究極の価格/Ultimate Price
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2021年9月10日 (金) 09:50時点における版
対象が限られているぶん活躍できるかは環境次第だが、クリーチャー主体のデッキであれば単色クリーチャーを一切採用しないことはそうそうないため、完全に腐ることは少なく、むしろ対処できる範囲は比較的広いほうである。複数の除去を併用する候補のひとつとしては悪くない性能と言える。
実際、収録されているラヴニカへの回帰ブロック・タルキール覇王譚ブロックはそれぞれ多色カードが豊富な環境であるにも関わらず、有力な除去として活躍していた。まず、初登場時のスタンダードではジャンドミッドレンジやエスパーコントロールの単体除去候補の1枚であり、テーロス・ブロックの参入後は単色デッキの増加が追い風となって黒単信心などで使われた。タルキール龍紀伝で再録された後は、ラヴニカへの回帰ブロック時代よりも強力な除去が若干減少したということもあり、やはり定番除去の一角を担っていた。このような環境ではあえて単色のクリーチャーを採用しないこともあるほど、シンプルながら存在感の大きいカードであった。
- 無色のクリーチャーは単色ではないため、対象に取れない。特にタルキール覇王譚ブロックの裏向きクリーチャーや、戦乱のゼンディカー・ブロックの欠色クリーチャーを破壊できない点に注意が必要。
- 喉首狙い/Go for the Throatと比較すると、あちらは多色クリーチャーや無色のエルドラージを、こちらは有色かつ単色のアーティファクト・クリーチャーを破壊できる。環境にもよるが、多くの場合こちらの方が劣ってしまうだろう。
- 2015年10月のフライデー・ナイト・マジックで新規イラスト、新規フレイバー・テキスト版のプロモーション・カードが配布された(参考/翻訳)。
訳語
「pay the ultimate price」で「支払える最後の代価を支払う」、すなわち「命を落とす」ことを意味する。この場合のpriceは「代価・代償」の意味であり、日本語版のカード名の「価格」という訳は適切とは言えない。
初出のラヴニカへの回帰版ではフレイバー・テキストの発言者が金銭を重視するオルゾフ組/The Orzhov Syndicateのメンバーであるため、それを汲んであえて「価格」と訳した可能性はある。しかしタルキール龍紀伝版では単純に命を奪う呪文として表現されているため、イラストや効果にそぐわないカード名となってしまっている。
なお、カード名の「Price」は、先例では「代価」と訳されている(発展の代価/Price of Progress、栄光の代価/Price of Glory)。またフライデー・ナイト・マジックのプロモーション・カード版はフレイバー・テキストにもpriceとあるが、こちらは「代価」と訳されている(参考/翻訳)。
「俺達への支払いを怠ったらどうなるか、こいつを戒めとしようじゃないか。」― オルゾフの暗殺者、「欺し屋」(出典:ラヴニカへの回帰)
「奴にはおのれの代価を支払ってもらった。次はお前が払うのだ。私の代価を。」(出典:FNMプロモカード)