圧倒
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圧倒(あっとう)/Formidableは、能力語の1つ。
クリーチャー — オーガ(Ogre) 戦士(Warrior)
圧倒 ― (3)(赤)(赤):このターン、あなたがコントロールする各クリーチャーは威迫を得る。あなたがコントロールするクリーチャーのパワーの合計が8以上であるときにのみ起動できる。(それらは2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。)
4/5伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
圧倒 ― あなたのターンの戦闘の開始時に、あなたがコントロールするクリーチャーのパワーの合計が8以上である場合、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは速攻を得る。
5/4解説
そのプレイヤーがコントロールするクリーチャーのパワーの合計が8以上の場合にのみ恩恵を受けられる誘発型能力や、起動できる起動型能力を表す。タルキール龍紀伝で初登場し、兄弟戦争のトランスフォーマー・カード、指輪物語:中つ国の伝承統率者デッキで再登場した。
タルキール龍紀伝では赤と緑のアタルカ氏族/The Atarka clanに割り当てられた。アタルカ氏族の前身であるティムール境/The Temur Frontierに割り当てられていた獰猛は単体のパワーを参照するものであったため、その拡大版メカニズムと言える。
トランスフォーマー・カードでは装甲運搬車、ウルトラマグナス/Ultra Magnus, Armored Carrierがこれを持つが、従来のものと異なりクリーチャー全体のパワーではなく攻撃クリーチャーのみを参照する。
- ファウンデーションズでは狩猟の統率者、スーラク/Surrak, the Hunt Callerが再録されたが、圧倒の能力語は削除されている。獰猛(炎跡のフェニックス/Flamewake Phoenix)も同様。
ルール
- 起動型能力の場合、その起動時に条件を満たしていれば解決時に条件を満たしていなかったとしても問題ない。
- 起動する最初の手順で条件が満たされていれば、コストの支払いなどの途中でクリーチャーのパワーの合計が8未満になっても問題ない。
- 誘発型能力の場合、「if節ルール」に従う。誘発時および解決時のそれぞれにおいて条件を満たしていなくてはならない。
- コントロールするクリーチャーの中に負の値のパワーを持つクリーチャーがいた場合、それらはパワーの合計の値を減らす。
その他
類似する能力の獰猛と比較すると、獰猛は「パワー4以上のクリーチャー」という条件なので、極端な話4/4クリーチャー1体だけでも達成できるし、もしそういうクリーチャーを複数体コントロールしていれば単体除去に対する耐性もあった。 対して圧倒は「合計でパワー8以上」が条件となっているため、大型のクリーチャーがいなくても頭数をそろえれば達成できるが、圧倒を持つカードは大部分がマナ・コスト以下のパワーを持つクリーチャーとなっているため、合計パワー8を満たすにはターンを跨ぎながら概ね3~4体以上を揃えなければならない。また「ぎりぎり8」を達成しているのでは単体除去一発でも容易に条件達成が崩される脆さを抱えている。この点でゲームの開始初期に効果を発揮するのが難しく、基本的に頭数が必要という仕様上、安定性にも即効性にも欠けている。全体除去に対しては尚更で、「有利な時に強く、不利な状況を覆せない」カードの典型例と言える。
上記の性質に加えて、収録カードの大半が圧倒以外の能力を持たないか、あってもキーワード能力程度のメリットという調整をされていたため、実戦では実質バニラかフレンチ・バニラが関の山という有様で、狩猟の統率者、スーラク/Surrak, the Hunt Caller(高マナレシオ、高パワーによって圧倒達成も比較的容易)のように圧倒を抜きにしても使う価値のあったカードを除けば、殆どがトーナメントレベルの水準に至らなかった。
概してプレイヤーからの評判は悪く、タルキール覇王譚ブロックのメカニズムで最悪と評される大変異に次ぐ低評価を獲得し、ストーム値においても9となる、ダブルブービーを達成する事となってしまった[1]。
脚注
- ↑ STORM SCALE: Khans of Tarkir Block/ストーム値:『タルキール覇王譚』ブロック(Making Magic 2016年2月29日 Mark Rosewater著)