フラッシュバック

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
 
(17人の利用者による、間の29版が非表示)
1行: 1行:
=フラッシュバック/Flashback=
+
{{情報ボックス/キーワード能力
 +
|名前=フラッシュバック
 +
|英名=Flashback
 +
|種別=[[常在型能力]]
 +
|登場セット=多数
 +
|リーガル=legal
 +
}}
 +
'''フラッシュバック'''/''Flashback''は、[[オデッセイ・ブロック]]で初登場した[[キーワード能力]]。[[インスタント]]か[[ソーサリー]]が持つ、それを持つ[[カード]]が[[墓地]]にある間と、[[スタック]]にある間に機能する2つの[[常在型能力]](後者は[[置換効果]])からなる。
  
{{#card:Roar of the Wurm}}
+
{{#card:Think Twice}}
 +
{{#card:Snapcaster Mage}}
  
[[オデッセイ・ブロック]]に登場し、[[時のらせん]]で復活した[[キーワード能力]]
+
==定義==
それを持つ[[カード]][[墓地]]にあるときだけ機能する2つの[[常在型能力]]からなる。
+
'''フラッシュバック''' [コスト]/''Flashback'' [コスト]は以下の2つの能力からなる。
 +
*[[あなた]]はあなたの[[墓地]]にあるこのカードを、その結果の呪文がインスタントやソーサリーである呪文であるなら、[[マナ・コスト]][[支払う]]のではなく[コスト]を支払うことで[[唱える|唱えて]]もよい。
 +
*フラッシュバック・コストが支払われている場合、このカードが[[スタック]]から離れる場合、他の場所に移動させる代わりに[[追放]]する。
  
「フラッシュバック [コスト]」とは、
+
==解説==
*このカードの[[マナ・コスト]]を払うのではなく[コスト]を[[支払う]]ことで、あなたはこのカードを墓地から[[プレイ]]してもよい。
+
フラッシュバック・[[コスト]]を支払うことで、墓地から1回だけ唱えることができる能力である。通常通り手札から唱えることもできるため、1枚で2回唱えることが可能となる。
*フラッシュバック・コストが支払われている場合、このカードが[[スタック]]から離れる場合、他の場所に移動させるかわりに[[ゲームから取り除く]]
+
  
を意味する。
+
フラッシュバック・コストは通常のマナ・コストより割高に設定されている場合が多いが、中には[[ワームの咆哮/Roar of the Wurm]]のようにフラッシュバック・コストの方が軽いものも存在する。[[オデッセイ]]のフラッシュバック呪文はマナのみを要求していたが、[[トーメント]]でマナとライフを要求するものが登場し、[[ジャッジメント]]では、[[タップ]]や[[生け贄に捧げる|生け贄]]など様々なコストを要求するものが登場した。
1番目の能力は[[代替コスト]]を定義しており、2番目の能力は[[置換効果]]である。
+
  
*もっとも評価の高いカードは[[獣群の呼び声/Call of the Herd]]。墓地に落とすギミックを気にしなくて良い点が大きい。
+
その性質上[[カード・アドバンテージ]]を得やすい能力であり、[[獣群の呼び声/Call of the Herd]][[綿密な分析/Deep Analysis]][[炎の稲妻/Firebolt]]など、人気カードも多い。
*フラッシュバックでプレイした際にそのコストに[[X]]が含まれる場合、Xはフラッシュバック・コストとして支払った値をとる。
+
[[手札]]からのプレイとフラッシュバックとしてのプレイでXの支払い方が異なるケースも同様。
+
*[[打ち消す|記憶の欠落/Memory Lapse]]等で[[打ち消し]]ても、やはりゲームから取り除かれる。
+
記憶の欠落の置換が先に適用されてカードの行き先を[[墓地]]から[[ライブラリー]]の上に変更するが、依然として「([[スタック]]から)他の場所に移動する」ことに変わりないため、次に適用されるフラッシュバックの置換で行き先がゲーム外に変更される。
+
**勘違いされることがあるが、「フラッシュバックでゲームから取り除くのは[[自己置換効果]]であり、記憶の欠落など通常の置換効果より先に適用されるから」という理由ではない。
+
これには二重の誤りがある。フラッシュバックの置換は自己置換効果ではないし、逆に記憶の欠落などの置換は自己置換効果である。
+
よって実際には必ずフラッシュバックの置換が後に適用される。
+
  
*[[オデッセイ・ブロック]]ではフラッシュバックを持つカードの左上に[[墓石アイコン]]が付いていたが、[[時のらせん]]で新たに作られたフラッシュバック持ちのカードには[[墓石アイコン]]が無い。
+
[[時のらせんブロック]][[イニストラード・ブロック]][[モダンホライゾン]][[統率者2019]][[モダンホライゾン2]][[イニストラード:真夜中の狩り]]、[[イニストラード:真夜中の狩り統率者デッキ]]でも再登場した。[[ファイレクシア:完全なる統一]]以降は[[落葉樹]]となり、必要あらばいつでも再登場できるようになった<ref>[https://twitter.com/maro254/status/1616495073340059648?cxt=HHwWgMDTuYzt-O4sAAAA @maro254](Twitter [[2023年]]1月21日 [[Mark Rosewater]])</ref>。
[[タイムシフト]]として再録されたものや、[[Magic Online]]では時のらせんのカードでも墓石アイコンをもつ。
+
  
 +
===ルール===
 +
*フラッシュバックで唱えた際にそのコストに[[X]]が含まれる場合、Xはフラッシュバック・コストとして支払った値をとる。[[手札]]から唱えるときとフラッシュバックで唱えるときでXの支払い方が異なる場合も同様。
 +
*「このカードがスタックから離れる場合、追放する」なので、[[打ち消す|打ち消された]]場合などにも追放される。
 +
**[[記憶の欠落/Memory Lapse]]や[[差し戻し/Remand]]などの、「打ち消したカードを墓地以外に置く」呪文で打ち消しても、結果的に追放される。記憶の欠落や差し戻しの[[置換効果]]([[自己置換効果]])が先に適用されてカードの行き先を[[墓地]]から[[ライブラリーの一番上]]や[[手札]]に変更するが、依然として「追放領域以外に移動する」ことに変わりないため、次に適用されるフラッシュバックの置換で行き先が追放領域に変更される。
 +
***勘違いされることがあるが、「フラッシュバックで追放するのは自己置換効果であり、記憶の欠落など通常の置換効果より先に適用されるから」という理由ではない。これには二重の誤りがある。フラッシュバックの置換は自己置換効果ではないし、逆に記憶の欠落などの置換は自己置換効果である。よって実際には必ずフラッシュバックの置換が後に適用される。
 +
*「他の場所に移動させる代わりに追放する」ため、元々追放[[領域]]に移動しようとしていた場合は置換しない。
 +
*[[墓地対策カード]]によって対策をする際には注意が必要。例えば、[[アクティブ・プレイヤー]]が[[炎の稲妻/Firebolt]]を唱え、[[解決]]後に[[優先権]]を得てすぐにそれをフラッシュバックで唱えた場合、対戦相手がそれを[[死体焼却/Cremate]]で追放するチャンスは無い。
 +
 +
===その他===
 +
*[[オデッセイ・ブロック]]ではフラッシュバックを持つカードの左上に[[墓石アイコン]]が付いていた({{Gatherer|id=34209|カード画像}})が、[[時のらせん]]以降の[[カード・セット]]に収録されたフラッシュバック持ちのカードには原則として[[墓石アイコン]]が無い。[[タイムシフト]]として再録されたものなど、懐古趣向の強いセット限定で再登場している。詳細は[[墓石アイコン]]の項を参照。
 +
*墓地から唱えることを許可するキーワード能力の元祖であり、バリエーションとして[[回顧]]、[[余波]]、[[再活]]、[[脱出]]などがある。
 +
==脚注==
 +
<references />
 
==参考==
 
==参考==
*[[oracle:Flashback|フラッシュバック(Flashback)で検索]]
+
*{{WHISPER検索/カードテキスト|フラッシュバック}}
 +
*[[フラッシュバック呪文一覧]]
 
*[[キーワード能力]]
 
*[[キーワード能力]]
*[[ルーリング#keyword|ルーリング]]
+
*[[ルーリング]]
  
===総合ルール===
+
{{#cr:{{キーワード能力のCR番号|フラッシュバック}}}}
{{#cr:502.22}}
+
[[Category:キーワード能力|ふらつしゆはつく]]
 +
__NOTOC__

2023年1月22日 (日) 00:03時点における最新版

フラッシュバック/Flashback
種別 常在型能力
登場セット 多数
CR CR:702.34

フラッシュバック/Flashbackは、オデッセイ・ブロックで初登場したキーワード能力インスタントソーサリーが持つ、それを持つカード墓地にある間と、スタックにある間に機能する2つの常在型能力(後者は置換効果)からなる。


Think Twice / 熟慮 (1)(青)
インスタント

カードを1枚引く。
フラッシュバック(2)(青)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)



Snapcaster Mage / 瞬唱の魔道士 (1)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

瞬速
瞬唱の魔道士が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とする。それはターン終了時までフラッシュバックを得る。そのフラッシュバック・コストは、それのマナ・コストに等しい。(あなたはあなたの墓地にあるそのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)

2/1

[編集] 定義

フラッシュバック [コスト]/Flashback [コスト]は以下の2つの能力からなる。

  • あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、その結果の呪文がインスタントやソーサリーである呪文であるなら、マナ・コスト支払うのではなく[コスト]を支払うことで唱えてもよい。
  • フラッシュバック・コストが支払われている場合、このカードがスタックから離れる場合、他の場所に移動させる代わりに追放する。

[編集] 解説

フラッシュバック・コストを支払うことで、墓地から1回だけ唱えることができる能力である。通常通り手札から唱えることもできるため、1枚で2回唱えることが可能となる。

フラッシュバック・コストは通常のマナ・コストより割高に設定されている場合が多いが、中にはワームの咆哮/Roar of the Wurmのようにフラッシュバック・コストの方が軽いものも存在する。オデッセイのフラッシュバック呪文はマナのみを要求していたが、トーメントでマナとライフを要求するものが登場し、ジャッジメントでは、タップ生け贄など様々なコストを要求するものが登場した。

その性質上カード・アドバンテージを得やすい能力であり、獣群の呼び声/Call of the Herd綿密な分析/Deep Analysis炎の稲妻/Fireboltなど、人気カードも多い。

時のらせんブロックイニストラード・ブロックモダンホライゾン統率者2019モダンホライゾン2イニストラード:真夜中の狩りイニストラード:真夜中の狩り統率者デッキでも再登場した。ファイレクシア:完全なる統一以降は落葉樹となり、必要あらばいつでも再登場できるようになった[1]

[編集] ルール

  • フラッシュバックで唱えた際にそのコストにXが含まれる場合、Xはフラッシュバック・コストとして支払った値をとる。手札から唱えるときとフラッシュバックで唱えるときでXの支払い方が異なる場合も同様。
  • 「このカードがスタックから離れる場合、追放する」なので、打ち消された場合などにも追放される。
    • 記憶の欠落/Memory Lapse差し戻し/Remandなどの、「打ち消したカードを墓地以外に置く」呪文で打ち消しても、結果的に追放される。記憶の欠落や差し戻しの置換効果自己置換効果)が先に適用されてカードの行き先を墓地からライブラリーの一番上手札に変更するが、依然として「追放領域以外に移動する」ことに変わりないため、次に適用されるフラッシュバックの置換で行き先が追放領域に変更される。
      • 勘違いされることがあるが、「フラッシュバックで追放するのは自己置換効果であり、記憶の欠落など通常の置換効果より先に適用されるから」という理由ではない。これには二重の誤りがある。フラッシュバックの置換は自己置換効果ではないし、逆に記憶の欠落などの置換は自己置換効果である。よって実際には必ずフラッシュバックの置換が後に適用される。
  • 「他の場所に移動させる代わりに追放する」ため、元々追放領域に移動しようとしていた場合は置換しない。
  • 墓地対策カードによって対策をする際には注意が必要。例えば、アクティブ・プレイヤー炎の稲妻/Fireboltを唱え、解決後に優先権を得てすぐにそれをフラッシュバックで唱えた場合、対戦相手がそれを死体焼却/Cremateで追放するチャンスは無い。

[編集] その他

[編集] 脚注

  1. @maro254(Twitter 2023年1月21日 Mark Rosewater

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE