サメ台風/Shark Typhoon
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− | 非[[クリーチャー]][[呪文]]を[[唱える]]ことで[[飛行]] | + | 非[[クリーチャー]][[呪文]]を[[唱える]]ことで[[飛行]]を持つ[[サメ]]・[[トークン]]が次々[[生成]]される[[エンチャント]]。[[サイクリング誘発型能力]]でもサメを生成できる。 |
− | + | エンチャントとしての性能は[[機械医学的召喚/Metallurgic Summonings]]の[[リメイク]]といったところ。本体の[[マナ・コスト]]は1マナ[[重い|重く]]なっており、動き出しがさらに遅くなってしまったものの、トークンは飛行を持つ上にクリーチャーでない呪文全般で[[誘発]]するようになっており、トークン生成の性能は大幅に向上している。首尾よくトークン生成まで漕ぎ着けることができれば、元の呪文と相まって非常に高い制圧力を発揮し、物量で圧殺できる。[[カードプール]]の広い[[フォーマット]]ならば[[ピッチスペル]]など[[マナ]]のかからない手段でさらに隙を消せる。 | |
− | + | サイクリング誘発型能力は[[X]]可変のトークン生成効果であり、Xがクリーチャーの頭数か[[サイズ]]かという違いはあるが、かつて猛威を振るった[[正義の命令/Decree of Justice]]を彷彿とさせる。実質的に「[[打ち消されない]]、[[キャントリップ]]付きのトークン生成[[インスタント]]」として扱える優秀な能力で、X=1からでも[[コスト・パフォーマンス]]は十分実用に堪える水準で、状況に応じて[[サイズ]]を大きくしていったり、逆にX=0で普通の2マナのサイクリングとしてしまうこともできる。もちろん[[攻撃クリーチャー]]を討ち取る[[コンバット・トリック]]として用いることも可能。サイクリングは呪文ではなく[[起動型能力]]であるため、自分の[[創案の火/Fires of Invention]]や[[対戦相手]]の[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]などの影響を受けない点も見逃せないポイント。打ち消されない呪文にも効果がある[[アショクの消去/Ashiok's Erasure]]でも止められないため強気に使っていけるだろう。 | |
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+ | 総合的に見て、サイクリングにより[[腐る]]リスクが少なく、それでいてどちらを本命に据える場合でも優秀なコスト・パフォーマンスを発揮してくれる、フレキシブルかつパワフルなカードである。特に[[コントロールデッキ]]におけるユーティリティ・カードとしての性能が優れており、[[スタンダード]]では登場直後から、[[青白コントロール/スタンダード/ラヴニカのギルド~基本セット2021期|青白コントロール]]、[[ヨーリオン・コントロール#ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ヨーリオン・コントロール]]、[[カヒーラ・コントロール#ラヴニカのギルド~基本セット2021期|カヒーラ・コントロール]]、[[ルーカ・コンボ]]などといった、[[青]]を含む様々な[[デッキ]]で採用されている。 | ||
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+ | 他の主要[[フォーマット]]においても余さず活躍の機会を見つけている。一般的な[[打ち消す|打ち消し]]が効かず[[土地]]を立たせながら圧力をかけていける強さ、またエンチャント側としても出しさえすれば打ち消しで守り続けるだけでゲームエンドまでもって行ける性質は、むしろ[[パイオニア]]以下のフォーマットの方が噛み合っているとまで言える。[[荒野の再生/Wilderness Reclamation]]との相性の良さは特筆に値し、[[パイオニア]]・[[モダン]]では高確率で併用される。[[レガシー]]ではこれを[[キーカード]]とした[[サメ補充]]を成立させた。 | ||
[[リミテッド]]では非クリーチャー呪文を揃えるのが難しいが、基本的にサイクリングで使うと考えても十分採用に値する。[[コンボ]]としては1枚で3回までの[[誘発]]が可能な[[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]]が筆頭、無難なところでは[[願い与えの加護/Boon of the Wish-Giver]]などが狙い目だろう。 | [[リミテッド]]では非クリーチャー呪文を揃えるのが難しいが、基本的にサイクリングで使うと考えても十分採用に値する。[[コンボ]]としては1枚で3回までの[[誘発]]が可能な[[出現の根本原理/Emergent Ultimatum]]が筆頭、無難なところでは[[願い与えの加護/Boon of the Wish-Giver]]などが狙い目だろう。 | ||
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*X=0でサイクリングした場合でも0/0のサメ・トークンが生成される。通常は[[状況起因処理]]で即座に[[墓地に置く|墓地に置かれる]]が、クリーチャーが[[戦場に出る]]または[[死亡]]することで[[誘発]]する[[能力]]と組み合わせることができる。また、[[タフネス]]への継続的な[[修整]]を与える効果がある場合は生き残らせることも可能。 | *X=0でサイクリングした場合でも0/0のサメ・トークンが生成される。通常は[[状況起因処理]]で即座に[[墓地に置く|墓地に置かれる]]が、クリーチャーが[[戦場に出る]]または[[死亡]]することで[[誘発]]する[[能力]]と組み合わせることができる。また、[[タフネス]]への継続的な[[修整]]を与える効果がある場合は生き残らせることも可能。 | ||
+ | *Xの値はサイクリング能力の[[起動]]時に選ぶ。サイクリング誘発型能力の[[解決]]時に選択する正義の命令と比較すると、[[もみ消し/Stifle]]などで[[打ち消す|打ち消された]]場合はこちらの方が被害が大きい。 | ||
+ | *[[新ファイレクシア/New Phyrexia|ファイレクシア]]流にアレンジすると[[金属の徒党の種子鮫/Chrome Host Seedshark]]になる。 | ||
+ | *強風によってサメが空を飛ぶというモチーフは映画「[[Wikipedia:ja:シャークネード|シャークネード]]」の[[オマージュ]]と思われる。また同作の邦題の一つが「シャークネード サメ台風」であり、このカードの日本語名と一致している。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033936/ 『イコリア:巨獣の棲処』と『統率者(2020年版)』のトークン]([[Daily MTG]] 2020年4月9日) | *[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033936/ 『イコリア:巨獣の棲処』と『統率者(2020年版)』のトークン]([[Daily MTG]] 2020年4月9日) | ||
*[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:イコリア:巨獣の棲処]] - [[レア]] | ||
+ | *[[Secret Lair 30th Anniversary Countdown Kit]] |
2024年7月14日 (日) 14:07時点における最新版
エンチャント
あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、飛行を持つ青のX/Xのサメ(Shark)・クリーチャー・トークン1体を生成する。Xは、その呪文のマナ総量に等しい。
サイクリング(X)(1)(青)((X)(1)(青),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
あなたがサメ台風をサイクリングしたとき、飛行を持つ青のX/Xのサメ・クリーチャー・トークン1体を生成する。
非クリーチャー呪文を唱えることで飛行を持つサメ・トークンが次々生成されるエンチャント。サイクリング誘発型能力でもサメを生成できる。
エンチャントとしての性能は機械医学的召喚/Metallurgic Summoningsのリメイクといったところ。本体のマナ・コストは1マナ重くなっており、動き出しがさらに遅くなってしまったものの、トークンは飛行を持つ上にクリーチャーでない呪文全般で誘発するようになっており、トークン生成の性能は大幅に向上している。首尾よくトークン生成まで漕ぎ着けることができれば、元の呪文と相まって非常に高い制圧力を発揮し、物量で圧殺できる。カードプールの広いフォーマットならばピッチスペルなどマナのかからない手段でさらに隙を消せる。
サイクリング誘発型能力はX可変のトークン生成効果であり、Xがクリーチャーの頭数かサイズかという違いはあるが、かつて猛威を振るった正義の命令/Decree of Justiceを彷彿とさせる。実質的に「打ち消されない、キャントリップ付きのトークン生成インスタント」として扱える優秀な能力で、X=1からでもコスト・パフォーマンスは十分実用に堪える水準で、状況に応じてサイズを大きくしていったり、逆にX=0で普通の2マナのサイクリングとしてしまうこともできる。もちろん攻撃クリーチャーを討ち取るコンバット・トリックとして用いることも可能。サイクリングは呪文ではなく起動型能力であるため、自分の創案の火/Fires of Inventionや対戦相手の時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerなどの影響を受けない点も見逃せないポイント。打ち消されない呪文にも効果があるアショクの消去/Ashiok's Erasureでも止められないため強気に使っていけるだろう。
総合的に見て、サイクリングにより腐るリスクが少なく、それでいてどちらを本命に据える場合でも優秀なコスト・パフォーマンスを発揮してくれる、フレキシブルかつパワフルなカードである。特にコントロールデッキにおけるユーティリティ・カードとしての性能が優れており、スタンダードでは登場直後から、青白コントロール、ヨーリオン・コントロール、カヒーラ・コントロール、ルーカ・コンボなどといった、青を含む様々なデッキで採用されている。
他の主要フォーマットにおいても余さず活躍の機会を見つけている。一般的な打ち消しが効かず土地を立たせながら圧力をかけていける強さ、またエンチャント側としても出しさえすれば打ち消しで守り続けるだけでゲームエンドまでもって行ける性質は、むしろパイオニア以下のフォーマットの方が噛み合っているとまで言える。荒野の再生/Wilderness Reclamationとの相性の良さは特筆に値し、パイオニア・モダンでは高確率で併用される。レガシーではこれをキーカードとしたサメ補充を成立させた。
リミテッドでは非クリーチャー呪文を揃えるのが難しいが、基本的にサイクリングで使うと考えても十分採用に値する。コンボとしては1枚で3回までの誘発が可能な出現の根本原理/Emergent Ultimatumが筆頭、無難なところでは願い与えの加護/Boon of the Wish-Giverなどが狙い目だろう。
- X=0でサイクリングした場合でも0/0のサメ・トークンが生成される。通常は状況起因処理で即座に墓地に置かれるが、クリーチャーが戦場に出るまたは死亡することで誘発する能力と組み合わせることができる。また、タフネスへの継続的な修整を与える効果がある場合は生き残らせることも可能。
- Xの値はサイクリング能力の起動時に選ぶ。サイクリング誘発型能力の解決時に選択する正義の命令と比較すると、もみ消し/Stifleなどで打ち消された場合はこちらの方が被害が大きい。
- ファイレクシア流にアレンジすると金属の徒党の種子鮫/Chrome Host Seedsharkになる。
- 強風によってサメが空を飛ぶというモチーフは映画「シャークネード」のオマージュと思われる。また同作の邦題の一つが「シャークネード サメ台風」であり、このカードの日本語名と一致している。