悲劇的な過ち/Tragic Slip
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インスタント
クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
陰鬱 ― このターン、クリーチャーが死亡していた場合、代わりにそのクリーチャーはターン終了時まで-13/-13の修整を受ける。
通常は-1/-1だが、陰鬱達成時には-13/-13もの修整を与えるインスタント呪文。
-13/-13に耐えるクリーチャーはほぼ存在しないので、陰鬱時の性能は確定除去と呼んで差し支え無い。終止/Terminateより軽く、また破壊不能も乗り越える強力な除去になる。陰鬱未達成の-1/-1でも、ウィニーやシステムクリーチャーを狙うぶんには十分。またこれ自体が除去という、陰鬱を達成するためのカードである事もポイントで、例えばこれが2枚あれば、1枚目を適当なタフネス1のクリーチャーに打ち、2枚目で本命を除去するという使い方ができる。
しかし効果が不安定な感は否めない。-1/-1だと割り切って使うにはコスト・パフォーマンスが悪く、なるべく陰鬱を達成できる構成にしたい。環境とデッキを選ぶカードと言えるだろう。幸いにして、登場時のスタンダードではタフネス1のクリーチャーや、陰鬱後に狙いたい大物、陰鬱を達成するための相棒などに恵まれており、アリストクラッツなどには頻繁に採用された。
リミテッドでももちろん優秀。クリーチャーの相討ちやチャンプブロックが発生し易いため、無理な動きをせずとも陰鬱を達成し易い。1マナという軽さもあって、大きなテンポを稼げるだろう。
- モダンホライゾン2ではこのカードを意識した悲劇的な落下/Tragic Fall(イラスト)が登場した。
開発秘話
もともと、陰鬱達成時の効果はクリーチャーの破壊であったが、イニストラード・ブロックの「13」の小テーマに合わせ、-13/-13の修整に変更された[1]。
ストーリー
カード名の「slip」は「滑って転ぶ、踏み外すこと」で転じて「軽い過ち」の意味を持つ言葉。このTragic Slip(悲劇的な踏み外し)は文字通り、足元に開いた墓穴に滑落し生命の危険に晒される悲劇を表している(イラスト)。
- 「at death's door」で「死に瀕して」の意だが、フレイバー・テキストの「death's door」はカード名やイラスト、メカニズムから「墓穴」の比喩と思われる。
- 「十三日の金曜日」「十三階段」のように、キリストの磔刑以来欧米では十三は不吉な数字とされている。