時間停止/Time Stop

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'''「ターンを終了する。」'''
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[[ターン]]を終了させてしまう風変わりな[[カード]]。このカードの登場に合わせて[[総合ルール]]に新しく「[[ターンを終了する]]」の項目が追加された。ルール上の詳細はそちらを参照。
  
こう端的に書くと、エレガントで美しさすら漂う。ただしルール的にはそう単純ではなく、[[ルール文章|本文]]の何倍もある[[注釈文]]が後に続いている。専用のルールが存在する数少ない[[カード]]の1つである。ルール上の定義は下の[[総合ルール]]を参照のこと。
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[[解決]]するとその時点で[[スタック]]上にある[[呪文]]や[[能力]]が全て[[追放]]される。さらには現在進行している[[フェイズ]]も[[飛ばす|飛ばされる]]。6[[マナ]][[重い|重く]]、自身も追放されてしまう為に再利用しにくい欠点があるものの、後述するように様々な使い方があり、総じて汎用性の高い[[呪文]]であるといえる。
  
[[対抗呪文/Counterspell]]にも[[オアリムの詠唱/Orim's Chant]]にも[[濃霧/Fog]]にも[[もみ消し/Stifle]]にも[[時間のねじれ/Time Warp]]にもなりうる。ただし、これらのどのカードよりも[[重い]]
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==利用==
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*スタック上にある呪文や能力が全て追放される点を利用し、通常の[[打ち消す|打ち消し]]では対処しにくいカードを対処する。
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**[[打ち消されない]]呪文を追放する。
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**[[ストーム]]や[[複製]]、[[引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn]]などの[[唱える|唱えた]]時に[[誘発]]する能力を持つカードに使い、能力と元の呪文をまとめて追放する。
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**[[対戦相手]]が[[サイクリング誘発型能力]]を持つカードを[[サイクリング]]をしたのに[[対応して]]使うことで、誘発した能力とサイクリングによる[[引く|ドロー]]をまとめて無効化する。
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*現在進行しているフェイズを飛ばすことを利用する。
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**[[クリーチャー]]の[[攻撃]]に対して使えばそのターン[[戦闘ダメージ]]は与えられないので、[[濃霧/Fog]]のごとく機能する。
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**対戦相手の[[アップキープ]][[唱える]]ことで実質[[追加ターン]]を得たような挙動になる。ただし[[アンタップ・ステップ]]を迎えさせている事で反撃の機会を与えてしまう為、この点は純粋にターンを追加するカードに劣る。
  
*効果が大胆なのでよく誤解されるが、この[[呪文]]は普通に[[打ち消す]]ことができる。もちろん、打ち消された場合は、通常通り[[墓地]]へ行く。
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==その他==
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*[[効果]]が大胆なのでよく誤解されるが、この呪文は打ち消しを妨害する能力は持っていないため、普通に打ち消すことができる。もちろん、打ち消された場合は通常通り[[墓地]]に置かれる。
 
*[[遅延/Delay]]されると、自分のターンが停止するハメになる。
 
*[[遅延/Delay]]されると、自分のターンが停止するハメになる。
*[[複製]]や[[ストーム]]など、自身の[[コピー]]を大量に作るタイプの呪文もこれ1枚で対処できる。
 
**恐ろしい回数複製された[[万の眠り/Gigadrowse]]に対抗できる数少ない手段。
 
*[[エルドラージ覚醒]]の[[伝説の]][[エルドラージ]]のような、「唱えたとき」にメリットを及ぼす呪文に使うのも有効。この1枚でその能力共々封じ込めることができる。
 
**[[対戦相手]]が[[サイクリング誘発型能力]]を持つ[[サイクリング]]を行ったのに対応して使ってもおいしい。誘発した能力に加え、サイクリングによる[[引く|ドロー]]まで無効化できる。
 
 
*[[第10版を選ぼう]]第6週に登場し、[[呪文乗っ取り/Spelljack]]に勝利。[[第10版]]に再録された。
 
*[[第10版を選ぼう]]第6週に登場し、[[呪文乗っ取り/Spelljack]]に勝利。[[第10版]]に再録された。
 
**得票数5555、得票率55.5%と、妙にキリが良かった。
 
**得票数5555、得票率55.5%と、妙にキリが良かった。
*第10版では[[プレミアム・カード]]に注釈文がつかない。しかもこのカードには[[フレイバー・テキスト]]がつかないため、[[文章欄]]が10文字(“End the turn”英単語で3語)という短さ。
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*第10版では[[プレミアム・カード]]に[[注釈文]]がつかない。しかもこのカードには、プレミアム・カードのみの追加の[[フレイバー・テキスト]]も無いため、[[文章欄]]が9文字(“End the turn”英単語で3語)という短さ。
 
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**プレミアム・カードでは余白が十分あるにもかかわらず、フレイバー・テキストが存在しないのは、この効果の特殊性を強調するための意図的なものである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/premium-foils-tenth-edition-2007-07-12 The Premium Foils of Tenth Edition](Arcana [[2007年]]7月12日 [[WotC]]著)</ref>。
==ルール==
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*類似カードについては[[ターンを終了する#該当カード]]を参照。
*これ自身の[[効果]]により、これ自身も[[追放]]される。[[スタック]]上の[[呪文]]を追放するのは[[解決]]の最中であるが、その時点ではこれも同じくスタック上にまだあるからである(注釈文にそう書いてあるが)。したがって、[[永遠の証人/Eternal Witness]]や[[喚起/Recollect]]などで再利用することはできない。
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*「[[終了ステップ]]開始時に」(旧[[オラクル]]では「[[ターン終了時に]]」)の[[誘発型能力]]は、これを使った[[ターン]]には[[誘発]]しない。そういう能力が誘発するのは[[終了ステップ]]の開始時であるが、効果によってその次の[[クリンナップ・ステップ]]まで一気に進んでしまうため。これらの誘発型能力は、次に「終了ステップの開始時」が来たとき=次のターンの終了ステップの開始時に誘発する。
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**[[最後の賭け/Final Fortune]]など、どのターンの終了ステップの開始時に誘発するかが指示されている誘発型能力については、当該ターンに時間停止が解決された場合そもそも誘発しなくなる。
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*スタックから追放された呪文や能力は効果を発揮しないが、それらを打ち消しているわけではないので、[[打ち消されない]]呪文や能力も効果を発揮することはなくなる。
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**なお、呪文の解決中にその呪文自身が追放されても、効果を発揮しないということはないので、時間停止自身は追放されはするがきちんと最後まで解決が進む。
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==参考==
 
==参考==
*[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mf5 時の終わり](Wizards社)
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<references/>
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/end-time-2004-09-01 The End of Time]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/feature/%E6%99%82%E3%81%AE%E7%B5%82%E3%82%8F%E3%82%8A-2004-09-01 時の終わり](Feature [[2004年]]9月1日 [[Mike Flores]]著)
 
*[[カード個別評価:神河物語]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:神河物語]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第10版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第10版]] - [[レア]]
 
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*[[Secret Lair Drop Series/2023年#Tales of the Time Stoppers|Secret Lair Drop Series: Tales of the Time Stoppers]]
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2023年11月22日 (水) 14:31時点における最新版


Time Stop / 時間停止 (4)(青)(青)
インスタント

ターンを終了する。(スタックから、このカードを含むすべての呪文と能力を追放する。ターンを進めているプレイヤーは自分の手札のカードを、自分の手札の枚数の最大値になるまで捨てる。ダメージは取り除かれ、「このターン」と「ターン終了時まで」の効果は終了する。)


ターンを終了させてしまう風変わりなカード。このカードの登場に合わせて総合ルールに新しく「ターンを終了する」の項目が追加された。ルール上の詳細はそちらを参照。

解決するとその時点でスタック上にある呪文能力が全て追放される。さらには現在進行しているフェイズ飛ばされる。6マナ重く、自身も追放されてしまう為に再利用しにくい欠点があるものの、後述するように様々な使い方があり、総じて汎用性の高い呪文であるといえる。

[編集] 利用

[編集] その他

  • 効果が大胆なのでよく誤解されるが、この呪文は打ち消しを妨害する能力は持っていないため、普通に打ち消すことができる。もちろん、打ち消された場合は通常通り墓地に置かれる。
  • 遅延/Delayされると、自分のターンが停止するハメになる。
  • 第10版を選ぼう第6週に登場し、呪文乗っ取り/Spelljackに勝利。第10版に再録された。
    • 得票数5555、得票率55.5%と、妙にキリが良かった。
  • 第10版ではプレミアム・カード注釈文がつかない。しかもこのカードには、プレミアム・カードのみの追加のフレイバー・テキストも無いため、文章欄が9文字(“End the turn”英単語で3語)という短さ。
    • プレミアム・カードでは余白が十分あるにもかかわらず、フレイバー・テキストが存在しないのは、この効果の特殊性を強調するための意図的なものである[1]
  • 類似カードについてはターンを終了する#該当カードを参照。

[編集] 参考

  1. The Premium Foils of Tenth Edition(Arcana 2007年7月12日 WotC著)
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