悪魔の契約/Demonic Pact

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[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)|リリアナ・ヴェス/Liliana Vess]]が行った「4体の[[デーモン|悪魔]]との契約」が[[カード]]化。[[アップキープ]]ごとに様々な恩恵をもたらすが、4[[ターン]]目には[[敗北|自身の破滅]]が待っている。
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[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)|リリアナ・ヴェス/Liliana Vess]]が行った「4体の[[デーモン|悪魔]]との契約」が[[カード]]化。[[アップキープ]]ごとに[[ドレイン]]・[[手札破壊|ハンデス]]・[[引く|ドロー]]と様々な恩恵をもたらすが、4[[ターン]]目には[[敗北|自身の破滅]]が待っている。
  
[[効果]]はそれぞれ[[吸血の饗宴/Vampiric Feast]]([[X]]=4の[[魂の消耗/Consume Spirit]])、[[詭計/Deception]]、[[予言/Divination]]([[ライフ]][[失う|ロス]]のない[[夜の囁き/Night's Whisper]])とほぼ同等。4[[マナ]]の初期投資だけで合計10[[マナ]]以上の効果と最大3~4枚分の[[カードアドバンテージ]]を得られるとあって、[[コスト・パフォーマンス]]そのものはまさに破格と言える。
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[[効果]]はそれぞれ[[吸血の饗宴/Vampiric Feast]]([[X]]=4の[[魂の消耗/Consume Spirit]])、[[詭計/Deception]]、[[予言/Divination]]([[ライフ]][[失う|ロス]]のない[[夜の囁き/Night's Whisper]])とほぼ同等。4[[マナ]]の初期投資だけで合計10マナ以上の効果と最大3~4枚分の[[カードアドバンテージ]]を得られるため、[[コスト・パフォーマンス]]そのものはまさに破格と言える。
  
ただし、[[重さ]]の割に報酬を得られるのは[[唱える|唱えた]]次のターンからというタイムラグがあり、長期戦向きの効果を各ターンにひとつずつという悠長さがタイムリミットを抱える性質と噛み合っていない。得られる[[アドバンテージ]]の大きさを頼りに3ターン以内の[[勝利]]を目指すという率直な使い方の場合、仕留め損なった時のリスクも極大であるため、[[ビートダウン]][[コントロール (デッキ)|コントロール]]を問わず、漫然と組み込んでも効果的に働くどころか自分の首を絞める可能性も高い。扱いには少々の工夫が必要な、[[黒]]らしく癖も強い一枚。
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ただし、[[重さ]]の割に報酬を得られるのは[[唱える|唱えた]]次のターンからというタイムラグがあり、長期戦向きの効果を各ターンに1つずつという悠長さが、タイムリミットを抱える性質と噛み合っていない。得られる[[アドバンテージ]]の大きさを頼りに3ターン以内の[[勝利]]を目指すという率直な使い方の場合、仕留め損なえば即敗北とリスクも高い。[[ビートダウン]]にせよ[[コントロール (デッキ)|コントロール]]にせよ、普通の[[デッキ]]に漫然と組み込んでも効果的に働くどころか自分の首を絞める可能性も高いため、デッキ構築の段階で工夫が必要となる。[[黒]]らしく、癖も強い一枚と言える。
  
最も単純で確実な手段としては、[[破壊]]や[[バウンス]]を用いて[[敗北]]を踏み倒す、あわよくば再[[展開]]によって更なる[[アドバンテージ]]を獲得するといった利用法が挙げられる。実際[[スタンダード]]において、[[侵入する生物種/Invasive Species]]や[[分散/Disperse]]などと組み合わせる事で、これを[[キーカード]]に据えた[[悪魔の契約]][[デッキ]]が登場している。
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単純かつ確実な手段としては、[[破壊]]や[[バウンス]]を用いて[[敗北]]を踏み倒す、あわよくば再[[展開]]によって更なる[[アドバンテージ]]を獲得する、という利用法が挙げられる。実際[[スタンダード]]において、[[侵入する生物種/Invasive Species]]や[[分散/Disperse]]などと組み合わせる事で、これを[[キーカード]]に据えた[[悪魔の契約|悪魔の契約デッキ]]が登場している。
  
別軸の活用法としては、[[寄付/Donate]]のような[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]の譲渡効果を利用して[[対戦相手]]に押し付ける事で、これ自体を勝利手段にしてしまう[[コンボ]]的運用も成立し得る。寄付し損ねた際の敗北リスクはあるが、内蔵する[[引く|ドロー]]や[[手札破壊]]によって単なる[[置物]]に留まらずコンボの完成をサポートしてくれるのはありがたいところ。当初のスタンダード[[環境]]では[[果敢な泥棒/Daring Thief]]や[[変容する忠誠/Shifting Loyalties]]といった効率に欠ける候補しかなく現実味が薄かったものの、[[異界月]]で格段に手軽な[[無害な申し出/Harmless Offering]]が登場した事で、上述デッキの派生である[[悪魔の契約#タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期|キャット・パクト]]が成立した。ただし、[[約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End]]という天敵も同時に現れ、[[友情コンボ]]の危険性も高まった(下記ルールの項を参照)。
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別軸の活用法としては、[[寄付/Donate]]のような[[コントロール]][[対戦相手]]に押し付けるカードを使い、これ自体を勝利手段にしてしまう[[コンボ]]的運用も考えられる。寄付し損ねれば敗北というリスクはあるが、ドローやハンデスによって、これ自体がコンボの完成をサポートする手段にもなる。当初のスタンダード[[環境]]では[[果敢な泥棒/Daring Thief]]や[[変容する忠誠/Shifting Loyalties]]といった使いにくいカードしかなくロマンコンボの域を出なかったが、[[異界月]]で格段に手軽な[[無害な申し出/Harmless Offering]]が登場した事で、上述デッキの派生である[[悪魔の契約#タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期|キャット・パクト]]が成立した。ただし、[[約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End]]という天敵も同時に現れ、[[友情コンボ]]の危険性も高まった(下記ルールの項を参照)。
  
 
*[[カードを作るのは君だ!#第4回:無駄省き/Waste Not|「カードを作るのは君だ!」の第4回]]<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/you-make-card-4-%E2%80%93-rules-bracket-2015-09-15 You Make the Card 4 – Rules Bracket](Making Magic 2015年9月15日)</ref>にあったメカニズム案「Consuming Contract」が原案<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m-files-magic-origins-part-1-2015-07-24 The M Files: Magic Origins, Part 1]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0015334/ Mファイル『マジック・オリジン』編・パート1](Latest Developments 2015年7月24日)</ref><ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/original-spin-2015-08-17 Original Spin]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0015510/ オリジンのスピン](Making Magic 2015年8月17日)</ref>。
 
*[[カードを作るのは君だ!#第4回:無駄省き/Waste Not|「カードを作るのは君だ!」の第4回]]<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/you-make-card-4-%E2%80%93-rules-bracket-2015-09-15 You Make the Card 4 – Rules Bracket](Making Magic 2015年9月15日)</ref>にあったメカニズム案「Consuming Contract」が原案<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m-files-magic-origins-part-1-2015-07-24 The M Files: Magic Origins, Part 1]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0015334/ Mファイル『マジック・オリジン』編・パート1](Latest Developments 2015年7月24日)</ref><ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/original-spin-2015-08-17 Original Spin]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0015510/ オリジンのスピン](Making Magic 2015年8月17日)</ref>。
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*一度選んだモードは選ぶことができない。これは各[[オブジェクト]]ごとに適用される。選ぶ[[プレイヤー]]は考慮されない。
 
*一度選んだモードは選ぶことができない。これは各[[オブジェクト]]ごとに適用される。選ぶ[[プレイヤー]]は考慮されない。
 
**例えばA,B,Cの3枚の悪魔の契約があり、Aが既にドローのモードを選んでおり、B,Cはいずれのモードも選んでいないとする。この場合、ドローのモードを選ぶことができないのはAのみであり、B,Cはドローのモードを選ぶことができる。
 
**例えばA,B,Cの3枚の悪魔の契約があり、Aが既にドローのモードを選んでおり、B,Cはいずれのモードも選んでいないとする。この場合、ドローのモードを選ぶことができないのはAのみであり、B,Cはドローのモードを選ぶことができる。
**例えば[[あなた]]の[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]下で既にドローと手札破壊のモードを選んだ悪魔の契約があり、それのコントロールが対戦相手に移ったとする。対戦相手は、[[ドレイン]]のモードか敗北のモードしか選ぶことができない。
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**例えば[[あなた]]の[[コントロール]]下で既にドローと手札破壊のモードを選んだ悪魔の契約があり、それのコントロールが対戦相手に移ったとする。対戦相手は、[[ドレイン]]のモードか敗北のモードしか選ぶことができない。
 
*「他のモードが選べなくなったとき敗北する」わけではなく、敗北もモードのひとつである。あえて先に敗北のモードを選んでよいし、一度選べばその後は選ぶ必要がなくなる。
 
*「他のモードが選べなくなったとき敗北する」わけではなく、敗北もモードのひとつである。あえて先に敗北のモードを選んでよいし、一度選べばその後は選ぶ必要がなくなる。
 
**[[もみ消し/Stifle]]や[[天使の嗜み/Angel's Grace]]など、敗北を回避できる手段があるなら、先に敗北のモードを消化してしまうのも手。
 
**[[もみ消し/Stifle]]や[[天使の嗜み/Angel's Grace]]など、敗北を回避できる手段があるなら、先に敗北のモードを消化してしまうのも手。

2022年3月12日 (土) 11:51時点における版


Demonic Pact / 悪魔の契約 (2)(黒)(黒)
エンチャント

あなたのアップキープの開始時に、以下からまだ選ばれていないもの1つを選ぶ。
・クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。悪魔の契約はそれに4点のダメージを与え、あなたは4点のライフを得る。
・対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。
・カードを2枚引く。
・あなたはこのゲームに敗北する。


リリアナ・ヴェス/Liliana Vessが行った「4体の悪魔との契約」がカード化。アップキープごとにドレインハンデスドローと様々な恩恵をもたらすが、4ターン目には自身の破滅が待っている。

効果はそれぞれ吸血の饗宴/Vampiric FeastX=4の魂の消耗/Consume Spirit)、詭計/Deception予言/Divinationライフロスのない夜の囁き/Night's Whisper)とほぼ同等。4マナの初期投資だけで合計10マナ以上の効果と最大3~4枚分のカードアドバンテージを得られるため、コスト・パフォーマンスそのものはまさに破格と言える。

ただし、重さの割に報酬を得られるのは唱えた次のターンからというタイムラグがあり、長期戦向きの効果を各ターンに1つずつという悠長さが、タイムリミットを抱える性質と噛み合っていない。得られるアドバンテージの大きさを頼りに3ターン以内の勝利を目指すという率直な使い方の場合、仕留め損なえば即敗北とリスクも高い。ビートダウンにせよコントロールにせよ、普通のデッキに漫然と組み込んでも効果的に働くどころか自分の首を絞める可能性も高いため、デッキ構築の段階で工夫が必要となる。らしく、癖も強い一枚と言える。

単純かつ確実な手段としては、破壊バウンスを用いて敗北を踏み倒す、あわよくば再展開によって更なるアドバンテージを獲得する、という利用法が挙げられる。実際スタンダードにおいて、侵入する生物種/Invasive Species分散/Disperseなどと組み合わせる事で、これをキーカードに据えた悪魔の契約デッキが登場している。

別軸の活用法としては、寄付/Donateのようなコントロール対戦相手に押し付けるカードを使い、これ自体を勝利手段にしてしまうコンボ的運用も考えられる。寄付し損ねれば敗北というリスクはあるが、ドローやハンデスによって、これ自体がコンボの完成をサポートする手段にもなる。当初のスタンダード環境では果敢な泥棒/Daring Thief変容する忠誠/Shifting Loyaltiesといった使いにくいカードしかなくロマンコンボの域を出なかったが、異界月で格段に手軽な無害な申し出/Harmless Offeringが登場した事で、上述デッキの派生であるキャット・パクトが成立した。ただし、約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised Endという天敵も同時に現れ、友情コンボの危険性も高まった(下記ルールの項を参照)。

ルール

  • モードを選ぶのはこの能力スタックに乗るとき、すなわちアップキープの開始時に誘発したときである。
    • その際、対象を取るモードは適正な対象がいなければ選ぶことができない。ただし選ぶ時点で適正でさえあれば、解決時に不適正となってもかまわない。その場合、効果は発揮されないが選んだ事実は残るため、そのモードを再び選ぶことはできなくなる。
  • 一度選んだモードは選ぶことができない。これは各オブジェクトごとに適用される。選ぶプレイヤーは考慮されない。
    • 例えばA,B,Cの3枚の悪魔の契約があり、Aが既にドローのモードを選んでおり、B,Cはいずれのモードも選んでいないとする。この場合、ドローのモードを選ぶことができないのはAのみであり、B,Cはドローのモードを選ぶことができる。
    • 例えばあなたコントロール下で既にドローと手札破壊のモードを選んだ悪魔の契約があり、それのコントロールが対戦相手に移ったとする。対戦相手は、ドレインのモードか敗北のモードしか選ぶことができない。
  • 「他のモードが選べなくなったとき敗北する」わけではなく、敗北もモードのひとつである。あえて先に敗北のモードを選んでよいし、一度選べばその後は選ぶ必要がなくなる。
  • (敗北のモードも含めて)いずれのモードも選ぶことができなくなった場合、誘発型能力は誘発はするが、そのままスタックから取り除かれる。その状態になれば事実上何もしない置物となる。

脚注

  1. You Make the Card 4 – Rules Bracket(Making Magic 2015年9月15日)
  2. The M Files: Magic Origins, Part 1/Mファイル『マジック・オリジン』編・パート1(Latest Developments 2015年7月24日)
  3. Original Spin/オリジンのスピン(Making Magic 2015年8月17日)

参考

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