聖句札の死者/Phylactery Lich
提供:MTG Wiki
(版間での差分)
1行: | 1行: | ||
{{#card:Phylactery Lich}} | {{#card:Phylactery Lich}} | ||
− | + | [[戦場に出る]]際に、魂を[[アーティファクト]]に隠して不死身となる[[ゾンビ]]。そのため普通には[[破壊されない]]が、魂を隠した(聖句[[カウンター (目印)|カウンター]]を置いた)アーティファクトと命運を共にすることになる。 | |
− | + | 3[[マナ]]5/5と[[マナレシオ]]が高く、さらに一種の[[除去耐性]]も持つため、[[コスト・パフォーマンス]]は良好。先置きしやすい1~2マナのアーティファクトを共に使えば[[テンポ]]よく[[展開]]でき、序盤から強力な[[クロック]]となる。[[色拘束]]の強さを補える[[マナ・アーティファクト]]と併用するとより扱いやすくなるだろう。 | |
+ | |||
+ | 一方、アーティファクト[[除去]]に弱く、また[[バウンス]]や[[追放]]、あるいは[[平和な心/Pacifism]]や[[タッパー]]などの[[擬似除去]]などに対しても耐性はないので、過信しすぎるのは禁物。特にアーティファクトが[[割る|割られる]]と[[カード・アドバンテージ]]の損失が大きい。[[手札破壊]]などで事前に対処するか、[[メタゲーム]]を上手く読んで採用したい。環境が許すなら[[ダークスティールのペンダント/Darksteel Pendant]]や[[ダークスティールの斧/Darksteel Axe]]などの破壊されないアーティファクトを利用するのも一つの方法である。 | ||
*[[基本セット2011]]の日本語版では、1つ目の[[能力]]が「聖句札の死者が'''戦場に出たとき'''」と[[誘発型能力]]になっているが、正しくは「聖句札の死者が'''戦場に出るに際し'''」で[[常在型能力]]([[置換効果]])である。([http://archive.mtg-jp.com/publicity/006647/ 公式記事「《聖句札の死者》日本語版の異状について」]参照のこと。) | *[[基本セット2011]]の日本語版では、1つ目の[[能力]]が「聖句札の死者が'''戦場に出たとき'''」と[[誘発型能力]]になっているが、正しくは「聖句札の死者が'''戦場に出るに際し'''」で[[常在型能力]]([[置換効果]])である。([http://archive.mtg-jp.com/publicity/006647/ 公式記事「《聖句札の死者》日本語版の異状について」]参照のこと。) | ||
− | ** | + | **仮にこれが誘発型能力であったとすると、戦場に出た直後、1つ目の能力とほぼ同時に3つ目の能力が[[誘発]]、即[[墓地送り]]になる(→[[状況誘発]])。その際、3つ目→1つ目の順番でスタックに置けば、3つ目の能力の[[解決]]時には条件を回避できているように思えるが、3つ目の能力は[[if節ルール]]の制約にないので誘発後に条件を満たしても意味がない。 |
+ | |||
*「戦場に出るに際し」なので、聖句札の死者と同時に戦場に出るアーティファクトに聖句カウンターを置くことは出来ない。 | *「戦場に出るに際し」なので、聖句札の死者と同時に戦場に出るアーティファクトに聖句カウンターを置くことは出来ない。 | ||
**同様に、[[マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice]]が戦場に出ている状態で自身の上に聖句カウンターを置くことも、やはり出来ない。 | **同様に、[[マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice]]が戦場に出ている状態で自身の上に聖句カウンターを置くことも、やはり出来ない。 | ||
16行: | 19行: | ||
==参考== | ==参考== | ||
− | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/stf/97 The Lich Get Licher] | + | *[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/stf/97 The Lich Get Licher]/[http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/006642/ 死者がさらに死者となる] ([[WotC]]、文:[[Doug Beyer]]) |
− | + | ||
− | + | ||
*[[カード個別評価:基本セット2013]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:基本セット2013]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:基本セット2011]] - [[レア]] |
2012年8月18日 (土) 08:17時点における版
Phylactery Lich / 聖句札の死者 (黒)(黒)(黒)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
クリーチャー — ゾンビ(Zombie)
破壊不能
聖句札の死者が戦場に出るに際し、あなたがコントロールするアーティファクト1つの上に聖句(phylactery)カウンターを1個置く。
あなたが聖句カウンターが置かれているパーマネントをコントロールしていないとき、聖句札の死者を生け贄に捧げる。
戦場に出る際に、魂をアーティファクトに隠して不死身となるゾンビ。そのため普通には破壊されないが、魂を隠した(聖句カウンターを置いた)アーティファクトと命運を共にすることになる。
3マナ5/5とマナレシオが高く、さらに一種の除去耐性も持つため、コスト・パフォーマンスは良好。先置きしやすい1~2マナのアーティファクトを共に使えばテンポよく展開でき、序盤から強力なクロックとなる。色拘束の強さを補えるマナ・アーティファクトと併用するとより扱いやすくなるだろう。
一方、アーティファクト除去に弱く、またバウンスや追放、あるいは平和な心/Pacifismやタッパーなどの擬似除去などに対しても耐性はないので、過信しすぎるのは禁物。特にアーティファクトが割られるとカード・アドバンテージの損失が大きい。手札破壊などで事前に対処するか、メタゲームを上手く読んで採用したい。環境が許すならダークスティールのペンダント/Darksteel Pendantやダークスティールの斧/Darksteel Axeなどの破壊されないアーティファクトを利用するのも一つの方法である。
- 基本セット2011の日本語版では、1つ目の能力が「聖句札の死者が戦場に出たとき」と誘発型能力になっているが、正しくは「聖句札の死者が戦場に出るに際し」で常在型能力(置換効果)である。(公式記事「《聖句札の死者》日本語版の異状について」参照のこと。)
- 「戦場に出るに際し」なので、聖句札の死者と同時に戦場に出るアーティファクトに聖句カウンターを置くことは出来ない。
- 同様に、マイコシンスの格子/Mycosynth Latticeが戦場に出ている状態で自身の上に聖句カウンターを置くことも、やはり出来ない。
- 聖句カウンターは何によって置かれたかを問わない。例えば聖句札の死者を2体戦場に出して2つのアーティファクトに聖句カウンターを置いた場合、片方のアーティファクトが除去されたとしても、両方の聖句札の死者を生かすことができる。
- これの能力ではアーティファクトにしか聖句カウンターを置けないため勘違いしやすいが、カウンターが置かれているのがアーティファクトでなくても良い。例えば、マイコシンスの格子が戦場に出ている状態で、これを戦場に出し、アーティファクト化している基本土地に聖句カウンターを乗せる。その後マイコシンスの格子が戦場を離れ、基本土地がアーティファクトでなくなっても、聖句札の死者が生け贄に捧げられることはない。
- 聖句カウンターを置く能力は対象を取らないので、墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathanのような被覆を持つアーティファクトやプロテクション(黒)持ちのアーティファクトの上にも聖句カウンターを置くことができる。
- ダンジョンズ&ドラゴンズにおける「リッチ」を再現したカード。リッチは「聖句札/Phylactery」(ダンジョンズ&ドラゴンズ第4版では「経箱」と訳されている)に自分の魂を移すことによって、Phylacteryが破壊されない限り不滅の存在となっている。ハリー・ポッターシリーズに登場する「分霊箱」と同じような設定と言ったほうが分かりやすいかもしれない。