心の傷跡/Traumatize
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一気にライブラリーを半分にしてしまう超絶ライブラリー破壊カード。Xドローを除けば、これだけ一気に大量に削ることのできるカードは画期的であった。
ライブラリー破壊デッキでは、石臼/Millstoneなどでちまちま削るしかなかったこれまでよりも、一気にライブラリーアウトに近づけるのは魅力。石臼では絶望的だったバベルにも対抗できる可能性が見えてくる。
しかし、カウンターや濃霧/Fogなどを構えておきたいライブラリー破壊デッキでは、このマナ・コストの重さは隙が大きくなりがちなのがネック。通常の60枚デッキに対して使っても高々20数枚程度削るのが限度であり、隙を減らすために土地が並ぶまで待っていてはさらに削る枚数は減っていく。バベルに対しても、4~500枚以上のデッキでなければ機知の戦い/Battle of Witsを封じることができるが、ライブラリーアウトを狙うには1回唱えるだけでは不足。いまいち相性がよろしくない。
どちらかと言うと自分を対象にして墓地を一気に肥やすために使われる場合が多い。スレッショルドやフラッシュバック、インカーネーションやルアゴイフなど、シナジーを形成するカードは多岐にわたって存在する。墓地を活用できるデッキならば、実質的に連絡/Tidingsより大きなアドバンテージを得ることもできる。
オデッセイ時代にはサイカトグ/Psychatogを爆発的に強化するために使われることがあった。ラヴニカ・ブロック退場後のスタンダードでも、発掘というキーワード能力を失い消滅するかに思われたナルコブリッジの復活に一役買った。
- 消えないこだま/Haunting Echoesとのコンボはそれなりに強力で、運がよければ相手のデッキにはほぼ土地しか残らない。
- この後で罪を与えるもの/Guiltfeederの攻撃が通ればほぼ勝利。畏怖を持っているので高確率で勝負を決めることができる。
- 同時に墓地に置かれるカードは、そのオーナーが置く順番を自由に決定できることに注意。ライブラリーをそのままひっくり返して置いてもよいが、墓地の順番を参照するカードがある場合はよく考えた方がよいだろう。
- 登場最初は高い評価を受けていたのだが、トーナメントの評価を待たず、すぐに凋落してしまった過去をもつ。
- ライブラリーの枚数を数えざるを得ない数少ないカード。とはいえ、普通なら自分のデッキの総枚数ぐらいは把握しているはずなので、ライブラリー以外の領域にあるカードの合計を計算して引いた方が手っ取り早い。
- 「端数切り上げ」でなく「端数切り捨て」なのは、最後の1枚を削ることができないようにしたかったため(→「Working Your Core」/邦訳:「『基本』的な働き」を参照)。
- 「Trauma」は「身体的外傷」「心的外傷」の両方の意味を持つが、ここでは日本語における「トラウマ」としても聞き慣れた後者の意味。「Traumatize」は「トラウマを与える」といった意味になる。