ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will
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ソーサリー
ターン終了時まで、あなたは、あなたの墓地から、土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。
このターン、あなたの墓地にいずれの領域からでもカードが置かれるなら、代わりにそれを追放する。
ヴィンテージ最凶の呪文の1つであり、かつマジック最悪のカードの1つ。本来簡単に手を出せない墓地のカードをここまで自在に操れる呪文は、マジック史上類を見ない。
1ターン限定とはいえ、実質墓地のカードを全て手札に加えるという効果によるアドバンテージは、ゲームバランスを崩壊させるに十分なものである。何しろ後半に撃てば、わずか3マナで10数枚以上のアドバンテージを得るわけで、そのままゲーム終了となることも珍しくない。
このカードの強さはその性質上カード・プールの広さに依存する。軽くて強力な呪文、特に強力なマナ・ブーストが多ければ多いほどこのカード自体も強力に変貌を遂げる。スタンダードですら暗黒の儀式/Dark Ritualや水蓮の花びら/Lotus Petalのおかげでこれ自体が事実上のフリースペルと化していたが、ヴィンテージにいたってはBlack Lotusやライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond等の凶悪なマナ・ブーストを筆頭に軽くて強烈な呪文が蔓延っているので、単純なカードパワーはかのパワー9すら上回る。
スタンダードでは黒ウィニーや黒コントロールの後半の息切れ防止手段といったごく一般的な使い方から、ピットサイクルにおいて5枚目の魂の饗宴/Soul Feastを打つために使用するなど、黒絡みのデッキでは大抵投入されていたが、カードプールの狭さのおかげで禁止カード入りは免れた。また、後半ほど強力になる、二度目の使用は効果が薄いなどといった性質から1、2枚差しが一般的だったので、強力さの割にはシングルカード価格もそこまで高くはなかった。
- 墓地に置かれたカードがゲームから取り除かれるのが誘発型能力であった時期があった。しかし第6版より導入されたスタックにより、暗黒の儀式/Dark Ritualをプレイ→取り除かれる能力が誘発したらそれに対応してまた(墓地から)プレイ→以下繰り返しという、たった手札3枚(フィニッシャーのX火力を含めると4枚)で1ターンキルが成立してしまうデッキが出現した為に、元のテキストに修正し直される事となった。
- 修正するとヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agendaになる。また梅澤俊郎/Toshiro Umezawaも一種の調整版と言っていいかもしれない。
- これで再利用した呪文は「墓地からプレイ」されたことになるので、ラクァタスの侮蔑/Laquatus's Disdainで打ち消すことができる。
- これが解決されれば、これ自身の効果によりこれもゲームから取り除かれる。
1999/10/01、ヴィンテージでは制限カード、エクステンデッドとType1.5で禁止カード。2004/09/20よりType1.5から移行したレガシーでも続けて禁止となっている。
参考
- ミスなんてもってのほか その6(米Wizards社、英文)
- M:tGやっちまった小咄集(Braingeyser、上の記事の和訳)
- ヨーグモス/Yawgmoth(背景世界/ストーリー用語)
- 再録禁止カード一覧(再録禁止カード)
- カード個別評価:ウルザズ・サーガ - レア