滅び/Damnation
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− | 元祖は[[白]]のカードであるが、[[タイムシフト]] | + | ==解説== |
+ | 元祖は[[白]]のカードであるが、[[タイムシフト|カラーシフト]]してみればこれほどまで[[色の役割]]に相応しい効果も無いだろう。すべてのクリーチャーに対する究極的な[[除去]]であり、その威力は説明の必要すら無いシンプルかつ圧倒的なもの。優秀な[[単体除去]]にこれが加わることで、黒相手にクリーチャーで挑む事が更に難しくなる。神の怒りの為に白の投入を余儀なくされていた[[デッキ]]に新たな色の可能性をもたらし、[[環境]]にも多大な影響を与えた。 | ||
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*同じく[[タイムシフト]]してきた[[ブラストダーム/Blastoderm]]こと、[[カルシダーム/Calciderm]]への対処法のひとつ。 | *同じく[[タイムシフト]]してきた[[ブラストダーム/Blastoderm]]こと、[[カルシダーム/Calciderm]]への対処法のひとつ。 | ||
*最大の欠点である[[色拘束]]の問題を解決できる[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]との相性は抜群。同時に登場したため[[時のらせんブロック構築]]でも共存しており、上記の活躍の原動力となった。 | *最大の欠点である[[色拘束]]の問題を解決できる[[ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth]]との相性は抜群。同時に登場したため[[時のらせんブロック構築]]でも共存しており、上記の活躍の原動力となった。 | ||
− | *グランプリ京都07でいち早く滅び採用の[[青黒トロン|青黒コントロール]]を作成、惜しくも9位という結果だった[[八十岡翔太]] | + | *カラーシフトカード全般に言えることだが、神の怒りと比べ、色が変わったことで[[色対策カード]]への強弱が変わっている点も留意しておきたい。とは言え、[[パーマネント]]に対する色対策カードと異なり、呪文(特にこれのように[[対象]]を取らないもの)や[[カード]]に対する色対策カードは絶対数が少ない上に、[[トーナメント]]で実用的なものに至ってはかなり数が限られる(→[[対白カード]]、[[対黒カード]])。差を感じる機会はあまりないだろう。 |
− | **ただし、同記事のライターである[[浅原晃]] | + | *グランプリ京都07でいち早く滅び採用の[[青黒トロン|青黒コントロール]]を作成、惜しくも9位という結果だった[[八十岡翔太]]は、「滅びは神の怒りの何倍も強い」と発言している<ref>[http://web.archive.org/web/20091012123148/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/asahara/20070330dtb/index.html#011 Standard Deck to Beat 2007(Internet Archive)](タカラトミー公式HP [[浅原晃]]著)</ref>。もちろん[[色]]以外に性能の差はなく、色の役割上[[手札破壊]]と組み合わせやすい事による[[シナジー]]面を考慮したものである。曰く、[[青]]い神の怒りがあれば最強とのことらしい。 |
+ | **ただし、同記事のライターである[[浅原晃]]は「白に比べれば、黒という色は《神の怒り》があったとしてもタイトであるので、[[プレイング]]に自信のある八十岡らしい発言と言えるかもしれない」と述べており、必ずしも滅びのほうが強い訳ではない。 | ||
+ | ==[[イラスト]]== | ||
+ | *[[次元の混乱]]版は{{Gatherer|id=141612}}といい、あえて[[フレイバー・テキスト]]を書かずシンプルにまとめた[[ルール文章]]といい、全般に神の怒りになぞらえたデザインである。イラストレーターも同じ[[Kev Walker]]。 | ||
+ | **[[第7版]]以降の{{Gatherer|id=148397|神の怒りのイラスト}}が「人々を吹き飛ばしている」のに対して、これは「人々を吸い込んでいる」<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-january-2007-2007-01-01 Card of the Day - January 2007](Feature 24日)</ref><ref>[http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200701.shtml Card of the Day (2007/01)](個人サイト「Abominable Empire」 上の記事の邦訳)</ref>。 | ||
+ | **神の怒りのイラストが滅びに変わるアニメーションが2007年の元旦に[[Magicthegathering.com]]のトップページを飾り、多くのプレイヤーの度肝を抜いた。 | ||
+ | **[[プレイヤー褒賞プログラムプロモ]]バージョンが存在する<ref>[https://scryfall.com/card/p08/1/damnation Damnation - Magic Player Rewards 2008 (P08) - Scryfall]</ref>。こちらも褒賞プログラムプロモの神の怒りと対になったようなイラストになっている<ref>[https://scryfall.com/card/p07/1/wrath-of-god Wrath of God - Magic Player Rewards 2007 (P07) - Scryfall]</ref>。 | ||
+ | ==その他== | ||
*黒が強い[[トーメント]]の、同じく黒の全体除去である[[もぎとり/Mutilate]]とは比較できる。[[Hellfire]]と比べると隔世の感がある。 | *黒が強い[[トーメント]]の、同じく黒の全体除去である[[もぎとり/Mutilate]]とは比較できる。[[Hellfire]]と比べると隔世の感がある。 | ||
− | *[[From the Vault:Annihilation]]に収録される予定だったが、同時期に[[基本セット2015]]への[[再録]]が検討されている内に機会を逃した。一方再録の話も開発中に[[黒単信心]]が環境を席巻し、これ以上の強化を避けるために流れてしまった<ref>[ | + | *このカード自体が神の怒りのカラーシフトなのだが、後の[[モダンホライゾン2]]ではさらなるバリエーションとしてこのカードの名前と神の怒りの機能を併せ持った[[滅ぼし/Damn]]が登場している。 |
− | + | *[[From the Vault:Annihilation]]に収録される予定だったが、同時期に[[基本セット2015]]への[[再録]]が検討されている内に機会を逃した。一方再録の話も開発中に[[黒単信心]]が環境を席巻し、これ以上の強化を避けるために流れてしまった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/took-us-long-enough-2017-02-27 Took Us Long Enough](Card Preview 2017年2月27日)</ref>。 | |
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*[[カード個別評価:次元の混乱タイムシフト]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:次元の混乱タイムシフト]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:時のらせんリマスター]] - [[神話レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:ダブルマスターズ2022]] - [[レア]] | ||
*[[カード個別評価:モダンマスターズ2017]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:モダンマスターズ2017]] - [[レア]] | ||
+ | *[[カード個別評価:スペシャルゲスト#ダスクモーン:戦慄の館]] - [[神話レア]] | ||
*[[Amonkhet Invocations]] | *[[Amonkhet Invocations]] | ||
− | *[[Secret Lair Drop Series#Artist Series: Seb McKinnon|Secret Lair Drop Series: Artist Series: Seb McKinnon]] | + | *[[Secret Lair Drop Series/2020年#Artist Series: Seb McKinnon|Secret Lair Drop Series: Artist Series: Seb McKinnon]] |
2024年9月5日 (木) 11:05時点における最新版
次元の混乱の発表当初から話題の筆頭となった、黒い神の怒り/Wrath of God。全てのクリーチャーに文字通りの「滅び」をもたらす。
目次 |
[編集] 解説
元祖は白のカードであるが、カラーシフトしてみればこれほどまで色の役割に相応しい効果も無いだろう。すべてのクリーチャーに対する究極的な除去であり、その威力は説明の必要すら無いシンプルかつ圧倒的なもの。優秀な単体除去にこれが加わることで、黒相手にクリーチャーで挑む事が更に難しくなる。神の怒りの為に白の投入を余儀なくされていたデッキに新たな色の可能性をもたらし、環境にも多大な影響を与えた。
次元の混乱が解禁された直後のグランプリ京都07では、それまでに黒をメインとしたコントロールデッキがほとんどなかったこともあり、下馬評ほどの活躍はなかったが、その後は青黒コントロールなどが続々開発され、存分に存在感を発揮した。特に他に有力な全体除去の無い時のらせんブロック構築では圧倒的な影響力を有し、実際このカードを最大限に利用する青黒コントロールがプロツアー横浜07の上位3人を独占する結果になった。
黒単貴重品室がモダンに成立するとそちらの主力除去としても居場所を見つけた。
- 同じくタイムシフトしてきたブラストダーム/Blastodermこと、カルシダーム/Calcidermへの対処法のひとつ。
- 最大の欠点である色拘束の問題を解決できるヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmothとの相性は抜群。同時に登場したため時のらせんブロック構築でも共存しており、上記の活躍の原動力となった。
- カラーシフトカード全般に言えることだが、神の怒りと比べ、色が変わったことで色対策カードへの強弱が変わっている点も留意しておきたい。とは言え、パーマネントに対する色対策カードと異なり、呪文(特にこれのように対象を取らないもの)やカードに対する色対策カードは絶対数が少ない上に、トーナメントで実用的なものに至ってはかなり数が限られる(→対白カード、対黒カード)。差を感じる機会はあまりないだろう。
- グランプリ京都07でいち早く滅び採用の青黒コントロールを作成、惜しくも9位という結果だった八十岡翔太は、「滅びは神の怒りの何倍も強い」と発言している[1]。もちろん色以外に性能の差はなく、色の役割上手札破壊と組み合わせやすい事によるシナジー面を考慮したものである。曰く、青い神の怒りがあれば最強とのことらしい。
[編集] イラスト
- 次元の混乱版はイラストといい、あえてフレイバー・テキストを書かずシンプルにまとめたルール文章といい、全般に神の怒りになぞらえたデザインである。イラストレーターも同じKev Walker。
- 第7版以降の神の怒りのイラストが「人々を吹き飛ばしている」のに対して、これは「人々を吸い込んでいる」[2][3]。
- 神の怒りのイラストが滅びに変わるアニメーションが2007年の元旦にMagicthegathering.comのトップページを飾り、多くのプレイヤーの度肝を抜いた。
- プレイヤー褒賞プログラムプロモバージョンが存在する[4]。こちらも褒賞プログラムプロモの神の怒りと対になったようなイラストになっている[5]。
[編集] その他
- 黒が強いトーメントの、同じく黒の全体除去であるもぎとり/Mutilateとは比較できる。Hellfireと比べると隔世の感がある。
- このカード自体が神の怒りのカラーシフトなのだが、後のモダンホライゾン2ではさらなるバリエーションとしてこのカードの名前と神の怒りの機能を併せ持った滅ぼし/Damnが登場している。
- From the Vault:Annihilationに収録される予定だったが、同時期に基本セット2015への再録が検討されている内に機会を逃した。一方再録の話も開発中に黒単信心が環境を席巻し、これ以上の強化を避けるために流れてしまった[6]。
[編集] 脚注
- ↑ Standard Deck to Beat 2007(Internet Archive)(タカラトミー公式HP 浅原晃著)
- ↑ Card of the Day - January 2007(Feature 24日)
- ↑ Card of the Day (2007/01)(個人サイト「Abominable Empire」 上の記事の邦訳)
- ↑ Damnation - Magic Player Rewards 2008 (P08) - Scryfall
- ↑ Wrath of God - Magic Player Rewards 2007 (P07) - Scryfall
- ↑ Took Us Long Enough(Card Preview 2017年2月27日)
[編集] 参考
- 壁紙(Complete List of Wallpapers) - 「Damnation」で検索 次元の混乱版・Secret Lair版が存在
- リセットカード
- カード個別評価:次元の混乱タイムシフト - レア
- カード個別評価:時のらせんリマスター - 神話レア
- カード個別評価:ダブルマスターズ2022 - レア
- カード個別評価:モダンマスターズ2017 - レア
- カード個別評価:スペシャルゲスト#ダスクモーン:戦慄の館 - 神話レア
- Amonkhet Invocations
- Secret Lair Drop Series: Artist Series: Seb McKinnon