記憶への消失/Vanish into Memory
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インスタント
クリーチャー1体を対象とし、それを追放する。あなたはそのクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを引く。あなたの次のアップキープの開始時に、そのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。そうした場合、そのクリーチャーのタフネスに等しい枚数のカードを捨てる。
クリーチャーの一時的な追放と手札の操作を兼ねたユニークなインスタント呪文。第3回「カードを作るのは君だ!」で作られたもの。
- パワーがタフネスを上回るクリーチャーに使った場合は、トータルで手札が増えるので得。
- パワーがタフネスを下回るクリーチャーに使った場合は、トータルで手札が減るので損。
- パワーとタフネスが等しいクリーチャーに使った場合は、手札入れ替えになる。
- トークンに使った場合は、単純にパワー分ドローなので得。
というわけで、できるだけ頭でっかちのクリーチャーに使うと大きな利益が得られるカードである。いずれの場合もこれを唱えた分1枚手札が減っていることは考慮しておこう。
対戦相手のクリーチャーに使う場合、通常では時間稼ぎ程度で除去にはなりえないが、現し世の裏切り者、禍我/Maga, Traitor to Mortalsや一部の烈日クリーチャー、クリーチャー・トークン等に使うと除去にもなる。これらの場合には、タフネスが0だったり戻って来なかったりで捨てる必要がなく、更にお得。獣群の呼び声/Call of the Herdがある環境では、4マナ3ドロー付きのインスタント除去として使える機会も多い。
オーラや装備品で強化されているクリーチャーを戻すのもおいしい。オーラならば単純に除去できるし、戻ってくるときはそれらが剥がれてサイズが小さくなっているため捨てるカードが少なくてすむ。頭でっかちで、これが除去としても働く歩く火力相手が最も効果を発揮してくれるだろう。赤相手のサイドボードには有効か。
自分の187クリーチャーのCIP能力再利用や火力からの救出、コンバット・トリックにも使えるが、白青はタフネス偏重のクリーチャーが多く、デッキ構築が難しいところ。パンプアップなどを活用してもドローを増やせるが、少し手間が掛かりすぎる。
変異コストを踏み倒して表にすることも可能だが、踏み倒してまで表にしたいカードは大抵戻ってくるときがデカイため、一瞬の瞬き/Momentary Blinkの方が使いやすい。ツボにはまったときのアドバンテージは馬鹿にできないのだが……。
- 狩り立てられたラマスー/Hunted Lammasuと一緒に使うのも良い。
- ボール・ライトニング/Ball Lightningに使えば自分のものでも相手のものでも得した気分になれる。
- 瓶詰めの回廊/Bottled Cloisterと併用すると、戻ってきたときのデメリットを無視することができる。
- クリーチャー・カードでないカードがクリーチャー化しているときにこれで追放されても、問題なくあなたの次のアップキープ開始時に戦場に戻る。戦場に戻ったときにクリーチャーでなかった場合、カードは1枚も捨てない。
イラスト
このカードが作られたカードを作るのは君だ!第3回では非常に画期的な読者参加企画が行われた。アメリカに在住する人から絵を募集し、それをカードアートに採用するというものであった。
応募作品は261にも上り、このステップ1では候補が10枚まで絞られた上で投票が行われた。結果、決選投票の勝者はRebekah Lynn Osorio(レベカー・リン・オサリオ)の絵で、3726票という2位に圧倒的大差を付けての勝利だった(得票率は35.8%)。そのイラストがこちら。なお、クレジット欄には"Rebekah Lynn"と記されている。おそらく彼女の功績として輝かしいものになるであろう。
- ただ残念ながら、トップダウン・デザインで作られたこのカードは実際のゲームで使い難い性能となってしまい、この企画は「失敗」として認識されてしまった。結果、「カードを作るのは君だ!」企画は立ち消えとなり、再開まで8年の月日を要する事となる。[1]