土地渡り
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*優れた土地勘や身体能力を持つクリーチャーが、地形に隠れ潜んで相手の警戒網をすり抜けて行動するフレイバーの能力である。 | *優れた土地勘や身体能力を持つクリーチャーが、地形に隠れ潜んで相手の警戒網をすり抜けて行動するフレイバーの能力である。 | ||
+ | **広範囲なので、例え同じ土地渡りを持っていても別ルートから侵入すると思えばブロックされないのは納得である。 | ||
*ほとんどは[[基本土地タイプ]]に対する土地渡りだが、中には特殊な土地タイプを参照する渡りも存在する([[#基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード]]参照)。 | *ほとんどは[[基本土地タイプ]]に対する土地渡りだが、中には特殊な土地タイプを参照する渡りも存在する([[#基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード]]参照)。 | ||
**「[[伝説の土地]]渡り」や「[[基本でない土地]]渡り」は一体何に身を隠すのだろうか。 | **「[[伝説の土地]]渡り」や「[[基本でない土地]]渡り」は一体何に身を隠すのだろうか。 | ||
− | *基本土地タイプ5種類のうち、[[平地]] | + | *基本土地タイプ5種類のうち、[[平地]]に対する土地渡りだけ極端に数が少ない(他の4種は[[リミテッド・エディション]]からあるのに対し、平地は[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]が初登場)。 |
**[[森]]の中を木々に隠れて進んだり、[[島]]の周りの海に潜って進んだりは容易いが、だだっ広い平地ではなかなか身を隠せないという性質が理由として挙げられる。 | **[[森]]の中を木々に隠れて進んだり、[[島]]の周りの海に潜って進んだりは容易いが、だだっ広い平地ではなかなか身を隠せないという性質が理由として挙げられる。 | ||
− | **また、英語表記の「'''Plains'''walk」が「'''Planes'''walk(プレインズウォーク、[[次元/Plane]]渡り)」と同音である点も問題となっている。マジックにおいて「プレインズウォーク」という語は特別な意味を持っており([[キーワード処理]]の[[プレインズウォーク]]や[[カード・タイプ]]の[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]] | + | **また、英語表記の「'''Plains'''walk」が「'''Planes'''walk(プレインズウォーク、[[次元/Plane]]渡り)」と同音である点も問題となっている。マジックにおいて「プレインズウォーク」という語は特別な意味を持っており([[キーワード処理]]の[[プレインズウォーク]]や[[カード・タイプ]]の[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]、それらの設定としてのストーリー用語)、それらとの混同・誤読を防ぐために意図的に少なくされている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/modern-mailbag-2015-05-18 Modern Mailbag]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0014953/ モダン一問一答]([[Making Magic]] [[2015年]]5月18日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 |
*大抵の土地渡りを持つクリーチャーは[[緑]]なら森渡り、[[青]]なら島渡り、[[黒]]なら[[沼]]渡り、という風に「自分の色に対応する基本土地タイプ」への土地渡りを持つ。自身に馴染みのある土地に潜んで移動すると考えれば、イメージは湧きやすい。また、時には[[対抗色]]に対応する基本土地タイプを渡れる、[[色対策カード]]としての性格を持つカードもある。 | *大抵の土地渡りを持つクリーチャーは[[緑]]なら森渡り、[[青]]なら島渡り、[[黒]]なら[[沼]]渡り、という風に「自分の色に対応する基本土地タイプ」への土地渡りを持つ。自身に馴染みのある土地に潜んで移動すると考えれば、イメージは湧きやすい。また、時には[[対抗色]]に対応する基本土地タイプを渡れる、[[色対策カード]]としての性格を持つカードもある。 | ||
− | *各色に幅広く存在するため、どの色が[[色の役割|得意としている]] | + | *各色に幅広く存在するため、どの色が[[色の役割|得意としている]]とは断言しづらいが、クリーチャーの色である緑に比較的多いように思われる。特に、自身の色以外の土地への渡りはほとんどが緑である。 |
**緑はもっともメジャーな回避能力である[[飛行]]をほとんど持たないため、その代用という側面もあるのかもしれない。 | **緑はもっともメジャーな回避能力である[[飛行]]をほとんど持たないため、その代用という側面もあるのかもしれない。 | ||
+ | **逆に白は他と比較して明らかに少なく、渡りを持つ白のクリーチャーは[[多色]]を含めても10種類に満たない(渡りが常磐木から外れた時点)。 | ||
*[[Illusionary Presence]]や[[旅人の外套/Traveler's Cloak]]は好きな土地渡り能力を与えることができる。土地タイプなら何でも良いので、[[棲み家]]渡りとか[[ウルザの]]渡りなども可能。 | *[[Illusionary Presence]]や[[旅人の外套/Traveler's Cloak]]は好きな土地渡り能力を与えることができる。土地タイプなら何でも良いので、[[棲み家]]渡りとか[[ウルザの]]渡りなども可能。 | ||
*[[アングルード]]には'''[[Hurloon Wrangler|デニム渡り]]'''という土地以外を参照する特殊な「〜渡り」が存在するが、この「デニム」はサブタイプでも特殊タイプでもないため、任意のタイプに対する土地渡りを与える[[効果]]でデニム渡りを与えることはできない。 | *[[アングルード]]には'''[[Hurloon Wrangler|デニム渡り]]'''という土地以外を参照する特殊な「〜渡り」が存在するが、この「デニム」はサブタイプでも特殊タイプでもないため、任意のタイプに対する土地渡りを与える[[効果]]でデニム渡りを与えることはできない。 | ||
*[[中国語版]]の訳語は「'''行者'''」。「沼澤行者(沼渡り)」などと表現される。 | *[[中国語版]]の訳語は「'''行者'''」。「沼澤行者(沼渡り)」などと表現される。 | ||
− | *かつては常磐木能力として多くのセットに収録されていたが、[[マジック・オリジン]] | + | *かつては常磐木能力として多くのセットに収録されていたが、[[マジック・オリジン]]以降は常盤木から土地渡りが外され、新規カードを作成しない方針が示された。理由として、対応する土地を持っていない相手にはまったく効果がなく、一方で持っている相手には効果が高すぎて[[ゲーム]]がつまらなくなる、という極端な性質が挙げられている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/evergreen-eggs-ham-2015-06-08 Evergreen Eggs & Ham]/[https://magic.wizards.com/ja/ja_mm_20150608 常磐木な日常](Making Magic 2015年6月8日 Mark Rosewater著)</ref>。 |
**それに伴い[[プレイヤー]]にとって馴染みのないキーワード能力となることを見越して、マジック・オリジン発売に合わせた[[2015年]]7月の[[オラクル]]更新で、土地渡りを持つ多数のカードに[[注釈文]]が追加された。 | **それに伴い[[プレイヤー]]にとって馴染みのないキーワード能力となることを見越して、マジック・オリジン発売に合わせた[[2015年]]7月の[[オラクル]]更新で、土地渡りを持つ多数のカードに[[注釈文]]が追加された。 | ||
− | + | **この決定は[[スタンダード]]向け[[カード・セット]]に限ったもののようで、[[統率者2018]]では[[ウィンドグレイス卿/Lord Windgrace]]、[[モダンホライゾン2]]では[[リスの将軍、サワギバ/Chatterfang, Squirrel General]]他など新規のカードが登場している。 | |
==基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード== | ==基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード== | ||
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|[[伝説の土地]]渡り(Legendary landwalk)||[[Livonya Silone]]、[[最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitor]] | |[[伝説の土地]]渡り(Legendary landwalk)||[[Livonya Silone]]、[[最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitor]] | ||
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2023年10月30日 (月) 12:24時点における最新版
土地渡り/Landwalk | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.14 |
土地渡り(とちわたり)/Landwalkは、マジック初期から存在し、かつては常磐木であったキーワード能力。通常、「〜渡り/〜walk」と書かれ、「〜」には土地関連のサブタイプや特殊タイプが入る。これは常在型能力(回避能力)である。
Rushwood Dryad / ラッシュウッドのドライアド (1)(緑)
クリーチャー — ドライアド(Dryad)
クリーチャー — ドライアド(Dryad)
森渡り(このクリーチャーは、防御プレイヤーが森(Forest)をコントロールしているかぎりブロックされない。)
2/1Ayumi, the Last Visitor / 最後に訪れしもの、亜楡身 (3)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー — スピリット(Spirit)
伝説のクリーチャー — スピリット(Spirit)
伝説の土地渡り(このクリーチャーは、防御プレイヤーが伝説の土地をコントロールしているかぎりブロックされない。)
7/3[編集] 定義
土地渡り/Landwalkは回避能力である。
土地渡りを持つクリーチャーは、防御プレイヤーが指定されたタイプすべてに合致する土地を1つでもコントロールしている限りブロックされない。
[編集] 解説
[編集] ルール
- 飛行などとは違って、同じ土地渡りを持っていてもブロックはできない。通りの気転/Street SavvyやLord Magnusのようなカードでもない限り、ほぼ完全なアンブロッカブルである。
- 何らかの理由で、土地ではないパーマネントが土地渡りで指定されたタイプを持っていても、それを渡ることはできない。あくまで「指定されたタイプを持っている土地」でなければならない。
[編集] その他
- 優れた土地勘や身体能力を持つクリーチャーが、地形に隠れ潜んで相手の警戒網をすり抜けて行動するフレイバーの能力である。
- 広範囲なので、例え同じ土地渡りを持っていても別ルートから侵入すると思えばブロックされないのは納得である。
- ほとんどは基本土地タイプに対する土地渡りだが、中には特殊な土地タイプを参照する渡りも存在する(#基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード参照)。
- 基本土地タイプ5種類のうち、平地に対する土地渡りだけ極端に数が少ない(他の4種はリミテッド・エディションからあるのに対し、平地はレジェンドが初登場)。
- 大抵の土地渡りを持つクリーチャーは緑なら森渡り、青なら島渡り、黒なら沼渡り、という風に「自分の色に対応する基本土地タイプ」への土地渡りを持つ。自身に馴染みのある土地に潜んで移動すると考えれば、イメージは湧きやすい。また、時には対抗色に対応する基本土地タイプを渡れる、色対策カードとしての性格を持つカードもある。
- 各色に幅広く存在するため、どの色が得意としているとは断言しづらいが、クリーチャーの色である緑に比較的多いように思われる。特に、自身の色以外の土地への渡りはほとんどが緑である。
- Illusionary Presenceや旅人の外套/Traveler's Cloakは好きな土地渡り能力を与えることができる。土地タイプなら何でも良いので、棲み家渡りとかウルザの渡りなども可能。
- アングルードにはデニム渡りという土地以外を参照する特殊な「〜渡り」が存在するが、この「デニム」はサブタイプでも特殊タイプでもないため、任意のタイプに対する土地渡りを与える効果でデニム渡りを与えることはできない。
- 中国語版の訳語は「行者」。「沼澤行者(沼渡り)」などと表現される。
- かつては常磐木能力として多くのセットに収録されていたが、マジック・オリジン以降は常盤木から土地渡りが外され、新規カードを作成しない方針が示された。理由として、対応する土地を持っていない相手にはまったく効果がなく、一方で持っている相手には効果が高すぎてゲームがつまらなくなる、という極端な性質が挙げられている[2]。
- それに伴いプレイヤーにとって馴染みのないキーワード能力となることを見越して、マジック・オリジン発売に合わせた2015年7月のオラクル更新で、土地渡りを持つ多数のカードに注釈文が追加された。
- この決定はスタンダード向けカード・セットに限ったもののようで、統率者2018ではウィンドグレイス卿/Lord Windgrace、モダンホライゾン2ではリスの将軍、サワギバ/Chatterfang, Squirrel General他など新規のカードが登場している。
[編集] 基本土地タイプ以外に対する土地渡りを持つ・与えるカード
能力名 | 該当カード |
---|---|
基本でない土地渡り(Nonbasic landwalk) | 世慣れたドライアド/Dryad Sophisticate、先駆者の長靴/Trailblazer's Boots |
伝説の土地渡り(Legendary landwalk) | Livonya Silone、最後に訪れしもの、亜楡身/Ayumi, the Last Visitor |
砂漠渡り(Desertwalk) | Desert Nomads、砂の造物師、ハゼゾン/Hazezon, Shaper of Sand |
氷雪土地渡り(Snow landwalk) | Barbarian Guides、ゾンビの犬ぞり乗り/Zombie Musher |
氷雪沼渡り(Snow swampwalk) | リム=ドゥールの軍勢/Legions of Lim-Dul |
氷雪森渡り(Snow forestwalk) | Rime Dryad |
プレイヤーが指定した土地タイプに対する土地渡り | Illusionary Presence、旅人の外套/Traveler's Cloak |
アーティファクト・土地渡り(Artifact landwalk) | ヴェクティスの手袋/Vectis Gloves |
雪かぶり平地渡り(Snow-covered plainswalk) | Old Fogey(アンヒンジド) |
デニム渡り(Denimwalk) | Hurloon Wrangler(アングルード) |
[編集] 脚注
- ↑ Modern Mailbag/モダン一問一答(Making Magic 2015年5月18日 Mark Rosewater著)
- ↑ Evergreen Eggs & Ham/常磐木な日常(Making Magic 2015年6月8日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.14 土地渡り/Landwalk
- 702.14a 土地渡りは、オブジェクトのルール・テキストに「[[[タイプ]]]渡り/[type]walk」と書かれる能力の総称である。通常は、[[[タイプ]]]部分は土地タイプであるが、土地というカード・タイプと、いずれかの土地タイプ、特殊タイプ、あるいはそれらの組み合わせでありうる。
- 702.14b 土地渡りは回避能力である。
- 702.14c 土地渡りを持つクリーチャーは、防御プレイヤーが指定された土地タイプを持つ(「島渡り」)、指定されたタイプや特殊タイプを持つ(「アーティファクト・土地渡り」)、指定されたタイプや特殊タイプを持たない(「基本でない土地渡り」)、指定されたタイプや特殊タイプとサブタイプの両方を持つ(「氷雪・沼渡り」)、といった条件に合致する土地を1つでもコントロールしている限りブロックされない(rule 509〔ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照)。
- 702.14d 土地渡り 能力は互いを「相殺」しない。
- 702.14e 1体のクリーチャーに同じ土地渡りを複数持たせても効果は変わらない。
- 702.14 土地渡り/Landwalk
- 702 キーワード能力