ネクロポーテンス/Necropotence
提供:MTG Wiki
Necropotence / ネクロポーテンス (黒)(黒)(黒)
エンチャント
エンチャント
あなたのドロー・ステップを飛ばす。
あなたがカードを捨てるたび、あなたの墓地にあるそのカードを追放する。
1点のライフを支払う:あなたのライブラリーの一番上のカードを裏向きのまま追放する。あなたの次の終了ステップの開始時に、そのカードをあなたの手札に加える。
アイスエイジ初出、第5版に再録された、マジック史上でもトップクラスに強力なドローエンジンの1つ。
ドロースキップとライフの高速損失、ディスカード・フェイズ(現在は終了ステップの開始時)にならないと手札に入らないといったマイナス要素から、出た当時は皆からカスレア扱いされていた。当時は天敵の黒の万力/Black Viseが健在だったことも使用されなかった理由である。
後に開発されたネクロディスクが1996年における大会において凄まじい使用者と戦績を収めて以来、トップレアの1つとなった。その年の夏が、後に「黒い夏(ブラックサマー)」と呼ばれる様になる(しかし優勝したのは白ウィニーの12Knightsだった)。
その後も環境を問わず様々な大会で優勝したデッキに投入されていた。またそれによって、ライフ→ドローのリソース変換の強さが次第に世に広まることになり、ネクロ・ドネイトなどのコンボデッキを生み出す一因となった。
上記のように極めて強力だが、デメリットも大きく「ハマリ」になってしまう性質のものであるため、デッキ構成にはある程度気を遣う必要がある。主に、
などの手段が組み合わせられる。
- これを対戦相手に出されてしまった時、破壊するかしないかの判断は重要である。下記の特性もあり、壊してもアドバンテージの与え損になってしまうことが多いため。実際にパーミッションなどがこれを打ち消せなかった場合、「徹底的にこれを壊させない、ライフを得させない」プレイングで嵌め勝つ場合も少なくない。
- ライフを支払い追放したカードは、その後ネクロポーテンスが戦場からなくなっても終了ステップの開始時に手札に加えられる。これは「1点のライフを~手札に加える。」までが1つの能力であるためである。
- 当時はボガーダンの金床/Anvil of Bogardanが天敵であったが、第6版におけるルールとボガーダンの金床のテキスト変更により、現在では天敵ではなくなってしまった。
- アイスエイジ版(英語版)しか存在しなかった頃には初心者泣かせのカードだった。現在は比較的シンプルな記述になっているが、とにかく物凄い長さのテキストで、しかも文字数を詰め込むためにフォントも小さくなっているため、虫眼鏡でしか読めない様な大きさの英文とにらめっこするという苦行を強いられた。(カード画像)
- 多くのプレイヤーが「アンタップ、アップキープ、ドロー」という一連の流れが身に染み付いてしまっているため、ネクロを張っていながらドロー・ステップのタイミングで思わず1枚のカードを引いてしまうことも少なからずあった。もちろんペナルティの対象となる。それを防ぐために、このカードを戦場に出した後、ライブラリーの上に直接置いてしまい、「手くせ」で勝手に引くことを防止しているプレイヤーもいた。
- Necropotenceとは「死の力」という意味。
- ネクロポーテンスには全身像があり、外見は骸骨の騎士で手にエネルギー球とエネルギーの剣を持っている(デュエリスト・ジャパン vol.6(P90)より)。(→参考)
- 藤田剛史がグランプリ京都00をネクロ・ドネイトで優勝したとき、インタビューに「ネクロは実力を度外視したゲームを作り出す。禁止にするべき。」と答えている(→参考)。
2000年10月1日よりType1.5で禁止カードに指定される。2001年4月1日より、エクステンデッドでも禁止カード。2004年9月20日より、Type1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カード。
関連カード
- 第6版に収録されずスタンダードから落ちた後も、ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainやファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaといった類似カードが開発された。それらと見比べると、同じドローエンジンでありながらその役割は三種三様。この手の開発されたカードはどれも絶妙な持ち味を発揮している。
- アンヒンジドのNecro-Impotenceはこれのパロディ。