トランプル
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==定義== | ==定義== | ||
− | トランプルを持つ攻撃クリーチャーの[[コントローラー]]は、まずそれを[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]した[[クリーチャー]]に[[ダメージ]]を割り振る。それらの[[ブロック・クリーチャー]]すべてに[[致死ダメージ]]が割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは[[余剰のダメージ]]をブロック・クリーチャーと[[防御プレイヤー]] | + | トランプルを持つ攻撃クリーチャーの[[コントローラー]]は、まずそれを[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]した[[クリーチャー]]に[[ダメージ]]を割り振る。それらの[[ブロック・クリーチャー]]すべてに[[致死ダメージ]]が割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは[[余剰のダメージ]]をブロック・クリーチャーと[[防御プレイヤー]]、または攻撃している[[プレインズウォーカー]]、または攻撃している[[バトル]]に選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る[[能力]]や[[効果]]は考慮に入れない。コントローラーはそれらのクリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルにはダメージを割り振ることはできない。 |
− | + | トランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージはすべて攻撃した先のプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振られる。 | |
− | トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが[[戦場を離れる|戦場を離れて]]いたり、その[[忠誠度]] | + | トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが[[戦場を離れる|戦場を離れて]]いたり、その[[忠誠度]]以上の戦闘ダメージが割り振れる状態であっても、戦闘ダメージを防御プレイヤーに割り振ることはできない。バトルについても同様。 |
===プレインズウォーカー越えトランプル/Trample over planeswalkers=== | ===プレインズウォーカー越えトランプル/Trample over planeswalkers=== | ||
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==解説== | ==解説== | ||
− | 攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャーを踏み潰し、そのまま'''貫通''' | + | 攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャーを踏み潰し、そのまま'''貫通'''して防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルまで突っ込んでいくイメージの能力。プレインズウォーカー越えの場合はさらにプレインズウォーカーも貫通する。 |
通常はどんな[[大型クリーチャー]]であっても、ブロックさえすればそれを盾に身を守ることができるが、トランプルを持つ攻撃クリーチャーの場合は[[タフネス]]の小さいクリーチャーでブロック([[チャンプブロック]])してもあまり効果がない。定義上では[[回避能力]]ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。 | 通常はどんな[[大型クリーチャー]]であっても、ブロックさえすればそれを盾に身を守ることができるが、トランプルを持つ攻撃クリーチャーの場合は[[タフネス]]の小さいクリーチャーでブロック([[チャンプブロック]])してもあまり効果がない。定義上では[[回避能力]]ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。 | ||
− | + | 直感的にある程度ルールは理解しても、細かい運用になると初心者が混乱する能力。 | |
どの[[色]]にも存在するが、[[色の役割]]として特に[[緑]]が最も得意とするキーワード能力であり、[[赤]]が2番手である。 | どの[[色]]にも存在するが、[[色の役割]]として特に[[緑]]が最も得意とするキーワード能力であり、[[赤]]が2番手である。 | ||
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**ブロック・クリーチャーが既にダメージを受けている場合、それも考慮する。合計して致死ダメージに達する分だけクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロック・クリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。 | **ブロック・クリーチャーが既にダメージを受けている場合、それも考慮する。合計して致死ダメージに達する分だけクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロック・クリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。 | ||
**攻撃クリーチャーが[[接死]]を持つ場合、0点でない戦闘ダメージはすべて致死ダメージとして扱う。ブロック・クリーチャーに1点でも戦闘ダメージを割り振れば、残りの戦闘ダメージをどのように割り振ってもよい。 | **攻撃クリーチャーが[[接死]]を持つ場合、0点でない戦闘ダメージはすべて致死ダメージとして扱う。ブロック・クリーチャーに1点でも戦闘ダメージを割り振れば、残りの戦闘ダメージをどのように割り振ってもよい。 | ||
− | *トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが[[戦場]] | + | *トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが[[戦場]]に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振られる。 |
*プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。 | *プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。 | ||
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*[[常磐木]]能力のひとつとしてさまざまな[[エキスパンション]]に登場する定番能力ではあるが、ルール上複雑であるため、[[第6版]]から[[第8版]]までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、[[第9版]]でプロテクションとともに復活している。 | *[[常磐木]]能力のひとつとしてさまざまな[[エキスパンション]]に登場する定番能力ではあるが、ルール上複雑であるため、[[第6版]]から[[第8版]]までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、[[第9版]]でプロテクションとともに復活している。 | ||
*[[イコリア:巨獣の棲処]]ではトランプルのルールが拡大される形で[[余剰のダメージ]]のルールが定義され、同能力を持てない[[火力]][[呪文]]もダメージを'''貫通'''できるようになった([[炎の氾濫/Flame Spill]]など)<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033938/ 『イコリア:巨獣の住処』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)]([[Daily MTG]] 2020年4月13日)</ref>。 | *[[イコリア:巨獣の棲処]]ではトランプルのルールが拡大される形で[[余剰のダメージ]]のルールが定義され、同能力を持てない[[火力]][[呪文]]もダメージを'''貫通'''できるようになった([[炎の氾濫/Flame Spill]]など)<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033938/ 『イコリア:巨獣の住処』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)]([[Daily MTG]] 2020年4月13日)</ref>。 | ||
− | *トランプルを持つことを参照するカードとして、[[クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero]]、[[絡め汁/Tanglesap]]、[[ムウォンヴーリーの獣記し/Mwonvuli Beast Tracker]]、[[強行突破/Ram Through]]、[[角突きの導師/Hornbash Mentor]]、[[クオーツウッドの壊し屋/Quartzwood Crasher]]、[[貫禄ある野生眷者/Proud Wildbonder]]が存在する。 | + | *トランプルを持つことを参照するカードとして、[[クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero]]、[[絡め汁/Tanglesap]]、[[ムウォンヴーリーの獣記し/Mwonvuli Beast Tracker]]、[[強行突破/Ram Through]]、[[角突きの導師/Hornbash Mentor]]、[[クオーツウッドの壊し屋/Quartzwood Crasher]]、[[貫禄ある野生眷者/Proud Wildbonder]]、[[時を超えた英雄、ミンスクとブー/Minsc & Boo, Timeless Heroes]]が存在する。 |
*接死と相互作用するが、トランプルと接死を一緒に持つカードは[[石塚の放浪者/Cairn Wanderer]]のようなキーワード能力をすべて得られるタイプのカード以外は存在しない<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018183/ 「お電話ありがとうございます」](Making Magic 2016年12月12日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | *接死と相互作用するが、トランプルと接死を一緒に持つカードは[[石塚の放浪者/Cairn Wanderer]]のようなキーワード能力をすべて得られるタイプのカード以外は存在しない<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0018183/ 「お電話ありがとうございます」](Making Magic 2016年12月12日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | ||
*簡易版として、「[[スーパートランプル]]」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではなく、またトランプルと上位互換・下位互換の関係にない。 | *簡易版として、「[[スーパートランプル]]」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではなく、またトランプルと上位互換・下位互換の関係にない。 | ||
*Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。 | *Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。 | ||
+ | *[[2024年]]11月の[[ファウンデーションズ]]発売に伴う総合ルール更新で[[ダメージ割り振り順]]が廃止されるまで、戦闘ダメージの割り振りはトランプルに近かった。 | ||
==参考== | ==参考== |
2024年11月10日 (日) 17:19時点における最新版
トランプル/Trample | |
---|---|
種別 | 常在型能力 |
登場セット | 多数 |
CR | CR:702.19 |
トランプル/Trampleは、マジック初期から存在するキーワード能力。攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りを変更する常在型能力である。
クリーチャー — ワーム(Wurm)
トランプル(攻撃しているこのクリーチャーは余剰の戦闘ダメージをそれが攻撃しているプレイヤーかプレインズウォーカーに与えることができる。)
6/4伝説のクリーチャー — 恐竜(Dinosaur)
この呪文を唱えるためのコストは、これ以外でこのターンに唱えられた呪文1つにつき(3)少なくなる。
トランプル、速攻
プレインズウォーカー越えトランプル(このクリーチャーは余剰の戦闘ダメージを、これが攻撃しているプレインズウォーカーのコントローラーに与えることができる。)
大嵐の咆哮、スラスタがこのターンに戦場に出たのであるかぎり、これは呪禁を持つ。
[編集] 定義
トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、まずそれをブロックしたクリーチャーにダメージを割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは余剰のダメージをブロック・クリーチャーと防御プレイヤー、または攻撃しているプレインズウォーカー、または攻撃しているバトルに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのクリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルにはダメージを割り振ることはできない。
トランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージはすべて攻撃した先のプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振られる。
トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦場を離れていたり、その忠誠度以上の戦闘ダメージが割り振れる状態であっても、戦闘ダメージを防御プレイヤーに割り振ることはできない。バトルについても同様。
[編集] プレインズウォーカー越えトランプル/Trample over planeswalkers
プレインズウォーカー越えトランプルはトランプルの変種である。以下の一点を除いてトランプルと同様に戦闘ダメージを割り振る。プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃して、攻撃しているプレインズウォーカーにその忠誠度に等しいダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは残りの余剰のダメージをブロック・クリーチャーと攻撃しているプレインズウォーカーとそのコントローラーに選んで割り振る。致死ダメージやプレインズウォーカーの忠誠度以上のダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはプレインズウォーカーへ忠誠度以上のダメージを割り振る必要は無いが、その場合にはそのプレインズウォーカーのコントローラーにはダメージを割り振ることはできない。
プレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージは攻撃した先のプレインズウォーカーに割り振られ、余剰のダメージをそのプレインズウォーカーのコントローラーへ割り振ってよい。
プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃したが、そのプレインズウォーカーが戦場を離れていた場合、ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ったなら、余剰のダメージを防御プレイヤーに割り振ってよい。
プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しブロックされ、ブロック・クリーチャーも攻撃先のプレインズウォーカーもすべて戦場から離れていたなら、そのすべてのダメージをプレインズウォーカーのコントローラーに割り振ってよい。
[編集] 解説
攻撃クリーチャーがブロック・クリーチャーを踏み潰し、そのまま貫通して防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルまで突っ込んでいくイメージの能力。プレインズウォーカー越えの場合はさらにプレインズウォーカーも貫通する。
通常はどんな大型クリーチャーであっても、ブロックさえすればそれを盾に身を守ることができるが、トランプルを持つ攻撃クリーチャーの場合はタフネスの小さいクリーチャーでブロック(チャンプブロック)してもあまり効果がない。定義上では回避能力ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。
直感的にある程度ルールは理解しても、細かい運用になると初心者が混乱する能力。
どの色にも存在するが、色の役割として特に緑が最も得意とするキーワード能力であり、赤が2番手である。
変種であるプレインズウォーカー越えトランプルはモダンホライゾン2で加わった。#定義のとおり通常のトランプルが持つ機能をすべて包含した上でさらなる貫通が任意で行えるため、能力としては通常のトランプルの上位互換。
[編集] ルール
- ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ることは義務ではない。攻撃先にダメージを割り振らないのであれば、戦闘ダメージをダメージ割り振り順に基づいて自由に割り振ることができる。
- 「致死ダメージ」はルールで定義された概念であり、それに従う。
- プロテクションや破壊不能などによって「ダメージが軽減される」「ダメージを与えても死亡しない」状況でも、それは考慮しなくてよい。数値上そのクリーチャーのタフネス分のダメージを割り振れば、致死ダメージを割り振ったことになる。特に間違えやすい点であるので、注意すること。
- ブロック・クリーチャーが既にダメージを受けている場合、それも考慮する。合計して致死ダメージに達する分だけクリーチャーに戦闘ダメージを割り振ればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロック・クリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
- 攻撃クリーチャーが接死を持つ場合、0点でない戦闘ダメージはすべて致死ダメージとして扱う。ブロック・クリーチャーに1点でも戦闘ダメージを割り振れば、残りの戦闘ダメージをどのように割り振ってもよい。
- トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが戦場に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに割り振られる。
- プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。
- ダメージを増加させるような置換効果(ラースの灼熱洞/Furnace of Rathなど)がある場合、その効果が適用されるのは、通常通りにダメージを割り振った後である点に注意。先に増加させてから割り振るのではない。
- 例えばラースの灼熱洞がある状況で、パワー4のトランプル・クリーチャーがタフネス5のクリーチャーにブロックされたとき、「倍のパワー8と考えて、クリーチャーに5点、プレイヤーに残り3点」というわけではない。4点をクリーチャーに割り振り、その後それを2倍にする。
- 同様に、同じ条件でタフネス1のクリーチャーにブロックされたときも、「クリーチャーに1点、プレイヤーに残り7点」ではなく、クリーチャーに1点、プレイヤーに3点を割り振り、その後でそれらを2倍にする。
- バンドや複数のクリーチャーをブロックするカードによって、トランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーにブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
- 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。
- 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り、「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。
- プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じプレインズウォーカーを攻撃した場合も同様。
- たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
[編集] その他
- ウルザズ・サーガでルールが大きく変更された。それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま本体に再割り振り」という感じだった。そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
- ラースの灼熱洞/Furnace of Rathがルール変更の原因の1つ。上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりもブロックした方がダメージが大きくなってしまうという問題が起きていた。
- 常磐木能力のひとつとしてさまざまなエキスパンションに登場する定番能力ではあるが、ルール上複雑であるため、第6版から第8版までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、第9版でプロテクションとともに復活している。
- イコリア:巨獣の棲処ではトランプルのルールが拡大される形で余剰のダメージのルールが定義され、同能力を持てない火力呪文もダメージを貫通できるようになった(炎の氾濫/Flame Spillなど)[1]。
- トランプルを持つことを参照するカードとして、クローサの英雄、ストーンブラウ/Stonebrow, Krosan Hero、絡め汁/Tanglesap、ムウォンヴーリーの獣記し/Mwonvuli Beast Tracker、強行突破/Ram Through、角突きの導師/Hornbash Mentor、クオーツウッドの壊し屋/Quartzwood Crasher、貫禄ある野生眷者/Proud Wildbonder、時を超えた英雄、ミンスクとブー/Minsc & Boo, Timeless Heroesが存在する。
- 接死と相互作用するが、トランプルと接死を一緒に持つカードは石塚の放浪者/Cairn Wandererのようなキーワード能力をすべて得られるタイプのカード以外は存在しない[2]。
- 簡易版として、「スーパートランプル」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではなく、またトランプルと上位互換・下位互換の関係にない。
- Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。
- 2024年11月のファウンデーションズ発売に伴う総合ルール更新でダメージ割り振り順が廃止されるまで、戦闘ダメージの割り振りはトランプルに近かった。
[編集] 参考
- ↑ 『イコリア:巨獣の住処』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)(Daily MTG 2020年4月13日)
- ↑ 「お電話ありがとうございます」(Making Magic 2016年12月12日 Mark Rosewater著)
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 702 キーワード能力
- 702.19 トランプル/Trample
- 702.19a トランプルは、攻撃クリーチャーの戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する常在型能力である。トランプルは、ブロック時や戦闘ダメージ以外のダメージを与える時には特別な影響を及ぼさない。rule 510〔戦闘ダメージ・ステップ〕参照。
- 702.19b トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャー(群)に割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、余剰のダメージを、ブロック・クリーチャーと攻撃している先のプレイヤーやプレインズウォーカーやバトルに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に受ける他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。
- 702.19c プレインズウォーカー越えトランプルは、プレインズウォーカーへの戦闘ダメージの割り振りのルールを修整するトランプルの変種である。プレインズウォーカー越えトランプルを持つクリーチャーのコントローラーは、ひとつの例外を除いて、rule 702.19b にある通りにそのクリーチャーの戦闘ダメージを割り振る。そのクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃しているなら、すべてのブロック・クリーチャーに致死ダメージを割り振ってそのクリーチャーが攻撃しているプレインズウォーカーの忠誠度以上のダメージをそのプレインズウォーカーに割り振った後、さらなる余剰のダメージはブロック・クリーチャーやそのプレインズウォーカーやそのプレインズウォーカーのコントローラーにその攻撃クリーチャーのコントローラーが選んで割り振る。割り振った戦闘ダメージとプレインズウォーカーの忠誠度を比較するときは、同じ戦闘ダメージ・ステップ の間に割り振られた、他のクリーチャーからの戦闘ダメージは考慮に入れるが、実際に受けるダメージの量を変化させ得る能力や効果は考慮に入れない。
- 702.19d トランプルやプレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る時点でブロック・クリーチャーがいなければ、そのすべての戦闘ダメージは、すべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを割り振られているかのように 防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。
- 702.19e プレインズウォーカー越えトランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃し、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれたら、そのクリーチャーのダメージは、ダメージを割り振る時点ですべてのブロック・クリーチャーが致死ダメージを受けているあるいはブロック・クリーチャーがいないのであれば、そのすべてのダメージは防御プレイヤーに割り振られる。これはrule 506.4cの例外であり、そのクリーチャーがそのプレイヤーを攻撃している状態にはならない。
- 702.19f プレインズウォーカー越えトランプルを持たないクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦闘から取り除かれていても、あるいは攻撃クリーチャーが割り振ることができるダメージがプレインズウォーカーの忠誠度より大きかったとしても、その戦闘ダメージが防御プレイヤーに割り振られることはない。
- 702.19g 1体のクリーチャーに複数のトランプルがあっても効果は変わらない。1体のクリーチャーに複数のプレインズウォーカー越えトランプルがあっても効果は変わらない。
- 702.19 トランプル/Trample
- 702 キーワード能力