タシグル/Tasigur
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[[タルキール/Tarkir]]の[[氏族/Clan]]、[[スゥルタイ群/The Sultai Brood]]の運命再編の時代における[[カン/Khan]]。[[人間]]の男性({{Gatherer|id=391937}})。 | [[タルキール/Tarkir]]の[[氏族/Clan]]、[[スゥルタイ群/The Sultai Brood]]の運命再編の時代における[[カン/Khan]]。[[人間]]の男性({{Gatherer|id=391937}})。 | ||
− | + | スゥルタイの富を受け継ぐ、甘やかされて育てられた若者。二つ名は'''黄金牙'''/''The Golden Fang''。残忍な歓楽に耽る快楽主義者であり、スゥルタイの領土の統治には一切の関心を持っていない。彼は通常、[[ゾンビ#ストーリー|アンデッド]]が担ぐ豪華な輿に乗って宮殿内を移動する。彼は敵対者の血族をアンデッドに変え、その者のもとへ送り込むことを特に好んでいる。 | |
外見は色白・痩身で、精巧な黄金の装飾を全身に纏っている。彼は先端に鋭利な刃を取り付けた長い鞭を持ち歩いており、機嫌を損ねたとき、もしくは単純に退屈したときにそれを他者に振るう。 | 外見は色白・痩身で、精巧な黄金の装飾を全身に纏っている。彼は先端に鋭利な刃を取り付けた長い鞭を持ち歩いており、機嫌を損ねたとき、もしくは単純に退屈したときにそれを他者に振るう。 | ||
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+ | タシグルは指先を他者の頭部に沈めることによって、その者の思考や記憶を読み取ることができる。この際、彼の手は紫色の光を帯びる({{Gatherer|id=391938}})。 | ||
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+ | ==経歴== | ||
+ | ===黄金牙の破滅/The Doom of the Golden Fang=== | ||
+ | ある日、タシグルは[[ドラゴン#ストーリー|龍]]殺しの英雄、ヤーラ/Yalaの報告を受けていたが、彼は長話にすっかり退屈しており、それを隠そうともしなかった。話が終わると、彼はヤーラに形ばかりの感謝の言葉を捧げ、彼女を退出させた。 | ||
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+ | その翌朝、タシグルの朝食を毒味していた召使いが、黒い泡を吹いて倒れた。何者かが彼の食事に毒を盛ったのだ。怒り狂った彼は[[ナーガ#ストーリー|ナーガ]]の側近、シディーキ/Shidiqiに命じて[[ラクシャーサ/Rakshasa]]のクーダル/Khudalを呪文で呼び出させ、犯人の名を尋ねた。クーダルは犯人の名を教える代わりに、その者の命を奪わず、自分に魂を食らわせるよう要求した。たったそれだけのことかという軽い気持ちで、タシグルはそれを承諾した。クーダルは裏切り者、ヤーラの名を告げた。 | ||
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+ | タシグルはヤーラを呼び出し、彼女に昨日の非礼を詫び、その英雄的行為に報いる贈り物を与えると言った――アンデッドと化した彼女の夫を。タシグルは彼女を鞭で打ちながらその罪を責めたが、彼女は誤解だと主張するばかりであった。タシグルはヤーラの記憶を読み、彼女の言う通り、彼女が毒を盛った事実などないことを知った。彼は怒りに任せてヤーラを殺した。その瞬間、部屋は完全な闇に包まれ、クーダルが現れた。 | ||
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+ | タシグルはクーダルの嘘を糾弾した。クーダルはそれをあっさり認め、真犯人が自分であることを告げた。[[デーモン#ストーリー|悪魔]]のクーダルにとっては、自分が毒を盛ったことも、嘘を教えたことも問題ではなかった。ヤーラの魂を与えるという約束をタシグルが果たさなかった、そのことが問題なのだ。彼は人間がスゥルタイを統べているのは単にラクシャーサとナーガがそうさせているからに過ぎないのに、タシグルのせいでそれも終わると言った。クーダルとシディーキは去った、間もなくスゥルタイは滅びるという、同じ言葉を残して。 | ||
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+ | その日からタシグルの生活は一変した。ナーガの[[スゥルタイ群/The Sultai Brood#屍術|屍術]]なしでは、アンデッドの召使いたちを制御することはできなかった。宮殿の兵士の半数は[[アブザン家/The Abzan Houses]]の侵攻で、あるいはタシグルの怒りを恐れて自らの意志で、いなくなってしまった。彼は満足な食事を得ることもできなかった。そんな中、宮殿が龍の襲撃を受けた。彼は隠し部屋に逃げ込んだが、それも一時凌ぎに過ぎなかった。 | ||
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+ | タシグルは[[スゥルタイ群/The Sultai Brood#重要地点|マラング川/The Marang River]]の浅瀬に立ち、[[シルムガル/Silumgar]]に貢物を捧げた。彼がいよいよもって諦めねばならなくなった、[[カード名百科事典#翡翠|翡翠]]の玉座を。シルムガルが彼に襲い掛かってくるのがわかった。彼は惨めに跪き、死を覚悟した。 | ||
==登場== | ==登場== | ||
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===登場作品・登場記事=== | ===登場作品・登場記事=== | ||
*[http://magic.wizards.com/en/story/planes/tarkirpast TARKIR'S PAST]/[http://magic.wizards.com/ja/story/planes/tarkirpast 過去のタルキール](公式サイト) | *[http://magic.wizards.com/en/story/planes/tarkirpast TARKIR'S PAST]/[http://magic.wizards.com/ja/story/planes/tarkirpast 過去のタルキール](公式サイト) | ||
− | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/ur/mercy-2014-11-19 | + | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/ur/mercy-2014-11-19 Mercy]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0011499/ 慈悲](Uncharted Realms 2014年11月19日 [[Sam Stoddard]]著、名前のみ) |
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/uncharted-realms/planeswalkers-guide-fate-reforged-2015-01-07 Planeswalker's Guide to Fate Reforged]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0011847/ プレインズウォーカーのための『運命再編』案内](Uncharted Realms 2015年1月7日 The Magic Creative Team著) | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/uncharted-realms/planeswalkers-guide-fate-reforged-2015-01-07 Planeswalker's Guide to Fate Reforged]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0011847/ プレインズウォーカーのための『運命再編』案内](Uncharted Realms 2015年1月7日 The Magic Creative Team著) | ||
+ | *[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/uncharted-realms/doom-golden-fang-2015-02-04 The Doom of the Golden Fang]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ur/0014291/ 黄金牙の破滅](Uncharted Realms 2015年2月4日 [[James Wyatt]]著) | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[背景世界/ストーリー用語]] | *[[背景世界/ストーリー用語]] |
2015年2月5日 (木) 14:07時点における版
タシグル/Tasigurはタルキール覇王譚ブロックのキャラクター。カードとしては運命再編の黄金牙、タシグル/Tasigur, the Golden Fangが初出。
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解説
タルキール/Tarkirの氏族/Clan、スゥルタイ群/The Sultai Broodの運命再編の時代におけるカン/Khan。人間の男性(イラスト)。
スゥルタイの富を受け継ぐ、甘やかされて育てられた若者。二つ名は黄金牙/The Golden Fang。残忍な歓楽に耽る快楽主義者であり、スゥルタイの領土の統治には一切の関心を持っていない。彼は通常、アンデッドが担ぐ豪華な輿に乗って宮殿内を移動する。彼は敵対者の血族をアンデッドに変え、その者のもとへ送り込むことを特に好んでいる。
外見は色白・痩身で、精巧な黄金の装飾を全身に纏っている。彼は先端に鋭利な刃を取り付けた長い鞭を持ち歩いており、機嫌を損ねたとき、もしくは単純に退屈したときにそれを他者に振るう。
タシグルは指先を他者の頭部に沈めることによって、その者の思考や記憶を読み取ることができる。この際、彼の手は紫色の光を帯びる(イラスト)。
経歴
黄金牙の破滅/The Doom of the Golden Fang
ある日、タシグルは龍殺しの英雄、ヤーラ/Yalaの報告を受けていたが、彼は長話にすっかり退屈しており、それを隠そうともしなかった。話が終わると、彼はヤーラに形ばかりの感謝の言葉を捧げ、彼女を退出させた。
その翌朝、タシグルの朝食を毒味していた召使いが、黒い泡を吹いて倒れた。何者かが彼の食事に毒を盛ったのだ。怒り狂った彼はナーガの側近、シディーキ/Shidiqiに命じてラクシャーサ/Rakshasaのクーダル/Khudalを呪文で呼び出させ、犯人の名を尋ねた。クーダルは犯人の名を教える代わりに、その者の命を奪わず、自分に魂を食らわせるよう要求した。たったそれだけのことかという軽い気持ちで、タシグルはそれを承諾した。クーダルは裏切り者、ヤーラの名を告げた。
タシグルはヤーラを呼び出し、彼女に昨日の非礼を詫び、その英雄的行為に報いる贈り物を与えると言った――アンデッドと化した彼女の夫を。タシグルは彼女を鞭で打ちながらその罪を責めたが、彼女は誤解だと主張するばかりであった。タシグルはヤーラの記憶を読み、彼女の言う通り、彼女が毒を盛った事実などないことを知った。彼は怒りに任せてヤーラを殺した。その瞬間、部屋は完全な闇に包まれ、クーダルが現れた。
タシグルはクーダルの嘘を糾弾した。クーダルはそれをあっさり認め、真犯人が自分であることを告げた。悪魔のクーダルにとっては、自分が毒を盛ったことも、嘘を教えたことも問題ではなかった。ヤーラの魂を与えるという約束をタシグルが果たさなかった、そのことが問題なのだ。彼は人間がスゥルタイを統べているのは単にラクシャーサとナーガがそうさせているからに過ぎないのに、タシグルのせいでそれも終わると言った。クーダルとシディーキは去った、間もなくスゥルタイは滅びるという、同じ言葉を残して。
その日からタシグルの生活は一変した。ナーガの屍術なしでは、アンデッドの召使いたちを制御することはできなかった。宮殿の兵士の半数はアブザン家/The Abzan Housesの侵攻で、あるいはタシグルの怒りを恐れて自らの意志で、いなくなってしまった。彼は満足な食事を得ることもできなかった。そんな中、宮殿が龍の襲撃を受けた。彼は隠し部屋に逃げ込んだが、それも一時凌ぎに過ぎなかった。
タシグルはマラング川/The Marang Riverの浅瀬に立ち、シルムガル/Silumgarに貢物を捧げた。彼がいよいよもって諦めねばならなくなった、翡翠の玉座を。シルムガルが彼に襲い掛かってくるのがわかった。彼は惨めに跪き、死を覚悟した。
登場
登場カード
カード名に登場
フレイバー・テキストに登場
- 運命再編
- 薄暗がりへの消失/Douse in Gloom、シブシグの徒党/Sibsig Host、チフス鼠/Typhoid Rats、漂う死、シルムガル/Silumgar, the Drifting Death
イラストに登場
- 運命再編
- タシグルの残虐/Tasigur's Cruelty
登場作品・登場記事
- TARKIR'S PAST/過去のタルキール(公式サイト)
- Mercy/慈悲(Uncharted Realms 2014年11月19日 Sam Stoddard著、名前のみ)
- Planeswalker's Guide to Fate Reforged/プレインズウォーカーのための『運命再編』案内(Uncharted Realms 2015年1月7日 The Magic Creative Team著)
- The Doom of the Golden Fang/黄金牙の破滅(Uncharted Realms 2015年2月4日 James Wyatt著)