一日のやり直し/Day's Undoing
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全プレイヤーの手札と墓地をリセットする呪文。かのTimetwisterの直系リメイクであり、マナ・コストも同じだが、自分のターンを強制的に終了してしまうデメリットがついている。
引いた7枚のカードを先に使えるのは対戦相手。ターン強制終了にともないこのカード自身が追放されてしまうため再利用は難しく、ドローに関する誘発型能力も機能しない。よって、何らかのコンボに応用するのではなく、高速で消費した手札を補充する真っ当な使い方が主になる。
しかし、相手にも手札の補充を許すため、単純にアドバンテージを得るのが難しい。自分の手札が空で相手の手札が多い時に使うのが最も効果的だが、自分のみがカードを使用できているという状況は、有利な状況である場合が多い。このカードでダメ押しする必要が薄いどころか、迂闊に相手の手札に全体除去を呼び込んでは目も当てられない。「呼び込んだ手札を先に使えない」という点がかなり大きい。
そもそもTimetwister自体がパワー9では最も使用頻度が低く、考えなしに投入して強いカードではない。他のパワー9やマナ加速と共存できず、デメリットによって相性の良いデッキがさらに減っているこのカードは、使い所の難しいカードである。
覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veilsや概念泥棒/Notion Thiefといったドローの阻害能力・効果とは相性が良い。手札を1枚以下の状態にする間接的な手札破壊効果も期待でき、引いたカードを相手が先に使えるというデメリットの大部分を帳消しにできるだろう。
スタンダードでは青単プリズンに使い切った岸の飲み込み/Engulf the Shoreなどを使い回すために採用された他、黒緑昂揚などの手札を溜め込みながら墓地を肥やすデッキに対する墓地対策カードとして利用されることもある。
レガシーでは登場してからしばらく採用例は少なかったが、船殻破り/Hullbreacherの登場で評価が上昇。船殻破りや覆いを割く者、ナーセットと組み合わせたナーセット・エコーのような専用デッキだけでなく、青を含むデッキで船殻破りとのコンボ用の相方として採用されることも増えた。
- カード名の”Undoing”は「やり直し」と同時に「破滅」という意味もあり、仏語版などはそちらの意味で訳している。過去の風景と比べると荒廃しきった現在を描いているイラストの雰囲気からするとダブルミーニングなのかもしれない。
- 何らかの手段で相手のターンに唱えればデメリットは発生しない。時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerはそれ自体が単体でも強力であり、相方として優秀。
- この場合、ターン強制終了に伴う自身の追放も起こらず、普通に墓地に置かれる。
- コスト据え置きのパワー9のリメイクという点では、時間の熟達/Temporal Masteryと似た立場である。前評判では強力なカードと評されたが、実際には上述した通り十分な調整が施されており、適切なカードパワーに仕上がっていたことが明らかになった点も同じ。
ルール
ターン強制終了についての基本的なルールはターンを終了するを参照。
- 「ターンを終了する」を開始する前に誘発していてまだスタックに置かれていない誘発型能力がある場合、それらは「ターンを終了する」際に、スタックに置かれることなく消滅し、解決されない(CR:721.1a)。
- 消滅する例としては、カードを引くことによりスフィンクスの後見/Sphinx's Tutelageの能力が誘発したり、ライブラリーを切り直すことによって心因検査器/Psychogenic Probeの能力が誘発したりした場合がある。
- ライブラリーの枚数が6枚以下でカードを引けなかったプレイヤーは、「ターンを終了する」効果の間にゲームに敗北する(CR:721.1c)。
- 「ターンを終了する」を開始した後に誘発した誘発型能力(クリンナップ・ステップでマッドネスを持つカードを捨てた場合など)は、そのクリンナップ・ステップの間にスタックに置かれる。
- 英語版のリリース・ノートのカード別ルール解説にはこのルールについて書かれているが、何故か日本語版には記載されていない。
- 墓地と手札にカードが1枚も無いプレイヤーも、ライブラリーは切り直す。