スロバッド/Slobad

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2023年3月17日 (金) 15:55時点におけるYoidome (トーク | 投稿記録)による版
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スロバッド/Slobadは、ミラディン・ブロック初出のキャラクター。カードとしてはダークスティールゴブリンの修繕屋スロバッド/Slobad, Goblin Tinkererが初出。

目次

解説

アーティファクトや機械に造詣が深く、友情に篤いミラディン/Mirrodinゴブリン/Goblin。男性(イラスト)。英文のテキストでは興奮すると「huh?」を多発する。篤いだけでなく、熱い御仁でもある。

経歴

ミラディン・ブロック

オキシダ連峰/Oxidda Chainのゴブリン達の間で不吉とされる青い太陽のもとに生まれた為、大焼炉に投げ込まれる運命にあったが母親はスロバッドを通気孔から逃がし、代わりに自身が大焼炉に身を投げた。その後、追放者の部族であるクラーク族/The Krark Clanに拾われ育てられたが、「呪われた子」としての疎外感を常に感じており、ついに部族を出て放浪の旅に出た。空僻地や絡み森の周辺を彷徨い、一時はタージ=ナールレオニン/Leoninの王ラクシャ/Rakshaに仕えていたが、そこにも長くはいられず、地ならし屋の巣を住処として孤独に生きてきた。

そこに、ヴィリジアンエルフの少女グリッサ/Glissaが地ならし屋の刃に挟まれて迷い込んできたことで、彼の人生は一変する。グリッサの脚の怪我を治す為に、ラクシャを頼ってタージ=ナールへ向かったことをきっかけに、次々と襲い来る未知の敵に立ち向かいながら、世界そのものに隠された謎を解き明かして行くこととなる。タージ=ナールを襲う屍賊/Nimに対抗すべくメフィドロスに向かった際、沼に沈んでいたゴーレムボッシュ/Boshを引き上げて仲間とし、共に旅を続ける中でこのエルフとゴブリン、ゴーレムの3人は一見奇妙な、しかし固い友情で結ばれてゆく。ヴィダルケンの機械の攻撃によって幼馴染を失い、自分に関わった者は皆死ぬ、と自暴自棄になりかけるグリッサを、彼はこう言って慰めた。

「グリッサは、スロバッドに生きる目的をくれた。独りでこっそりと隠れて安全に生きてくより、友達の隣で戦って死ぬ方がずっといい」

そんな彼は肉弾戦は得意でないものの、あるときはグリッサと、あるときはアル=ハヤットと、またあるときはボッシュの近くにいることでできるだけ邪魔にならないようにしている。またアーティファクトの造詣が深いことを利用し、敵の金属ムカデを分解しようとしたり、カルドラチャンピオンなどを組み立てて立派に活躍している。

その後、メムナーク/Memnarchに目をつけられ、捕らえられて拷問を受けながらも耐えるが、四肢を失い、長期間の拷問に精神を分裂させられ、血清を注入され、メムナークの為に働く奴隷技師となってしまう。そしてメムナークの目的である、グリッサがその体内に持つ「プレインズウォーカーの火花」を奪う為のシステムを開発することになる。ヴィダルケン/Vedalkenの罠に捕らえられていたグリッサが遂にメムナークの住処、パノプティコンへとやって来た際、グリッサに真相を伝え、システムを反乱させメムナークを倒すことに成功するが、グリッサはメムナークと共にマナの核へと落下し、システムも発動してしまった。

スロバッドは気がついた。生きている。そして失われた四肢も元に戻っている。しかし、どうして自分だけが生きているのか。そこに突然メムナークとミラディン/アージェンタムの創造主であるプレインズウォーカーカーン/Karnが現れ、火花はスロバッドを選び、君はプレインズウォーカーになったのだ、と言う。しかしスロバッドの望みは次元を渡る力でも永遠とも思える寿命でもなく、友が、仲間が帰ってくることだった。カーンはやや残念そうに提案する。今ならまだ間に合う、手に入れたばかりのプレインズウォーカーの力と引き換えに、死んでしまった者は戻らないが、そうでなかった者は、メムナークによってミラディンへと連れて来られる前、かつて生きていた次元へと戻ることはできる、と。

その一連の記憶を失ったスロバッドと、蘇ったグリッサにカーンは選択肢を残していた。故郷の次元へと帰るか、ここで再び自分がやって来るのを待つか。2人は見たこともない故郷へ帰るのではなく、友と一緒にいることを選んだ。ミラーリへと戻ったメムナークを守りながら、カーンを待ちつつ、2人はミラディンの旅に出た。

末路

その後、大消失/the Vanishingで長老世代を失って混乱したゴブリンの一団に襲われる[1]ミラディンの傷跡の時代では死亡したとものであると思われていた。

ファイレクシア:完全なる統一

ミラディンの核へと沈んだ彼の身体は、ファイレクシアの油/Phyrexian oilと接触した。友人グリッサとの再会を願いながら、彼はファイレクシアの油が自らの身体を再構築することを不承不承受け入れた。

肉体を修復されたスロバッドは、目覚めると同時にグリッサもまた新ファイレクシア/New Phyrexiaに加わるという栄誉を得たことを理解した。過去の記憶に影響されたスロバッドは、ファイレクシア人としての自らの身体を亡き友であるゴーレムのボッシュに似せて改造した[2]。その姿はまるで四肢が切断されゴーレム型外骨格に接続されたようであり、肩には金切り声を上げるゴブリンの頭部が飾られている[3]

ファイレクシアは友との再会を実現してくれた。そう確信しながら、彼は多元宇宙/Multiverseの「完成」のため奔走する。

彼の役割は回収区画/The Salvage Complexの管理であり、死んだファイレクシア人を分解・再構築することである[3]。他の静かなる焼炉/Quiet Furnace所属者と同様、積極的にミラディン人へ干渉することはない。

燃え殻/Cinders

スロバッドはミラディン人レジスタンスのレヤナ/Reyanaを回収区画に誘った。彼女は有貌体/Aspirantと化した母の姿を見て、ファイレクシアにこそ平穏があると感じていたのだ。スロバッドは彼女に平穏と、待ち望んだ人との再会を約束した。

ネヤリ/Neyaliが率いるレジスタンスの分隊は、レヤナを救出するために回収区画へとたどり着いた。レヤナの動機を聞いて動揺する一行を前に、スロバッドが現れ、ここには安全と、愛する者があると説いた。そして、ネヤリにミラディン人達を愛する者のところへ導いて欲しいと頼んだ。彼の傍らには、分隊についてきた少年の父親であろうヴァルショク/Vulshokの有貌体もいた。スロバッドは、レジスタンスの伏兵がいることを見抜いていることを告げると、ネヤリに選択を迫った。彼女は自らの身と引き換えに、仲間を逃がすことを決めた。

レヤナをスロバッド自ら完成化させようとする光景を、捕らわれたネヤリは目の当たりにすることとなった。そこにネヤリの相棒オターリ/Otharriが飛来し、檻から主を解き放った。ネヤリはレヤナも連れて脱出しようとしたが、彼女は友の手を取らなかった。ネヤリはスロバッドが立つ場所を見下ろすと、回収区画を離れていった。

登場カード

フレイバー・テキストに登場

ミラディン
クラークの親指/Krark's Thumb
ダークスティール
よだれ垂らしのオーガ/Drooling Ogre

登場記事・登場作品

ミラディン・ブロック
ファイレクシア:完全なる統一

脚注

  1. Planes of Existence Magic The Gathering(旧MTG公式 Internet Archive)
  2. 『ファイレクシア:完全なる統一』の伝説たち より
  3. 3.0 3.1 サイドストーリー第1話:燃え殻 より

参考

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