執政官
提供:MTG Wiki
執政官/Archonは、クリーチャー・タイプの1つ。元ネタは存在するが、マジック:ザ・ギャザリングオリジナルのクリーチャー。
初出はラヴニカ:ギルドの都の魅力的な執政官/Blazing Archon。しばらくはそれ専用のクリーチャー・タイプだったが、3年後のイーブンタイドで新種の正義の執政官/Archon of Justiceが登場。その後も徐々に数を増やしている。
ほとんどが白かそれを含む多色に存在し、黒単色にも1体存在する。共通する能力としては全員飛行を持ち、またパーマネントを追放する誘発型能力を持つものがいくつかいる。
執政官であることを参照するカードとして調和のアルコン/Harmonious Archonが存在する。
伝説の執政官は暁まといのクロンド/Krond the Dawn-Cladのみ。
ストーリー
「アルコーン」とはもともとギリシア語で「執政官」を意味し、その名の通り、古代アテネの政治に携わる官職のことを指す。和訳でも、それを踏まえて「執政官」と訳されている。
転じて、グノーシス主義では「偽神」すなわち全知全能でない神、低位の神を意味する。そこから派生し、創作ファンタジーの世界でも、神に準ずる強大な存在などを指す言葉として使われる。例えばダンジョンズ&ドラゴンズに登場する天使的存在も「Archon」と呼ばれている。マジックのArchonもその流れを汲んだ超現実的で神秘的な種族である。
マジックでは、人型の堂々たる体躯を持ち盲目であり、何らかの空飛ぶ生き物に騎乗しており、栄光や正義などの白に属する原理や価値観を体現するクリーチャーである[1][2]。
- Archonは英語では「アーカン」「アルカン」、原語であるギリシア語では「アルコン」「アルコーン」と発音する。
- カード名に「執政官/Archon」とつくクリーチャーは他に陰謀団の執政官/Cabal Archonが存在するが、そちらの「アルコーン」は原義どおりの政治官僚の意味で用いられており、クリーチャー・タイプも人間・クレリックである。
- カード名を訳すとき、多くの場合は先例にならって逐語訳的に訳すことで、異言語カード間の対照に困らないようにしている(→テンプレート#カード名のテンプレート)が、執政官の訳語についてはそれが仇となったと言えよう。初代執政官である魅力的な執政官のイラストが、それと分かりにくいものであったことも大きいか。
- 初代の魅力的な執政官から4枚目にあたる復讐に燃えたアルコン/Vengeful Archonのカード名で初めてアルコンとギリシア語読みで訳されたが、テーロスでは再び執政官と訳され、その後エルドレインの王権ではアルコン、テーロス還魂記では執政官、ゼンディカーの夜明けではアルコン、統率者2021では執政官と、変遷を繰り返している。
脚注
- ↑ Angry Lands, Brave Adventurers, and Other Decks for Vorthos(Savor The Flavor 2010年2月9日)
- ↑ Magic's Exclusive Creatures/マジックの独自クリーチャーたち(Savor The Flavor 2011年8月10日 Doug Beyer著)