トーレンズ/Torens

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トーレンズ/Torensイニストラード:真紅の契りのキャラクター。カードとしてはイニストラード:真紅の契りの天使の拳、トーレンズ/Torens, Fist of the Angelsが初出。

目次

[編集] 解説

イニストラード/Innistradガヴォニー/Gavonyハンウィアー/Hanweir出身の人間/Human。男性。光り輝くメイスを得物とする(イラスト1イラスト2)。

ガヴォニーの平民の英雄トーレンズは、最初から今日知られているような美徳の模範だったわけではない。その過去には、聖戦士/Catharの軍隊から脱走し、驚異的な魔法武器を盗み出し、詭弁を用いながらガヴォニーとケッシグ/Kessigの間の長い道のりを旅した、忌むべき歴史があるのだ。とある機会と、苛まれし預言者エルス/Eruthを捕らえた者たちとの恐ろしい出会いを経て、トーレンズは真の道を悟った。今やイニストラードの貧民の庇護者となったトーレンズは、その者たちを守るために太陽のメイスを振るい、夜の怪物から自力で身を守れるよう訓練をつけている。

[編集] 経歴

[編集] 生い立ち

生きるためなら悪事も厭わないトーレンズは、正義を重んじる兄エラモン/Elamonと常に対立していた。父が死ぬと、家長となったエラモンはいかがわしい店や不良たちとの付き合いを禁じ、我慢の限界に達したトーレンズは家を出た。その二年後、トーレンズが二十一歳のとき、禁制品の取引の片棒を担いでいたトーレンズは、その取引を取り締まりにきた衛兵のエラモンと再会した。彼はその場を何とか逃げおおせ、ハンウィアーから夜逃げした。

トーレンズはスレイベン/Thrabenへとやってきたが、その直後、ギサ/Gisaゲラルフ/Geralfのアンデッド連合軍がスレイベンを包囲した。トーレンズは戦場で死体を漁っていたところを捕らえられ、だがオドリック/Odricは彼を投獄する代わりに、アヴァシン教会/The Church of Avacynの聖戦士に引き入れた。

それから三年後、エムラクール/Emrakulの狂気がイニストラードを飲み込む中、トーレンズは故郷ハンウィアーへ帰還した。住民が目の前で怪物と化した、街が歩いてどこかへ行ったといった避難民たちの証言を耳にして。彼らの言葉通り、ハンウィアーは街ごとそっくり消えてしまっていた。トーレンズは立ち尽くし、八か月前に届いた手紙を取り出した。今の今まで読む気にもなれなかった手紙を。それは母の具合が良くないから一度顔を見せてほしいという、エラモンからの手紙だった。

[編集] 逆境を逃れて/Survivors

聖戦士の地位を棄て、村々を巡りながら怪しい魔除けの品を売って生計を立てていたトーレンズは、小村トラウブラッセン/Traublassenで地主のヴァイタス/Vytasという男に仕事を持ちかけられた。奇妙な音が聞こえてくる村の砦を調べてほしいというものだ。だが破格の報酬を提示されてもなお、トーレンズは乗り気になれなかった。ヴァイタスは大地主として偉そうに振舞うばかりか、聖戦士に身柄を引き渡すかもしれないとトーレンズを脅してきたのだから。結局、彼はある条件と引き換えにその仕事を引き受けた――借地人の若者アレクサンダー/Aleksandarが払えずにいる地代を、その報酬で肩代わりすることだ。

砦に向かうトーレンズを追いかけてきた者があった。彼に恩義を感じて同行すると言い張るアレクサンダーだ。仕方なくアレクサンダーとともに砦に入ったトーレンズは、人間の悲鳴を聞き、階上の部屋へと急いだ。その部屋は影のような煙で満ちており、それが晴れるとアレクサンダーの姿はなかった。声に振り向くと、そこには鎖と枷で繋がれた女性、エルスがいた。彼女曰く、あの若者はデビルによって「主」のもとに連れ去られたとのことだった。要するに、自分はヴァイタスに騙されたのだ。責任を感じたトーレンズは、エルスの枷を外すと、彼女とともに「主」のいる場所へと向かった。

砦内の墓地で、トーレンズはアレクサンダーと再会したが、その体は何者かに取り憑かれていた。その存在はウンブリス/Umbrisと名乗り、トーレンズにすべてを説明した。遥か昔、ヴァイタスの曽祖父テイヴァス/Taivasが自分と契約を交わした。束縛の魔法でここに囚われたウンブリスは、トラウブラッセンの民が寝ている間に、彼らの悲しみや苦しみの記憶を喰らう。これにより、彼らは喪失に心奪われることなく、労働者として従順に働く。その対価として、テイヴァスの一族は定期的にウンブリスに生きた人間を捧げるのだ。

ウンブリスはトーレンズに提案した。お前の苦しみの記憶を喰ってやろうと。家族を失った悲しみから、兄からの手紙をすぐに開けなかったばっかりに、家族を救い損ねた罪悪感から逃れさせてやろうと。それは魅力的な申し出だった。エルスは耳を貸さないようにと、そして家族の運命は変えられなかっただろうと言った。じゃあエルスが夢で見たはずの俺の運命は何だと言うトーレンズに彼女は告げた。それを決めるのは貴方だと。トーレンズは答えを見出した。トーレンズはウンブリスに近づくと、メイスを振り下ろし――ウンブリスを束縛する鉄の輪を叩き壊した。驚くウンブリスに、今度はトーレンズが提案した。

村の広場で、ヴァイタスとその家族が村人たちに包囲されていた。提案通り、ウンブリスが彼らの記憶を解放したのだ。トーレンズから、次に会ったときには仕留めてやると言われながら、ウンブリスはアレクサンダーの体を離れて自由の身となった。妹の存在を、そしてその死を思い出したアレクサンダーをトーレンズは抱き締め、しっかりと支えた。

[編集] 登場

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[編集] 登場作品・登場記事

[編集] 参考

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