため、直させて頂きます。 -->
 
  ↑そちらの意図を了解しました。私は「イメージ」を、「クリーチャーが戦場でどのような動きをするか」、すなわち、マジックの戦闘をよりリアルに頭の中で想像するための「イメージ」と解釈しました。そちらは「イメージ」を、卓上での挙動と捉えたのであろうと思います。しかし、現文章では日本語としておかしいため、直させて頂きます。 -->
 
そのため、[[タフネス]]の小さいクリーチャーでブロック([[チャンプブロック]])してもあまり効果が無いのだ。
 
そのため、[[タフネス]]の小さいクリーチャーでブロック([[チャンプブロック]])してもあまり効果が無いのだ。
しかし、あまりにも複雑なルールのため、[[第6版]]、[[第7版]]、[[第8版]]、と基本セットに採録されなかった時期があった。
+
 
とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのだろう、[[第9版]]で[[プロテクション]]とともに復活している。
+
==解説==
 +
 
 +
どの[[色]]にも存在するが、特に[[緑]]に多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。
 +
 
 +
ルール上複雑であるため、[[第6版]]、[[第7版]]、[[第8版]]、と基本セットに採録されなかった時期があった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、[[第9版]]で[[プロテクション]]とともに復活している。
  
 
*トランプルとは「踏み荒らす・蹂躙する」と言う意味。
 
*トランプルとは「踏み荒らす・蹂躙する」と言う意味。
34行: 39行:
 
*「致死ダメージ」は、既に受けているダメージについても考慮する。<br />既にいくらかのダメージを受けているクリーチャーにブロックされた場合、致死ダメージに達する分だけクリーチャーに与えればよい。<br />一方ブロックする側としては、すでにブロッククリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
 
*「致死ダメージ」は、既に受けているダメージについても考慮する。<br />既にいくらかのダメージを受けているクリーチャーにブロックされた場合、致死ダメージに達する分だけクリーチャーに与えればよい。<br />一方ブロックする側としては、すでにブロッククリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
 
*[[バンド]]や、複数の[[攻撃クリーチャー]]をブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
 
*[[バンド]]や、複数の[[攻撃クリーチャー]]をブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
**たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は……<br />● 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。<br />● 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り……「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。<br />のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろうが)。
+
**たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は……<br />● 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。<br />● 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り……「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。<br />のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
  
*[[ウルザズ・サーガ]]でルールが大きく変わった能力。<br />それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。<br />その後クリーチャーを倒したあとで余剰分がそのまま[[プレイヤー|本体]]に再割り振り」という感じだった。<br />そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。<br />つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。<br />逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
+
*[[ウルザズ・サーガ]]でルールが大きく変わった能力。<br />それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。<br />その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま[[プレイヤー|本体]]に再割り振り」という感じだった。<br />そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。<br />つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。<br />逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
 
**[[ラースの灼熱洞/Furnace of Rath]]がルール変更の原因の1つ。<br />上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりも[[ブロック]]した方が[[ダメージ]]が大きくなってしまうという問題が起きていた。
 
**[[ラースの灼熱洞/Furnace of Rath]]がルール変更の原因の1つ。<br />上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりも[[ブロック]]した方が[[ダメージ]]が大きくなってしまうという問題が起きていた。
 +
 +
*簡易版として、「[[スーパートランプル]]」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではない。
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|トランプル}}
 
*{{WHISPER検索/カードテキスト|トランプル}}
 
*[[戦闘ダメージ・ステップ]]
 
*[[戦闘ダメージ・ステップ]]
 +
*[[スーパートランプル]]
 
*[[キーワード能力]]
 
*[[キーワード能力]]
 
*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]]
 
*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]]
  
 
{{#cr:502.9}}
 
{{#cr:502.9}}

2008年12月8日 (月) 23:26時点における版

トランプル/Trample
種別 常在型能力
登場セット 多数
CR CR:702.19

トランプル/Trampleキーワード能力の1つ。戦闘ダメージ割り振りを変更する常在型能力である。


War Mammoth / ウォー・マンモス (3)(緑)
クリーチャー — 象(Elephant)

トランプル

3/3

目次

定義

トランプルを持つクリーチャーが戦闘ダメージを割り振るとき、そのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振るのであれば、残りのダメージを攻撃した先の防御プレイヤープレインズウォーカーに割り振ってもよい。

ゲームでは、ダメージがブロック・クリーチャーを貫通して防御プレイヤーに与えられるようなイメージとなる。 そのため、タフネスの小さいクリーチャーでブロック(チャンプブロック)してもあまり効果が無いのだ。

解説

どのにも存在するが、特にに多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。

ルール上複雑であるため、第6版第7版第8版、と基本セットに採録されなかった時期があった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、第9版プロテクションとともに復活している。

  • トランプルとは「踏み荒らす・蹂躙する」と言う意味。
  • ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ることは義務ではない。
    防御プレイヤーにダメージを割り振らないのであれば、戦闘ダメージを(通常どおり)どのように割り振ってもかまわない。少しだけ割り振ってもよい。
  • プロテクションをはじめとする、ダメージを軽減するような効果があっても「致死ダメージを割り振る」際に考慮する必要はない。
    数字の上で致死ダメージが割り振られていさえすればよい。
    • すなわち、プロテクションをもつクリーチャーでブロックしても、プレイヤーへのダメージを減らせるのは(通常)そのクリーチャーのタフネスまで、ということになる。
      間違えやすいので注意すること。
  • ダメージを増加させるような置換効果ラースの灼熱洞/Furnace of Rathなど)があっても、トランプルでの戦闘ダメージの割り振りに考慮することはできない。
  • トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが場に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。
  • プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。
    ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。
  • 「致死ダメージ」は、既に受けているダメージについても考慮する。
    既にいくらかのダメージを受けているクリーチャーにブロックされた場合、致死ダメージに達する分だけクリーチャーに与えればよい。
    一方ブロックする側としては、すでにブロッククリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
  • バンドや、複数の攻撃クリーチャーをブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
    • たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は……
      ● 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。
      ● 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り……「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。
      のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
  • ウルザズ・サーガでルールが大きく変わった能力。
    それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。
    その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま本体に再割り振り」という感じだった。
    そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。
    つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。
    逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
    • ラースの灼熱洞/Furnace of Rathがルール変更の原因の1つ。
      上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりもブロックした方がダメージが大きくなってしまうという問題が起きていた。
  • 簡易版として、「スーパートランプル」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではない。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE